ドニwith亡霊が征く! FE覚醒ロスト0チャレンジ!! 作:しやぶ
「マリアベル、良かった……無事で良かった……!」
「ご心配をおかけしましたわね、リズ」
リヒトとマリアベルが救出され、真っ先に喜んだのはリズ。
彼女はマリアベルの姿を見るなり全力で駆け寄り、わんわんと泣きながら生還を祝った。
「リヒトさんのおかげですの」
「えっへん! 褒めてくれてもいいんだよ?」
「勿論! 凄く格好良かったよリヒト! それっ」
「うわっ!?」
感極まってリヒトに抱き着いたリズは、そのまま『よーしよしよし』と頭を撫で回し、彼に『子供どころか小動物扱いだよねそれ!?』と言われて突き放されるまで甘やかした。
「……でも、ちょっと反省かな。目の前のことしか見えてなくて、伏兵のことは考えてなかった。ドニさんが来なかったら、マズかったかもしれない」
(……後でお説教かなと思ってたけど、自覚があるみたいだし、大丈夫そうだね)
彼らの様子を遠くから見ていたロビンは、軽く息を吐いた。
「──あっ、だとしてもだよ!? マリアベルだけは、命に変えても皆のところまで送り届けてみせたけどね!?」
「ふふっ、えぇ。リヒトさんなら、きっとやり遂げて下さるのでしょうね」
……これは余談だが、彼の名誉のために記しておかなければならないことがある。この局面から前線に加わる二人の、明確な扱いの違いについて。
リヒトは、
だがマリアベルは、
──そう。リヒトは発言通り何があろうと、絶対に、マリアベルだけは生還させてみせるのだ。たとえ、己の命を使い潰すことになろうとも。
微笑ましくワタワタとしている少年だが、内に秘めた想いの強さは本物である。それを嗅ぎ取ったリズは、彼を手招きして内緒話を始めた。
「…………マリアベル、ちょっとそこに居てね」
「……? まぁ、構いませんが」
「リヒトリヒト、こっち来て」
「う、うん。いいけど……?」
そして彼女はニヤリとして、リヒトに耳打ちする。
『マリアベル、今フリーだよ』
「──っ!?」
リヒトが顔を真っ赤にしてリズを見ると、彼女は『応援してるよ』と小声で言った。
「あ、いやっ、僕は別に、そんなんじゃ……!」
「ふーん? じゃあマリアベルの好きなお菓子と茶葉の組み合わせとか、休日何やってるのかとか──どんな男の人が好みなのか、なーんて興味は」
「ごめんなさいすごく興味あります」
「素直でよろしい」
(……リズ、リヒトさんとあんなに楽しそうに……なんだか妬けてしまいま──わたくし今、
(落ち着きなさいなマリアベル! アナタには
「リヒトさん、流石にベタベタし過ぎですの! わたくしのリズから離れてくださいまし!」
「ま、マリアベル! これは違くて……!」
「そうだよねー。だってリヒトはぁ──」
「わーっ! わーーっっ!! リズはちょっと黙っててくれないかな!?」
「しょうがないなぁ」
こうして彼らは、絆を深める。それは決して、目の前の戦争から目を逸らすためではない。
──勝利を信じ、その後の輝かしい日常へ、希望を持って生きるために。
マリアベルとクロムは昔からずっと互いのことが好きだったと支援Sで明かされます。メインストーリーでは一切そんな描写なかったのに……支援無しのティアモの方が絡みあるレベルなのに……
あ、ちなみにリズはマリアベルとの支援C時点で彼女の好きなお茶を知らないという公式設定がありますが、本作での二人は既に支援Cであり、マリアベル自身の発言から『リズが好きなものと同じ(柑橘系)』と判断したということでお願いします。