前回の続きになります。
それではどうぞ。
そして迎えたお菓子教室当日。
「(と、とうとう当日……! わわ、思ってたより人が多いよ……っ)」
自分が思ってたより参加人数が多いのを目の当たりにして、困惑するつぐみ。
「(お母さんのフォローって言っても、この人数を相手に、私も教えるの……? だ、大丈夫! 昨日、夜遅くまで色々と手順を予習したし、どんな事を聞かれても答えられる筈っ!)」
正直言って、不安しかなかったが、手順を夜遅くまで予習したので、何を聞かれても答えられる筈。
そう自分に言い聞かせていた時……
「あら? あなたは確か……」
「えっ! Roseliaの紗夜さん……!?」
ドアが開く音が鳴り、お店に入ってきた人物……紗夜を見たつぐみは驚く。
「羽沢さん……でしたよね? ……なるほど。『羽沢珈琲店』ここはあなたのご実家だったんですね」
「ひょっとして、紗夜さんも……お菓子教室に参加しに来たんですか?」
「そうです。クッキーといいますかお菓子には人をリラックスさせる効果がありますから」
ちょっと驚きながらも、確かに美味しいお菓子を食べると和みますよねと答えるつぐみ。
「ええ。バンドの練習をする時にそういうリラックス効果がある差し入れがあるとないとでは、全く効率が違います。私のバンドメンバーには、いつもそういったものを作ってきてくれる人達がいるのですが……前にその人達が練習に来れなかった時、みんなどこか落ち着かず、なかなか練習に熱が入りませんでした」
「そ、そうだったんですか」
「私がもしお菓子を作って、差し入れとして持って行ければ……あの時の雰囲気は、もう少し変わっていた筈です。だからこそ、今度、似たような状況になった場合、同じ事を繰り返さないように、お菓子作りを学ぼうと思いました」
「なるほど。そういう理由だったんですね?」
「はい」
その理由を聞いたつぐみは、紗夜さんって、凄く真面目なんだなあ……と思った。
「羽沢さん? 私の顔に何かついていますか?」
「あ、いえっ! バンドの為にそこまで考えらえる紗夜さんが凄いなって思って」
「……凄い? バンドをより良くしていく為に行動する事は当たり前だと思いますが……」
「それでも、それを実際に行動に移す事ができる紗夜さんは凄いです!」
「そ、そうですか……けど、私は初心者だから、上手く作れるかどうか……」
2人でそんな話をしていると……
「…あれ? 紗夜ちゃん?」
「ゆ、悠里さん……!?」
「えっ! 悠里先輩……!?」
再びドアが開く音が鳴り、お店に入ってきた人物、悠里の姿を見て驚く紗夜とつぐみ。
「あの、もしかして、悠里先輩も……お菓子教室に参加しに来たんですか?」
「こんにちは、つぐみちゃん。うん、今日は
「「え? 妹?」」
悠里の口から『妹』という単語を聞いて、目が点になる紗夜とつぐみ。よく見ると、悠里の足元に小学生くらいの女の子が悠里に引っ付きながら、こちらを見ていた。
「……」
「ほら
「ぅにゅ……は、初めまして……
「「えっと……どうもご丁寧に……?」」
恥ずかしがりながらも紗夜とつぐみに自己紹介をする悠里の妹、涼香。それを見た2人は7歳なのにしっかりしてるなと思った。また髪色は悠里と違って、青みがかった黒色の髪、瞳の色は黄色。そして雰囲気はどことなく悠里に似ていた……
そんなこんなで、お菓子教室の説明の時間になるのであった。
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「あの、羽沢さん。今日作るアイシングクッキーとは、どのようなものなんですか? 普通のクッキーより難しそうなんだけど……」
「…それ僕も思った。つぐみちゃん、そもそもアイシングクッキーって、どういうクッキーだっけ?」
「アイシングというのは普通のクッキーの表面に、お砂糖や卵白で着色してデコレーションする事です!」
ですからやる事は、普通のクッキーを焼いて、デコレーションするだけなので、そんなに難しくはありませんよとつぐみは説明した。
「上手くできればいいのだけれど……」
「右に同じく……」
「そんなに心配しないで平気です! テーブルの上に置いてある薄力粉とバター、後はお砂糖をこねて、クッキーの生地を作るだけですよ」
詳しくは、今から母が説明しながらやるのでよく見ててくださいと付け足すつぐみ。もし分からない事があったら、なんでも聞いてくださいねと言うのも忘れずに。
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そして10分後。
「つぐみ、ちょっといい?」
「どうしたの、お母さん?」
母に呼ばれたので、つぐみはどうしたのと答える。
「さっき話していた
「それって、紗夜さんと悠里先輩と涼香ちゃんの事? う、うん……友達だよ。あとお母さん、悠里先輩は夏々君の学校の先輩で、涼香ちゃんのお兄さんだよ?」
「あ、あら。そうだったの……可愛らしい子達だったから、つい……」
「……お母さん、それは悠里先輩に失礼だよ」
母の間違いを訂正するつぐみ。
確かに悠里は遠くから見たら、ボーイッシュな格好をした女性にも視えなくもない。なんだったら、幼馴染みに
「話を戻すけど、あの子達にはあなたが付き添ってあげなさい」
「えっ、私が!?」
「さっきからずっとキョロキョロしてて、何をやっていいのか分からないみたいだから。もう片方の子は、手際はかなりいいけど、細かい手順で悩んでると思うわ。いい、分かったわね?」
それだけ言うと、母は行ってしまった……
「(あ、行っちゃった……私が、紗夜さんと悠里先輩に……うぅ、緊張する)」
「(そんな人の前で、もし説明を間違えたりしたら……で、でも、お母さんが言ってた通り、紗夜さん、さっきからキョロキョロして困ってるみたいだし……悠里先輩も涼香ちゃんと一緒に何度も作り方のボードを見てるみたいだし……)」
説明を間違えたりしたらどうしよう……と思ってしまったが、現に3人が困ってるのも事実。なので……
「(サポートを引き受けるって言ったのは私だし、お母さんに任されたんなら、ちゃんとやらないとだよね!)」
よし、頑張ろう!と思いながら、つぐみは3人がいる場所に向かった。
読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
※最後にオリキャラの簡単なプロフィールです。
容姿イメージ:『D.C.Ⅲ』の瑠川さら
年齢:7歳(なのだが、本当は……)
誕生日:12月(何日生まれなのかは本人も分からない)
血液型:A型、いて座
一人称:私