「中島海羅」は、有名なテニス選手の父親と一般人の母親の間に生まれた。
父親は名の通った選手で、参加する大会でことごとく優勝か準優勝をかっさらっていくほどだったと言う。
それを見て、当時の海羅は、
「ぼく、おっきくなったらとうさんみたいなテニス選手になる!」
と言っていた。
「そうかそうか!お父さん楽しみにしてるからな!」
父親も、応援していた。
母親もそれを見て、微笑ましそうに笑っていた。
海羅が3歳の頃、妹が生まれた。
妹の名は、中島緋雨と言う。
海羅は初めてできた妹を、大事にしようと心に誓った。
「ひさめ!おにいちゃんと遊ぼうな!」
「うん!あそぼあそぼ!」
そうして、幸せに暮らしていくのだと、思っていた。
そう、思っていたのだ。
海羅が小学6年生、緋雨が3年生の頃だった。
きっかけは、父親だった。
試合や大会で、思うようにプレイできず、優勝は愚か、入賞すら出来なくなって行った。
そうしていると、父親はテニスを辞め、酒に入り浸った。
「おい海羅!酒持ってこい!」
「父さん…もうないよ」
「ち…なんでねぇんだよクソが!!」バキッ!!
「うぁっ!」
父親はテニスのストレスを発散するかのように理不尽な理由で海羅や母親に暴力を振るっていた。
そんな中、緋雨は心配していた。
「お兄ちゃん…大丈夫なの?」
「…あぁ!大丈夫だよ!お兄ちゃんは元気だ!」
「そう…?なら良かったよ!」
そんな日々が続いたある朝。
母親が家からいなくなった。
クローゼット、タンス、洗面台、全て確認したが、まるで生活すらしていなかったかのように全て母親のものが無くなっていた。
「お…かあ…さん…?」
「あの女…俺を見捨てやがったか…!海羅ぁ!!」
「!!…はい…」
「酒だ、持ってこい」
「…どうぞ」
「…」
母親がいなくなって父親はますます酒と暴力に溺れていった。
日に日に海羅の体には痣が増えていく。
しかし、目に見えるところには傷をつけず、
胴体、腹、腕と、毎日父親のサンドバッグのように扱われていた。
しかし、悲劇はこれだけでは終わらない。
中学1年生になったとある休日、緋雨と2人で買い物に行っていた。
「お兄ちゃん、最近は体どうなの?」
「少し痛むだけだよ、大丈夫」
相変わらず心配してくれる妹を見ていると、海羅だけでも強くあらねばと思う。
「なぁ緋雨、少しトイレに行ってきていいか?」
「わかった、ここで待ってるね!」
そして海羅は何の気なしにトイレに向かった。
これが最期の会話になるとも知らずに…
トイレを出ようとすると、外の様子がおかしい事に気づいた。
(外が騒がしいな…?イベントか?)
そう疑いながらトイレを出ると、目に入ったのは予想外なものだった。
救急車、
パトカー、
人だかり、
そして…その人だかりの中心で首から血を流して倒れ込む、この世で1番大切な妹。
「ひさめ!!!!!!」
それを見た途端、海羅は走り出していた。
すぐに妹のそばに駆け寄り、涙を流しながら訴えかける。
「ひさめ!!ひさめ!!大丈夫か!?返事をしてくれ!!」
しかし、緋雨はもう既に事切れていた。
その瞬間……海羅の中でナニカが壊れた。
そして、緋雨が通り魔に殺害された、という報わせが父親の耳にも入った、いや…入ってしまった。
家に着くなり、怒鳴りつけられる。
「お前がいて何で!!緋雨が死んでんだよ!!この役立たず!!」バキッ!!
「…うぅ…」
「お前がいなければ!!緋雨だけでも生きられただろうが!!」
(…あぁそうだ。俺のせいだ。)
(…でももう、妹を失った俺は…生きる意味も無い。)
(…モウ、イイカ。)
カイラは走り出した。
それから、交番の前を通った際体の痣を見られてしまい、それが原因で父親は逮捕された。
身寄りの無くなったカイラを、伯父や叔母が引き取る、と言い出すが、彼自身が却下した。
大人に対するトラウマもあるだろうと、簡単に一人暮らしが了承された。
(もう俺は…“ナカジマカイラ”じゃない…)
(誰も知らない“中島海羅”だ。)
それからというもの、学校でも無理に笑うことが多くなり、
“ナカジマカイラ”は死んだ。
その代わりに、新しい中島海羅を、彼自身が望んでいる。
嘘と希望のセカイの初音ミクを嘘ミクと呼称することにしました!
アンケート…奏とまふゆが割れている…!
次回はあの人をセカイに入れようかなと!
恋愛は誰にする?(一応NL基本として考えてます)
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奏
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まふゆ
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絵名
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瑞希