エスカファルス【非在】   作:楠崎 龍照

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14話 エスカファルス・リベンジ

 

 

 

 

 

 

「……うー」

 

私は眼を覚ました。

悪夢を見たような気もするが、覚えていない。

 

「……」

 

何故だろう、誰かに見られているような感じがする。

辺りを見渡すが、私を見ている存在はいない。

私の周りには、眠りについてるエスカファルスしかいない。

あのどんちゃん騒ぎの後、疲れでそのまま寝てしまったのだ。

 

テーブルには空っぽになったお寿司のトレーが散らばっていたり、醤油の雫が着いていたり誠に片付けが面倒だと感じるものだった。

 

「oh......」

 

私は肩をガクリと落とすが、何故だが今までにないほどに調子の良いので、私は飛び起きて散らかっている物を全て片ずけることにした。

 

とりあえず、皿もコップも全て使い捨ての紙容器だったので、大きめの袋に突っ込み、汚れたテーブルを拭くだけで終わった。

片付けをしている音をきいて、エルダーが目を覚ました。

 

「んー? 何か手伝おうか?」

 

髪をボリボリと掻きながらエルダーがそういうが、私は「いんにゃ、既に終わりかけてるからええよ」と言って、大きな袋を固結びをして部屋の端に置いた。

 

「……」

 

私は後ろを振り向く。

やはり誰もいない。

 

「どうした?」

 

眉を顰めるエルダー。

 

「いや、さっきから誰かに見られている気がして……」

「なんじゃそれ?」

「いや、気の所為かもしれんが」

「お前を狙ってるやつでもいるんじゃねーか?」

「こんな根暗キモオタ陰キャを狙う奴がいるなら、是非とも見てみたいわ」

 

なはははははー!と笑う私。

いや、わりかし、こんな民間人Kを狙う人がいるなら見てみたいよ。

一体どういう理由で狙うのかを。

 

「うあー、寝起きが悪い……」

 

とんでもない胸を揺らしながら起き上がるペルソナ。

とりあえずお前はズボンを履け。

なんで無地のTシャツとパンツだけなんだ……。

いや、私のいつもの部屋着か……。

私とエルダーはとりあえず、目を逸らして水を1杯だけ飲む。

 

「……全然調子でない」

 

ペルソナは目を擦りながら、唸るように言う。

私と同一人物なのに、こうも調子の善し悪しがあるのか。

私はペルソナを不思議な眼差しで見つめていた。

 

「……あートイレトイレー」

 

バッッッルンバッッッルンと柔らかそうなスイカを揺らしながら、トイレへと駆け込むペルソナ。

 

「……目が覚めたわ」

 

ポツリと呟くエルダーに私は吹き出してしまった。

 

「そ、それは、ど、どういう意味で?」

「普通の意味で」

「さ、さよか……んっふふふ……」

 

私は少し笑いを漏らしながら言う。

 

「……お前は朝立ちか?」

「言わんでええねん!」

 

芸能人のツッコミのような口調で言う。

少し声の音量が大きすぎたようで、エルミル達も目を覚まして起きてきた。

 

「もう朝かー、じゃあもう少しだけ寝よう」

 

そう言って、エルミルは再び眠りにつこうとする。

二度寝すんな。

 

「エルミルよ、朝飯は?」

「昼に食べる」

「それを人は昼飯と呼ぶのだが……」

「朝飯と昼飯を別に分けるよ。朝ご飯と、昼ご飯。これを昼に食べたら朝ご飯と、昼ご飯を同時に食べてると言えるだろ?」

「お前は何を言っているんだ?」

「zzz」

「寝とる……」

「寝かせとけ」

「だな」

 

ガツガツ君とかいうめっちゃ既視感のあるアイスをバリバリと食べながら、駄べる私とエルダー。

アプレンティスは起きあがりながら、はだけた下着を但して水を飲みに向かう。

アプレンティスも結構大きいんだよな。

たぶん、これはふうま亜希氏の胸も詰まっているのだろうな。

それでもペルソナには負けてるが……。

 

「ってペルソナは?」

「トイレから出てこないな」

 

私はトイレの方を向くと、「ふいースッキッたー!」と扉を開けて出てきた。

 

「私もトイレ」

 

水を飲み終えたアプレンティスはそそくさとトイレへと向かった。

ダブルは2人揃ってヨダレを垂らしながらグースカピーと寝ており、その横でルーサーが何かしらの本を読んでいた。

 

「ルーサー朝飯は?」

「あぁ、自分で作るから大丈夫だよ。そろそろ宿主君の手を借りずに生活しなくてはいけないからね」

「おーそかー」

 

ルーサーがこういうのは、何だか新鮮味がある。

いや、もしかしたら、これが本来のフォトナー時代のルーサーなのかもしれない。

まぁ、私はフォトナー時代の事は知らんので、真偽は定かではないが……。

 

 

 

 

「……」

 

時刻は10時半。

流石のダブルも目が覚めて、それぞれの部屋に帰っていき、この部屋には私1人だ。

だと言うのに、誰かに見られている。

マジで、なんなんだろうか……。

大人しく着替えもできやしない。

まぁ、気にしていても仕方がない。

 

私は、ソファーに寝そべりポケーっとしていた。

 

すると……

 

「「遊ぼー!」」

「ぶはぁああああ!!?」

 

完全にオフ状態の私の腹の上にダブルがダイブして、私はくの字に折れ曲がる。

腹部の激痛の前に私は倒れて呻く。

ダブルはやってしまったと言わんばかりの表情になり、「ごめん、大丈夫?」と覗き込んでくる。

 

「あ、あぁ、ゲホッ、オエッ、大丈夫」

 

私は嗚咽を吐きながら、無理矢理の笑顔でダブルに応対する。

 

「それじゃあ、遊ぼう!」

 

ダブルはテンションMAXで私にくっついてくる。

 

「遊ぶにしても、何して?」

 

私はそう言うと、ダブルはカードの束を取り出して「デュエル!」と言った。

カードの束……デッキの1番上は、エースもしくは切り札と思われる。

ダークファルス・ダブルのカードがあった。

昨日は、こいつと、オロタ・クソケッタにボコられた。

だが、今度は違う。

妨害カードをガン積みのデッキで行く。

若干友達がいなくなるか、友達とのリアルデュエルになりそうなデッキだが、致し方ない。

このクソガキ共を分からせるしかあるまい。

私はそう決心し、ダブルとのデュエルに挑む。

 

 

 

結果……

 

 

 

 

 

「やったやったー」

「勝った勝ったー」

「負けた……」

 

ボッコボコにされた。

いや、これは私のプレイミスではない。

もの凄い手札事故を起こしてしまった。

場に出せないカードが5枚、初期手札5枚。

ジ・エンドである。

そのまま、ダークファルス・ダブルがバトルフィールドに君臨し、ボコられた。

 

 

「お前ら、もう一戦や」

 

ここでスイッチが入る私。

こうなりゃ全力で行ってやる!!

 

 

 

眼が光輝く。

 

 

 

「お前らがそれで来るなら、私も2年間大学の授業中にコソコソと作ったオリカで挑んでやる!」

 

ダブルに指さしながら啖呵切る私に、ダブルは不敵な笑みを浮かべて腕を組み始める。

 

「いいよ、その勝負受けて立つよ」

「いいよ、その勝負勝ってみせるよ」

「この神聖なデュエルは、ここでは行わん、月面で最高のデュエルをやろうじゃないか!」

 

私はポータルをつかい、ダブルと共に月面に向かう。

 

 

 

眼が光輝く。

 

 

 

私はデッキを具現化した。

そのデッキは、あの時の遊戯王界隈に激震を走らせた時に生み出されたカード軍。

自分の欲望や性癖、感情、それら全てが形となったデッキ。

 

その名も「輪廻デッキ」。

このデッキで、私はダブルを下す。

 

 

「さぁ、行くぞ!!」

 

私の腕にデュエルディスクが具現化される。

ダブルも空気を読んだのか、エスカ・ダランブルとなってデュエルディスクを具現化。

いま、神聖な決闘が始まろうとしている。

 

 

「「「「デュエル!!」」」」

 

 

小野寺龍照 LP8000

ダランブル LP8000

 

 

 

「俺の先行!!」

 

私は5枚あるうちの手札から、1枚のカードを魔法・罠のカートリッジに差し込む。

 

「マジックカード発動! 輪廻種樹木大天廻!!」

 

フィールドにカードが映し出される。

そのカードの効果を私は説明する。

 

「自分のLP500支払う毎に輪廻龍像トークンを1体特殊召喚する。ただ、このカードはエクストラデッキの召喚素材にはできない!」

「面白そうなカードだねー!」

「そうだな」

 

 

3分後

 

 

小野寺龍照 LP2500

 

バトルフィールド

輪廻白竜クリアウィング紫水・アナザードラゴン

輪廻紫竜スターヴヴェノム六穂・アナザードラゴン

輪廻黒竜ダークリベリオン舞・アナザードラゴン

輪廻虹竜オッドアイズまり・アナザードラゴン

輪廻青竜アースルウィンド深月・アナザードラゴン

輪廻藍竜サイバーネットみこと・アナザードラゴン

 

大型のドラゴン達が立ち並ぶえげつない場面となった。

 

 

「さぁ、我が妄想、性癖、想像により生み出された、対魔忍の意志持つ輪廻の竜。超えれるもんなら超えてみろ……」

 

私はガチの目付きになって、2人を見つめる。

 

 

 

数分後……

 

 

「「僕はファルス・ダランとファルス・ダリルを素材にオーバーレイ!」」

 

バトルフィールドに存在するダリルとダランが赤色の光に包まれ、螺旋を描きながら、天に出現した銀河の渦に吸い込まれる。

そして、その銀河の渦は赤黒い爆発を起こした。

 

「「バクバク食べろ! いっぱい食べろ! そして深遠の闇へと辿れ!! エクシーズ召喚! いでよ、ファルス・ダランブル!」」

 

ケタケタと笑い声をあげて、爆発の光からファルス・ダランブルが姿を現した。

 

「「直ぐに超えてあげるよ、ファルス・ダランブルの効果、ダランブルが召喚された時、相手の特殊召喚されたモンスターを全部破壊する!」」

「oh......」

 

 

数分後……

 

 

 

「「さぁ、君のモンスターは全滅したよ! ここからどうやって僕達を倒すのかな?」」

 

煽るようなダンスで挑発するダランブル。

普段のダランブルを見ると、この珍妙奇天烈なダンスは愛嬌がある。

確実に勝ちを確信しているようだが、そうはいかない。

 

 

「我が妄想により生み出された対魔忍は滅びない、何度でも蘇る!!! 決して滅びることは無い!!!」

「「……あれ?」」

 

そう、堂々と宣言する龍照だが、ダランブルには見えていた。

龍照の後ろに黒い2匹のドラゴンがいることを……。

 

「輪廻竜が墓地に送られた場合、デッキからカードを1枚除外する事で、墓地から復活する」

 

赤黒いオーラを纏いながら、静かに、しかしドスの聞いた声で龍照は言った。

 

 

 

そして、龍照のバトルゾーンには、先程破壊したはずの6体の大型ドラゴンが復活していた。

 

「さぁ、四天の竜と対魔忍の力が合わさりし輪廻竜の真髄。とくとご覧あれ」

 

力のある静かな声でダランブルに言う龍照。

 

 

 

 

 

眼がこちらを見ている。

 

 

 

 

 

 

一方……。

 

 

 

「〜♪」

 

ハリエットがDark To Lightの歌を口ずさみながら、ベランダで何やら野菜を栽培していた。

 

「よし、できました!」

 

そこにはキャベツやキャロット、トマト、キュウリ、ピーマンなどの野菜が植えられた鉢が大量にあった。

 

「そして、これで……!」

 

ハリエットは力を解き放ち、原初の闇ソダムのエスカ版、エスカファルス・ハリエットとなり、自身を水の属性に変化させる。

そして、腕を顕現させ、その腕をジョウロ状に変えて、野菜達に水やりを始めた。

 

「スクスク育ってくださいね!」

 

ソダムの姿で水やりをするハリエット。

そして、それを影から見守るルーサーとアプレンティスだった。

 

 

 

家庭菜園をしているのは、ハリエットだけではなかった。

この男も自分のベランダで、ある花を育てようとしていた。

 

「これで完璧!」

 

そう言うエルミルの前には、一輪の花が咲いていた。

その花の見た目は薔薇に酷似しているが棘はなく、青色に妖しく光っていた。

ep5にて登場したエフィメラのエスカ版とも言える花だ。

 

もちろん、異世界オメガに咲き乱れていたエフィメラのように使った人の精神を徐々に蝕んでいったり、人間不信・独断専行などの負の感情が露わになり、攻撃的な人格に豹変していく……訳ではなく。

ただのスイーツ等の材料に用いる食用の花である。

 

それでも、多少のエーテルは有しているが、微々たるもので、一般人が食べたり使ったりしても、人格が豹変したりはしない。

 

「あとは、こうして……!!!」

 

エルミルは花にエーテルを送り込んだ。

花がより一層青く光輝いた。

 

「よし、これで完成だね。あとは度々水をあげれば……」

 

光る花を見つめながら、怪しげに笑うエルミル。

後に、ハリエットの逆鱗に触れることになるとも知れずに……。

 

 

 

 

 

 

月面では……

 

 

 

 

「「負けたー!」」

「勝った、かったぞーーーーー!」

 

私は雄叫びをあげた。

ちょっと大人気ない方法ではあるが、ダブルに勝つことができた。

ダブルは悔しそうに地団駄を踏んでいた。

よし、何とか分からせる事ができた。

オリカの暴力ではあるが、致し方ない。

 

「悔しいー!」

「悔しいー!」

「なはははははー!」

 

6体の大型ドラゴン達も、勝利の咆哮をあげて喜んでいた。

 

 

「もう1回!」

「あと1回!」

 

余程悔しかったのだろう、ダブルは指で1と示してリベンジを言ってきた。

私はドヤ顔で腕を組み、「かかってくるがいい!」と高らかに宣言した。

 

 

 

 

 

 

午後6時

 

 

 

 

「宿主君はいるかな?」

 

ヒョコリと顔を覗かせるルーサーとエルダー。

2人の片手にはホロ酔い酒と描いている缶があった。

だが、龍照の部屋には誰もいない。

 

「いねーな」

「ダブルもいないということは、多分どこかで遊んでいるのだろうね」

「あいつも大変だな」

「ふふ、そうだね」

 

笑うルーサーを尻目に、エルダーはソファーに座り込み、「帰るまでここで待っていようぜ!」とスルメを取り出して、マヨネーズと七味を掛けて食べだした。

 

「そうだね」

 

ルーサーもエルダーの隣に座ってホロ酔い酒をチロっと飲む。

 

しばらく2人は談笑していると、扉が開く音が聞こえ、奥からげっそりとした男性がやってきた。

 

「あー、やっと終わった」

「随分お疲れのようだね」

「おいおい、大丈夫か?」

 

あまりのやつれ様に、2人が心配そうに駆け寄ってくるが、龍照は手をあげて大丈夫の合図をした。

 

「いや……あれだな……子供のもう1回を鵜呑みにしてはならないな」

 

力無く笑う龍照に2人は何が起こったかを瞬時に察して、「飲もうぜ!」と誘った。

その騒ぎにエルミルもやって来て、ちょっとした宴会となった。

 

 

 

一方、ダブルの部屋では……。

 

 

「楽しかったねー!」

「面白かったねー!」

「そんな事があったのですか、私も見てみたかったです」

「だねー、私も参加したかったなー」

「龍照の体力が持たなさそうね」

 

ダブル、ハリエット、ペルソナ、アプレンティスが集まって女子会のような物を開いていた。

1人、男の子が混ざっているが、まぁあの男性陣の宴会に混ざるよりかはいいだろう。

 

「それにしても、ペルソナの胸大きいねー」

 

アプレンティスはペルソナの胸を触りながら言った。

 

「ど、どうしてそんなに大きいのでしょうか?」

 

ハリエットは少しだけ頬を赤らめながらペルソナに聞いた。

ペルソナは「んー?」と言って「私は龍照が女性として生まれたらって想像から具現化されたから、これは龍照の性癖だね」と顔色変えずに言った。

 

「龍照もいい趣味してるわね」

 

アプレンティスは呆れ顔でそう答えた。

笑うペルソナ。

 

「え、えっと、アプレンティス様とペルソナ様、こどもの前でそうのような事を話すのは……」

 

静まる2人。

キョトンとするダブル。

 

「た、確かにそうだね」

「だねー」

 

アプレンティスとペルソナは笑って誤魔化した。

そして、直ぐにアプレンティスはダブルに飛びかかり「2人ともごめんねー、お詫びに私と遊ぼっかー!」と言って、3人で色々と遊ぶ事になった。

 

「ふふ、皆さん楽しそうですね」

「そうだね」

「そういえば、私家庭菜園を始めました」

「あ、そうなんだ!」

「収穫できたら、一緒にご飯を作りませんか?」

「いいねいいね!」

 

ハリエットとペルソナがニコニコしながら談笑をしていた。

 

マンションの、ある一階は活気に溢れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

夜の11時。

 

 

 

ふう、私はソファーに寝転んでスマホを弄っていた。

あの後10時まで宴会をしていて、今はクタクタだった。

しかし、私はふと思いついたようにソファーから立ち上がる。

 

「エスカファルスも揃ったし、私もエスカファルスになってみようかな!」

 

そう言った私は眼を取り出して、エスカファルスに成れるように想像する。

 

姿は……。

モンハンのリオレウスみたいな感じにしようかな!

私は眼を握りしめて、具現化しようとした。

 

その時だった。

 

 

 

「……!?」

 

ドッとドス黒い意識が私の身体に入っていく感覚に襲われた。

 

「うっ!!」

 

その瞬間、今までに感じたことの無い悪寒や目眩、倦怠感。

私の足をナニモノかが、掴んでいるような感覚。

脊髄から尻尾が這い出るような感覚。

両腕が黒いドラゴンの前脚に見える感覚。

何者かに見られている感覚。

そして、何処からか声が聞こえてくる。

2つの声が私の意識に語りかけてくる。

 

 

 

長らく、我々の力に触れ、 さらには全身に我が血を浴びながら、よく耐えた!

……だが、貴様は願ったな!

力が欲しいと!

深遠の闇に至る力が欲しいと!

 

心の奥底に燻り続けた復讐の心!

貴様の心の中に蠢く、怒りや負の感情!

 

今こそ、すべて貴様にくれてやろう!

そして、我々となれ!

 

 

今までに見た悪夢がフラッシュバックする。

マザークラスタの人々や、地球の人々が無惨に殺される光景。

対魔忍達が、推しのキャラクターが目の前で惨殺されて行く光景。

自分の夢が叶わず、絶望に落ちる光景。

小野寺龍照の怒りや負の感情が、エーテルに伝わり、そのエーテル粒子が、とある因子に限りなく近い物に変質する。

自身の身体に赤黒いエーテルが流れ込んでくる。

 

 

 

 

眼が禍々しく光、こちらを睨んでいた。

 

 

 

 

私の意識は奥深くへと押し込められた。

叫ぶ事も許されず、赤黒い因子に包まれ、人ならざる者へと変貌する。

 

 

 

 

 

眼が蠢いていた。

 

 

 

 

 

「私は…………我は……」

 

 

 

 

 

 

 

続く

ふと思った事がある。実行するとも限らない。ルーサーかアプレンティスを、シャドーコリドーか、ととモノの世界に一時的に転移させてもいい?

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