IS 化け狐と呼ばれた男 リメイク   作:屑太郎

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ハッピーバースデイ トゥーユー

あたりの暗がりが生物としての本能を刺激し、何処か心細くさせる。なぜそんなところに俺こと相澤康一が居るのかと問われれば、それはサプライズイベントと他ならない。

むしろメタ(・・)なことを言えば、俺がサプライズのようなものだが。

 

しかしながらひっそりと何かを隠すというのは意外にも興奮するものだ。

 

それを加えてこの状況をあえて言葉にするのならば、期待、それに興奮。本来ならそれを言うのは俺ではなくて、一夏なのだが。誘拐まがいに椅子に座らせられ拘束されてしまっては恐怖しか生まれない。

 

「なんだけど、面白そうなので助けないことにしました丸。あれ?作文?」

 

「シーッ!」

 

隣に居たデュノアの娘っこが、発言を遮る。ですよね~さて、俺は俺の仕事をしてくるか。

裏に合図を出す、そして、俺の立つ位置にスポットライトが当たる。

 

「レッディィィィィス!アァァァァァァンド!ジェントルメェェェェェェェェン!!」

 

無駄に嫌味ったらしい巻き舌でそう言った。むしろ叫んで、周囲に反響する。

 

「マイク持ってないって声量凄過ぎね!?耳がキンキンしてるんだけど?」

 

大丈夫だ、俺もだ。

 

「さぁさぁ!今宵、始まる特別な宴ェ!その主役、織斑一夏を誰が一番楽しませるか!!」

 

「なに!?なにが起こってるの!?」

 

一夏が困惑の声を上げる。うん、俺も同じ状況であったなら同じこと言うわ。

 

「一番手の特攻隊長!コイツ!」

 

裏に合図を出して、セットを出させる。そのセットは純和風と言った風の良く出来た田舎の一室のようなセットだった。そしてそのセットでもてなす人物の名を叫ぶ。

 

「篠ノ之ォォォォォォオ!ホウッキィィィィィィィィィィィィィィ!」

 

ボクシングの司会のような紹介をした後、舞台袖から篠ノ之箒がでる。

 

さてはて、俺の仕事は後、十五分後にある。それまで羽を伸ばしていましょうかね。

 

 

【篠ノ之箒。ターンエンド。】

 

巫女服狐耳っこと化した篠ノ之箒と言う名の幼馴染に、迫られひとしきり困惑して帰ってきた。

 

「よお、お楽しみだったじゃないか。」

 

「あ、ああ。それにしても箒、どうしたんだ?」

 

あまりの変わりように、辟易としているようだった。

 

「さあな、ネタバレはまだしないでおく。」

 

「え、ネタバレって」

 

「オットジカンダー。」

 

【セシリア・オルコットのターン】

 

【シャルロット・デュノアのターン】

 

【ラウラ・ボーデヴィッヒのターン】

 

【更識楯無のターン…………あれ?】

 

【半裸の凰鈴音のターン、服着なさい】

 

【更識簪のターン】

 

とまあ、こんな調子で織斑一夏をもてなす会のターンが終わり…………あ、そういえば。

 

メイド服を着た織斑千冬(ババア無理すんな)のブベラッ!?…………のターン】

 

ここらでネタバラシでもしましょうか

 

 

「さてはて、まあなんと言うか…………かなり遅いお前の誕生会だ」

 

「え!?…………」

 

「さあ、みんなご唱和ください。」

 

「「「「「「誕生日おめでとう一夏!」」」」」」

 

「みんな…………」

 

うんうん良かったねぇ。そうしてプレゼントタイムに移行した。

 

ああ、俺か?俺は…………。

 

「ホイ、俺からのプレゼントだ。」

 

俺は分厚い封筒一つ手渡した。

 

「康一もか、ありがとう。中を見て良いか?」

 

「ご期待に沿えるかどうかは不安だがな。」

 

そして、中身を見た。

 

「…………写真?」

 

「ああ、結構とり溜めて居たんだ。この期に見て欲しくてな、一石二鳥だ」

 

中身は写真なのだが、それはフェイクだ。中に情報媒体がある。何千枚あっただろうか?もちろん中身は女の子だ。

 

「好きなときにゆっくり見てくれ。」

 

「分かった。ありがとうな。」

 

それにかまわないという意思を込めて笑っておいた。

 

そして、まだ宴は終わりそうもない。賑やか過ぎる空間を横目に愛しさを感じながらグラスに注がれた一杯を喉に流しいれた。

 

「酸っぺ。」

 

 ◆ ◆ ◆

 

「くーっ。終わっちまったな。少しだけど名残惜しい。」

 

「だな、本当に楽しかった。」

 

一夏と俺が寮まで歩く。もうすっかり満月が昇っている時間帯だ、俺としては片付けまでしたかったんだが、なぜだか拒否された。身辺を荒したりするかもしれないからな。

 

「平和だな」

「一夏、お前が言うとなにかの前振りにしかならないから止めろ?」

 

まあ、そんなご都合主義的に敵は襲ってこないだろう。どれだけここの警備ザルなんだよって言いたくなるぜ。

 

 

銃声

 

 

上のそれが聞こえ俺達は背中合わせになりながらそれの発生源を探る、一応カゲアカシは腕だけ展開しておく。まだ、俺の視界には敵の姿は見えない。…………つーか、訓練され過ぎだろう。

 

「…………お前は。」

 

いきなり一夏が呟き始めた。明らかに俺に当てられた言葉じゃない、その人物を見ようとした。

 

 

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