エスカファルス【非在】   作:楠崎 龍照

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73話 哀しき再会

 

 

 

 

 

あれから数日が経過した。

どうやら、マザークラスタの本部連中が本腰入れて"アル"の確保に向かうらしい。

アースガイドの方々の動きを妨害する為に全国のマザークラスタ各支部が妨害行為を行っている。

マザークラスタ極東支部にも指示が着たが正直面倒くさい。

そんなんするぐらいなら、後々起こる幻創造神とか終の艦隊の対策をしていた方が有意義だ。

ただ、マザーの命令だからある程度は動く。

あの人には、この世界に来た時に非常に世話になった結構な恩がある。

頭が上がらないほどでは無いが、ある程度の頼みなら聞かない訳にはいかないのだ。

という訳で、我々はやってますよアピールをする為に凄い適当にアースガイドの妨害をしている。

当たり前な事だが、極東支部の方々もクソほどやる気がない様子だ。

 

「……こういう事らしい」

 

私が説明すると、全員が凄い嫌そうな顔をする。

 

「それする必要あります?」

「そんなんする暇あるならエイジス操作の鍛錬したい」

「幻創種の討伐してる方が有意義ですよ」

「アースガイドなんか構う暇ないっす」

「面倒くさいよ〜」

 

この通り、全員やる気なしだ。

まぁ、気持ちは分かる。

 

「すまん、マザーの命令なんや。とりあえずやってる感出しときゃええから頼む」

 

私が頭を下げながらお願いをした。

それを見た職員達は「……マザーの命令なら仕方ないですね。やる気ないですけど」と気怠げな口調で言って了承した。

 

 

 

「まぁ、そうだよな」

 

私はマザークラスタ極東支部の最上階である支部長室で呟いた。

 

「とは言っても、そろそろ悪堕ちコオリさんのお披露目か?」

 

あの方、なんか分からんけど極東支部所属じゃなくて普通に月本部所属扱いになってるから実際に会ったことないんだよな……。

月本部に行くことなんてあんまり無いし。

 

「……どんな風になってるかぐらい見てみるか」

 

私はプチエスモスを具現化してラスベガスまで転移させた。

そして視界を共有して月本部の奴らの動向を確認する。

 

「えーと……どうなってる……?」

 

私は意識をエスプチモスに向ける。

 

 

 

「やめろ、ヒツギちゃんみたいなことをいうな!!!!!」

 

突如、女の子の怨嗟の叫び声を聞いて、胸がキュッと締め付けられた。

 

「(何っ!? もうクライマックスっ!?)」

 

その叫び声の主は、心が砕け散りマザークラスタへと完全に堕ちた鷲宮コオリだ。

彼女の光が宿っていない瞳からは、彼女の大切な人であるヒツギを取り戻さんとするドス黒い絶対的な意志が宿っていた。

私は、ep4で見た時以上の彼女の形相に鳥肌が立った。

ただ、ひたすらに怖い。

 

「ヒツギちゃん、まっててね、ヒツギちゃん、すぐにわたしがもとにもどしてあげるからね。ヒツギちゃんをかいほうしてあげるからね」

「(ぃぃいぃや……オフィエルのクソジジイ、彼女になにしたんや……!?)」

「ヒツギちゃんは、あやつられてるだけだから、わたしがたすけてあげなきゃ……いけないの……マザーが、そういったから……」

「(……マザーか。参ったな、フォトナーを超えたいあまり、手段を選ばんようになっとる……)」

「な、何言ってるの……コオリ……あたしは別に……!」

 

親友の豹変ぶりに戸惑いが隠せないヒツギ。

否定はするが、コオリの心には届かない。

 

「いいんだよヒツギちゃん。わたしはヒツギちゃんをたすけたいだけだから、きにしなくていいんだよヒツギちゃん」

 

優しくヒツギに語りかけるコオリ。

 

「だって、ヒツギちゃんはわたしをまもってくれた。ひとりぼっちだったわたしといっしょにいてくれて……」

 

コオリからドス黒い闇が漏れでる。

その闇はコオリを包み込み、彼女の手には巨大な刃が形成されていく。

 

「わたしを……すくってくれた!!!!!」

 

彼女は形成された黒い刃を振り回して闇を祓い除けた。

重量のある大剣を重そうに持つ彼女の姿は先程や以前のコオリとはうって変わって、マザークラスタの使徒が着用する(エスカファルス勢は除く)白と青と基調とする装いへと変化しているが、それもその中は際どいにも程があるハイレグのボンデージファッションという目のやりどころに困るデザインとなっている。

服だけでは無い、瞳も血のように真っ赤に染まり、髪もボサボサで片目だけが辛うじて見えるぐらいまで豹変している。

まさに悪堕ちというべき姿だ。

正直エロいと感じてしまった私は、完全に終わっている。

だが、その様相をみたヒツギは困惑の一言だろう。

 

「コオリも、具現武装を……? でもなに……その禍々しい剣は……!?」

 

ヒツギは、コオリ持つ闇のオーラを纏わせた禍々しい剣に視線が向く。

それをきいたコオリはスンと氷のような口調で話を始める。

 

「グラムだよ。わからないの?」

 

その凍てつくような言葉は、私の心臓を締め付けた。

怖すぎる。

 

「ヒツギちゃん……ほくおうしんわすきだったのに、やっぱりあやつられているんだね……」

 

そう言い終わった彼女は、自身のグラムと名付けた堕剣を見つめる。

 

「これはね、ヒツギちゃんをたすけるためのちからなの。ヒツギちゃんをすくうためにもらったちからなの」

 

コオリはギュッと堕剣グラムを握りしめる。

彼女の意志が伝わったのか、グラムは闇がボンっと煌めく。

 

「いつも、わたしはヒツギちゃんにまもってもらってた。ヒツギちゃんにすくってもらってた」

 

彼女の左腕も闇に染まり出す。

深遠なる闇へと堕ちた私も、彼女のその変わりようにはビビる他なかった。

 

「だから……こんどはわたしがヒツギちゃんをまもるの!! すくうの!!!」

「……」

 

全ての人々を救う為に深遠なる闇へと至った私は目をつぶって彼女の言葉を聞いた。

所詮それが、刷り込みをされた上面の言葉だとしてもだ。

 

「ヒツギちゃんはだまされているだけなんだから。ヒツギちゃんはあやつられてるだけなんだから。わたしが、ヒツギちゃんを、たすけだすの!!」

 

そう言ってコオリは周辺に闇の冷気を放出させながら、アークスに操られているヒツギちゃんに襲いかかった。

その冷気は非常に激しく、周辺にいたエスプチモスが凍結して消滅した。

 

「(うっそ!? マジで言ってる!?)」

 

驚愕した私は自然と立ち上がってから再び椅子に座って、再度エスプチモスの具現化を行う。

 

「(急げ急げ……!!)」

 

私は再び生み出したエスプチモスを先程の場所に転移させた。

そして、視界を共有させる。

私の視界に映ったのは、堕剣グラムを振り回すように斬るコオリの姿があった。

ヒツギは彼女の攻撃を防ぐのに必死で防戦一方の状態だ。

 

「ぐっ、やめなさいコオリ!! あんたは騙されてるのよ!!!」

 

必死にコオリを説得するが、彼女はフフっと笑ってから「なにいってるのヒツギちゃん。わたしはだまされてなんかないよ」と説得を聞き入れない。

 

「このぶきも、このちからも、わたしが、ほしいとおもったから、てにいれたの。マザーはかんけいない」

 

身体を不安定にユラユラとさせながら彼女は言った。

 

「わたしはじぶんのいしでここにいるの。わたしが、ヒツギちゃんをたすけたいとおもったから、じぶんのいしでここにいるの」

「自分の意志で……?」

「(ホンマか……? いや、ホントなんだろうな。鷲宮さんの中では……)」

 

そして、コオリはヒツギの言葉に反応せずに剣を振り下ろした。

その攻撃をヒツギは刀で受けて鍔迫り合いになる。

ギリギリと刀と剣のぶつかり合いで、火花がバチバチと散る。

 

「ヒツギちゃん、ねえヒツギちゃん? どうしてひつぎちゃんはそっちにいるの? どうしてわたしとちがうばしょにいるの?? ひつぎちゃんはそこでなにがしたいの???」

「(もーーー怖いってマジで……これアカンやろ!!? オフィエルのクソ野郎どんな洗脳をしたんやマジで!!!)」

 

冷気がこちらにまで届きそうな程、冷たい声。

そこに言霊なんて宿っていない虚無に等しい彼女の声に私は鳥肌が走り出した。

見聞色の覇気で彼女の言葉を読み取ろうもんなら体の芯まで凍りつくレベルだろう。

 

「ぐっ……あたしは……!!」

 

ヒツギはコオリの剣を押し返したが、そこで言葉が詰まる。

 

「ほらこたえられない!! やっぱりそうだ! ヒツギちゃんがあやつられてるんだよ!! ひつぎちゃんこそだまされてるんだよ!!!」

 

この姿になっての初めて上げたであろう怒声。

だが、その言葉には熱は篭っていない空虚かつ虚無の怒声だ。

故に、私はコオリの言葉に鳥肌が立った。

まるで機械だ。

 

「そんな……そんな事ない!! あたしは、自分で決めた! こっちに来たのも、戦うのも、この力も!!」

 

ヒツギも大声で言い返す。

彼女の言葉の方が余っ程熱が篭っている。

迷いが込められた熱ではあるが。

 

「だったら、どうしてそんなに迷ってるの?」

 

彼女から初めて少し意志のある言葉が出た。

 

「わたし前に言ったよね? 何事にも迷わず、突き進んでいくのがヒツギちゃんだって。そんなまよってるヒツギちゃん、みたくない」

「(……)」

「じゃあ、だまされてもあやつられても、まよってもいないなら…………………わたしをきってよ……きれるでしょ? ねぇ……!!」

 

グラムを地面に捨てたコオリは、ヒツギの前で両手を広げる。

 

─意志が足りませんよ。その刃、私を殺そうとしていない─

 

ヒツギは、以前に言われたファレグの言葉が反芻する。

怖気つくヒツギにコオリは「ほら、どーしたの? ズバッとえんりょなく。まちがってないヒツギちゃんにきられるなら、わたしは本望だよ。ほら!!」

「(あークソ!! こんな大切な時にコオリのハイレグレオタードに目が行く……!!! 16の女子高生の身体付きじゃねーやろマジで!!!)」

 

人間のゴミみたいなことを考える私。

そんな中でヒツギは何も言わずに剣を震わせているだけだった。

それを見たコオリは心底悲しそうな表情になって「………………やっぱり、あなたはヒツギちゃんじゃない」と冷たく言い放ちながらグラムを拾った。

 

「わたしはきれるよ。ためらいなくきれる。だって、それがヒツギちゃんをたすけるためのほうほうなんだもん」

 

グラムを拾う際にコオリはそう言った。

彼女の持つグラムがより一層、禍々しいオーラが増大する。

 

「ヒツギちゃんをたすけるためなら、よろこんでころすよ。ヒツギちゃんを!!!!!!」

 

力一杯溜め込んだ堕剣グラムが振り下ろされ、それはヒツギの持つ具現武装を真っ二つに斬り、そしてヒツギの右肩部を斬り裂いた。

赤い鮮血が周辺を飛び散って、それを見ていたエスプチモスの白い甲殻を赤く染めた。

視界を共有していた私にもその血が付着するような感覚に襲われて一瞬だが驚いてしまう。

 

「なっ……あ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!?」

 

ヒツギの断末魔がラスベガスを走った。

地面に倒れ込み、斬られた肩を抑えて悶え苦しんでいる。

 

「(……………………)」

 

何も言わずにそれを見つめる私。

 

「いたい……ぅ……ぐっ、いたいいたい、はぁ、はぁはぁっはぁ、いたいいたい……!!!」

 

悶える度に彼女の周辺に血溜まりが広がっていく。

その様子をコオリは無表情で見つめていた。

 

「うそでつくられたぶきは、ぺらぺらだね。こんなかんたんにおれちゃったよ」

 

コオリは激痛に悶えるヒツギから、倒れる彼女の近くに落ちている折れて血がついている具現武装を見つめる。

その具現武装も幻創種のように霧散して消滅した。

 

「まっててねひつぎちゃん。わたしがすぐにこのニセモノを、ころしてあげる」

 

冷たく見下し、闇に覆われたグラムを突きつけられたヒツギは怯えきった弱々しい女の子の表情になる。

 

「ひっ……!」

「そんなにおびえないでよひつぎちゃん。だいじょうぶだよ。すぐにおわるから、いたいのはさいしょだけだから、それでオフィエルさんにもとにもどしてもらう。ね?」

 

剣を突き付けたまま、ジワジワとヒツギに歩み寄る。

いつものコオリのような優しい声だ。

しかし、あまりの恐怖にヒツギは涙と鼻水でグチャグチャになって地面を這いながら必死に後退る。

 

「やだ……やめて、コオリ……やめて……こないで……!」

 

これまでに聞いたことないヒツギの弱々しい声。

……ep4見てるときに彼女のこの声を聞いて少しゾクッとしたのは内緒だ。

 

「ヒツギちゃんはそんなこと言わないよ」

 

コオリは彼女の右胸辺りを突き刺した。

ヒツギは血を吐き出して「……こ、おり……」と呟きつつも手を伸ばそうとする。

だが、彼女はそれを無視してグラムを斬りあげた。

ヒツギからは再び血が吹き出して倒れ伏した。

 

「やったよヒツギちゃん。わたし、ちゃんとできたよ。これでもどってこれるからね。もうすこしのしんぼうだから、まっててね」

「(……)」

 

重症を負ったヒツギを見下ろしながら、彼女にそう言うコオリを見た私は何も言わずに見つめていた。

一瞬、彼女達を助けに行こうと考えたが、この後の展開を考えれば出なくても問題ないと考えを改めた。

とりあえず、後で月本部に行くか。

 

「……お姉ちゃん」

 

その時だ。

我々エスカファルス達と同じワープを使って、アルが倒れたヒツギの元へとやってきた。

その姿は、コオリにコーディネートされた服装ではなく。

我々と同じ、黒と青のダークファルス戦闘衣のような短パン猫耳という如何にもコオリが好きそうなデザインだ。

 

「ん? アルくん? どうしてアルくんがここに?」

 

しかし、コオリはそんな彼を見ても興奮することは無く、何故ここにいるのか?と聞いていた。

アルはそれを無視して瀕死のヒツギの前に寄り添って「泣かないで、お姉ちゃん。悲しまないで、お姉ちゃん。僕を真っ暗闇の中から助け出してくれたのはお姉ちゃん達なんだ。だから、今度は僕がお姉ちゃんを助ける!」と言った。

そして、ヒツギの斬られた箇所に手を添えて「絶対に死なせたりしない!!」と強く言い放った。

青く優しい光の柱が衝撃波と共に天へと伸びる。

 

「きゃあっ!?」

 

その衝撃波を諸に受けたコオリは吹き飛ばされて気を失った。

 

 

『この力、このフォトン。やはりか、やはり。そうなのだな。』

 

その様子を天から見下ろす存在が1人。

……マザーはアルが放つ治癒の光を見て理解した。

 

『待っていたぞ。その目覚めを。貴様の力を、私は待ち侘びていた。』

 

ダークファルスへと覚醒を果たしたアルを見て、マザーはニヤリと微笑んだ。

 

「ヒツギッ!!! くそ! どうなってやがる!!! おいシエラさん、ヒツギはどうなった!!?」

 

駆けつけたアッシュとエンガ。

兄のエンガは冷や汗を流しながらシエラに大声で確認をしている。

 

─そんな、こんな事って……? ヒツギさんのバイタルが回復。傷が……完全に癒えています!!─

 

ヒツギのバイタルサインを確認していたシエラは呆気に取られていた。

勿論、それはエンガもアッシュもだ。

 

─信じられない。これは……復元? アルくんのフォトンが移動して……ヒツギさんの再生を……!?─

 

もう訳が分からないシエラ。

だが、この状況を分かっていないのは彼らだけでは無い。

その場に転移したマザークラスタの幹部、オークゥとオフィエル……特にオークゥがこの状況に理解が追いついていなかった。

 

「ちょっとオフィエル! 私、あんなのの話は100%聞いてない!!」

「案ずるなオークゥ。私も知らん。……だが、これならば、我々が出撃したのも合点がいく」

 

オフィエルは冷静に状況を確認して、自分なりに結論を出していた。

 

「お姉ちゃん、もう大丈夫だから、だから泣かないで……」

 

フォトンを送り込み、ほぼ事切れる寸前だったヒツギを瞬く間に回復させたアルは優しい声で気絶しているヒツギにそう語りかけた後、力を使った衝動だからだろう、バタリと倒れた。

それを確認したオフィエルは「目標を捕らえる。オークゥ、行くぞ」と言った。

それを聞いた彼女は何も言わずに具現武装の一つである"マクスウェルの悪魔"を生み出して倒れているヒツギとアルを襲撃しにかかる。

 

「チッ、アルを狙って……させるかよ!!!」

「シエラ、転送の準備を!!!」

 

エンガは二丁拳銃でマクスウェルの悪魔を迎撃。

アッシュはコートダブリスを取り出して、シエラに指示を出しつつ2人の確保に向かう。

 

「捉えた。隔離術式、開始。ここより切り離させてもらう」

 

オフィエルが作り出した青い結界がアルを囲み始める。

 

「(少し、仕事してますアピールするか)」

 

それを見ていた私は、オフィエルのクソ野郎が生み出した結界にエーテルを送り込んで補強する。

 

「させるかよ!!!」

 

アッシュはコートダブリスで結界を破壊しようとする。

しかし、簡単に破壊された史実とは違い、深遠なる闇の使うエーテルで補強された結界はそう易々と砕けるものでは無い。

 

「ぬぉぉおおおおおお!!!」

 

彼は物凄い力を込めて結界を破壊しにかかる。

 

「お前らの好きには……させねえぞ!!!」

 

マトイを救う時と同じぐらいの本気で力を込めた。

そして、次第に補強された結界にヒビが入り、ガラスが割れるように砕け散る。

 

「領域を割るか。あと少しだったのだが仕方がない」

 

冷静にそう言ったオフィエルは、念の為にヒツギの方にも狙いを定めていたため、そちらを隔離術式で空間を切り離し、そこから月本部に空間を繋げて転移させた。

 

「なっ!?」

「しまった!!」

 

─ヒツギさん!!─

 

 

「最良叶わずだが、次善要項は満たした。ここまでだな」

 

オフィエルは気絶しているコオリやオークゥ、自身を隔離術式で月本部まで転移させた。

その瞬間、エンガはオフィエル達に向けて発砲したが、すんでのところで転移されて避けられた。

 

シエラから絶望的な言葉が出てくる。

 

─反応、消失……。ヒツギさんの反応も……補足不能です─

 

それを聞いたエンガは、あまりの悔しさに自身の持つ具現武装である幻銃を地面に叩きつけた。

 

「くそ……くそったれが……!!! ヒツギ、ヒツギィィィィィイイイイイ!!!!!」

 

天に向けて大声で言い放つ言葉も彼女らには聴こえていない。

 

 

 

 

続く

ふと思った事がある。実行するとも限らない。ルーサーかアプレンティスを、シャドーコリドーか、ととモノの世界に一時的に転移させてもいい?

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