ゲーム・オブ・ドローンズ—椅子取りゲーム—   作:生き残れ戦線

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第二話 新たな仲間(囮)

その子は安住(あずみ)このはと云った。

年齢は18歳。高校三年生だ。

陸上部。それを聞いて納得した見事なランだった。

 

あの黒蟻を相手に走って逃げていたのだから大したものだ。

家族構成は6人。両親と弟妹、そして自宅療養中の祖父とで暮らしていたらしい。

聞けば俺のマンションから直ぐ近くだった。

あの通りの住宅だ。

 

彼女達はごく普通に平穏に過ごしていた。

日常が地獄に変わったあの日から全てが変わった。

機械が人間を襲い始めたというニュースが流れ込んでから。

彼女の両親はまず家に四人を閉じこもらせ食料確保に走った。

大丈夫だからとそう言い残して、

 

「......両親は今も帰って来ていません。備蓄していた食べ物も遂に今日底をついてしまい。それで私は家族を守る為に外に出ました」

「成程な」

 

彼女が経験した三日間の顛末を聞いて頷いた。

大変な思いをしたんだと理解する。

同時に俺がどれだけ呑気に過ごしていたかも痛い程に。

 

「クラウドさんはどうして外に出たんですか?」

 

くらんどです。どこぞの金髪と大剣を装備したイケメンじゃないぞ俺は。

まあいい子供の頃から言い間違われるし訂正するのもめんどくさい。

さて俺の三日間の経緯だが。

......何て説明するべきか。

説明は簡単だ。有休を使って一週間遊び惚けていたと説明すればいい。

異変が起きてからも世情を知らず三日間気づきもしませんでしたと。

だが愚直にそれを言うと確実に失望されるだろう。

助けた事で生まれた俺の威厳は秒で失われる。

 

「....まあ俺も君と似たようなものだ食料がなくなったので危険を押して外に出た、助けられて良かった」

「そうだったんですね実は私クラウドさんが通りを歩くのを見ていたんです。それで私も外に出たんですよ」

「それじゃここで会うのは偶然じゃなかったんだな」

 

あの時、通りで感じた視線の一つが彼女だったのだ。

俺が平然と出歩いているのを見て外が安全だと誤解させてしまったのだろう。

 

「それは済まない事をしたな」

「いいえ外はまだ危険だってニュースやSNSで発信しているのに出て来た私が悪いんです」

 

思いのほか素直というか根が真っすぐした子だな。

ああ体育会系だからか。

偏見の眼差しで見やりつつ、それにしてもと先程の光景を思い返す。

型番名BD-052正式名称ビヨンド通称黒蟻。

見た目とは裏腹にパワーのある車だ。

何より頑丈。元の設計思想が関わっているのか知らないが俺の武器であれを破壊するのは不可能だ。おまけに動力源は太陽光発電と水素エンジンのハイブリッドときた。

壊れるまで走る事を止めない暴走車。

世間が怖がるのも無理はない。

 

破壊よりも逃げる事を優先した方が良さそうだな。

 

「.....あの」

「うん?」

 

脳内マップをおさらいしているとコノハが恐る恐る喋りかけて来た。

遠慮がちに、しかし、しっかりとした声音で、

 

「私も一緒に連れて行ってくれませんか」

「......」

「ご迷惑はおかけしませんお願いします!」

 

だめ.....っと正直普段の俺なら断っていただろう。

ゲームでもそうだがステルスで動くなら一人の方が都合がいい。

足手まといを連れて動けば直ぐに見つかって殺されてしまう。

女の子ならば猶更だどんくさくて直ぐに泣く。死亡フラグ以外の何物でもない。

だが彼女は違う。半泣きになりながらも自分の能力を発揮して黒蟻から逃げ続けていた。

彼女は立派な戦力になるだろう。

.....囮という名の戦力に。

 

「いいよ目的は一緒だしね」

「本当ですか!ありがとうございます!」

「その代わり俺の指示に従って動くこと」

 

それが出来なきゃ一緒には連れていけない絶対条件だ。

そう言うとコノハはそれを聞き入れる。

 

俺の生存確率が上がった。

 

「それじゃ行きますか」

「はい!」

 

打算の結果とも知らず元気いっぱいに彼女はついてくる。

こうして俺と彼女の街角サバイバルが始まる。

俺は自分の食料を彼女は家族の為の物資を。

各々の目的の為に俺達は戦いの場に足を踏み入れた。

 

 

——15分後。

俺達は時間をかけて商業区画に入った。

先刻の黒蟻を警戒して迂回する必要があったからだ。

その甲斐あってか無事に商店街に到着した。

やはり無人だ。流石に人がいると思ったんだが。

首を捻る俺を見てコノハが教えてくれた。

 

「最初に襲われたのがこの地区なんです。最も被害が大きかったのもここで、だからこの地区の人達は真っ先に避難所や学校に避難してるんだと思います」

「成程ね」

 

商業地区だから対比して黒蟻も多かったという事か。

それが一斉に人を襲い始めた。

当時は地獄絵図だったことだろう。

今は一応死体処理がされていて死体そのものはないが流血の痕がその凄惨さを物語っていた。

いったいどれだけの人がここで犠牲になったんだ。

 

「ご存知だと思いますが三日前は機動隊まで出動して食い止めたらしいです」

 

そんな事態になっていたんですね。

すみません公務員のみなさん。人知れず救助を行っていたんですね。

きっと今も懸命に働いてくれている事だろう。

 

「現在は市内中に拡散した黒蟻とその他二種の対応に動いてくれているそうです.....ご存知ですよね?」

「......もちろんです」

 

その他二種?とは思ったけど聞かない事にした。

家に戻ったらちゃんと調べるか。

とりあえず今はこの子がちゃんと動いてくれるよう俺の威厳を保つ事にする。

今のところこの子は俺の事を信頼してくれていると思う。

助けた事が思いのほかプラスに作用している。

そこに利用価値がある。

 

「さて商店街に入ったからって気を抜いたら駄目だよ?俺の言う事は聞くように」

「はい!」

 

運動部のいい返事だ。

疑う事を知らない無垢さがある。

俺がとっくに失ったものだ。眩しいね。

それを利用している俺は小汚いね。

 

さて気を取り直して俺が商店街を選んだ理由だが家から近かったのもあるが、一つはアーチ状の天蓋が空からの監視を遮るのに効果があると思ったからだ。ここならあの飛行ドローンは俺達を見つけられないだろう。それだけじゃない内臓された大型施設が目的だった。

何でも揃う小さな百貨店だ。

目の前にしたコノハが目を輝かせる。

 

「ここなら何でもありますね!」

「ああ」

 

ここなら食料だけじゃない武器や弾薬も揃う。

俺がここを選んだのは食料と装備のグレードアップを図っての事だった。

サバイバルゲームでも先にやらないといけないのは装備を充実させる事だ。

その後に探索を進めるのが鉄則だ。

その理由としては.....おっと。

 

「やっぱり居たか」

「え?」

「先客だ」

 

俺とコノハは隠れて前方を見る。

百貨店の中、自動ドアをこえたエントランスの奥に集団の影がある。

良く見えないな。ゲームしてたせいで視力が落ちてるのもあるが店内が真っ暗なせいだ。

まるで誰からも見つからない様に隠れているかのようだ。

何か怪しいな。

目を凝らしつつ集団を確認する。

みなラフな格好をしている、手には武器を構えた犯罪者風の男達だ。

数はザっと10人くらい。

ドラム缶で作ったキャンプファイヤーを囲んでいる。

 

「あの人たちは?」

「目的は同じだろう俺達と同じ略奪者だ」

「なら味方という事ですか?」

「そう思うか?」

 

コノハはもう一度ジッと男達を見る。

俺より視力が良いようで人相もハッキリと彼女の目には映っていた。

 

「.....あんまり友好的な雰囲気じゃないかも。その.....」

「どっかの犯罪者って言われた方が納得できる?」

「えっと.....はい」

 

コノハは申し訳なさそうに言った。

無理もない、明らかにかたぎの人間じゃない。

何者なんだあいつらは。

......よし調べてみよう。

俺はコノハに指示を出した。

 

「君ひとりで彼らに挨拶をしに行け」

「......ふぇ?」

鳩が豆鉄砲をくらったような顔になる。

「ほほほほ本気ですか!?」

「大丈夫だ人を見かけで判断するなとお母さんに習わなかったのか?」

「習いましたけど.....けど!」

「安心しろ俺が見守ってるから。....それに約束しただろ?俺の指示に従うって。出来ないなら今すぐ帰れ」

「っク......分かりました」

不承不承と云った感じで折れる。

「危ないと思ったら逃げろ君の足なら逃げ切れるはずだ」

 

そう言って俺はコノハの背中を押した。

ひどすぎるって?いやいや適材適所でしょ。

俺はスーパーマンじゃない。

持てる策を全て使わないと直ぐに死んじまう一般人だからな。

囮ぐらい使わないと。

 

彼女がエントランスに入ったのに合わせて俺も店の中に潜入した。

手前の階段を音を立てずかけあがって二階に。

そして吹き抜けのエントランスが良く見える位置に移動する。

ここからならよく狙える。

ちょうどコノハが男達に声をかけるところだ。

 

「こんにちは!」

「......あ?」

 

ぎらりと男達の視線がコノハに向いた。

怜悧な男達の視線に一瞬たじろぐが負けじとコノハは笑顔で語り掛ける。

 

「いい天気ですね皆さん!」

 

何だこいつはと男達の視線が言っていた。明らかに警戒されている。

どうする?と男達は視線で何か伝え合う。一人は分かりやすく下卑た笑みをしていた。

それがどういう意味なのかは直ぐに分かる事になる。

代表して小太りの男が歩み出た。

 

「何だお嬢さん俺達に何か用か?」

「いえ、あの不躾なお願いですが食料を恵んではもらえないでしょうか」

「食料?ああ......ここはマーケットストアだ欲しい物があれば好きなだけ持っていけばいいんじゃねえのか?」

「ありがとうございます。それじゃ....」

「——ただし条件がある」

 

と小太りの男はコノハの体を舐める様に見る。

陸上選手としてのアドバンテージを活かすためか彼女の服装はあまりに軽装だ。

発育途上のほどよい体のラインが浮き出ている。

男にとってはある意味目に毒だ。

 

「通りたければ俺達の相手をすることだ」

 

男達が下卑た笑い声を上げる。

そんな事だろうと思った。単純で分かりやすい男だ。だがコノハはそうではなかったのか意味が分からないと言いたげな顔だ。男達の視線でようやくわかったのだろう羞恥の表情になり体をかき抱く。その様子にたまらないと男達が興奮する。

 

「最低!」

「おっといいんだぜ俺達の相手をしなくても、だがここには食料がたっぷりある俺達だけじゃ食いきれねえ程にな。どーせここらの人間は飢えて困ってるんだろ?」

「それが分かってるなら少しぐらい分けて下さいよ!」

「今は俺達が占拠してる俺達の物だ俺達が決める対価を払え。それが出来ないなら死にな」

 

おもむろに男は懐から何かを取り出した。

それを見て俺とコノハが戦慄する。

男が手に掲げたのはピストルだった。

まさか本物か?

だとしたら奴らは.....。

 

「そんな玩具で脅せば女は言いなりになると思ってるんですか!」

 

よせやめろ。俺という前例が居たのが悪かった。

コノハはあれが偽物だと思っているようだがアレは——

直後バンバンと火薬が破裂する音が響く。

俺が使っているライフルの様なちゃちな物じゃない。

本物の銃の音だ。

 

「何か言ったか」

「ぁ......」

 

コノハの顔が青ざめる。視線が泳ぎ、およそこれが現実とは思えない様子だ。

だがまざまざとリアリティを見せつけられる。

......え?

コノハは気づいてしまった。

よく見ればエントランス奥の男達の近くに人が転がっている。

ピクリとも動かない。その様子から何人もの人々が死んでいる事が分かった。

更に恐ろしい事に気付く。

 

.....ドラム缶で燃やしているモノはなに?

禁忌に触れてしまったかのような悍ましさが背筋を走った。

ありえない、ありえてはいけない。

 

「おっと目ざといな、もうバレちまったか.....残念だな」

 

向けられる銃口を見て理解する。

あ、私ころされるんだ。

逃げないといけないのに足がすくんで動けない。

怖い怖い怖い。

でも死ぬのは一瞬なのかな。

男が引き金に指をかけようとした瞬間、

 

「苦しまない様に殺し...ぎゃあああああ!?」

男の指が吹っ飛ぶ。激痛に悶える男の絶叫がエントランスに響く。

呆然と立ち尽くすコノハに鋭い声が。

「走れ!」

 

その声を聞いた瞬間コノハの足は地面を蹴っていた。

足の筋肉を総動員させてシャトルランの様に振り返ると出口を目指して走り出した。

 

「追え!二階の奴もだ!」

 

血走った目の小太り男が命令する。

男達が動き出すよりも早くコノハはもう店を出ていた。

 

それを確認した蔵人も動き出す。

上手く男の指を狙えたな。

後は彼女が上手く逃げ切る事を祈るばかりだ。

祈ってばかりはいられない。コノハを追って四人の男達が出て行った。残りの五人は俺だ。直ぐに奴らはここに来る。すぐ外に....いや。

なんと蔵人は外ではなく店の奥に向かって走った。

光ではなく暗闇の方へと。

 

「どこ行った?探せ!」

 

やたら物騒な得物を片手に男達も蔵人が逃げた服飾コーナーに入る。

広いフロアに所狭しと衣類が立ち並んでいる。

 

「手分けして探すぞ!見つけたらぶっ殺せ!」

「おう!」

 

暗い店内で男達はバラバラになった。

一人の男が並んだ服を乱雑にかき分けながら探す。

どこにいる。クソ暗くてよく分からねえな。

男は懐をまさぐる。確かここに。

 

「明かりが....」

「——コレか?」

「ああ助かるっ——!?」

 

そこで男の意識は断たれた。最後に見たのは灯火に照らされる男の冷たい眼差しだった。

 

「どうした.....!?」

 

物音を聞いていた仲間の一人が呼びかけるが返事はない。

まさかやられたのか。

男は今までとは違う感覚を感じた。

これまでも侵入者は何人もいた。

男や女、老人に子供。ノコノコやってくるそいつらをぶちのめし口封じに殺してきた。簡単な作業だった。今回もそうだと思ったが何かが違う。

いや恐れる必要はないこっちにはこいつがある。

警察御用達のリボルバーがな。

男はリボルバーを構えながら捜索を再開した。

居る。この広い店内に必ず敵は潜んでいる。

とその時、男の視界に人影が映りこむ。

そこか!銃口を突き付けたが違った。

展示用のマネキンだ。

男はホッと息を吐いた。

 

「.....何だ紛らわしいな」

「紛れているからな」

「!?」

 

直ぐ近くから声がしてギョッとした。

馬鹿な誰も居なかったはず。

慌ててリボルバーを向けるがもう遅い。肘に激痛が走る。たまらず持っていた拳銃を落とした。何が起きたか分からないまま次は顎に重い一撃が入る。

意識が飛びかける。寸での所で持ち直し反撃を繰り出すがパワーが入っていないのは明白だ。

あっさりと躱され。腹部に衝撃が走る。痛みが脳天まで走りぬけた。

何だこの技は.....。

膝蹴りを受けたのだと理解する前に男の脳が意識をシャットアウトさせた。

意思とは裏腹に強制的に途切れていく男の視界。

 

 

 

CQC。

CQCとは軍用格闘術である。

軍や警察において近距離での戦闘を差す言葉だ。

一対一、多対一を想定してありあわせの道具を武器に変えて制する技術。趣味が高じて友人から教わった。勿論その全てを習得したわけではない。

俺は一般人だ。軍人ではない。

戦う為の知識と術を持っているというだけ。

 

実践はこれが初めてだ。

友人にボコボコにされながら教わった技がどこまで通用するかは分からない。しかし友人より怖い奴は見た事がない。

おかげで二人を倒した後も俺は冷静だ。

 

いいか蔵人、敵を倒したら直ぐに移動しろ。

周囲の物は何でも利用しろよ。

分かってるさ。

 

敵はまだこちらに気付いていない。

あと三人いっきに片づけるぞ。

蔵人は近くの服を手に取った。そして走る。

 

「っ!」

 

足音に気付いた男が振り返る。その視界一面が白で覆われた。

男がくぐもった声を上げる。レースの白い衣装を剝ぎ取ろうと手をかけるが。

その上から顔面に強い衝撃を受けた。思いっきり殴られたのだ。

あっさり意識を手放し脱力した体が地面に倒れる。

 

直ぐ近くにいた男の仲間が鉄パイプで殴り掛かって来た。

右斜めに躱しカウンターを一発、肘で敵の顎を粉砕する。

倒れない。流れる様に掌底を左頬に叩き込む。

膝が崩れた。正面から蹴りを放つ。大の字に倒れ伏した。

 

よしあと一人。後ろからカチャリと音が鳴った。

振り返った瞬間、腹に鈍い痛みと鋭い衝撃が。

どっと蔵人は地面に倒れた。

 

動く気配はない死んだか。

蔵人を撃った男は手こずらせやがってと愚痴り状況を見て愕然とする。

こいつ一人に四人もやられちまったのかよ。

まさか訓練された警察か?

 

「だとしたらあの男は死んだのか?」

 

全ての元凶、俺達がこうしなければならなくなったのもあいつのせいだ。あいつさえいなければ俺達はこんな事をしなくてすんだのに。

多くの人を殺しちまった。俺はやりたくなかったのに。俺は悪くねえ。

 

「——俺は悪くねえ!」

「......そんな台詞がよく吐けるな」

「っ!?」

 

いきなり死体の男ががばっと上半身を起こした。ライフルを構えている。

生きてたのか。すぐさまトドメを刺そうと引き金を引いた。両者の銃声が木霊する。

倒れたのは蔵人だった。

今度こそ勝利を確信した男だったが、ゆっくりと地面に倒れる。

胸にライフル弾の弾が深々とめり込んでいた。

 

「.....あーいってえ」

 

ボソリと呟いた蔵人は虚空を眺める。 

死ぬところだった。

いや防弾チョッキが無ければ普通に殺されていただろう。運が良かっただけだ。

頬を撫でる。血で手が真っ赤になった。

銃弾が掠めていたのだ。

あと数ミリずれていたらあの世行きだった。

やっぱゲームの様にはいかないな。

 

それに人を殺しちまった。

まだ息をしているが長くはないだろう。

例え相手が犯罪者だろうが殺しは殺しだ。

まさか自分が手を汚す事になるなんて思いもしなかった。

 

「.....はぁしんど」

 

体力も底を尽きかけている。このまま眠りたかった。

だがまだ終わりじゃない。

あと一人残っている。あの男から情報を吐き出させる必要がある。

その為にも準備がいる。

とりあえずはこの洋服コーナーで手に入るだろうある物を探す。

 

「手袋はどこだ......?」

 

 

 

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