IS 化け狐と呼ばれた男 リメイク   作:屑太郎

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正の邪 邪の正

ハイドーン!!電脳空間でーす!!

 

「テンション高いな。」

 

いやね?アレだから、俺、途中で抜けちゃったから援護しに行くのが大々的に出来ないんだよ。と言う訳だからエネさんに、ご協力を…………。

 

「まあ、利害は一致しているから協力するが。全く奔走する身にもなってくれ。…………というより、利害が一致しているとき以外動かないがな。」

 

そうだっけか?まあ、エネに頼りすぎていると本当にやばくなった時にどうしようも出来ないからな。

 

「へぇ。その言葉、簪さんに事情を合わせ聞かせてあげたくないな。」

 

逆じゃね?まあ、良いか。それじゃ、どうするんだ?

 

「って…………ああ、ウン。説明しなかったのが悪い。」

 

………………………長いので要約すると。

 

・時間は無制限に近い。

・今回エネ居ない。かも知れない。

 

エネ、良くお前二行を20×20字詰め原稿用紙3枚レベルの話に昇華できたな。

 

「その位ISというのはめんどくさいのだよ。まるで、嫉妬した時の女のようにな。」

 

女性に嫉妬されたこと無いから分かんないや。恨まれた事はいっぱいあるけど。

 

「……………とりあえず、ここから銀の福音までぶっ飛ばす。」

 

つか、ここはどこなの?

 

「カゲアカシの中だ。私のコアでもいいんだが、処理能力が落ちる。…………私でも、ここしか使えないのだが。」

 

不思議なこともあるもんだ、俺にISの男性IS行使権限を付加させるほどのお前が、カゲアカシだけがここしか使えないと?試験のときも、オルコット嬢のときも、カゲアカシもやれたお前が?

 

「お恥ずかしながらにね。カゲアカシにいたっては行使権限と可視化権限だけしか受け付けなかった。」

 

カゲアカシを作った世界研究者クラブも伊達じゃないんだな。

 

「いや、やれない訳じゃないんだが。ただ単純に、やりたく無いのだよ。そうだな、無理やり使うって言うことは、君たちの感覚的にレ○プに近いからな?」

 

堂々と言うんじゃねえよ。まあ、その気持ちは分からなくはないが。

 

「だろう?ちゃんと許可を取ってやっているからな。脅したりしたりもしない訳ではないが。」

 

絶対王政かよ。

 

「当たらずとも遠からずと言った所か。王と平民しか居ないのが気になるが。」

 

と言って、柔らかに笑って、言った。

 

「それじゃ、行ってらっしゃい。」

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

少し脳が揺さぶられるような感覚を得て。俺は目の前の景色が変わった。先ほどは薄暗い何もない空間であったのに対して、今は青一色だ。

 

「さてと、…………アレか。」

 

俺の視線の先には、またヒトガタのモノが居ると思ったのだが、予想に反したモノが居た。

 

「いや、なにこれ。」

 

なぜか、青の補色の黄色い丸の物体が浮いている、と言ってもどこが地面なのだか分からない無重力のような場所だが。しばらく見ていたが、その黄色の丸い物体は、少しずつ自身の同色の粘液のようなものを撒き散らしながら泳ぐように移動する。

 

「…………不細工だな。」

 

無人機は…………そうだな、子供が作った泥人形とすれば。この黄色い物体はただの泥、それほどの差がある。それは、如実に技術の、いや才能の差をまざまざと見せ付けていた。

 

「お前はどんなものか知らないけど、とりあえず殺す、君は()を犯した、だからどんな理由を持っていようと殺す。」

 

それじゃぁ、ヤリましょうか。

 

「イッチャウヨー。」

 

…………よわッ!?粘液が少しうざったいだけで凄い弱い!?ちょっと気合入れようとしたのが恥ずかしいぐらい弱い!?

 

「もう少し何とかならんかね?」

 

ネバネバな体でそんなことは言えないけど。ただただ不快なだけだな。電脳空間では無人機の奴のほうが強いような気がしたが…………いや、巧妙に隠してさえあれば、他の防御はVTシステムのソフトじゃなくハードからの防御だけでいいのか。

考えてみれば、戦闘中にISコア切り開いて専用端子ブッ刺してパソコンカチカチとか、壊した方が早いな。今はまだISコアからISコアの干渉技術は確立されてないし…………良かった、まだめんどくさくない。

 

「ほいさー。」

 

ナイフを右手に顕現させて左手から突っ込み、粘液を手で拭き、粘液が出る前にナイフを突き刺す。

突き刺したところから、ぐるりと円を描くようにナイフで抉った。時折、粘液をなぜか飛ばし被弾もしたがただの不快感だけで済んでいる。とりあえず、やったってだけの装置みたいだ。

 

「ただのいじめかよって話だな。」

 

その穴から粘液があふれ出てくるが、それを気にせず、俺はナイフで出来た穴に蹴りを入れる。球体は蹴りの力によって、粘液を散らしながら飛んでいった。

 

「……………くそ、もう塞がりやがった。」

 

球体は依然そのまま宙に浮き続けている、黄色い物体が出す粘液が俺の空けた穴に代わりながら、修復していていた。

 

「どうする?いや、待てよ。もしかしたら!」

 

俺が思いついたのは、悪い方のパターン。そして、それが合っていたとしたのならば、俺の取って来た行動は全部ダメになっている。

 

「…………マジですか?」

 

どうやら、ここからが本番らしい。

俺が見た景色は、青かった世界を埋めるほどの黄色い物体だった、見る限りところどころ緑や紫もあるが。元々、そういうものだったのだろう。ヴァルキリー トランスプラント システム、俺はいつの日か叩き込まれた情報を反芻させていた。

 

『我か?そうだな、冥土の土産として教えてやろうお前達の言葉だと。ヴァルキリー トランスプラント  V     T  システムだ。あの、ヴァルキリー トレースV    Tシステムというヴァルキリーの足跡を辿るだけの脆弱なものではない。我は、本人の意思とは関係なしに乗っ取りつくす・・・・・・・。さて土産は出来た…………それでは頂こうか。』

 

アレはそういう意味も持っていたんだ。幸いに複製された黄色い物体に粘液は出ていないことか。と言うことは解析をしながら回復速度以上に攻撃しなくてはいけないと言うことか。粘液の発生場所を叩くと言う手もない訳じゃないのだが。

 

「俺は解析が出来ないし、飽和攻撃で行くか。」

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

エネだ私は、情報を持ってくる役割だ。ISコアがハックされていたVTシステムの進入経路を探っている。そうすれば根絶やしに出来るかもしれないし、何より何にも情報が無いよりは対策を打てるから、といった理由だ。それじゃ此方でも動くか。

 

…………参戦したほうが良いのか?いや、出張やほかのISコアから飲み会に誘われるし、こういう時に情報は集めないと。と言うよりまだ、ISに進入する方が難しいな。私にとってここはもう素通りでいいんじゃないかってぐらいのものなんだが。と、電脳空間を移動していると一瞬壁のようなものに当たり、その解析をした。それは。

 

「ここは…………完全独立性ラボラトリー施設か?全く、私にとって意味のないものなのに。よっと。」

 

自身の構成を(・・・・・・)一旦電子化(・・・・・・)して大気中に分散させ(・・・・・・・・・)、物理的に独立型のラボラトリー施設へと侵入した。このくらい私にとっては朝飯前だな。

 

「進入ー。」

 

適当にそこらへんにあったパソコンのファイルやデータを探していく。しばらくして、お目当てのものを見つけた。

 

「これか。VTシステムの開発とヴァルキリーのフラグメントマップ。」

 

ラウラとやらのシュヴァルツェア・レーゲンについていたVTシステムと構造が同じ、これで、裏を取った。後、そこらへんの重要そうな情報でも……………っ!?。私に危害を加えるようなアプリケーションが開かれていると感覚的に察知した。こんなこと言っていたら康一に人間臭いと笑われるな。

アプリケーションはハッキングの逆探知か、それよりはウィルス駆除に重きを置いているようだが。

 

「この程度か。」

 

一瞬で打ち払った。そう、何かたとえるならブ○ーチでのドン・観音寺の観音寺弾(キャノンボール)ようのような物が此方に来たのだがハエを振り払うかのように手を当てるとすぐに終わった。

 

「何が目的なんだ?」

 

と首をかしげた所。もう一つアプリケーションが開いたことを確認した、それはワード。それを見ていると、打ち込まれた文章がすばやく並んでいく。

 

「やあ、こんにちは。」

 

ご丁寧に鍵カッコまでつけて、そう打ち込んでいる。今はまだ、顔すら見れない。

 

「誰だ?」

 

音声のように思考をワード文書に打ち込み、返答した。その返事は。

 

「わお、嬉しいよ、ここまで来た子は居たけど。みんな、訳の分からないことをだらだらと喋っているだけだったからね。」

 

 

 

「さすが、女王様はやはりどこかが違うね」

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

反芻!武器大太刀、ナイフ。攻撃パターンなし。勝利条件VTシステムの駆逐。方法、粘液の完全削除、後にVTシステムへの攻撃。

 

「行くぞゴラァ!!」

 

ナイフを逆手に持ちながら俺はPICの要領で黄色い物体へと、飛んだ。

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!」

 

まずは飛び蹴り。ナイフを拳槌打ちの要領で振り下ろし突き刺さったまま放置。粘液の分泌を蹴りで跳ね除け、追撃とばかりに放置していたナイフをモンハンの剥ぎ取り動作的に動かし抉り取る。

殴り蹴り、切り抉る、膝肘体脚腕柄刀身。ありとあらゆる場所、物を使い攻撃を仕掛けた。時には、粘液から生成された黄色い物体を足場、またはぶつけて破壊、粘液のふき取りなどに使う。

 

だんだんと、ボロボロになっていく。

 

「蹴りで少し崩れるほどだったらッ!!!」

 

切り付けた所に手を突っ込み相当に深くなっていた裂傷から…………。俺は笑った。

 

「ビンゴォ!!」

 

手ごたえが有った、このVTシステムとは絶対に違う感触だった。

そこまで到達するまでナイフを振る、内部に手を噛ませているので切りつける事によっての反動は存在せず無用心に切り付ける。もう一つの方も穴が出来た。

 

「オラァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」

 

VTシステムからISコアを引き剥がした。ISコアは以前のゴーレムとは違い、少し成長した年齢的に女子中学生だろうか?青いブレザーにスカートを履いていた、それを片脇に抱えながら。

 

「ふう、これで一段落か。後はコイツの全排除…………あーー、疲れた。」

 

手に大太刀を顕現させ。

 

「パンパカパーン!VTシステムご開帳~ってね。」

 

真っ二つにした。

 

「エネ…………こっちは終わったぞ。」

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

…………女王。確かに私のことを言うならばその呼称が最も適当だろう。ISコアネットワーク。その頂点に君臨しているのが、いや統括しているのが私だ。

 

「黙れ、ここに来たのは他でもない。貴様…………いや、貴様等の私達(・・)への愚行を止めに来た。なぜあんなものを作った。」

 

そう、答えて。少しの間が有りやっと返信が来た。

 

「それは少し、僕の状況も交えて説明するよ」

「君が言う所の『貴様等』と僕は、対等な関係にある。まあ、等と付くぐらいだからね。だが、個人、対組織だ。僕は、その組織に協力する形で今のVT

 

VTのところで少し止まり、それを消してまた新たな文章が紡がれる。

 

「君が言う所の『貴様等』と僕は対等な関係にある。まあ、等と付くぐらいだからね。だが、個人対組織だ。僕は、その組織に協力する形でヴァルキリー トランスプラント システム(これは組織が名づけたもの)を開発譲渡している、それに関する費用、情報は全て組織が用意してくれている。まあ、よくある関係だね。」

 

…………なるほど、私の(篠ノ之束)のような大天才と言う訳じゃないからな、全てを捻じ伏せるような技術力は持っていないのだろう。

 

「僕は作りたかっただけ、悪用しているのは彼らさ。」

 

「だからと言ってあんなものを作るのは!」

 

「あんなもの?」

 

書かれた一文には何か怨念のようなものが取り付いたような情念の篭った物だった。

 

「僕はね、人間が好きだ。」

 

どこの折原君だよ、と言う突っ込みを喉元に押さえ込んで、打たれる文章を黙って読んだ。

 

「まあ、興味があるのは、どのようにして人間の多様性(精神も、肉体的にも)が維持できるかのシステムのほうだけど。」

「一般的に多様性が発現する、それには周りの外的要因と内的要因が必要なんだ。だけど人は弱い、内的要因…………この場合自身の意思決定だね、これは簡単に外的要因によって変質してしまう。そこで強い意志を持っているとしたのならば外的要因から離れた自分の独自性を持った選択を出来るのだが、そうは行かない。」

 

「もしかして…………お前は、今のISを自己決定の補助いや、こういったほうがいいかVTシステムと言う柔軟性のない内的要因を私達に委託し、強引に外的要因にすることで、異常な精神発達を促す。そういうものにしたと言うわけか?」

 

「確かに、そういう使い方も出来るね。僕が目指していたのは、自己決定の補助の部分が大部分を占めているけど。逆説的に内的要因の変わりにヴァルキリーのデータを入れれば、VTシステムになるって事さ。」

 

少し、嘲笑が混じったような文体にイラッとしながら

 

「結局、僕達研究者は、善い物を作ってもそれを善く使える心は作れないのさ。それを作ろうとしたけど、作れずじまいだ。」

 

どこかその文章は哀愁の漂うものだった、なぜかその文章を見た時、頭の中に康一の姿が過ぎる。

 

「そして、女王様。貴方をここまで連れて来たのには訳がある。」

 

「なんだ?」

 

ここまでの話を聞いて。この男は底が知れない…………まあ、いつかの様に人間にハッキングすればいいだけのことなのだが。恐らく、ここまで連れて来たと言うのは、異常に通りやすかったこのセキュリティーの甘さと足の付きやすさのことだろう。まさか、誘われていたとはな。

 

「僕の右腕になってくれないか?君の女王能力と僕の技術力があれば、僕の「お断りだね」

 

「…………これでも、結構な頭のよさだと自負しているんだけど、どうしてかな?」

 

「理由は簡単、お前より面白い奴が居るからだ。」

 

それ以外に何がある、あいつ以外に私の相棒は成り立たないね。

 

「分かった、今度君の相棒を見せてくれ。」

 

「機会と、私の相棒に君に合う意思が有ったら実現するだろう。」

 

「女王、手土産に僕がVTシステムを提供している組織の名前を…………亡国企業(ファントムタスク)これが僕の技術を悪用している組織さ。」

 

「分かった、また会う日まで。」

 

と打ち込んで、私は入ってきた時と同様に電子化させてここから逃走した。

 

 





提督になっているが・・・。時間が吸われる。
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