とあるオタク女の受難(魔法科高校の劣等生編)。 作:SUN'S
●月$日
ようやく帰ってきたかと思ったら女の子を連れて帰ってきた。もしかして、あの子、意外とアグレッシブなのかしら?なんて思いながら娘の友人と思わしき女の子に挨拶する。
今日の学校での事を聞きたかったけど、新しく出来た友達と遊ぶなら仕方無い。あとで聞くということで少しだけ我慢してあげよう。
いや、もう、いっそのこと娘の部屋に押し入って三人で話すのも有りかもしれない。あっ、窓と扉のどっちにも鍵掛けられてる。
流石に娘の部屋の扉を壊すのはダメだ。
しかし、それだと娘との親子愛を育めない。あわよくば娘の友達にも仲良し親子だって見せ付けたい。いったい、どうすればいいんだ。
そんなことを扉の前で考えながら頭を振り乱していると「先輩のことなんだけどさ、なにか分からないですか?」なんて声が聞こえた。
どうやら娘への相談事の様だ。
●月♭日
いつもより早めに家を出ようとする娘に徹夜で調整したCADを手渡す。母親としては防具一体型のCADを使っているところは見たくないんだけど、そんな贅沢を言えない状況だ。
しかし、十師族の通っている魔法科高校を狙うなんて無謀にもほどがある。今どきの小学生でも分かりやすく効率的な作戦を考える。
全くブランシュの日本支部を統括しているヤツは何を考え、魔法科高校を占拠すると決めたんだ。どう考えても人員も装備も整っていない。
半世紀以前の戦争を真似たごっこ遊びだ。
本当に近頃の政治団体は無知だ。如何なる状況にも対応しうる人間、もしくは兵器を常備するのは当たり前の常識だろう。
それなのに用意するのは他国で転売されているハイパワーライフルと粗悪品のアンティナイトだけというのは、明らかに彼ら彼女らを高校生だと侮り、いつでも倒せると慢心して驕っている証拠だ。
●月√日
昨晩、我が家の敷居を跨ごうとした不審者を捕まえた。どうやら娘の使った古式魔法を尋問して聞き出そうと考えていたそうだ。
ブランシュは人員不足で随分とお困りのようだが、私の大切で大事な娘を傷付ける存在は不愉快だ。即刻、この世から消えるべき存在だ。
もっともブランシュの持つ数少ないアンティナイトの一つを排除できたと思えば及第点だが、本当に面倒なことばかりする組織だ。
そういえば学校の方は大丈夫だろうか。
私の娘は魔法の制御は苦手だ。
もしかしたら手加減できずに吹き飛ばしている可能性もあるが、それはそれでテロリストの自業自得だから仕方無い。
今はそう思うことにしよう。
しかし、此処まで黒煙が見えるほど燃えると収束系統の魔法で押さえるのは無理だな。もしも押さえ込むのに失敗すれば圧縮されたガスが火種となってバックドラフトを起こしかねない。
そうなれば最悪、高校付近は火の海だ。
本当に面倒ばかり起こす奴らだ。