少年が座っている。
茣蓙を敷き、空き缶を置き腐った目で大通りの人々を見ていた。
人々の視線が少年に突き刺さる。針のむしろと形容できるレベルの奇異の視線を少年に当てられ、同じ年の子供であればすぐにでも逃げ出すような場所が形成されているところに少年は居た。
同じ行動を繰り返し少年の精神が磨耗していく・・・。
「今日は金が少ないな・・・。」
まるでそれだけが今日と言う日を確固足るものとしているかのように・・・。
___________________________
_________________
__________
これは、語るまでもない記憶の話。
__________
_________________
____________________________
俺がこの世界に来てから八年、今現在の俺の肩書きは小学二年生・・・それと、ネット上で言うボッチだ。
いじめられるタイプの。
まあ、意図的にそうしたんだけどね。けどここの小学校の要素の一つに半私立と言う要素があるゆえに、そこまで過激じゃないせいぜい殴ったり物にいたずら書きくらいだ。
因みに半私立と言うのは俺の勝手な解釈の元の造語である。ここは私立藍越学園の地域密着型コネクションを十分に受けたことによって成立している稀な小学校だからだ。仕組み的には私立藍越学園の理事長(トップ以降トップと表記)が学校を立ち上げ、そこで地域密着型の教育理念を作り実行し成功させるそれを一世代続け、学園からの出身者を政権に食い込ませ同時にトップのまたはトップの親族の意思を食い込ませる。そんなことを長年し続けてこの学校が生まれたわけだ。簡単に言うとこんな感じである
それゆえに生徒の気性は穏やかなものだが、俺はある目的のために、人心掌握の技の一つ、ヘイトスピーチを俺以外の誰かにやらせ自分のヘイト値を上げ暴力を振るわれたことは数知れず、と言った状況を作り上げた。まあ、頭が切れる奴も居なかったので陰湿的なそれに出てくることが無かったのが幸いだ、証拠も残してあるわけだし、それなりの
まあ、力を受け流したり偶然を装って返したり、嗜虐心を掻き立てさせるような技術は身につけられたからいいんだけどね。
と一人でそんなことを考えながらぼんやりとこの日最後の授業を聞いていた。
向こうの世界の俺はドが付くほどのバカであったと推測できる、向こうでもボッチだったし、うんボッチだな、ボッチサイコー。
だが、こんなところで基礎の基礎の基礎から勉強されてれば点数だって上がるというものだろう。元々金やリスクリターンの計算は得意だったし(数学)人を騙すには文章力も必要になってくる(国語)それに過去のことを掘り返しておかないと、後々めんどくさくなったから記憶力だっていいはずであるし(歴史)人体に直接的なダメージを与えるためにはそれを学ばなければならなかったしな(理科。)
というわけで学力は問題ない水準に達しているし、点数も五十八十点台にキープしているので目立つとかそういう言葉に関わることのないような生活を送れている。
そういえば過去のことといったら、ここ最近の状況のファクターとなったのはIS《インフィニット・ストラトス》の発表か・・・。
この兵器は・・・ぶっちゃけ言っちまえば、最強の鎧といったところか・・・女にしか扱えないという最大の欠陥を抱えた・・・。
・・・ここで、女子が調子に乗りまくるという暴挙に出たのだった。
俺関係ねー、完膚無きまでにかんけいねー、奴隷の所有者がクラスから女子になっただけじゃない。アハハハハハハハハハハハハハハ。笑えねえ。
あぁ。これで・・・俺の心配は杞憂になったんだなあ・・・。
そんなことは置いといて剣術のことだ三年近くで背も少しは伸びたし多少は強くなっているだろう。
キーンコーンカーンコーン。
あ、今日の授業が終わった。ラッキーえっとこれで・・・教室から退散するかな。
何故なら情報収集は大切だからねえ。
おっと不本意にも笑っていたらしい、さて怪しまれない内に図書館で時間を潰すとするか。
俺は、いつ買ったかわからない、いつの間にか持っていた某音楽プレイヤーの付属品のようなイヤホンをつけて廊下を駆けた。
図書館。
いつも俺が居る校舎の反対側に存在する(H型の校舎ゆえのこと。)図書館に時間を潰すため行った。俺は全く持って顔が割れてないからな、いじめを受けずに通り過ぎることも可能だ。
しかし・・・。
「ここも人が少ないよな・・・。本って学校でも読める情報媒体だぞ?なぜ活用しない・・・。」
もっと新聞とか・・・ごめんなんでもない、けど本は読んで置いて損もないし話の種が作れるし見聞とかも広がるし知識は入れて損はない、大切なことだから二回言いました。
「そんなこと思うのはお前ぐらいしか居ないだろう。」
視界には居なかったが居ると予想していたが、やはりと言っていいのか本を借りるカウンターから俺はこの二年で顔なじみとなった司書さんに声を掛けられた。
「うるさい腐れババア。」
「殺すぞクソガキ。」
と、これまたこの二年で御馴染みとなった掛け合いをした。非常に非生産的である。
「つーか、こんなラノベか学術書しかない図書館に来る餓鬼はいねえ。」
「逆に聞くぞ、何でそんな二極化が進んだんだ?そっちのほうが謎だ。」
この図書館の配置は八個の本棚と四個の回転棚で構成され、前者は学術書、後者はラノベと言った極端すぎる二極化が進んでいる。どうしてこうなった、と事情を知らない人間十人から見たら十人共にそう思うカオスを生み出していた。
因みに、ラノベについて突っ込むと司書さんは黙る。何故ならこの人の趣味で仕入れているからだ。いい年して何を読んでるんだか・・・と思ったのだが、今では同じ穴のムジナだ先の言葉を司書さんに吐き捨てたら・・・。
『だったら読んでみろコラァ!!。』
とすごまれたので、読んでみた結果これが穴に落ちるように嵌ったのだ。字は間違えては居ない。最初は学術書(あるとは思わなかったが)を読もうと思ったのが・・・今では七対三でラノベを見ている。
「いや、あんた事情は知っているだろ?。それに原因が居るから辞めときな。」
「え?ちっこいの居るの?」
と聞き返した結果、カウンターから本が飛翔し見事なスピードと精度で俺の眉間にヒットした。少し痛みと怒りに悶えながら右手で着弾点をさすりながら俺は発射した人に話しかける。
「おーい、いつもながら痛いんですけどー。」
「・・・。」
・・・これもいつもの定型文だ、俺が問いかけるがこいつは何にも話さない顔も一回しか見たことが無い、カウンターの下にいつも隠れて学術書を読んでいるからだ。
そして、このお方が図書館二極化の要因の一つである名前は知らないが半私立の原因の私立の理事長の娘らしい。そして俺と同い年で・・・生まれたときから、この図書室を作っていたらしい。八年で作ったんですか?これ・・・。
「ちっこいのって言うんじゃないよ。気にする人は気にするんだから。」
「以上、背も高くてスレンダーな司書さんのお言葉でした。」
「ちょ?!なに最悪のタイミングでおべっか使ってる!!?。ちょ、投げないで?!。」
スコーン、とまさに芸術的な角度で眉間に当たり司書さんがこちらを睨んできた。
「え?矛先俺?」
「そうだ!お前が居なければ!!。」
「投げるほうも悪いだろ!?。」
「怒るにしても、権力がチラつくんだよ!!。」
「予想以上に生々しい理由だった!!。」
「覚悟ォ!!」
鬼のような形相で俺に司書さんが体当たりしてきて、それを紙一重でかわす。
それを皮切りに・・・。
チェイス・イン・ジュニアスクールライブラリー(棒)・・・スタート。
『ギャー、ちょ待って!!』『逃がすかァ!!』『オウワッ!?えッ?本棚が!!。』バターン!!『おい!一瞬遅かったら死んでるぞ!?』『コロコロコロコロッ!!』『そのコロってなに!?』
そんな音声をBGMに呟きが訪れた。
「図書館では静かにしましょう。」
そしてチェイスから三十分程度たち・・・教室に戻ってきた。
「えっと。ここに・・・。」
と、取り出したのはICレコーダー。かなり集音機能が高いやつだ。
それの録音を切りポケットに入れた俺は家路に入った。
ここ最近分かったことだが、親は子供にかなり重要なことまで喋るらしい、それをここで子供がぽろっと喋る・・・その家族の状況と情報が入り当人の行動を推測でき、それによって起きた行動がほかの子供に行動の因子を与え、その子供が親に話し親の行動をきめ・・・とこんなループになって行動を予測するのだ。
予測した上で、ヘイトスピーチをさせる人物を挙げる。
因みに、その人たちの条件は親が金を持っていると言うこと。
これから、俺は俺の生活を良くする為に動いていこう。
これからの、目標だ。