[剛陣っ!][一刀壊断っっ!]
「雷斬っ!」
ドラゴン・エクスもとい、幻闘龍ドラゴン・エスカX(クロス)の刃とエルダーの刃がぶつかり合う。
[旋陣っ!][風断廻天っっ!]
ドラゴン・エスカXはエルダーを押し切った後、体を横に一回転させ、エルダーを横に吹き飛ばす。
「ぐっ、なんて龍だ。まぁだからこそ、やる気が出てくる!!」
エルダーは6本の腕を伸ばして、指の先っぽからレーザーを撃つ。
[防陣っ!][無撃領域っ!]
ドラゴン・エスカXは自身の持つ巨大な巨大な盾で身体を守り、周囲にバリアのような青い膜を貼って防御態勢をとる。
エルダーのオールレンジ攻撃をすべて防ぎきった。
「防ぐよな! だったら!!」
そう言うと、エルダーは全ての腕を集約させて、張り手のようにバリアごとドラゴン・エスカXを月面に叩きつけた。
[王陣っ!][砲壊閃塔っ!]
「マジか!」
ドラゴン・エスカXの声。
そして、エルダーの腕から青い光が溢れ出る。
不味いと感じたのか、エルダーは自身の腕を無理矢理外して回避する。
[塵と……消えよぉぉ!!!]
閃光の刃がエルダーの複数の腕を貫き、破壊する。
エルダー自身も回避しなければ確実に身体を貫かれていただろう。
「あっぶねぇ……」
オーバーエンドどころの騒ぎではない特大の刃を前にエルダーは再び腕を全て再生させる。
「ふっ……ふふふふふ、やっべ、これくっそ楽しいな」
完全体では表情は分からないが、エルダーはニヤリと不敵な笑みを浮かべているだろう。
[撃陣っ!]
「ギルティっ!」
ドラゴン・エスカXは月に新しいクレーターができるレベルの力で地を蹴って、目にも止まらぬ速度でエルダーに突撃する。
エルダーもエルダーペインを具現化し、オーバーエンドで迎え撃つ。
[撃砕猛進っっ!]
「オーバーエンドっっ!」
別の場所では
完全体のルーサーとグリュゾラス・ドラゴもとい、幻壊龍グリュゾラス・エスカが激闘を繰り広げていた。
[避けてみよ!!]
「関数、置換」
グリュゾラス・エスカはその大きな翼を広げ、グリュゾラスの周囲に小型の反射結晶を大量に具現化。
[はあああああああ!]
「波動方程式展開、グラン・ナ・ゾンデ!!」
グリュゾラス・エスカも両手から撃ちだしたレーザーを結晶にぶつけて反射させ全方位に弾幕を作る。
しかし、ルーサーはタリスの生み出し、自らを帯電させ、周囲に強力な電場を作り出した。
その電場でグリュゾラスが放ったレーザーを全て歪め、攻撃を防いだ。
[やるようだな]
「君もお見事と言わざるを得ないね」
2人はお互いを賞賛するが、それは明らかに互いが互いを挑発しているとしか思えなかった。
「そんな君に僕からのプレゼントだ。グラン・サ・バータ!」
頭上にタリスが出現しサ・バータのような氷柱をグリュゾラス目掛けて飛ばして攻撃。
[有難く、受け取ろう]
グリュゾラス・エスカは迫る氷柱を全て自身の腕で掴み取り、それを地面に突き刺した。
[烈風光!]
グリュゾラスは手のひらから、刺さった氷柱に向けてレーザーを撃つ。
氷柱に命中したレーザーは四方八方に拡散し、ルーサーに直撃する。
「幻創敗北者の審判!!(エスカルーザ・ジャッジメント)」
ルーサーは爆風を振り払い、周辺に巨大な剣を展開する。
その剣の柄の部分から青色の魔法陣が現れ、ゆっくりと回転し始め、その回転に合わせるように小さな剣が複数出現していく。
[衝烈の風に……!]
グリュゾラス・エスカは翼を結晶で補強し、ルーサーにきりもみ突進を行う。
「エスカタストロフィ・レイ!!!」
しかし、ルーサーも負けじと巨大な剣と魔法陣に展開された小さな剣をグリュゾラス・エスカに狙いを定めて放つ。
[慈悲は無し!!!]
ルーサーから放たれた回避不可能すら感じられる小さな剣の弾幕を、前方に巨大な結晶を多数召喚し、防ぎ切る。
そして、巨大な剣と巨大な結晶が激突した。
月の裏側で、アプレンティスと見たことも無い龍族が弾幕合戦を繰り広げていた。
[滅華(メッカ)]
「でやああああああ」
光弾の弾幕をレーザーのカーテンで防ぐ。
「これがお望みの様だね!」
[永零無覇(エイレーナーハ)]
アプレンティスの引っ掻き攻撃を、持っている杖で光弾を生み出し防ぐ。
その龍族はpso2の世界でも見たことない存在。
結論を言えば、ゴロン・ゾランの世壊種と言って間違いないだろう。
名前を幻喚龍ツィオルネ・エスカと呼ぶ。
ゴロンゾランのように椅子に座り、杖を持っている。
ただ、ゴロンゾランとの大きな違いは、太っておらず、世壊種龍族のシュバリザンをそのまま大型エネミーにしたような姿をしている。
声色的に雌龍であることが分かる。
かなり幼い。
年齢でいうなら10代前半ぐらいだと想像できる。
ちなみにだが、当たり前のようにバリアは貼られている。
[さぁ、来たれ幻創より生み出されし龍!]
ツィオルネ・エスカは杖を振って、詠唱をする。
[造想(ゾウソウ)]
すると、虚空からエボリオン・ドラゴン、ドラゴン・イグニシモ、デサント・ドラールに酷似したドラゴンが3匹生み出され、それぞれがアプレンティスに攻撃を仕掛けた。
エボリオン・ドラゴンは特大の火球ブレス。
ドラゴン・イグニシモは極太のレーザー。
デサント・ドラールは無数の水晶弾を同時に発射。
「向こうがその気なら、こっちも……!」
アプレンティスは力を溜める動作をして、それを解き放つ。
「さぁ、私の眷属よ、行くよ!」
エスカ・ビブナス、リンゼ・ビブナス・エスガ、エスカ・ラグナスが創造される。
「やれえええ!!」
アプレンティスの言葉に呼応するように、3匹の眷属が攻撃を行う。
2匹のビブナス種は鋏から青い光線を発射。
エボリオンの火球ブレスとイグニシモの極太レーザーを相殺させた。
ラグナスは何重にも張り巡らされた蜘蛛の巣を作りデサントの水晶弾を絡ませて、それら阻止した。
[放散華(ホウサンカ)]
ツィオルネ・エスカは杖を横に振るい、拡散する光弾を撃つ。
「ボンバブリアーズ!」
膨張したブリアーズを具現化させて、そのまま爆発。
その爆風で光弾全てを消し去った。
[愉快、楽しい!]
「それは光栄だね!」
アプレンティスは刀を抜いて斬りかかった。
ツィオルネ・エスカも杖を振るって光弾の弾幕を形成する。
月面基地周辺の地上では……
[おらぁあああああぁぁ!!]
「「えいっ!!」」
ダブルとヴァレオン・ドラールこと、幻暴龍ヴァレオン・エスカがぶつかり合う。
「「それじゃあ、いただきます!」」
ダブルはビッグイーターを繰り出した。
地面から巨大な口を出現させて、ヴァレオン・エスカを食べようとするが……。
[クソガキが……良い気になるなよ?]
口が閉じる寸前にヴァレオン・エスカは砲身を地面に向けて爆破を起こして地盤を抉り、破壊した。
無論、それにより出現した巨大な口も霧散する。
[泣き叫べ!!]
砲身を後ろに向けて、その爆発でダブルに突撃する。
そして、もう片方の拳のような盾でダブルをぶん殴った。
「「キャッスルデッドウォール!!」」
ダブルも負けじと壁を作って防御態勢をとる。
並大抵以上の力でもビクともしない壁だが……
[壁丸ごと消し飛ばしてやる!!][フルバレットバスタああああああああぁぁぁあああ!!!]
ヴァレオン・エスカの砲身から杭のような物が穿たれ壁を破壊。
更にそこから小型の爆発が7発。
追撃と言わんばかりに大規模の爆発が1発。
その2連撃がダブルに命中し、吹っ飛ばされた。
「「グウウウウウウウウ!?」」
吹き飛ばされ地面に叩きつけられる。
傍から見れば巨大な城が吹っ飛んで倒壊しているように見えるだろう。
[アッハッハッハッハッ!][その息の根を止めてやる!!!]
砲身をダブルに向けて力を溜める。
砲身から青い燐光が見え始める。
[極・激龍覇砲!!!][骨の髄まで……消えて無くなれええええ!]
ヴァレオン・エスカの砲身から極太のレーザーが撃たれる。
AISのフォトンブラスターを鼻で笑って、終の艦隊の戦闘艦の前方にある主砲をバカにするレベルの大きさのレーザーだ。
それがダブルを襲った。
その余波はえげつないの一言で片付けられる物ではなく、月面基地に大穴を開けるだけに飽き足らず、近くにいたアンガファンタズマ(アンガ・ファンタージ)種の軍勢を消し飛ばす程だ。
[呆気ないな、所詮こんなものか……]
ヴァレオン・エスカがそう呟いた時だ。
突然爆煙からテレレッテレー!と流れるファンファーレ。
そしてビヨーーンっと、まるでびっくり箱を開けたかのような、まぁまぁ腹立つ形相のダブルの顔が現れた。
「「キャッスル・びっくり・エスケープ!!」」
[!?]
ジャジャーンと、元気よく完全体のダブルが子供のように大ジャンプして登場する。
「「さっきのは僕の複製だよ!」」「「騙された?ねえねえ、騙された?? ビックリした? ねえねえ、ビックリした??」」
元気良くヴァレオン・エスカに訊ねる。
本人は至って真面目にビックリしたかの感想を訊いているだけなのだが、ヴァレオン・エスカからすれば煽りに煽っている事この上ないもので……。
[もっと痛みをくれてやる……!!]
当然、逆鱗に触れる訳ですよ……。
砲身と盾は青く煌めき、眼からは青い残光が走り、全身が動く度に青い残像が残るという怒りモードに突入。
ダブルも花火を上げて、パレードのように全身がピカピカと光出して、本気モードに入る。
「「この極限の遊戯、もっと楽しもう!」」
[図に乗るなよ……?小僧……!]
月上空
「さあ、見せてあげよう、世界を救う奇跡の光を!!」
[貴殿が美しく散る様を見よ……]
エルミルはクォーツ・ドラゴンもとい、クォーツ・エスカとの空中戦を繰り広げていた。
「仕切り直しといこうじゃないか!」
エルミルは【敗者】形態から【若人】形態に変化させて、ビームカーテンでクォーツ・エスカの動きを制限しようとする。
しかし、クォーツ・エスカはビームカーテンの間を器用に入って全回避。
[無駄だ……][閃光華美(センコウハナビ)……]
翼にあるバーニアを吹かしながら、周辺にクリスタルを凝縮させた物体を具現化させて、そのクリスタルからレーザーを拡散させる。
クォーツ・ドラゴンのシャワーのような拡散レーザー攻撃を四方八方全方位にした感じだ。
あまりの範囲攻撃にエスカダーカーはおろか、自身の味方である龍型エスカダーカーすらも巻き込まれていた。
「ふははははは、狂ってるネ!!」
あまりの惨劇を見て笑うしかないエルミル。
「さぁ刻もうか、僕たちが歩む、未来の導を!!」
エルミルも拡散レーザーをばら撒き、クォーツ・エスカの拡散レーザーを相殺する。
[潰す……]
クォーツ・エスカはその回避不可能とすら感じられる弾幕の中を持ち前の超光速で移動しながら、エルミルに突撃する。
光速に対処しきれずエルミルの胸部にクォーツ・エスカの槍のような頭部が突き刺さった。
「くっ、覚えたよ。この痛み!!」
[二度と忘れないだろうな……]
クォーツ・エスカの口から青い光が漏れる。
エルミルはクォーツ・エスカの頭を掴んで引き抜こうとするが、それをクォーツ・エスカが許すはずが無い。
クォーツ・エスカは両腕両翼のバーニアを思いっきり吹かして加速し、更にエルミルの身体にねじ込もうとする。
挙句に口からの燐光もより輝きを増す。
[滅べ……]
「……ぐぅっダークファルス【巨躯】ああああああぁぁぁ!!!」
エルミルは瞬時に【若人】形態から【巨躯】形態に変える。
【巨躯】形態になった事で、力が増大。
その力で引き抜こうとする。
クォーツ・エスカも更にバーニアの出力を上げる。
[これが……絶望だ……!!!]
「させるか……よ!!!」
【巨躯】とエルミルのパワーが、クォーツ・エスカを上回り、間一髪の所で頭部を引き抜くことに成功した。
[おのれ……!!]
エルミルはクォーツ・エスカの身体を足蹴にして追撃の光線を免れた。
「これより先は、僕たちが歩み続ける希望の追憶!」
狙いをクォーツ・エスカに定めて大量の腕を落とす。
クォーツ・エスカは回避に専念することなく、バーニアを吹かしてエルミルに距離をつめる。
迫る大量の腕も光線を1発吐き出して、腕を消し飛ばす。
そして、その消し飛ばした所目掛けてを一直線にバーニアを吹かす。
「それは予想してなかったな」
エルミルも呆気に取られる。
そんな事を他所に、クォーツ・エスカは一気にエルミルにつめて、くるりと一回転、そのままカカト落としをお見舞した。
[潰す……]
「上手くいかないもんだよネ!」
カカト落としを腕で守る。
「【巨躯】に接近戦で挑むとは、いい度胸だネ!!」
[……それを思っているのは貴殿だけだ……]
「!?」
エルミルは辺りを見渡して驚愕する。
周囲には巨大な水晶が生み出される。
[無駄な足掻きに過ぎない……]
「お前もな!」
エルミルは展開している【巨躯】の腕を用いて、クォーツ・エスカを思いっきり横殴りする。
だが、エルミルも生み出された水晶の爆発に巻き込まれて、ダウンした。
[おのれ……]
「やるねー」
クォーツ・エスカは翼と腕のバーニアを上手く使用して態勢を立て直し、エルミルは【巨躯】の腕を使って無理矢理態勢を戻した。
[滅びの言の葉をさずけよう……]
「じゃあ、僕は不滅の希望を謳い続けようじゃないか」
クォーツ・エスカはエネルギーを解放。
身体中に結晶が形成されて、全身に青々しいオーラを纏い、最早別モノのような姿になる。
エルミルは全身に纏う【巨躯】の力を解き放ち、素の姿になる。
更に潜在解放エスカユーベル・改を持って、クォーツ・エスカに斬り掛かった。
「環境変化!」
ハリエットは巨腕を生み出して、エネルギーを地面に送り込む。
「樹界!!!」
すると、ハリエットを中心に円状に花や草、木々がモリモリと芽生え初め、ハリエットの周辺の何も無い月面は次第に大森林へと変貌を遂げた。
[焼き尽くしてやる!]
ハリエットに対する存在は、ヴォル・ドラゴンこと、幻炎龍ヴォル・エスカである。
上空から急降下しつつ、口から青いの火炎ブレスを吐く。
「防火深林!!」
ハリエットは腕に力を入れて、前方に木々を絡ませて出来た壁を生み出して、ヴォル・エスカの火炎ブレスを完全に防ぎきった。
それを見たヴォル・エスカは身体を炎に変えて、流れるように、ハリエットの後ろに移動。
炎から肉体を形成して防護壁では守れていない後ろにまわって、そこから火炎ブレスを吐く。
「大樹の根源!!」
ハリエットは指の1本1本を大樹の根っこのように伸ばしてヴォル・エスカから放たれた火炎ブレスを根っこで覆った。
更に残っている根でヴォル・エスカを突き刺そうとする。
[無駄だ!]
迫る根を踏み台に跳躍し、翼を羽ばたかせて上空に上がる。
[消え去れぇぇえええええ!!]
「させません!!」
ハリエットは腕からダークファルスルーサーが使用している剣、オメガソレイドを具現化させて、炎を纏って突撃するヴォル・エスカを防ぐ。
[おらああああああああ!!!!!]
「なんて、力……!!!」
徐々に圧されるハリエット。
ソダムの形態では表情がないので分からないが、声的に歯を食い縛って抵抗していると思われる。
ハリエットは後方に巨木を生み出して、身体を支えた。
[無駄だあああああ!!!]
ヴォル・エスカは大声を上げて咆哮をする。
その咆哮に呼応する形で、月面が次々と爆発と火柱を発生させる。
その爆発でハリエットの後方に生成した巨木が音を立てて崩れさる。
[潰れろおおおおおおお!!!]
「そう簡単に潰れる訳にはいきません!!」
ハリエットは思いっきり力を込めて押し返す。
優勢だったヴォル・エスカもジワジワと押し返されていく。
[舐めるなよ? 小娘えええええええ!!!]
だが、ヴォル・エスカは肉体を炎に変えて、移動する。
「なっ、しまった!?」
バランスを崩して前に倒れかけるハリエット。
その隙を付いて、ヴォル・エスカは元気玉もビックリな巨大な火炎球を生み出してそれを倒れたハリエット目掛けて投げつけた。
[これで終わりだああああああああああああぁぁぁ!!!!!]
「……目覚めよ山神……」
ハリエットは木々を操ってバランスを整え、生命エネルギーを木々に送り込む。
「眠りは遠く!!」
木々が蠢き、集まり、絡み合い、異形の龍を象った。
その龍は目にも止まらぬ勢いで巨大な火炎球を丸呑みにし、その中で爆発させる。
[小癪な!!]
ヴォル・エスカはキレ気味に上空から炎の雨を降らせる。
「やっ!!」
クラースエッジを具現化して、迫る炎の雨も次々と切り裂きながらヴォル・エスカに突撃する。
[ちっ!!]
クラースエッジに対して、ヴォル・エスカはヴォルスケイルに酷似した大剣を口に咥えて迎え撃つ。
「でやあああああああああああ!!!」
私はエスカファルス・ペルソナ(深遠なる闇)となってコートスピアでアサルトバスターを繰り出す。
「消えろ」
リベンジは眼を光らせ、月面に浮かぶ基地の残骸を魔法で意のままに操り、私の攻撃を阻止する。
「終わりだ」
更に残骸の中に鋭利な部分を使って、私を串刺しにしようとしてきた。
殺意高すぎるでしょ!?
私は心の中で叫び声を上げてスライドエンドを繰り出し、真横なぎ払い攻撃で残骸をバラバラに分解する。
「龍照うううううううううう!!!!!」
「逃がさん!!」
私はスピードレインで5連撃の斬撃を飛ばして攻撃。
それらを全て躱しながら、私の腕に噛み付こうとする。
「させるかぁ!」
ーセイクリッドスキュア極式ー
私はエーテルで形成されたパルチザンをリベンジ目掛けて投げる。
それと同時に、虚空から5本の槍が放たれリベンジに突き刺さった。
「ぐぅ……!!」
突き刺さり、よろめくリベンジだが、私が追撃を加える前に直ぐに態勢を立て直して火球ブレスを吐き出した。
「そんな攻撃どうということないわぁ!!」
私はパルチザンをぶん投げて火球ブレスを打ち払い、リベンジにショルダータックルをかました。
そして、そのまま取っ組み合いになって月面に墜落する。
「この……暴れるな!!」
「消え去れ!!」
月面に叩きつけられ、バランスを崩し隙を見せた、ペルソナ。
リベンジは自身の尻尾を使って私の首を絞めた。
「くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……」
私は尻尾解こうと全力で抵抗するが、抵抗すればするほど、締めつけは激しくなるばかりだ。
これは不味い。
私は刀を具現化させて切断しようと試みる。
しかし、あまりの苦しさに具現化がままならず、意識が薄らいでゆく。
「くっ……!!」
もうダメだ。
そう思った時だった。
「なっ!?」
「え?」
何処からか、炎の刃が飛んできてリベンジの尻尾をぶった切ったのだ。
更に、想像を絶する威圧感が月全体に広がる。
その威圧感は、エスカファルスと戦闘をしている超大型龍族エスカダーカーとエスカファルス以外の小型、中型の龍族エスカダーカーを霧散させるほどだ。
激闘を繰り広げていたエスカファルスと龍族たちも戦いを中断し、威圧感を発している方を凝視する。
「ンフフ……」
ゆっくりとお淑やかにリベンジとペルソナの方に歩み寄る。
黒いドレスを身にまとい、決して絶やさない笑顔を持ったその女性からは、狂気とも言える程の威圧感が放たれていた。
歩く度、エスカファルスと、超大型龍族エスカダーカー以外のエスカダーカー達が、まるで気を失ったかのように倒れ、霧散する。
[なんだ……あれは……?]
ドラゴン・エスカXも戦慄し、唖然とする。
それは、エスカファルスたちも同じ。
「冗談でしょ?」
「「こ、怖い……」」
「魔人……ファレグ・アイヴズ……本当に人間なのか……?」
アプレンティスとダブルは唖然と彼女の方を見つめ、ルーサーは冷や汗を流しながら、呟く。
「彼の成長をと思い、見学しようと思っていたのですが、すみません。皆さんが戦っているのを見て、欲求が抑えられなくなってきました」
赤い炎のようなオーラの纏わせた彼女は淡々とそう述べて、リベンジとペルソナに近づく。
「我の邪魔をするのなら、容赦するつもりはない!!」
「ええ、私はあなた方の復讐の邪魔をするつもりはありません。ただ、私は強い方と戦いたいだけですから」
そう言い終わると、ファレグさんは目を開眼させて光を超えたのでは?と疑いたくなる程の速度でリベンジに蹴りに行く。
目にも止まらぬその動きを捉えきれなかったリベンジは腹部にもろにくらい、エーテル粒子を吐き出し吹き飛んだ。
「少し、力を入れますね」
高速移動でリベンジに接近、回転蹴りを繰り出す。
蹴りを行った軌道上に爆線が走る。
なんの抵抗も出来ないままさらに吹っ飛ぶリベンジ。
しかし、すぐさま受身を取って、リベンジは赤黒い雷に覆われて、力を解放した。
「その気なら、我が眼の力に染まった、愚かなヒトの肉体、そこに宿る暗き翼を見よ。憤怒の咆哮を聞け! これぞ終焉の竜詩よ!」
解放された姿は人型で赤黒い鎧を身にまとい、背中には黒い翼を生やして常時宙に浮いており、槍を持ち、腰に帯刀した姿。
それが、紫色の魔法陣を描き、それを貫くような形でファレグさんと私を急襲する。
だが、それを上空に逃げて回避。
それを見たリベンジは何やら舞うような動作をしはじめる。
ランスチャージ
バトルリタニー
ドラゴンサイト
ディセムボウル
ライフサージ
「終わりだ」
ヘヴンスラスト
ペルソナに向けて攻撃を放つ。
槍を昇竜拳のように突き上げる。
防ごうとするが、あまりの威力故に防ぎきれず手を損傷した。
「ぐっ!!」
リベンジは追撃を加える。
ナーストレンド
赤い雷を纏った突きの衝撃波を穿つ。
「はっ!」
ペルソナに直撃する直前、ファレグさんが間に入って衝撃波を手刀で打ち払う。
「……」
リベンジは槍を背中に納め、刀を構えた。
桜花気刃斬
後ろへ軽くバックステップした後、前方へ踏込みつつ、ファレグに回転斬りを繰り出した。
「なかなか面白い技ですね」
ファレグさんはそう言って、巧みな動作でそれをいなす。
「……なんて強さだ……」
「お褒めに預かり光栄です」
ニコリと笑うファレグさん。
手刀で一閃し、一刀両断しようとした。
「ちっ……!」
鏡花の構え
リベンジは刀を使い、その攻撃を躱しつつ反撃。
逆にファレグさんを一刀両断する。
「あら」
ファレグさんはそれを手刀でその一閃を叩き切り、そのままリベンジに斬り掛かる。
「……!!」
しかし、そうはさせまいと、リベンジは刀を使って迎撃。
ファレグさんとリベンジが鍔迫り合いが始まった。
「……」
私は、小野寺龍輝は、暗闇の中で、ニーズヘッグとミラボレアスの事を知った。
……。
ニーズヘッグ……半身のように感じていた妹龍を人に殺された深い悲しみと絶望。
ミラボレアス……古代時代に過ごしていた中、人によって同胞を殺された絶望と怒り。
これは……酷いな……。
でも、これは人によって作られた記憶なんだよな。
だから、あの2匹は何も経験していない。
ただ、人間の妄想によって具現化し……あたかも、そうあったように思い込まされているだけなんだ。
私は……愚かなやり方と思いつつ、必死に幻創ニーズヘッグと幻創ミラボレアスに語りかけた。
何度でも大声で。
お前たちは、私を含むプレイヤーの強い思いで作られた記憶に囚われているだけだと。
復讐を置いておいて、自分たちでこの世界を見てみよう。
そう叫び続けた。
復讐を経験したことの無い私は、そう2匹の龍に叫び続けた。
何度も何度も……。
続く
ふと思った事がある。実行するとも限らない。ルーサーかアプレンティスを、シャドーコリドーか、ととモノの世界に一時的に転移させてもいい?
-
いいよ。
-
ダメ。