彼は・・・後にこう語る。
『ええ、はい。いい友人だったと思います。多少突飛な行動を見せていたのは分かってましたし、それを含めていい友人です。』
『ですが…………まさか、三人になるとは。』
『はい、三つに分かれました。綺麗に三つにですよ?それまで私が持っていたコンプレックスのようなもので私は周りが見えなくなっていたのですが・・・それが一瞬にして目が覚めましたね、ええ、それ以上の衝撃でした。』
『最初は目を疑いましたよだって三人になっているんですよ?幾らおかしい行動をしているひとだからと言って三人になるって言うのは信じられませんでした…………ただ、ただショックです。』
織斑一夏
◆ ◆ ◆
そこは、学年別タッグトーナメントの会場…………だった場所そして、今は三人の独り舞台であった。
文法的には間違っていない気がしないでもないがあっている。実際に
「俺かく乱!」
「私決め手!」
「…………解析を担当しよう。」
そう言いながら、三人とも配置につく康一は素手で戦乙女の真正面に、エネは大太刀と短刀をもち右半身側に、香は遠方で待機している。
『反芻 対象 篠ノ之流、織斑千冬、勝利条件。項目篠ノ之流。カウンターとスピードが主体 項目織斑千冬。カウンター攻撃前傾姿勢が特徴 項目勝利条件。エネの力で現世界にてVTシステムの沈黙の確認。反芻完了』
康一が思考し、その思考を元にかく乱する、方法としては。発生させた攻撃にカウンターをさせそれをカウンターで返すの繰り返しである。感覚的には…………。
『クッ!強い…………』
『フハハハハハハハハ!その満身創痍のその体ではこの攻撃には耐えられんだろう!!喰らえ!AI・TEH・ASHI・NU………エターナルフォースブリザード!!』
『ふっ、それを待っていた!!』
『な、ナンダッテー』
『名づけて!エターナルフォースブリザード返しィィィィィィィィィ!!』
『ナニィ!?一か八か…………エターナルフォースブリザード返し返しィィィィィ!!』
『ならば!エターナルフォースブリザード返し返し返しィィィィィ!!!!』
これに近い。
だが、これは実際にやるとわかるが、泥仕合は体力の多いほうが勝つ。そしてこれが康一、一人の状況であったのならば負けが確定している状態であるのだろうが…。
『ふぅ、これもきついな…………VTシステムの機体分布状況を解析をして効果的に効率的に破壊しなければ、また復活するからな…………プラナリアかコイツは。細胞自体を強力な力で叩かなければいけない。』
エネは康一の動きを阻害しないように戦乙女黒い体に短刀で触れる。攻撃対象とならないような微妙なラインをついて触れるこれは解析。
「香座標送った!!」
「OK!発射ァ!!」
その声と共に、適切なかく乱と、適切な攻撃位置の解析それに…………過剰な攻撃力が一体となった!!
香が残像が残る程度の速さでアリーナを駆け抜けるその勢いをそのままに右肩を渾身の力を込めて拳を打ちつける。その攻撃を喰らい肩がどろりと融解する少しグロテスクな状態になったがそれでは終わらない。
エネが空中に飛び大太刀を投げ、短刀を持って突撃、かく乱している康一が投げられた大太刀を手に取り肩口から袈裟に切りつける。それに反応したカウンターがやってくるが。香の一撃がやって来る、戦乙女の体を揺らして妨害し体勢を崩す。そして、標的が香に変わるが
「ごめんね、切り札は私じゃないんだよ!」
香が力の限り戦乙女に近づきそのまま、すり抜ける。そして康一が首に抱きつきながら切り、入れ替わるようにエネが短刀で攻撃し康一が逃げ、また入れ替わり香に攻撃をさせる。
その、康一達の最大攻撃に目が行くようになるのだが・・・。何を思ったか康一たちが一箇所に集まった。
「まったくだ。切り札は俺じゃない。」
「俺達だ。」
康一たちは一斉に真っ直ぐに走り出した。纏めてかかって来ることはこの場合自殺行為にしかならない、戦乙女の装備である刀と言う特製上、比較的広範囲に攻撃を加えることが出来るため一箇所集まることは適さない。
つまり。
「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!」
光剣を携えた一夏が怒号を発しながら戦乙女を一刀の元に両断した。
「シスコンの力…………なめているんじゃねえ。」
「…………すごいセリフがかっこ悪い。」
その言葉がこの戦いの総評に…………。
「ならない!!」
「・・・どうしたの?エネちゃん。」
「いつものことだ、諦めろ。」
「君はいつもそんな目で見ているのか…………」
「ああ。それはそうとよく一夏の協力を得たな。」
「確かに解析していたらVTシステムはエネルギーの流れ。つまりコアのフラグメントマップ…………君には話したと思うが遺伝子のようなものだな、それを強引に書き換えるものだったし。それをぶった切れば終わりって言うことさ。」
「情報をこっちにくれてもいい物を・・・。」
「けど康一君、よく『口裏合わせてくれ。』で、君はあそこまで啖呵切れたよ…………。」
「信用に足る奴だからな。」
「「…………。」」
「それじゃあ、どうするの?俺。」
と言いながら。康一は倒れた。
「本来、君はここに居てはいけない人間だしねぇ。」
「コアに戻すの早過ぎない?って言うかこの衆人環視の中どう誤魔化すわけ?」
「香それはな…………何もしない。」
「ええ!?」
特に襲撃という事ではないがそれなりに傷跡を残してこの大会は幕を閉じた。