海羅「…はぁ」
海羅は今、宛もなく夕方の町をふらついている。
ところどころ神高の生徒がいるようだけど、気づかれていないようだ。
海羅「やることも無いし、早く帰ろうか」
そう言って踵を返した、その時。
「おい、お前一人かぁ?」
いかにもガラの悪いヤンキーが複数人で取り囲んできた。
海羅「すみません、急いでるので」
外付けの仮面をすぐさま被り、対処して切り抜けようとしたが、
「逃げんじゃねぇよ!」バキッ!!
突然、ヤンキーの1人に殴られた。
予想外の出来事に、対処しきれず地面に倒れ込む。
海羅「ぐぅっ…」
「ったく…手間かけさせんじゃねぇよ」
「なぁ、金くれよ?」
俗に言うカツアゲ、というやつだろうか、初めてだ、と痛みを無視してその場の雰囲気に似合わないことを考えながら逃げようとするが、
「おらよ!!」ドスッ!!
海羅「がはっ!」
脇腹を蹴られ、動けなくなる。
どうしようもできずに蹲っていると、
??「おいお前ら!!何してんだ!!」
海羅(彰人と…冬弥…?)
「あぁ!?誰だテメェら!…ってこいつら!ビビバスの東雲彰人と青柳冬弥じゃねぇか!」
彰人「そうだよ!俺がここで全力で叫べば、どうなるかわかってんのか?」
冬弥「それでも退かないというのなら…覚悟を決めてもらおう。」
「「「……!!」」」
「っち!ずらかるぞ!!」
ヤンキー達は逃げていった。
彰人「大丈夫か…って海羅センパイ!?」
冬弥「大丈夫なんですか!?その傷は、さっきの…?」
海羅「…あぁ、大丈夫だ、慣れてる」
冬弥「…!」
彰人「…慣れてる?」
海羅(しまった!口を滑らせた!)「あぁ悪い!心配かけたな!じゃあな!」
彰人「あっちょ!」
冬弥「…行ってしまったな」
彰人「あぁ、大丈夫だとは思えねぇが…」
冬弥「それより、さっきの先輩の目を見たか?」
彰人「目?」
冬弥「あぁ。あの時の先輩の目は…
何も映していなかったんだ」
海羅(やってしまったな…怪我に気を取られて“いつもの俺”じゃなく“俺”で返事をしてしまった…気づかれてないといいが…)
海羅はあの時、咄嗟に繕うこともできず、家での海羅で彰人に返事をしてしまったことを後悔していた。
海羅(音楽でも聴くか…)
音楽アプリのライブラリを開く。
(25時、ナイトコードで。…ねぇ。)
よく聴いているアーティストの音楽を少し聴いて、ライブラリをスクロールする。
そのままライブラリを見ていくと、ひとつの楽曲に目を引かれた。
海羅「ん…?Untitled…?なんだこれ…」
(無題…か…こんな曲昨日まではなかったが…まぁいいか。再生してみよう。)ポチ
その時、突然スマホの画面が激しく光を放ち始める。
海羅「なっ…!?」
目を開けるとそこは、先程の自宅ではなかった。
見渡す限りの白い空間。そこにはただ教室にあるような机と椅子があり、その上に何も植えられていない花瓶が置かれている。
海羅「…は?」
机と椅子と花瓶以外、何も無い。
海羅「なんだここは…」
すると
??「ここは、セカイだよ。」
海羅「!!」
振り返ると、白と黒で綺麗に分けられたツインテールの、制服に近い服装をした女の子がいた。
海羅「セカイ…?なんだそれは?」
??「セカイは、貴方の想いからできた。貴方の『本当の想い』を見つけるために。」
海羅「俺の…想い…?それよりも聞きたいのは、お前は何者なんだ?」
??「私は、ミク。」
海羅「ミク…初音ミクか?」
そこにいたのは、あの「初音ミク」らしい。海羅達が知っているようなものとは違ったが…
ミク「そう。…ここは、『嘘と希望のセカイ』。貴方の『本当の想い』を見つける手伝いをする為にここにいる。想いを見つけられたら、そこから歌が生まれるから。」
海羅「…すぐに受け入れることは出来ないが、大体は理解した。」
海羅「…なぁ、ミク」
ミク「どうしたの?」
海羅「俺…
はい、今回でセカイ登場です!
次回からは他キャラも出します!
恋愛は誰にする?(一応NL基本として考えてます)
-
奏
-
まふゆ
-
絵名
-
瑞希