とあるオタク女の受難(魔法科高校の劣等生編)。   作:SUN'S

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第6話

★月⊂日

 

突然、あの剣の名家と名高い千葉家へと遊びに行ってくると言い出した娘を引き止め、もしも乱取りの練習に巻き込まれたら全力ではなく手加減して倒すように言い聞かせる。

 

純粋な剣の腕を競うのは構わないけれど、忍術や忍法を使うのは禁止だ。竹刀で打ち合うなら飛天御剣流を使ってでも勝ちなさい。

 

えっ、普通に遊ぶだけなのね?

 

もう少しで危ないものを持っていかせるところだった。べつにアタッシュケースの中身は珍しくない。ただの武装一体型CADが入ってるだけよ。

 

ほら、そろそろ出掛ける時間じゃない。

 

ああ、それと、あわよくば千葉の剣士を二百人ぐらい倒して来なさい。今のは軽い冗談だから普通に遊んでくるだけで良い。

 

貴女より強い子と会えるかもしれない。

 

それはそれで素敵なことよ。

 

★月⊆日

 

千葉の人間は凄いと朝早くに帰ってきた娘の一言だけ残して部屋に籠ってしまった。なにがあったの?と聞きたくても扉に鍵が掛かっている。

 

私の娘は千葉の家で何を体験したんだ。

 

もしかしたら想像を絶する苦行を、それは私が娘にやってるわね。防具を着ずに竹刀や木刀で打ち合うというのも、私は娘と毎日のようにましてるわね。

 

いったい、何を見たのかしら?

 

★月∈日

 

私の娘が九校戦の選手に選ばれた。

 

一刻も早く海外出張中の旦那に教えてあげなくてはいけない。リビングにあるテレビを通話モードに切り替え、ストレスと過労で顔色の悪い拝郷元輔が映し出される。

 

ちょっと心なしか痩せているようにも見えるが、その手元にあるコーヒー缶の山の所為なのは一目瞭然だ。まったく不摂生な生活は控えなさいって言い聞かせてるのに仕方ないわね。

 

私達の娘が九校戦に出場することを教えると「僕も直ぐに帰る、今の仕事は部下たちに任せても問題ないからね」と言い出した。

 

一応、テレビ通話なのよ?

 

そう伝えれば「後ろの連中は効率ばかりを求めてるだけだよ、僕が抜けたところで支障はない」なんて言いながら部下を引き摺っている。

 

私の隣に座っている娘も苦笑いを浮かべながら元輔さんを見ている。とりあえず、あまり職場の人に迷惑を掛けるのはダメだ。

 

こうして娘のことを元輔さん報告するのは彼のストレス発散も兼ねているのだけれど、最近は暴走している姿しか見ていない。

 

このままだと「お父さんなんか大嫌いっ!」なんて言われるかもしれない。ああ、もしかしたら私も「いつもベタベタしてきて鬱陶しいのよ!」と言われ、だんだんと家出されるかもしれない。

 

うぅっ、それだけは嫌だ。

 

どうにかしなければいけない。テレビ画面越しに元輔さんと視線で言葉を交わし、ほぼ同時に九校戦は絶対に二人揃って見ると娘に宣言する。

 

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