マブラヴオルタネイティヴ・HEROES FIGHT   作:つくてん

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こんにちは。クロスオーバーものはストーリーがバンバン思いつくのに文章力のせいで書き起すことに苦労するつくてんです。今回は仮面ライダー目線での始まりです。


#2 ゼロワンとアナザーワン

東京・某所にあるAIテクノロジー企業、飛電インテリジェンス。その出入り口で仲良く会話をする二人がいた。

一人はこの会社の代表取締役社長、飛電或人。もう一人はその秘書兼女性型ヒューマギア、イズ。

そもそもヒューマギアとは、先代社長が発明した人工知能搭載人型ロボットである。かつてそのヒューマギアに関する問題を筆頭に、数々の戦いが起こった。その戦いを終え、今は人間とヒューマギア、二つが平和に過ごす世界だった。

 

「社長、それで本日のご予定ですが」

 

イズはその日の残りの予定を確認する。

 

「14:00よりヒューマギア搭載AIチップ企業との取引がございますが、福添副社長にご委託させていただきますか?」

 

「いや、せっかくの取引先がこっちに来てくれるんだろ?なら俺がやろうかな!」

 

「かしこまりました、ではご予定通りに」

 

或人はこのように社長ではあるが積極的に会社の営業を行う。

その謙虚で人柄の良さから、今まで多くの人から信頼されてきたのだ。

取引の準備のために社長室へ向かおうとした或人は、ふと入口の柱を見る。そこには黒いフードを被った人が立っていた。立っているというよりは「その空間に居る」という不可解な感覚だった。ただ一人その場で浮いているような違和感。

 

「?……或人社長……?」

 

イズは不思議そうに或人の顔を覗き込む。

或人はイズにここに待つように伝え、フードの人物に接触を試みる。

 

「すみません……あの…ここで何か……」

 

そう言葉をかけた瞬間だった。

いきなり或人は物凄い力で後方に吹き飛ばされた。

蹴っても、殴ってもいなかったのに。

 

「或人社長!!!」

 

イズが叫ぶ。或人は壁に激突し、背中に激痛が走る。その場で多くの社員が一斉に二人を見る。

フードの人物は顔が隠れて表情が分からない。

 

「…ハァ…っお前は……何…者だ……!」

 

或人は激痛に耐えながらもやっとの事で言葉を出す。

 

「……フッ…………」

 

男。

フードの人物は男だ。声色から性別は想像できたが、このフードの男は表情は未だに分からない。

 

「飛電或人…………お前には……地獄そのものを見てもらう」

 

そう言うと、男は懐からあるものを取り出す。

 

「な……それは!?」

 

或人が驚くのは当然、それは『飛電ゼロワンドライバー』。これはこの世界を守る【仮面ライダー】に変身するためのもの。何故この男が持っているのか。

 

「……そっちがその気なら…!」

 

或人もゼロワンドライバーを取り出す。

ベルトを腹部にかざすと、ベルトが巻かれ、ライダーシステムが起動する。

 

『ゼロワンドライバー!』

 

或人は変身に必要なデータが入った、【プログライズキー】のボタンを押す。

 

『JUMP!!オーソライズ!』

 

電子音が鳴り響き、空中から巨大なバッタが降ってきた。この変身システムは巨大衛星・ゼアから送られたライダーモデルを身に纏うことで仮面ライダーに変身する。

バッタはフードの男を威嚇するように、或人の周りをジャンプしている。

 

「変身!!!」

 

プログライズキーをベルトに挿入、データがベルトを通してライダーモデルに送信される。

 

『プログライズ!飛び上がライズ!ライジングホッパー!』

『A jump to the sky turns to a riderkick.』

 

バッタ型のライダーモデルが或人を包み、仮面ライダーに変身完了する。

 

「俺はゼロワン…仮面ライダーゼロワン!」

 

イズからカバンのような剣型の武器、カバンストラッシュを受け取るとフードの男を見る。

 

(こっちが変身したのに変身しない…?どういう事だ……)

 

彼はただ立っている。動こうともせず、ゼロワンドライバーを持ったまま、何かを待っているかのような。

 

「…………そろそろか」

 

フードの男がそう呟いた瞬間、社員用出入り口付近に半径4mくらいの穴が出現する。

 

「何だあれ!?……何かしたのか!!」

 

「…………くるぞ…」

 

男が言うと同時に穴から白濁色の奇妙な生物(?)が這い出てきた。キノコのような頭に下半身は肥大している、嫌悪感漂う化け物。大きさは2mくらいだろうが、存在感も相まってより大きく見えてしまう。

ほんの数秒で穴から同じやつがウヨウヨと湧き出てくる。

 

「飛電或人…お前には地獄を見てもらうと言った。それは今じゃない」

 

「何を言っている!!」

 

ゼロワンは訳分からない事を言う男に怒鳴る。

その時、化け物が一斉に動き出した。社員めがけて。

捕まった社員は全て人間で、ヒューマギアと区別しているようだった。

 

「やめろォーー!!その人をを離せ!!!」

 

ゼロワンは跳躍、カバンストラッシュを展開し鋭い刃で切りつける。意外に呆気なく首が切断され、捕まった社員を一人救出する。

無事を確認したその時、他の捕まった人が叫ぶ。

 

「いっ…痛てぇぇあぁぁぁぁ!!」

 

ゼロワンはその方向を見ると目を見張った。

化け物が人を喰っている。噛み付いている、が正しいか。

他の社員も同様、身体を噛みちぎられている。

 

「お前らァーーーッ!!!」

 

「飛電の社長!!!」

 

ゼロワンを呼ぶ声が聞こえ、銃声が鳴り響く。

銃弾は化け物に命中し、その場に倒れ込む。

 

「不破さん!!!」

 

銃を構えやってきたのは、スーツ姿で走ってくる男、不破諫。彼は特務機関AIMS(エイムズ)の一人。そして、仮面ライダー。

年齢に似合わぬ威厳のある顔が、その惨劇を見て苦悶に歪む。

 

「……どういう事だ……これは……」

 

「分からない……だけど、今はやるしか!」

 

ゼロワンは化け物に向かおうとするが、不破は制止する。

 

「こいつらは俺がやる。社長はあの男…あいつもおそらく仮面ライダー、敵だろうがな」

 

不破はトリガーを引き、確実に一体一体倒していく。イズは他社員に避難を促している。

ゼロワンは男の前に立ち、睨みつける。

 

「焦るな……今見せてやる」

 

男はゼロワンドライバーを装着、プログライズキーを取り出す。

そのキーは見たことない物だった。描かれた生物は何なのか。

 

『Dimension!オーソライズ……』

 

キーを承認。しかしゼアからライダーモデルが現れない事から、或人のライダーシステムとは違うことが一目瞭然だった。

 

「変身……」

 

『プログライズ!Remodeling……Love……Brave……!!BETA……アナザーワン!!』

 

『The fairy tale of love and courage begins now』

 

「さぁ………………おとぎ話の始まりだ」

 

男は変身したが、本当に知らないライダーだった。以前、エデンという仮面ライダーが敵として君臨したがそれとも違う異質な雰囲気を醸し出しており、実力も計り知れない感覚。

 

「俺は仮面ライダーアナザーワン。運命に囚われた男…………」

 

「運命…?何言ってんだお前は!!」

 

ゼロワンはアナザーワンと名乗るライダーに切りつけるが、すんでのところで刃を捕まれた。その力は強力で、カバンストラッシュにヒビが入るほどだった。

 

「飛電或人…………お前とここで戦う気はなかった。しかし、そうでなければお前を連れて行けないようだ」

 

「連れて行く!?何だ!!?」

 

アナザーワンの言葉を飲み込めないゼロワンだったが、次の瞬間腹部に鈍い痛みが走る。

 

「ぐあっ……」

 

ただのパンチだ。しかし、威力がケタ違いだった。今まで出会った仮面ライダーよりも、何よりも。

 

「或人社長!!」

 

イズが心配し叫ぶが、ゼロワンは脚払いを仕掛け、よろけた所を蹴り上げる。

ダメージはあるように見えなかったが、勝てない訳ではなさそうだった。男は立ち上がり、不満そうに呟く。

 

「この瞬間に反撃をするか…………。面倒くさいな、本気(マジ)に。連れて行くのが厄介だ」

 

アナザーワンはキーを再び押し込み、必殺を発動する。

 

『アナザー・インパクト!!』

 

ゼロワンがアナザーワンの目の前に瞬間移動し、腹部に強力な蹴りを喰らってしまう。

まるで引き寄せられるような感じであった。重力か、はたまた別の力か。

 

吹き飛ばされたゼロワンは変身を強制解除させられてしまい、先程の穴に吸い込まれていった。

 

「!!!社長ッッッ!!?」

「或人社長!!!」

 

イズと不破は叫ぶ。しかし、もう遅かった。既に穴は閉ざされており、化け物も男も居なくなっている。

イズはその場にへたりこんでしまう。不破は周りを走り、何かないかと探し回ったが、何も無く手がかりすら見つからなかった。

 

辺りに血液が散っており、化け物の痕跡はそれだけだった。そのサンプルだけは分析するために回収。

 

それ以外は、何も無い。先程の騒動が嘘のように静か。あのライダーは何だったのか、或人はどこに行ったのか。それを知るのはこの場には誰もいないのだった……。

 

 

 

 

 

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アナザーワン・彼は何者なのか!もう既に伏線は張っているつくてんでした。それでは次話で!


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