試験が終わって1週間が過ぎた。筆記の自己採点や騎士さんとの実技の反省会、日課となっているランニングや筋トレ、体幹トレーニングなどの他に、あのあと連絡先を交換したこも…希乃子ちゃんと支配くん(3人とも名前で呼ぶ事になった。支配くんには最初は特に辛いだろうけど頑張ってほしい)の3人で連絡を取り合う時間が結構できた。あたしはこういうの分からないし、支配くんも似たようなものだったから自然と希乃子ちゃんが話題を作ってくれている。非常に助かるから今度会うときは何かお菓子でも差し入れよう。
「さて、ここに雄英高校からの書類があります。」
『そうだな。それでは開けてみるとしようか。反省会で言った通り、終わった以上はどう結果が転んでも良い経験になったと考えなさい。』
「前聞いたときは疲れてたからスルーしたけどさ、実技始まる前は合格に疑いはないって言ってなかった?」
『言ったのは覚えているし今もその気持ちだとも。だが、最悪を想定するのはいつであっても必要だ。前提にしてはいけないがね。』
そういうものなのかと聞きながら、丁寧に封を切っていく。中から変な機械が出てきた。なにこれ?
ブンッ
うわっ、いきなり光った。
【私が投映された!!!】
【きっとポルナレフ少女は今、なぜ私が?と思っているだろうね。その答えは、私が今年から雄英に勤めることになったからさ。
ええっと、結果だったね。まず筆記は問題無いそうだ。軒並みTOP10に入るほどだ。
そして実技、君はロボットで稼いだヴィランPは68点!!!これだけでも十分合格なんだが更に!!君は他の受験者のアシストをしたりあの0Pヴィランを倒していたね!!あれらの行動もちゃんと、雄英は見ているわけさ!レスキューPという形でね!!!そしてポルナレフ少女は40P!!!ブッチギリの主席だってさ!!
待ってるよポルナレフ少女!ここが君のヒーローアカデミアだ!!】
そう言い切って映像は切れた。
「………あたし、合格だって」
『そうだな』
「しかも、主席…で……」
『あじみの努力の結果だ』
「確かにあたしの努力もあるかもしれない。でも、あたしが努力できたのも、努力の仕方を教えてくれたのも、そもそも夢に向かう方法を示してくれたのも全部騎士さん。………ありがとう騎士さん。本当に、ありがとう……!!」
合格を告げられてからこれまで我慢していた涙をもう抑え切れずに号泣した。
騎士さんは、何も言わずにあたしの頭を撫でて続けてくれた。
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『落ち着いたか?』
「……ん。もう大丈夫。ありがとう騎士さん。」
結構長い間泣いていた気がするけど、時計を見ると封筒を開けてから10分程度しか経っていない。
あたしは部屋を出て、まずは両親に報告して(大変喜ばれた。今夜は豪勢な食事になりそう。)その後に希乃子ちゃんと支配くんとやってるグループトークに結果を送り合った。どうやらどの地域にいても基本的にみんな同日に届くらしい。
[みんな届いたー??私は合格してたーー!!!]
[おめでとー!!あたしも合格してたよ。主席だって!!!]
[主席!?!?すごい!!おめでとう!!]
[主席おめでとう。僕も合格してたよ]
どうやら2人とも無事に合格できたらしい。
[これで3人とも合格だね!!あじみちゃんと支配と一緒のクラスだといいなぁ]
[そうだね。難しいかもしれないけど3人とも一緒だと嬉しいな]
[僕も、2人と一緒のクラスに居たいかな]
『よかったじゃないかあじみ。入学どころか、卒業もまだなのに2人、信頼の置けそうな友ができて。』
「…うん。でもあの2人と話してると、あたしが無個性で、他の人には見えない騎士さんで戦ってるってつい言いたくなっちゃうから、そこは気をつけないと。…友達にこんな隠し事してるのがなんとなく心苦しいけどね。」
『別に言っても構わないぞ。』
「え?」
『我々が、と言うよりは私が秘密にした方が良いと言っているのは、"スタンド"という個性とは全く違う力がバレた際に訳の分からない・理解の出来ないモノとして迫害したりあじみを実験対象にしようとして追ってきたりする事を危惧しての事だ。我々なら仮にプロヒーローに追われても殆どの相手は倒すことが出来るがね。だが、それもいずれ終わるだろう。かつての私…いや、捕まる訳だから更に酷いことになる可能性があるな。脅しているわけでは無いが、あの2人が絶対に言わないという信頼が出来るまでは言わないほうがいい。逆に言えば、あの2人が絶対に秘密を守るという信頼が置けるようになれば言っても構わない。』
「…ホントに、言ってもいいの?」
『将来的に、だがね。』
「ありがとう。今は言わないけどいつかはあの2人には伝えるね。」
きっと気を遣ってくれたのだろう。大分気が楽になった。
『ああ。この件についてはこれでいいだろう。グループトークでの話がひと段落ついたら必要書類に書けるところは書きなさい。』
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「クラス…別れちゃったね……。」
「残念……。」
「確かに残念だけど、クラスは隣だしさ。お昼の時とか放課後の自主訓練とかで話すネタとか情報が広がると考えよ?」
時は入学式の日の朝、場所は雄英高校校舎前。クラス分けの紙が貼られている場所の前にあたしたちはいる。あたしがA組、2人はB組だった。セリフは上から希乃子ちゃん、支配くん、あたしだ。
「そうだねー。あじみちゃんの言う通りお昼とか自主練をいっぱいやって、話する時間も増やそ!!放課後って今日から使えるかな?」
「流石に今日は入学式だから使えない…と思う」
「それに、クラスメイトとも一定の関係性を持った方がいいから1週間くらいはお昼だけにした方がいいかもね。」
そういった会話をしながらあたしたちは教室へ向かい、教室のドアの大きさに感心しながら(バリアフリーだろう)中へ入る。
中に入ると、ドアの前で丸っこい人と縮毛くん、受験番号は忘れたけど私見をみんなの意見らしく言う偽善者…思い出した。確かインゲニウムの弟(推定)くんだ。の3人が会話していた。
「教室入れないからどいて欲しいんだけど。」
「!ご、ごめんなさいっ!…ってあなたは!!」
「入試以来だね縮毛くん。合格おめでとう。これからよろしくねー。」
「…俺の名前は飯田天哉。入試の件では済まなかった。合格したい一心で周りが見えていなかった。」
「あじみ・ポルナレフ。苗字は後ろ。あたしは別に気にして無いよ。だから謝る相手も別でしょ。」
「…そうだな。済まなかった緑谷くん。今言った通り、周りのことを考えられていなかった。今から思えばヒーローに在るまじき行いだったな。以後、そのようなことがないように努めていく。」
「そ、そんなっ!気にして無いよ!!」
「お友達ごっこしたいなら他所へ行け。ここはヒーロー科だぞ。」
突然話の流れを切るような声が背後から聞こえる。振り返ると寝袋に入って10秒で飲めるゼリー飲料を持ってるくたびれたおじさんがいた。うわっ一瞬で飲んだ。
「静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね。」
担任かな?その暫定担任が寝袋を脱ぎながらそんなことを言ってる。顔からなんとなく思ってたけど服装も全く取り繕う気無いなこの人。
「担任の相澤消太だ。よろしくね。早速だがコレ着てグラウンド出ろ。」
そう言って相澤先生は体操服を差し出してきた。もしかしてこの担任入学式とか出る気無いな?
To be continued...
個人的には変なところで区切った感じがあるのでTo be continued使いました。
『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 〜2人の英雄〜』編、読みたいですか? (2作目以降の映画は自分は他の方の小説でも見たことが無く、時系列が曖昧なのでまたその内調べ、適宜アンケート取ります)
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