ゴールドシップとの3年間 in アオハル杯 作:あぬびすびすこ
URAファイナルズ中距離部門を優勝。
理事長とたづなさんからすごい褒められ、ウィニングライブでうまぴょいした。
大満足の結果となり、後日。
「トレーナーさ~ん! こっちですよ~!」
フクキタルがニコニコしながら手を振っている。
タイキやライス、ウララもぴょんぴょん跳ねながら歓迎してくれた。
俺たちがいるのは海!
何故いるのかというと、理事長からアオハル杯優勝の特別ボーナスをもらったからだ。
「健闘ッ! 君たちの優勝を讃え、にんじんBBQいってらっしゃい券を贈呈!」
一段落したからねともらったわけだ。
それとは別に、ゴールドシップが副賞をもらっていた。
「チーム<STAY GOLD>の名にふさわしいみんなで楽しめる副賞だっ!」
そう言って渡されたものが、今現在ゴールドシップが持っているものだ。
「いくぜ! ピスピース!」
「イエア!」
「ぴーす!」
性能のいいカメラ。しかもその場で写真が現像できるものだ。
「様々なウマ娘との交流を大切にしている君たちだからこそこれを渡したい!」
「いいじゃねーか! トレーナー、ピスピース!」
楽しそうに俺と自撮りをし始め、結局その場にいた全員で写真を撮ることに。
喜んでくれて何よりだ。
かくして、こうやって海でBBQすることになったわけだが。
俺はみんなをここまで連れてくるのにピストン輸送をしていたからかなり遅れてやってきた。
既に火がついて始められる状態らしい。
「はい、お兄さま。タイキさんのお家でとれた牛乳で作ったんだって」
そう言ってライスが渡してくれたのは濃厚ミルクシェイク。
これはすごいおいしそうだ。香りもすっごいミルク。
「それではみなさん! グラスを持ってくだサーイ!」
チーム全員がグラスを持ち、タイキを見る。
そして笑顔でグラスを掲げた。
「チアーズ!」
「「「チアーズ!」」」
乾杯してミルクシェイクをゴクリ。
めっちゃくちゃ美味しい! 疲れた体に染みわたるなぁ。
「ウインディ先輩! 焼けたぞ!」
「いっぱい食べるのだ! あちちっ」
一目散に焼き上げたにんじんをぱくついている娘たち。
「このミルクシェイクは素晴らしいね! ドトウも飲むといい!」
「はいぃ~……あのぉ、このタヌキさんは……」
「ヴッフ、ヴッフ」
「うッ!!!! 小動物の、王ッッッ」
ミルクシェイクを堪能している娘たち。
「さあたくさん焼きますよ! どうぞお食べくださいブルボンさんッ!」
「警告。このにんじんは焼きにんじんではなく生にんじんです」
「生焼けだよ~!」
にんじんを焼く係に回る娘たち。
「山積みのにんじんウケる! 撮っとこ」
「そんなんばっか撮ってどーすんの? ま、アタシも撮っとこ」
映える状況に写真を撮る娘たち。
みんながみんな、楽しそうにしている。
「いやぁ~色々ありましたね~」
「3年間の思い出がいっぱいデス!」
ほくほくと美味しいにんじんを食べながら、フクキタルとタイキが思い出を語り出す。
「最初はすごいトレーニングするなと思いましたよ!」
「うん。ライスもびっくりしたな……」
「でもでも、おもしろかったよ!」
ゴールドシップ用のトレーニングしか考えていなかったから、みんなにも同じトレーニングをしてもらってたんだよな。
最終的にはプラスに働いたし結果も残せているからよかったけども。
「いっぱい作戦の練習もしまシタ!」
「トレーナーの作戦はやべーやつばっかだからな」
プレシーズン用に色々作戦を考えてきたわけだが。
これが中々お互いに大変だった。思いのほかチーム戦での走りが難しかったから。
だんだん慣れてきて、みんなすごい戦略的になってたけどな。
「海での夏合宿も楽しかったですね~」
「ゴザ走り、またやりたいな」
「わたしもやりたーい! 今やっちゃだめかな?」
夏合宿ではかなりいいトレーニングのゴザ走りが発明できた。
今後も使っていきたいところだな。
トレーニング内容もかなりよかったし、やはり海でのトレーニングはいいね。
「野良レースも懐かしいデス」
「ぎゃぼぼ! あの記憶は忘れたいですよ~!」
「フクは最初に負けちまったみてーだからな」
野良レースも一大事になるところをなんとかできた。
あの後からチーム<ファースト>と少し打ち解けたんだよなぁ。
中々よろしくはない記憶だが、あれがなければリトルココンたちも代理も変わらなかっただろう。
「ライスがすげー凹んだりもしたよな」
「そ、それは言わないで~~!」
「そんなことあったのー!? ライスちゃんよしよし!」
「ぐはああぁぁぁ~~~~ッッッ」
牧場でライスを慰めたりとかあったなぁ。
あれでライスが強くなったわけだから、結果としてはヨシ!
ヒットマンの先輩も心配してたみたいだし、本当によかったよ。
色々なことがあったが、この3年間、とても楽しい時間だった。
思わずぼんやり思い出に浸っていると、ウララが近づいてきて見つめられる。
「どーしたの、トレーナー?」
「おや? ぼんやりしていかがされました?」
「たくさん食べないとにんじんがなくなりマス!」
声をかけられて、現実に戻された。
いや、楽しかったなと思ってさ。
そう話すと、タイキがふふんと強気な表情に。
「これからも楽しいデスヨ! セイをつけてもらわないといけまセン!」
「そうだよお兄さま! はい、たくさん食べてねっ」
「はい! にんじんジュースあげるね!」
みんなからにんじんやらなにやら色々ともらってしまった。
なんだかずっともらってばっかりだなぁ。
そんなことを思っていると、パシャリと1枚ゴールドシップだ。
「へへっ、ほら食うぞ! 今日は祭りだぜ!」
「イエス! たくさん食べまショウ!」
ニコニコしながら肩を組んでくるゴールドシップ。
楽し気に笑うみんなを見て、このチームで走れてよかったなぁと思っていると。
「なんと! 奇遇だな!」
「げぇっ」
見知った団体がやってきた。
チーム<ファースト>のメンバーだ。
「君たちもにんじんBBQいってらっしゃい券とは!」
「オウ! みなさんもデスカ!」
ビターグラッセが人懐っこい笑みで話しかけ、こちらもタイキが人懐っこい笑みで駆け寄る。
「いいデスネ! みんなで食べまショウ!」
「おぉ! 驚いたな!」
突然思いきりハグされて驚くビターグラッセだが、苦笑いしてポンポンと背中を叩く。
みんな仲良くなったらしく、それぞれの部門のメンバーが話しかけていた。
「おめーらも理事長から?」
「ああ! 我々の成績が評価されてな!」
「まあ、恐らくはそれだけではないでしょうが」
そう話して登場した樫本トレーナー。
いつも通りのスーツ姿だが、夏合宿でチーム<ファースト>と買い物したラフなものだ。かなり打ち解けていてよかったよかった。
「どうも、いつぞやぶりですね。ご無沙汰しております」
いえいえこちらこそ。
「……券をいただいた時に理事長から聞きましたよ、貴方のこと。随分と期待されているようで」
そうなのか、と首を傾げる。
期待しているぞとは言われたが。
「少々嫉妬しましたが……」
嫉妬!?
「でもいいんです。私、上り詰めるのが好きなタイプなので」
そう言って朗らかに笑う樫本トレーナー。
いやぁ、随分と明るくなったなぁと思わず俺も笑う。
「お互いトレーナーですからね。同じ土俵の者同士、これからもよろしくお願いします」
こちらこそお手柔らかに!
そう言って握手し、笑い合う。
まだまだこれからも道は続く。
今後もしっかり頑張っていこうと、ゴールドシップと誓ったのだった!
次回はエピローグです