今回ちょっと短いです。
「上がって。」
「お、お邪魔します」
いきなり奏の家に招かれた。あまりに唐突すぎて多少なりとも戸惑ってしまった。
奏の家は埃やゴミなどはあまりないが、奏の部屋がどうにも荒れていた。
楽譜は床に散らばり、カーテンは閉め切ってあり、パソコンの前にはエネルギーメイトやカップ麺のゴミが置かれている。
「なぁ、奏」
「何?」
「これ、ほんとに生活できてんのか...?」
「うぅ...」
どうやら周りからも言われているらしく、気まずそうに目を逸らした。
...まぁ、そんなことは置いといて。本題に入ろう。
「ところで、なんで今日は俺をここに呼んだんだ?」
「私たちが作る曲について、客観的な意見が欲しいから。」
あぁ、そういうことか、と考えをまとめる途中に、
「海羅って、『Kai』って名前で歌ってるでしょ」
と言われ、少し驚いた。
「どこで気づいた?」
「前にセカイで曲を聴いてもらった後、偶然見つけたの。海羅の声と似てたから。」
別に隠すことでもないし、肯定で返す。
「まぁな。ただ勧められたから歌ってるだけだが。」
そうして、二人して作業に入る。
「奏、ここのメロディを聴いてくれるか?」
「海羅、この部分のフレーズを一緒に考えてほしい。」
「ここのリズムは三連符にするのが妥当だと思うぞ。」
「全体的な曲調はこれでいいはず。」
時間が過ぎるのも忘れて、俺と奏は作曲に入り浸った。
奏は奏の曲を、俺は俺の曲を、作り続けた。
「...できた。」
俺の作曲がようやく終わった。
今回の作曲は少しペースを上げて作ったため、さすがに疲れが出てきた。
「なんだか、哀しい曲だね。」
「そうだな。」
そう言って作った曲を再生する。
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きっとみんな生きてた きっとみんな見ていた
きっと 乖離する快楽に気付かないで
ずっとみんな生きてた ずっとみんな生きてる
やっと たどり着いたこれが僕なのかな
それでよかった きっと満たされてた
腹の中で疼く「もったいない」を抱えて
考えないでいよう みんなを惑わそう
それが虚像でもいい 見えてるなら
まぁ
なんてくだらない嘘を選んで
実在でも確かめたいの?
まぁ せいぜい捜せよ 本当の嘘は
いつか誰かに届くだろう
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あれから俺たちは1日中作曲をしていたらしく、帰るのが22時になってしまった。
「じゃあな、有意義な時間だった。」
「私も、海羅の意見を聞けてよかった。夜も遅いから、気を付けて。」
「あぁ。またな」
俺は奏の家を後にした。
奏がはっとした目で俺を見ていたのを知らずに。
恋愛は誰にする?(一応NL基本として考えてます)
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奏
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まふゆ
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絵名
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瑞希