カラスは一心を掴んだまま飛んでおり、彼も抵抗はやめて景色を楽しんでいた。
「カカカッ.....空を飛ぶのも...中々じゃ。しかしそろそろ下ろしてほしいものよ、一体何処へ向かうつもりじゃ」
一心は唖然としていると、急にカラスはスピードを緩め降下し始める。
カラスが降下し見えてきたのは巨大な城壁に囲まれた街であった。
よく見るとボロボロな家や建物が多いが、この規模の街となると相当な権力をもった者が建てたとであろうと簡単に予測できる。
カラスはそこから少し離れた場所に降下し、地面に近づくと一心を下ろして何処かへと飛んで行ってしまった。
「おう、ご苦労であったな」
一心はカラスを見送ると辺りを見渡す。
そこは廃墟であり、墓場や奥には橋のような者も見える。
どれも日本では見たことないものばかりだ。
一心は廃墟を通り抜けると広い場所に出て、その中心には不死院で見た篝火があった。
「ここにもあるか...ん?」
一心はその篝火の近くに座る男に注目する。
その男は鎖帷子で全身を包み、盾と剣を背負っている戦士であった。
しかしかなり暗い雰囲気を出しており、彼も一心に気づいて話始める。
「ようあんた。よく来たな...新しい奴は久しぶりだ」
一心も彼に近づいて、話始める。
「...お主は何者じゃ...葦名では見ない鎧や武器を持っているな」
「くくく...どうでもいいじゃないか。それより...お前もどうせあれだろ?不死の使命がどうとか...皆一緒さ」
「不死の使命...」
「呪われた時点で終わってるんだ。不死院でじっとしてればいいものを...ご苦労なこった」
「呪われた...?何の事じゃ」
「...そういえばお前、不死院から来たのに姿は普通だな。まぁいい、暇だし教えてやるよ」
すると戦士は手を使って説明し始める。
「不死の使命にいう目覚ましの鐘ってのは二つある」
「目覚ましの鐘...あの鎧の男がそう申していたな」
戦士はまず階段の先にある橋のほうを指差した。
「ひとつはこの上にある不死教会の鐘楼」
次に戦士は地面を指差す。
「もうひとつはこの遥か下にある病み村の底の古い遺跡に」
「不死教会...病み村の底の遺跡」
「両方鳴らせば何かが起こるって話だが...どうだかね...少なくとも俺はその先の話は聞いたことがない」
「ふむ...」
戦士は手を戻し、不気味に笑いながら話す。
「さぁ行けよ。その為に来たんだろう?この呪われた不死の地に...ハハハハハ...」
「.....不死の地」
一心はこれからのことを少し考えていた。
葦名に帰らなければ
一心の目的は変わらないが、鎧の男が牢屋を出してくれた恩を忘れたわけではない。
そしてあの彼の最後の願いを聞いた以上、武士として約束を破る訳にもいかない。
鎧の男との約束を果たして、葦名に戻る。
そう一心は目標を変更し、行動することに決める、
しかしまず目の前の男に聞かなければならないことがあった。
「お主...葦名は何処じゃ」
約束を果たすにもまずここはどこか、そして葦名からどれ程離れているのか聞かなければならなかった。
「アシナ...?そんな場所聞いたことないね...」
「ない...?ならば甲斐や尾張などは?」
「...知らないね」
一心は悩み始めると、恐る恐るある質問を戦士にした。
「...ここは...日の本であるな?」
「日の本?...おいおい、あんた亡者になりつつあるんじゃないだろうな」
戦士が嘘をついているようにも思えない。
ということはここは日本ではないということになる。
それなら次にする質問はひとつ。
「ではここは何じゃ」
「.....ここはロードランだ。からかっているのか」
「ろーどらん?聞いたことのない地名じゃ...」
「...からかってるならさっさと行けよ」
戦士は顔を落とし、一心を無視し始めた。
これ以上の情報は得られないとわかった一心は、近くの篝火で休み始める。
ここは日本ではない
戦士によるとロードランという場所らしい。
日本という単語も聞いたこともない戦士の様子から察するに、ここは日本からかなり離れた場所と一心は予測していた。
「...随分遠くまで来たものじゃ...だが、まずは使命を果たすが先か」
一心は目を綴じであの不死院にいた鎧の男の話と戦士の話を思い出す。
(『不死とは使命の印である。その印あらわれし者は、不死院から古い王達の地にいたり目覚ましの鐘を鳴らし不死の使命を知れ』)
(そしてあの者によると目覚ましの鐘は二つあり...それは『不死教会』と『病み村の底』...そして不死教会はこの先であったな)
一心は先程戦士が指差していた橋を見る。
「ならば、行くか」
一心は刀を抜き、階段を登り始める。
階段を登っていると、上から剣と盾をもった男数人が彼に襲いかかってくる。
「む」
一心は彼らの攻撃を弾き、反撃する。
「...脆いな」
一心のボロ刀は彼らを鎧ごと斬り落とし、彼らは階段から転げ落ちたりその場で倒れ息絶えた。
そして一心は彼らの死体を見ると、不死院から気になっていた事を考える。
(...牢屋にいた奴らもそうであったが...ロードランの者は妙に痩せておるな...そして戦い方も餓えた獣のように振り回しているだけとみえる...そしてこの黒い輪のような物は...)
一心はしばらく考えていたが、やがては歩きを再開してさらに階段を登っていく。
ちなみにDLCをやるかどうかは現時点でもかなり迷ってます。
タイミングもどうしよって感じですし、本編と関係はあまり無いですし...
けどアルトリウス格好いいしなぁ
アンケート機能を使うのは初めてなので、おかしいところがあったらすみません。質問はDLCのエリアに行くか、行かないかです。
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行くべき
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行かないべき
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