とあるオタク女の受難(魔法科高校の劣等生編)。   作:SUN'S

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少し中途半端ですが、このお話で最終回です。

読んでくれて、ありがとうございます。



第16話(拝郷信乃)

私のお母さんは不思議な人だ。

 

いつも家にいるかと思えば多額の謝礼金が送られてきたり、買い物に行ったかと思えば犯罪者を捕まえていたり、本当に何をしているのかも分からない。

 

うちが普通とかけ離れている事は理解しているし、お母さんが危ない仕事をしてるのも知ってるつもりだけど。いまテレビで報道されてる大亜連合の幹部を拾うなんて有り得ない。

 

しかも大陸屈指の剛拳の使い手と謡われる呂剛虎を連れてきて、二人して普通に和んでるのはわりと可笑しいことだと思うんだ。

 

あと呂剛虎の目付きが怖すぎる。

 

お父さんに「信乃は顔に出やすいからポーカーフェイスを心掛けなさい」って言われてたおかげで、あんまり顔には恐怖心は出てないはずだ。

 

むしろ私は「どうして、お母さんは包帯まみれで呂剛虎と話せるの!?」と叫びたい。どう考えても呂剛虎が攻撃したせいで、お母さんは怪我してるんだよね。なんでお互いに笑い合えるのよ。

 

こんなの絶対に可笑しいよ。

 

「信乃、彼に聞いてみたいことない?」

 

「えっ、いきなり、なの?」

 

「えぇ、いきなりよ」

 

「そ、それじゃあ、お母さんとはどこで?」

 

私は何を聞いているのだろうか。そんなの戦場とか修行の最中とか言うに決まってるじゃない。突然の呂剛虎への質問タイムに対応しきれず、変なことを聞いてしまったことを後悔した。

 

「数年前、中国の秘境にて…」

 

「あっ、そうなんですか……」

 

うん、私は知っていた。

 

どうせ、そんな答えが返ってくるんじゃないかと思ってたよ。だいたい、お母さんの行動範囲が掴めなさすぎるのもあれだ。ふつうに考えたら中国の秘境って何処にあるのよ。

 

「お前の父も良き武人だ」

 

お父さん、どうしてなの?

 

私は海外出張している頑張り屋さんなお父さんに聞きたくなった。ただでさえ謎の多いお父さんに新しい謎が二つも増えたよ、お父さんはエリートなサラリーマンですらなかったじゃん。

 

お父さんについて話すは呂剛虎が強敵と書いて「とも」って読むタイプの顔しながら話してるよ。なに、なんなの?私の両親って格闘家だったの?と自問自答を繰り返していると呂剛虎に「いずれ相見えよう」と言われた。

 

私は絶対に嫌だよ!?

 

いくらお父さんとお母さんが呂剛虎と互角に戦えたからって私が強いって決めつけるのは良くない。私は志念の法や圓明流を習ってるだけで、それ以外は普通の女子高生と変わらないんだ。

 

お父さん、早く帰ってきてよ!!

 

そう思わずにはいられない。こんなの普通の家だったら有り得ないよ。いや、四葉さんの家はわりとゴタゴタしてたから普通なのかな?

 

もう、何がなんだか分からない。

 

いっそのこと司波君に「呂剛虎はお母さんの知り合いだから問題ないよ」って伝えてみようかな。そうすれば丸く収まるんじゃないかと思えてきた。

 

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