「もう嫌だ。生きた心地がしない、おうち帰る」
エネがそういった。
「まぁまぁお前がいたからこそ勝てた。つーかなんでそんなにおびえているのよ。」
俺がこの行動を起こしているのはすべてはこいつのせいにしたいくらいは
「女王は栄えているだろう?零落は落ちぶれること没落とほぼ同義だ、あとはわかるだろ?」
「対お前用の決戦兵器ってわけか」
「ああ、ISコアそのものだからこそISエネルギーを動力に変換するところまで原液に戻し、復旧にも時間がかかる…………君はそんなことは露知らず、あんまりISを傷付けたくないからという能天気な理由だったからだが。」
序盤は基本的にそんな感じだったよ、もう器用に立ちまわれなくなってきてから結構扱いは粗暴だけど。もうエネがおびえた理由は分かったが今一番外に出て聞きたいことは。
「しかし、何でお前の作戦で、ティーチャー用のISまでなくなってんだよ」
これだ、外に出て空を見上げたら入る前には確実にいたはずの教師用ISがなくなっていた。まさか、この後に及んでISを解除させてまで人員を中に入れる理由が見当たらない。
「ISコアを複数使っただろ?あれはISエネルギーをこの密閉空間に充満させるためだ。」
「あ、そうか…………というか、お前。」
「なんだ?」
「いや何でもない」
箒のISの能力はエネルギー増幅、アンド供給。そのエネルギーパスを通す時にその実、周りに供給できないほどエネルギーがあれば、ただただ箒のISの能力はエネルギーパスをつなぐだけの能力になってしまう。それでも十分に強いが。
その上で精神を揺さぶり能力を暴走させれば実質全ISにエネルギーパスがつながり、そこを叩いた。
わかりやすく言ったら、普通に電気がなかったら直接触れる、いわばコンセントのような電気の供給しかできないがコンセント周りに塩水ぶっかけたみたいな感じか。
そして問題はそんなことを可能にするエネの能力じゃない。精神を揺さぶりながら戦うことを見越してこいつ一人でその用意をしていたということだ。もう俺の予想を超えてきているし、俺の頭の中はもうあいつだけでいいんじゃないかなという言葉で埋め尽くされてる。
「もうこれから話をつけに行かなきゃならん。」
「話を強引に持って行きすぎなんだよ、大体一人探すために一人行方不明にさせてなおかつ組織に潜入とかあってならないわ。」
「まあまあ、そういうなって。」
「うるさい、辞世の句でも詠んでろ」
「そうだな、代わりに最終決戦前にひとつ聞いておきたいことがあるんだが」
「なんだ?」
「契約違反のつけはどこで払えばいい?」
あの時俺は俺のルールと人を傷つけたくないっていうエネの願いを踏みにじった。俺はもうただの化け物で自分を抑えることのない人間はただのケダモノだ。
「……………一生私の隣で詫び続けてくれ。」
「詩人だねぇ」
俺は笑った。
「なあ、お前具現化できるか?その方が話はスムーズに進む。」
「わかったその時は言ってくれ。」
もしもの時は俺はどうしたらいいのだろうか。生きられるかどうかすらあやしい、その時は約束を反故にしてしまうかもしれないが
その時は、その時だ。