…あー、酸欠と疲労から全然回復しない。しばらくかかりそう……。
それで、同着だっけ?こんな状態だし、しょうがないとはいえゴール前で油断した様なものだし2位でいっか。
「あ゛ー、…あー、ミッドナイト先生、何で決めるか知りませんけどあたしが2位でいいです」
多分順位を決める方法とか話し合っているだろう教師の輪に行き話す。
「私たちはそれでも構わないけど…いいの?」
「はい。あたしの努力不足で同着になったので2位である事に文句なんかありません」
息を止めて瞬間的に身体能力を上げる
「それじゃあ改めて、1位は緑谷出久!2位があじみ・ポルナレフ!!以下の順位は決定次第会場ディスプレイに掲示するわ!最後まであがきなさい!!!」
それまで隅で休ませてもらお。中々抜けない心臓とか肺辺りの疲労感を少しでもマシにしておきたいな。
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「ようやく終了ね。それじゃあ結果をご覧なさい!!」
やっと終わったのね。2人は入ってるかな……。お、入ってる。支配くんは22位、希乃子ちゃんは26位かー。2週間の特訓の成果が出たかな。
「さて……、第2種目はコレ!『騎馬戦』!!」
早速次の種目が出た。騎馬戦ね。色々想定していたけど何年か前と同じだけど細かいルールが違うみたいね。2〜4人チームを組んで第1種目の順位に応じたポイントを合計したチームポイントの鉢巻を奪い合うって感じね。制限時間15分なのが長そうで、実際に始めると一瞬そうで、とても絶妙な時間ね。特に『騎馬が崩れてもアウトにならない』『個性ありの残虐ファイト』の言葉を聞いた瞬間、思わず口角が上がった。
「あじみちゃん!組もー!!!」
15分の交渉タイムになって直ぐに、希乃子ちゃんと支配くんがあたしの元に来た。これで3人。
「どうする?3人のままで行く?」
「……どうせなら1位で完全防衛、目指したくない?ちょっと声掛けてくるね。ダメだったら3人でやろ」
言いながら2人から離れる。
「なぁ」
「ん?」
あ、やば。答えた瞬間身体動かない!!金縛り?!
「俺のとこの騎馬になれ」
ッ!身体の動きを乗っ取られた!洗脳?
チャリオッツ!!…なんとか腕を動かすくらいは可能なみたいね。夢の中みたいな違和感が頭の中にあるから?何にせよ精神ごと支配とかじゃなくて助かったわ。
「っ!…解かれたか」
「あたしの能力の性質上、君の個性じゃ支配出来ないわ」
アヌビス神みたいな精神ごと乗っとるタイプじゃなくて本当に良かった。おかげでチャリオッツで自分自身を傷つけて解除できた。
「そんな使い方してるから敵っぽいって言われるのよ」
意趣返しにすれ違いざま最も効きそうな言葉を投げる。そのまま周りから避けられてる緑谷くんの元へ向かう。
「緑谷くん」
「!ポルナレフさん!!」
滝のような涙、と言うか涙の滝を出しながらこちらを振り向く。身体に合わないパワーよりこの水量の方が個性なんじゃない?まあいいや。1位で誰も誘ってくれず組みたい相手が取られていったのは堪えたんだろうね。
「察しの通りよ。…組みましょ」
「いっ、いいの!?間違いなく超狙われるよ!」
「他人と奪って奪られてするより守るだけで勝ちの方がシンプルに済むでしょ」
「それは……結構過信してない?」
「今考えてる方法がさっきのルール説明の限り違反じゃないから間違いなく勝てる。取り敢えず緑谷くん含めてこれで4人になってるから2人と合流次第説明するわ」
緑谷くんを連れて2人の元に戻る。
「おかえり!無事に勧誘できたんだね!!私は小森希乃子。個性はキノコ!よろしくノコ!」
「…黒色支配。個性は黒。よろしく」
「ちなみに2人ともB組ね」
「みっ、緑谷出久です!よろしく!」
挨拶も個性紹介も済ませたことだし、早めに考えてる陣形を言っちゃおう。
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「15分経ったわ。それじゃあいよいよ始めるわよ」
あらかじめ言われた地点に移動し準備する。
《よぉ〜し、組み終わったな?準備は良いかなんて聞かねぇぞ!》
《3!》
このチームの
《2!》
《1!》
・
・
・
《START!!!》
始まると同時に何組かがこちらに向かって来る。流石に全員じゃ無いか。
「実質
だったら獲られなければいい!
「頼んだわよ!支配くん!!」
「ああ!!」
あたしに答えて、支配くんは緑谷くんのジャージの襟裏の影に
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「まず、支配くんが騎手ね。やりたい作戦の個性の関係上これだけは変えない」
「次に緑谷くんは騎馬の前が望ましい。理由としては支配君の個性の対象になって欲しい関係上万が一騎馬が崩れる事になっても支配くんが咄嗟に、瞬間的にあたし達の方に移動しやすくするためね。あと……、ある程度は制御出来るようになったでしょ?その個性で跳ぶ事もあるかも知れないからね」
「ッ!なんで…」
「んー、雰囲気?ちょっと前からそれまでとはなにか違うのよねぇ。そこから考えられるものってなると制御、若しくは自壊しない程度にセーブできたのかなって。話を戻すとあたしと希乃子ちゃんは後ろで他チームが来たら牽制ね」
「わかった!」
「ちなみに黒色くんの個性『黒』って…?」
「黒いモノ、影とか黒色のペンキとかに潜り込むことが出来る。つまり、この作戦は――」
「そう、この作戦は支配くんに緑谷くんの影、足元だと反則取られそうだし具体的には襟裏の影になっている空間に潜って貰う高みの見物作戦ね」
「ちなみに私の個性は胞子を放ってあらゆる所にキノコを生やす!あじみちゃんに言われて気づいたけど結構汎用性のある個性だと思ってるノコ」
「……」
「緑谷くん?」
「騎手が潜るなんてアリなのか?いや確かにさっきのルール説明を思い出しても個性アリとしか言われてないしこう言うのも考慮の上なのか?それにしても2人ともすごい個性だ黒色くんの個性なら瓦礫の間に入っての救助が出来るし他のヒーローが来るまで敵の攻撃を躱して気を向けさせる事も出来そうだ。潜っている時の移動速度ってどのくらいなんだろう速ければ迷子や行方不明の人を探す時にも広範囲をカバーする事が出来そうだなぁ。あ、潜ってる地点が光とかで影じゃ無くなったらどうなるんだろう強制的に外に出ちゃうのかな。小森さんの方も災害時に食べられるキノコを生やせば食料に関してカバーできるし大きいキノコがあれば瓦礫を支える事も出来そう。あと敵に生やして妨害も出来るし本人の言う通り汎用性も高そうだな。炎や乾燥みたいな弱点が考えられるけどキノコ以前に植物の弱点だしそれをカバーするためのサポートアイテムよりは長所を伸ばすタイプの方が…いや、炎はともかく乾燥ならどこにでもあるだろうしそれに対する為に霧吹きみたいな物を持つ方が…でもそこら辺はサイドキックとかでウォーターホースみたいなタイプと組めば解決するしやっぱり長所を……」
「とう」
手刀した。
「気持ちは分かるけど時間ないしあとにしましょ。編成についてなにかある?」
「ご、ごめん!……多分僕を前にするよりポルナレフさんが前の方が良いんじゃないかな」
「どうして?」
「多分、と言うかほぼ間違いなくかっちゃんが突っ込んでくる。他の人も来るだろうけどかっちゃんは最初からコレ(1000万)しか眼中にないはずだから、制御ができたばかりの僕だとセーブしながら最後まで残れる自信がない。ポルナレフさんなら最後まで安定して守り切ることが出来そうだからかな」
「なるほどね。それじゃああたしを前にしましょうか。」
序盤で制御ミスとかなるとなりふり構ってられなくなっちゃうからそこはしょうがないわね。
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《おおっと!騎手が謎選出だった1000万チームはなんと!鉢巻隠してガン逃げだー!!審判この人だから分かるけど一応聞いとくぜ!…これアリ?》
「ありよ!!ただし5分に1回、少なくとも30秒は外にいてもらうわ!
十全!
「最初の30秒は今使うわよ!希乃子ちゃんは溜めに入って!重いのが良いけど範囲優先で!!緑谷くんは後方警戒!支配くんはキツいだろうけど防御の他にカウンターもチラつかせて!!…正面から防ぎ切るわよ!」
「「「うん!!」」」
あたしの指示に3人とも頷き実行する。
「…!チャリオッツ!!」
側面から3つ飛んできたハンドボールの競技ボール程の物体を切り落とす。この紫色は――
「峰田くん、だったかしら?」
そちら側には多腕の…障子くんしか見えないけど、声の位置的にも腕の位置的にも彼の背中だろう。
「完全な死角を狙ったのによく分かったなぁ……ポルナレフ!」
「生憎、耳は良くてね」
「あとこの時期に同じクラスの名前を覚えきれてないの何とかしろよ、な!!」
「それはごめ、んっ!」
あっぶなぁ…。峰田くんのあのボールは兎も角、完全に意識してなかった蛙吹のハチマキ狙いの攻撃が咄嗟すぎて逸らすだけのつもりが傷つけてしまった。
「重ねてごめん!…蛙吹さん?」
「……梅雨ちゃんと呼んで…。浅いから気にしなくて良いわ」
「調子乗ってんじゃねぇぞクソが!」
聞こえるはずのない上方から声がした。まずい、ハチマキ取られ――
「30秒!!」
その声と同時に視界の一部を占めていた支配くんの姿が消える。危なかった…。
「ナイス支配くん!」
「逃げんじゃねぇ!!」
爆豪くんは更に追撃掛けようとしたみたいだけど直ぐに瀬呂くんのテープで回収されていった。
「ごめんなさい。油断したわ!」
「大丈夫だよポルナレフさん!まだ取られてないし、チーム戦だから責任はポルナレフさんだけじゃ無いよ!」
「ありがとう緑谷くん。…端の方に移動しましょ。できれば角の方で」
背水になっちゃうけど、なるべく死角を減らしたい。
なんとか移動してステージを見渡せる様になった。積極的に奪りに行くチーム、終盤に備えてるのか消極的なチームの2種類に分かれたのかな。どちらかといえば積極的なチームの方が多い感じ?そんな中多数のチームを意に介さずにまっすぐ此方に向かってくるチームがひとつ。
「…きたわね」
「獲らせてもらうぞ、ポルナレフ……!」
轟くんが下に指示しながら走り出して来る。細かい指示が無かったけど会話的に上鳴くんの電撃ね。
「2人とも、身構えて!」
「無差別放電――130万V!!」
「っぐぅ…!」
後ろに指示を飛ばした直後、あたし達だけでなく周りも巻き込んでの放電が上鳴くんを起点にステージを巡る。
《上鳴の放電で確実に動きを止めてから凍らせた。さすがというか…、障害物競走で結構な数によけられたのを省みてるな。…本命には前半しか効いていないようだが》
《ナイス解説!!》
覚悟していたけど放電の衝撃は想像以上ね…。予め察しておかなかったら直後の氷には対処出来なかったかも。
他のチームの鉢巻を獲りながらこちらへ迫って来るが生憎、他のチームと違って意識がある限り能力に制限のない
「……」
更に氷が増して迫るが全て対処し、地面からの氷結には今まで以上に深く分かりやすく牽制する。そのおかげか深くは踏み込んでこない。
あれ以上の電力で放電されると支配くんが入れる黒の濃さがなくなってしまうのが不安ね…。八百万さんにバレてなければ良いけど……。
騎馬戦はまだ始まったばかり――
忙しかったのも本当ですが、それ以上に騎馬戦で自分が納得する展開を思い付けませんでした。次回はこれより早く投稿します。
『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 〜2人の英雄〜』編、読みたいですか? (2作目以降の映画は自分は他の方の小説でも見たことが無く、時系列が曖昧なのでまたその内調べ、適宜アンケート取ります)
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