月面本部の長い通路で始まったオークゥとフルとの戦いは熾烈を極めていた。
史実では大したことの無い相手の2人だが、この世界では訳が違う。
身体の一部を黒く硬化させて攻撃と防御を同時に上げる体術、動きを読んで大体の攻撃を回避する体術を駆使して来る為だ。
それに具現武装まで使ってくるのだから始末に負えない。
しかし、アッシュとてただのアークスではない。
エルダー、ルーサー、ダブル、アプレンティス・ジア、マガツ、幻創戦艦大和、深遠なる闇を打ち倒した実績のあるオラクル船団最高戦力である。
オークゥやフルの攻撃を回避しつつ、攻撃を当てていた。
エンガも負けじと彼女達に食い下がり、搦手などを使って追い詰めていく。
互いに一歩も譲らない戦いだったが、フルが動き出す。
「はぁ、はぁ……。……私達も肉体的に限界が近い。だからこれで終わりにする」
フルは持っていたグリモワ・メルヒェンのページをめくり、エーテルを集約させる。
空いている片方の手でオークゥの手を繋ぎ、自身と彼女をエーテルで巨大な神を創り出す。
「私とクゥ、2人の力を使って、貴方達を倒す」
「龍照の奴から聞いた、あんた達のトラウマエネミーで100%叩き潰してあげる!!」
「……少し疑いの部分あるけどね。でも強さは折り紙つき。絶対負けない……!!!」
─アッシュのトラウマか。実装当初のマガツだな─
─あれはマジでクリア出来なかった。ホンマに強かった……強かったというか体力がヤバかった。何度白の城塞の壁をぶっ壊されたか─
─ウィークバレットの張替え合戦とかあったし、クソみたいなラグあったし、レンジャー不在でクエスト始まった瞬間に無言退出とかあったし、地獄だったイメージしかないで─
─……未来の事は聞かなくてもええんか? 自分で導き出すんかい。それなら……まぁ、そうか。でも天才数学者だとしてもやな万一の事が……。あぁしつこい? あーはい、すみません─
(小野寺龍照個人の感想です)
覚悟の決まった瞳をする2人は青いエーテルによって包み込まれ、やがてそれはガラス張りの通路を破壊するまで大きくなっていく。
それだけじゃない。
この場所の景色までもが別のステージへと姿形を変えていった。
「童話、白と黒の世界に顕れた星を壊す悪い奴」
膨張するエーテルの中からフルの言葉が聞こえた刹那。
青いエーテルを解き放って大いなる神が姿を魅せた。
身体中に付いた大小様々な多数の顔、歪な手足や装飾、黒の体色に象られた禍々しい赤の紋様を持ち、全身に幻創種の証明たる青い幾何学なラインが入った異形の存在。
『惑星ハルコタン』に封印され、死を司る悪神。
PSO2のEP3に登場したレイドボス"禍津"が顕れた。
幻創神 禍津の具現化と共に、エーテルによって別の世界……禍津と対峙する白ノ大城塞へと世界を変えた。
正に緊急クエスト:降臨する星滅の災厄の再現と言える。
「な、何だこの怪物は!?」
絶望に眼を大きく開けて見上げるエンガにアッシュは呟くように言葉を漏らす。
「マガツ……」
降臨する星滅の災厄に参加したアッシュは、あの圧倒的な強さと馬鹿みたいなHPを持つマガツとの戦いを思い出して絶望する。
個人的に深遠なる闇よりも厄介だった印象。
その神が彼らの目の前にいる。
「「……さぁ、始めるよ。1000%の力でねじ伏せる!!」」
マガツからフルとオークゥ、2人の声が聞こえてきた。
あんな不気味な怪物から18歳のうら若き乙女の声が聞こえてくるのは中々にギャップがある。
だが、ギャップ萌えをしている暇なんてものは2人にはない。
マガツは両手を広げ、赤いオーラを纏い上昇。
「不味い!! エンガ一旦逃げるぞ!!!」
「え!?」
凄い既視感のあるマガツの行動を見たアッシュは、エンガの腕を掴んで全力で走り出す。
戸惑いを浮かべるエンガも、彼の異常な行動に何かを察したのか、逃げに徹した。
「「……100%逃がさない!!」」
─天からの光─
悪魔のような一言を発し、それが嘘でないことを証明する。
熱線と十字レーザーを広範囲にバラ撒く。
着弾地点は尽く爆発して、創りだされた幻創の白の領域の建物を破壊し尽くす。
「じょ、冗談じゃねぇぞおい!!!?」
その光景にエンガは振り向くことなく周辺に広がるレーザーの雨あられに絶叫する。
アッシュはもう無言真顔で一目散に逃げていた。
「あの建物の裏に隠れるぞ!!!」
「あぁ!!!」
アッシュは比較的頑丈そうな建物を指差して、エンガ共に地を蹴った。
「「……させない!!!」」
マガツは熱線や十時レーザーの照準を彼らの隠れる場所に向けて集中砲火を行う。
それによって、そこ一帯の建物が音を立てて崩れ去る。
「「……言ったでしょ? 100%逃がさないって!!!」」
マガツはレーザーの雨あられをやめ、両方の掌に赤黒いエネルギー弾が生成される。
「……っ!? エンガ!! 俺の後ろに隠れろ!!!」
逃げ場を失った2人。
どうにもならないと悟ったアッシュはコートエッジでガードの態勢をとる。
アッシュの行動を見たエンガは彼の後ろに隠れつつ、自身のエーテルを使って前方に防御壁を具現化させて守りの構えになる。
「……喰らえ!!!」
合掌と共に莫大なエネルギー波が創られた白の領域全体を飲み込んで、全ての建物を破壊した。
無論、そんな途方もないエネルギー波に飲まれたアッシュとエンガが無事なはずもなく。
「ぐぅッ……!」
「ば、バケモノ……!」
倒壊する白の領域の中で2人は地に倒れ伏していた。
しかし、エンガが具現化した防御壁やコートエッジのガードによって致命傷は免れていた。
ゲーム的に言うなら残り体力が40%ぐらい、と言うべきだろう。
激痛に耐えながら、ゆっくりと起き上がる2人。
それを見下すようにマガツは音も立てずに地面に着地する。
「エンガ……」
「ん?」
「いまウィークバレット持ってる?」
「あぁ。5発持ってる」
その言葉を聞いたアッシュはニヤリと微笑んでからエンガに指示を出す。
「まずは左の膝にある鬼の面にウィークバレットを当ててくれ……。そして鬼の面が壊れたら次は片方の鬼の面を……次の指示は破壊してから出す。頼んだ」
アッシュはそう言い終わるや否や、コートエッジを持って全力でマガツに向かって地を駆ける。
指示を聞いたエンガは「分かった」と承諾してウィークバレットを装填し、即座にマガツの左膝にある鬼の面に向けて撃った。
「うおおおおおおおおおおお!!!」
フォトンを刃状に纏わせたコートエッジで一撃で破壊しようとした。
しかし、その刃がマガツに通じることは無かった。
エンガの撃ったウィークバレットも然り、攻撃が無力化されたのだ。
「「……120%バーカ! 私の力で因果律を操作してるからあんた達の攻撃は届かないよー!!」」
ラスベガス戦において、念の為に隠しておいた因果律操作能力をお披露目する。
「「……隙あり!!」」
無防備だったアッシュに対して、マガツは拳を地面に向けて殴り、衝撃波を発生させてアッシュを吹き飛ばした。
「ぐああああぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
「アッシュ!!」
断末魔をあげて宙を舞うアッシュ。
エンガが助けに行こうとするが、マガツは熱線の弾幕をエンガに放って阻止する。
「「マガツの攻略方法なんて既に対策済よ!!!」」
自信満々に言い放つマガツ。
小野寺からマガツの弱点などを聞いて、弱点や攻略方法をオークゥの演算と能力で補った。
「マジかよ……!!」
エアリバーサルで受身をとったアッシュだが、その表情は非常に険しかった。
あちらの方が1枚どころか2枚以上上手のようで、アッシュとエンガには対抗策がない。
「なぁ、アッシュ」
「ん?」
「何か当てはあるのか?」
「……因果律を超える攻撃をするぐらいしか思いつかない」
「逆にその発想しか出てこないのは何かおかしい。……因みに可能なのか?」
「……分からない。やってみる」
アッシュは再びコートエッジを構える。
「サポートは何したらいい?」
「エンガも因果律を超える攻撃を頼む」
それを聞いたエンガは苦笑いをしながら頭を抱える。
「お前さんって奴は……まぁ俺もやってはみるが……期待するなよ?」
「ああ、俺も期待しないでくれ」
「分かった」
話を終えた2人は今ある力の限界を超えた攻撃を繰り出す。
しかし、やはり因果律操作されている為、2人の攻撃は全て届かない。
マガツは右腕に赤黒い妖気のようなものを刃状に纏い、手刀のように振り下ろす。
「っ!?」
「危ねぇ……!!」
こちらの攻撃は届かないのに、マガツの攻撃は届くというシャレにならない状況にアッシュは冷や汗を流して悔しそうに歯を食いしばる。
「(どうする!? どうすればいい!?)」
「「……あんた達は100%負けるしかないの!! 大人しく諦めなさい!!!」」
マガツは再び宙に浮かび上がって赤いオーラを放ち始めた。
あの大技が来る。
どうすることも出来ない2人は攻撃が当たらない所に逃げるしか道は無い。
「「……これで終わりよ!!!」」
天からの光が放たれようとした時。
突如、マガツの背後からキューブで象られたゲートが出現し、キューブの奔流がマガツの背後を強襲した。
「「うぁっ!?」」
何かが割れる音ともにマガツの可憐な呻き声が聞こえた。
その衝撃でマガツは攻撃を強制中断して膝を着いた。
「え? 何が起きた?」
「アイツ、何で急に膝をついたんだ……?」
突然の事態に二人共が逃げるのをやめて膝を着くマガツを疑問の表情で見つめていた。
フルが生み出した世界。
そこにはフル、オークゥ、アッシュ、エンガしかいないはずだった。
しかし、ある方法を用いて侵入を果たした男がいた。
「……なるほど。あの人の言った通り、これは素晴らしい力を持っているね」
先程の攻撃を当てた男は満足気な笑みを浮かべ、自身の持っているある物を見つめた。
それは紫に妖しげな光を放ち、小さなキューブのようなものが無数に浮かんでいる薔薇のような花だ。
「因果律を超えた力。……ふふふ、これはいい研究ができそうだ」
そう言うと男は満足したのか、キューブゲートを生み出してその中へと消えていった。
「……はっ! エンガ!! 奴のお腹にウィークバレットを撃ってくれ!!!」
処理が追いつかずに停止していたアッシュも今が好機と捉えたのか直ぐに我に返り、エンガに指示を出した。
それにエンガも我に返って、直ぐ様ウィークバレットをマガツのお腹の仮面部分に貼り付ける。
「ナイス!!!」
ウィークバレットが貼られたことで今は因果律操作能力がないと考えたアッシュは全身全霊を込めた一撃をマガツのお腹にぶつけた。
「「イギュアアァァッッッ!!!??」」
黒い仮面が剥がれ、剥き出しになった血のような赤い顔すらも破壊して黒い木彫りのような模様の物が露出する。
「上の真ん中にある顔にもウィークバレットを頼む!!!」
「ああ!!」
アッシュの指示に直ぐにマガツの真ん中にある顔にウィークバレットを貼り付ける。
「「……マザーの為に、まだ……私たちは!!!」」
恩人であるマザーの事を思い出した2人は力を振り絞って立ち上がる。
「……うおおおおおおおおおおお!!!!!」
アッシュは今あるフォトンを全て使い、巨大なフォトンで構成された刃でマガツの頭を攻撃する。
「「……全ては……マザーの為に……!!!!!」」
熱線の雨あられを降らしつつ、両手に赤い妖気を纏わせて刃のようにリーチを上げてアッシュに攻撃する。
「うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
─マッシブハンター─
熱線を数発受けながらも、怯むことなくマガツの顔に巨大な一撃を食らわせた。
「「……ぐ……ぁ!!!」」
悲鳴にならない悲鳴をあげる2人。
激痛を前にエーテルを保つことが出来なくなり、創られた世界と共に生み出されたマガツも霧散してしまう。
後は現実である月本部の行き止まりの路と、そこに寝かされているヒツギ、そして先程の戦いで限界を敗北を喫したフルとオークゥが残った。
「ヒツギ!!!」
それを見たエンガとアッシュは急いで駆け寄る。
「おい、ヒツギ! しっかりしろ!!!」
エンガは眠っているヒツギを掴んで起こそうとするが、彼女は死んでいるかのように目を覚まさない。
その姿を見たオークゥは煽るような口調で静かに言う。
「無駄無駄、無理無理、駄目駄目。その子、99%心が死んでるもん。ピクリとも動かないよ。ザーンネン……」
フルも冷たく言い放つ。
「……私達が持っていても、お荷物。あの、コオリって子は怒るかもだけど、クーリングオフ。もう、いらない」
それを聞いたエンガは怒りで震える唇を何とか動かしてオークゥ達に問い詰める。
「心が死んでいるだと……!? ……テメェら、ヒツギに何を……!?」
「……私たちは何もしていない。あなた達が彼女を放っておいたからそうなっただけの話。女の子の心は、脆くて弱くて折れやすい。そんなことも知らないなんて、男失格」
「……」
エンガに1ミリも臆することなくフルは冷静に淡々と話をする。
彼女の言葉にエンガは何も言えずに目線を逸らした。
「それに、あんた達をおびき寄せられたから、その子はもう100%用済み」
「おびき寄せただと?」
オークゥの言葉にアッシュは冷静に問う。
それに対してフルが「……そう、全て時間稼ぎ。……貴方をここで倒すつもりだったけどね」と返した。
嫌な予感がアッシュの頭を過ぎり、直ぐ様シエラに通信を繋ぐ。
先程まではフルの具現武装によって創り出され世界にいたから通信が繋がらなかった。
今は現実の空間にいるから通信が繋がるはず。
しかし、アッシュがどれだけシエラに通信をしても応答はなかった。
「シエラからの通信が繋がらない!」
「なん……だと?」
慌てる2人にフルとオークゥは敗北したにも関わらず、勝ち誇ったかのような笑みを浮かべる。
「……ふふ、クゥの分析通りだね。全部計算通り、やっぱり凄い」
「まぁね。……アッシュ。アークスの最大戦力で、誰よりも強くて、とても甘い。人質を取れば少数戦力で助けに来る。そのメンバーには必ずアッシュが含まれる。ふふ、100%正解。流石は私、稀代の天才数学者オークゥ・ミラー」
得意気に語るオークゥに、アッシュはしてやられたという表情になる。
「……もう私達も80%用済みかな?」
「……そうだね、大丈夫だと思う。繰り返していた時間、マガツで戦っていた時間含めてもお釣りがくる位には時間を稼げたはずだよ」
頭や口から血を流しているのにも関わらず、2人は笑顔で話し合っていた。
「……でも、もっとマザーに喜んでもらいたいな」
フルはオークゥに手を差し伸べる。
「えへ、私も同じ気持ちだよ。フル」
それを見たオークゥも、笑顔で差し伸べたフルの手を取り合った。
それがトリガーとなったのか、今いる通路が揺れ始める。
明らかに心中を図る気だと感じたエンガは、慌てることなく率直に感じた疑問を彼女らに投げた。
「テメェら、どうしてそこまで……」
どうしてそこまでマザーに心酔しているのか?
その問いに対してオークゥは「アンタには分からないわよ、30%色男。フル以外には、誰にもわかるわけが無い」と静かに言った。
フルもまた「……私とクゥが分かっているから、それでいいの。それだけでいいの」と同じような事を言った。
「……マザーは、私たちの世界に色をくれた。それ以上の理由はない。それだけで、じゅうぶん」
フルのその言葉を最後に揺れが激しくなる。
ガラスが割れ、屋根などが崩れ始めた。
「くっ、アッシュ、こっちへ! ポータルを使う!!!」
「分かった!」
エンガはポータルと呼ばれるものを取り出して、ヒツギの傍へ近づいた。
アッシュも同様に。
そして、彼はそのポータルを地面に置いて起動。
地球の登録している座標へと転移した。
残された2人は崩壊する月本部の通路にて運命を共に…………黒いドレスを着た、赤い炎のような一閃が走った。
ヒツギとコオリが通っている学校の運動場に転移されたエンガとアッシュ、そして意識不明のヒツギ。
「……どうにか助かったな」
「エンガありがとう、流石に死ぬ覚悟をした」
「本当はこの馬鹿妹が駄々こねた時に強制送還させようと思ってたんだが、思わぬ所で役にたった」
「流石だな」
そう言って笑うアッシュだが、エンガは最後に彼女達が言ったセリフが脳裏に焼き付いていた。
─アンタには分からないわよ、30%色男。フル以外には、誰にもわかるわけが無い─
─……私とクゥが分かっているから、それでいいの。それだけでいいの─
「分からないじゃねーよ。テメェらが理解を拒んでいただけだ。アホが……」
そう呟いたが、今はアークスシップの方が先だ。
エンガはそう言って、何とか連絡をとる方法を模索しようとした時、アースガイドからの連絡が届く。
その連絡に二人共が驚愕した。
アークスシップの消滅。
突如としていなくなったというのだ。
2人は1度、ヒツギの部屋に向かい、そこで情報を収集することにしたが、あまり良い情報は得られなかった。
「アースガイドからもアークスシップへの連絡が出来なくなっている。どうやってあっちに戻りゃいいんだ……クソ……!」
エンガが悪態を着いていると、突如としてベッドで寝かせていたヒツギが青く光出した。
「え?」
「おい、ヒツギ!?何が起きてんだよ!?」
流石に老婆するエンガだが、アッシュは冷静にヒツギと初めてあった時の、深遠の闇に飲まれかけた時にフォトンで中和した時の事を思い出す。
「……いけるか?」
アッシュがヒツギに手をかざすと、その光はより一層強くなり……ヒツギのPCに開いていたpso2の中へと入っていった。
そして……。
ショップエリア
通常時はアークス達で賑わっているエリアも、今はアラトロンとオフィエルVSマトイの激戦の場となっていた。
状況は清々しいほどに拮抗していた。
そんな中で、アッシュがどこからともかく現れた。
いるはずの無い存在に普段は冷静なオフィエルも少しばかり取り乱した。
「馬鹿な、貴公は地球に隔離したはず、どうやってここに!?」
それに対してアラトロンは変わらず冷静に「ほほ、オークゥとフルが敗れたか。これはまたまた想定外よ。マザーの予定に狂いが生じたのやもしれんな」と言った。
「アッシュ!! 私は良いから、アイツらをお願い!!!」
マトイはモニターの方を指差す。
それに映る、小野寺龍照達の姿を見たアッシュは絶句しつつも「わかった!!」と即答して、小野寺龍照の方へと急行した。
そして……現在に至る。
ふと思った事がある。実行するとも限らない。ルーサーかアプレンティスを、シャドーコリドーか、ととモノの世界に一時的に転移させてもいい?
-
いいよ。
-
ダメ。