失くし者 (旧題失った者)   作:お昼寝須磨さん

1 / 37
序章  朝
目覚め


処女作品,拙い文章,オリジナル艦息,戦車,R15,轟沈描写あり

注意!作者はこれが初投稿となります、拙い文章、ハーメルンの機能を使えていない、

嫁艦の轟沈、等あります、ご了承ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

深海棲艦との戦争が終わった。

結果は此方の勝利。

 

 

だが・・・失った者も多い。

 

俺は最前線の鎮守府の提督をしている。

 

ついさっき司令室で目が覚めたばかりだ。つけっぱなしの無線機から此方の勝利を報告する声が聞こえる。

 

前回の大規模作戦で疲弊し、他の鎮守府にうちの艦娘が支援に行っている時だった。

 

昨夜奴等は最後の抵抗とばかりに攻勢を開始、一番近く艦娘が出払っていてあまりいない我が鎮守府は瞬く間に地獄になった。

 

事実俺の隣に俺を庇って血の海に沈む大淀がいる。

 

彼女には何時も世話になりっぱなしだった。

ありがとうを聞いてくれぬまま。

 

飛んできた砲弾から俺を庇って死んだ。

 

俺は自分の艦隊の他に援護に来た他鎮守府の艦隊の指揮で手一杯で何もしてやれなかった。

 

俺は血の海に沈む大淀をソファーに寝かせて司令室を出た。

 

 

司令室の扉を開けると立って穴だらけ傷だらけの武装を構えたまま死んでいる五式重戦車がいた。

 

彼は日頃の鎮守府の警備の他、数多の上陸作戦にも参加し敵の基地を幾度となく破壊しどんなに危険な作戦でも傷だらけになりながら帰ってきた。

 

俺は彼が動いてはくれないだろうかと待ってみたが彼自慢の高出力エンジンが吠えることはなかった。

 

彼は陸軍から派遣されてきた重戦車で大きな体の割に花が好きな奴だった。

 

コイツの笑い声は底抜けて明るく見ている此方まで笑ってしまう素晴らしい奴だった。

 

小さな駆逐艦達に好かれていたな。もうあの笑い声を聞けないのか。

 

 

俺は彼を楽な姿勢に変えて廊下を進んだ。

 

 

静かな廊下に俺の足音と軍刀の音だけが響く。

 

 

廊下を進むと天井に穴が空いて光が射しておりその下で艦娘の青葉と艦息の青葉が寄り添う様に息絶えていた。

 

二人はカメラを持っていて起動すると最期の力を振り絞ったのだろう、血塗れの顔を歪めて笑う二人のツーショットが写っていた。

 

艦娘の青葉は心が温まる写真を撮るカメラマンで艦息の青葉は今にも動き出しそうな生き生きとした写真を撮る戦場カメラマンだった。

 

そんな二人の青葉の座右の銘は誰よりも一番前でだった。このツーショットを見るに自分の死すら一番前で撮りたかったのだろう。

 

ガセネタを書かれて二人の青葉を追い掛け回した日々が痛いくらいに懐かしい。

 

俺は寄り添って眠る様に息絶える二人をカメラに収めた。

 

 

俺は本館を出て工廠に向かった。

 

道中深海棲艦の残骸がたくさん転がっていた。

 

魚みたいなのもいれば人型もいるし姫級に鬼級、エリートにフラッグシップまでいた。

 

その中に駆逐艦のような体躯を赤い制服に包み特徴的なサンバイザーのような物をつけた少女がいた。

 

龍驤だ。

 

彼女は我が鎮守府初の軽空母で最初駆逐艦と間違えて関西弁で怒られた記憶がある。

 

でも俺は知っている、龍驤は関東出身だ。そのことを言うと余計に怒られたっけ。

 

龍嬢の周りには多数の深海棲艦の残骸とちぎれたり焦げたりした式神が散らばっていた。

 

試しにまな板空母とからかって見るも龍驤の関西弁は聞け無かった。

 

彼女に軍服の上着を着せて再び工廠に向かった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。