銀の戦車の英雄譚   作:OSPS

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調べてもあまりセリフが出てこないのでキャラ崩壊してるかも。


高校入試を突破せよ! その2

 バスから降りると、受験会場と言うよりはもはや1つの街というべきな程広大な市街地が広がっていた。

 受験者たちも呆然としており、あたしも例に漏れなかった。

 

「…でっか……」

 

『確かに広大だが、それ程入学者達に期待を寄せているのだろう。それよりも前の方に行き、直ぐに行けるよう準備しておきなさい。』

 

 そう言われたので素直に前に行き何時でも駆け出せるように準備する。多分、カウントされずに急にスタートする可能性を考えているんだろうな。

 

「ハイ スタート!!」

 

 言われた瞬間、チャリオッツを脚に重ねて多少ブーストした脚力で一気に駆け出した。周りを見る限り、他の人は確認出来ないので警戒していたのはあたしだけだったのだろう。

 

「どうしたあ!!実践じゃあカウントなんざ存在しねぇぞ!! 対応できてるのは数人かぁ!?賽は投げられてんぞ!!」

 

 いやぁ、やっぱりそう来たか!他の人が来る前に少しでもポイント稼いで有利にしなきゃ、ねっと!

 前方からの1Pロボの攻撃を利用して頭上に跳び、シルバー・チャリオッツで1Pロボの頭部を文字通り八つ裂きにした。これだけで1Pなら40〜50Pはいけるかな?

 

---------------------

 

 残り5分程度になった。ここまで一切休む事なくロボの頭部や砲台、偶に他の人が危なそうな時に足を切ってポイントを稼いできた。足切ってバランスを崩してるだけなんだけど行動不能に入るのだろうか?

 

 

ドォォォォォン!!

 

 

 突如鳴り響く轟音。そちらを見ると、周りのビルほどもある巨大ロボがビルを壊してこちらに向かっていた。

 

「デカすぎじゃない…?怪我人出たらどうする気よ…。よく死人が出ないわね…」

 

 思わず呟く。怪我人云々もそうだけど、対生物に特化した個性とか取り逃すし無駄が多すぎじゃないのこの試験。

 まあそんな事は合格した後に出来るクラスメイトとでも愚痴ればいい。問題はどうやってコイツの頭部まで登るかだ。そこまで行けばチャリオッツで外装くり抜いて中から刻めばいい。もう足から内部に入る?いっそのこと片足切ってバランス崩して倒す?でもそれやって他の受験者たちに被害出るとなぁ…。

 

「ぁの…」

 

「はい?」

 

 振り向いてみると、全身真っ黒で白髪の、バスの中で騎士さんが厄介だと予想評価していた1人だった。

 

「えっと、向こうで人がっ、助けなきゃいけないからてを「落ち着いて。」かしっ」

 

「時間がないのは分かったから、一個ずつ丁寧に話して。誰が、どの方で、どんなピンチなのか、できればなんであたしなのかも」

 

 大体は理解出来るけどヒーロー志望でそのコミュニケーション能力はどうなんだ。さっきの縮毛くんと同じで、クセというか性格だろうからゆっくりでも簡潔に伝えられるよう促す。

 

「あっと、あのロボットの背後に、女の子が、ビルの倒壊に巻き込まれて抜け出せない。あの子の個性もお、僕の個性もパワー系じゃ無いから、えっと、この試験を理解して1番に飛び込んでずっとロボットを切ってる君なら、瓦礫を切ってどかせると思った、からです」

 

 なるほどね。あたしが目についたからなんて理由だったらほっといてロボに行こうと思ったけど、ちゃんと周りを見て考えうる限りの最善を尽くしたわけか。確かにこの瓦礫程度なら落ちてきても一瞬で他の人がなんとか防御できる程度にまで刻める。そして、彼が騎士さんの考えている通りの個性だったらこのロボを倒すのに良い個性だ。もう一工夫欲しいけど。

 

「おっけい分かった。あたしはあじみ・ポルナレフ。後ろが苗字ね。早速その人のところへ案内して。」

 

「俺…僕はく、黒色支配。さっきはこっちを通ってきた。」

 

 自己紹介をして2人でその巻き込まれた子のところへ向かう。と言っても、ロボの足の間を通り抜けてくだけなのですぐだ。通る時に届く範囲のロボの回路を切っておいたから予備か何かに変わるまで少しだけ時間を稼げるだろう。

 

「ポ、ポルナレフさん!あの子だ!」

 

 そう言って黒色くんが指を刺した先には、騎士さんが話題に上げたもう1人の子だった。

 

「な、なんでまた来たの!!私は良いって何度も言ったじゃん!!結局私も君もこの瓦礫をどかせる程のパワーは無いんだよ!?」

 

「そのためのあたしよ。ちょっと待ってね。」

 

 私は慎重に切るべき点を見極める。この子の体は足どころか下半身全てが瓦礫に埋もれている。失敗するとこの子が潰されるから非常に気を使う。

 

「黒色くん、ちょっとバランスが危なそうだから、この子の手を持ってて。それであたしが瓦礫を切った瞬間、思いっきり引っ張って。それで抜けるから」

 

「え、お、でも、」

 

「ここまでの会話で黒色くんが少なくとも女子を苦手、いや、意識しすぎてるのかな?どっちでも良いけどそんな人ってのは分かってる。でも、黒色くんも解ってると思うけどヒーローになるにあたって災害救助の場面はきっと来るよ?今すぐ直せなんて言わないし簡単には直せないのはわかってるけど、せっかく雄英にいるんだ。ヒーローになれてもなれなくても変わるための行動をしよ!」

 

「!……分かった。…その、い、嫌かもしれないけど手を借りるから…」

 

「………………お願いします。」

 

 どうやら自分の意見を通されずに諦めたようだ。

 

「準備はいい?3 2 1 の1で切るからその後に引っ張ってね。…行くよ。」

 

 2人とも、特に黒色くんが意識を集中させる。

 

「3!!」

 

 あたしはシルバーチャリオッツを出す。

 

「2!!」

 

 チャリオッツを構えて精神を集中させる。

 

「1!!!」

 

 言った瞬間、チャリオッツによって女の子に乗っている瓦礫をリュックサック程のサイズにまで切り、風圧によって一瞬だけ浮かす。

 

「うおぉぉおおおおお!!」

 

 結構な気合を入れて黒色くんが女の子を引っ張り出す。出した瞬間に瓦礫が落ちてきた。さて、あたし的にはここからが本題だ。

 

「お疲れ様黒色くん。ああそうだ、あたしはあじみ・ポルナレフ。後ろが苗字ね。災難の後に悪いけど、貴女を間接的とは言え下敷きにしたあのロボ、3人で倒してみない?」

 

「「え??」」

 

 2人ともフリーズした。まあ逃げる気満々のところにあんな大きいの倒しに行くぞって言われて即座にやる気を出す人なんざそうはいないだろう。

 

「貴女をこんな目に合わせたヤツの頭をあたしがさいの目切りにしてやるわ。どう?そういうスカッとした光景、見たくない?」

 

「………私、小森希乃子。個性は湿気さえあればどんなところにもキノコを生やせる個性。無差別だから仲間には殺菌処理する必要がある。」

 

「…ぼ、僕は黒色支配。個性は黒いものの中なら何にでも入り移動することが出来る。他の人は入れないけど、僕が手だけ出してモノを掴めばそれも高速移動できる。」

 

 なんと、2人とも騎士さんの予測がほとんど当たっている。しかもこの組み合わせなら絶対に頭部まで行ける。

 

「そう言えばあたしの個性だけ言ってなかったね。あたしの個性は半径2m以内のどんなものでも切断できる個性ね。それで、アレを倒す為には2人の協力がやっぱり必要でね。先ずはーー」

 

 

ーーーーー----------------

 

 

 破壊を繰り返していた巨大ロボの動きが急に鈍る。よくよく観察すると、内部の隙間からキノコが生えているのが見て取れる。隙間から胞子が入り、無数に繁殖しているのだろう。

 

「次!小森さん表面に傘の広いの!!」

 

 私がそう叫ぶとロボの表面にさまざまな種類の傘の広いキノコが生えて影を作る。

 

「黒色くん!!頭部まで真っ直ぐお願い!!」

 

 そう言って黒色くんの手を掴む。一瞬動揺が伝わってきたけど、直ぐに影に潜り物凄いスピードで頭部まで運ぶ。

 

「ありがとう黒色くん!!あとは戻って、小森さんにクッションお願いって伝えて!!」

 

 そう叫ぶと、黒色くんの気配が遠ざかる。よし、これで周りを考えずにチャリオッツを使える。

 

「シルバー・チャリオッツ!!!この頭部をめった切りにしろォーーーーーッ!!!!」

 

 そう叫び、チャリオッツでそう切断するようにイメージする。それだけでこの戦車の暗示を持つスタンドは簡単に頭部をお味噌汁に入れる豆腐みたいに切り裂いた。同時に、頭部に立っていたあたしも落ちていく。

 うわぁ、これ普通に落ちたら痛そうだなぁ。後のことを考えるのは大事。ヒーロー関係なく。

 あたしの眼下には特段大きいキノコと、その上に小さいキノコが無数に生えている。キノコでクッションなんて無茶振りをよく叶えてくれたと思う。

       ドムッッッ

 ……なんか、すっごい鈍い感じの音がしたけど、生きてたし怪我もほとんど無いしいっか!

 

 

「終了〜〜!!!」

 

 丁度試験も終わった。なんとか間に合ってよかった。会議に時間かけ過ぎたかな?

 

「ありがとうね。小森さんに黒色くん。お陰で、だいぶ楽に頭部まで行けて、見ての通りさいの目切りに出来たよ。」

 

「あ……」

 

「あ?」

 

「ありがとーーポルナレフさん!!!私1人じゃあの瓦礫もロボットもどうしようも無かったよーー!!」

 

 そう言って小森さんはあたしの手を取ってむっちゃくちゃに降り出した。あの、そろそろ肩が痛いんでご容赦を……。

 

「僕の方こそありがとう。…ポ、ポルナレフさん。お互いに合格が出来たら…その…こ、個性の鍛錬に付き合って欲しいんだけど…い、いい、かな?」

 

「んー…。うん、暇があったらいいよ。それと、お互いなんて言わずに3人でやろうよ。3人とも出来ることが全然違うからそれぞれがそれぞれにいい刺激を与えると思うんだよね。どうかな?小森さん。」

 

「私は全然いいよ!クッションなんて使い道思いつかなかったし、ポルナレフさんからもっといいアイデア貰いたいかな!あ、そうだ!黒色くんだっけ?私が反対したのにありがとう!お陰でいい経験と新しい友達が出来たよ!!どうしたの?黒色くん。」

 

 黒色くんが完全にフリーズしてる。多分女子と面と向かって話すことがほぼ無かったのに更に感謝までされてキャパオーバーにでもなったのかな?それよりも、

 

「小森さん。あたし達って友達って事でいいの?」

 

「うん!ここまで仲良くしてれば友達だよ!!もちろん、黒色くんもね!!」

 

「そっか友達かぁ。あたしはそういうのいた事ないから初めてだけど、よろしくね?」

 

「ともだち…初めての女子の友達…」

 

「ポルナレフさん友達いなかったの!?黒色くんも大丈夫だよ!3年間3人で仲良くしよ!」

 

「よろしくねー」

 

「よ、よろしく…。」

 

 そうこう話をしているうちに受験生を回収しに来る人たちがこちらまで来た。どうやら他の人はみんな逃げていてそれまでの戦闘も込みで怪我人が多く、捌くのに時間がかかっていたらしい。

 

「あ!!!あぁ〜〜………」

 

 突然小森さんが奇声をあげて項垂れた。心なしか小さく見える。

 

「私、不合格かも……」

 

「え?なんで?」

 

「だってほら、あの巨大ロボットの壊した瓦礫に下敷きになってたし…。」

 

 ああ、あれか。確かにちょっとした不安要素だけどほとんど心配ないと思う。

 

「多分それなら大丈夫だと思うよ?ヒーロー以前に人として助け合いは重要だし、逃げるのが推奨されるほどの巨大ロボってもし現実だったら圧倒的格上って設定で準備した筈だからそれに協力して立ち回り、倒したあたし達は合格してると思うよ。というかしなかったら自分で言うのもなんだけど3人で倒せるほどの個性を持ったあたし達を雄英は取らなかったってことになるもの。勿体なさすぎるでしょ」

 

 もっとも、七割方は今隣で騎士さんが予想してくれた物だけど。

 

「なるほど〜なら良かった!ほとんど合格って事だよね!筆記が良ければ。2人はどうだった?私は歴史と物理が自信ない〜。」

 

「僕は、数学と古文、あと英語が不安…かな?」

 

「あたしは苦手科目は無いけど、強いて言うなら歴史と英語が不安かな?親の片方がフランス人だからフランス語も話せると英語も似てるからまあいけるんだけど、たまに混ざっちゃうんだよね。」

 

「へー!ポルナレフさんはフランス人とのハーフなんだ!!」

 

 こんな他愛もない会話が、あたしがつまらないと切って捨ててたもの。でもあたしが思っていたより楽しかった会話をしながら、あたし達は入り口へ戻って行った。

 




一話からそうだったけど、やっぱり原作のあるキャラを原作っぽく書こうとするの難しい…。

『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 〜2人の英雄〜』編、読みたいですか? (2作目以降の映画は自分は他の方の小説でも見たことが無く、時系列が曖昧なのでまたその内調べ、適宜アンケート取ります)

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