「私、芦戸三奈!個性は「酸」。溶解度と粘度を調節できる酸を身体から出せるよ!よろしくね!!」
ミント色と紫色のマダラ模様を見に纏う芦戸さんはそう自己紹介した。
あたしの格好はシンプルな騎士の甲冑みたいなデザインにした。兜は邪魔だから付けてない。関節部は動きの邪魔にならないように鎧を付けておらずインナーウェアの黒地が見える。対応力を増やすために両の太腿部に5本ずつのナイフと、緊急用の薬や包帯や圧縮非常食などを詰めたポーチを腰に巻いている。
「よろしく。あたしはあじみ・ポルナレフ。後ろが苗字ね。個性は半径2メートル以内に何でも斬れる斬撃を発生させることができる。早速質問なんだけどさーー」
現在ビルの手前で作戦会議中。このハリボテをどこに置くか、どう守るか話し合ってる。あ、あたし達はヴィラン側ね。
作戦会議を終え、5階の出入り口が1つしか無く、窓も無い部屋にハリボテを設置してそこで2人とも待ち伏せすることに決定した。
それじゃあ、悪いヴィランであるあたし達はカッコいいヒーロー様(鳥みたいな顔した人と長髪で目が大きい子)の侵攻妨害といきますかね。
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あたし達が陣取ってから10分、つまりヒーローチームが侵入して5分経過してる。そろそろ来ると思うんだけどなー。
「ねぇポルナレフさん。同室内とはいえこんなに核から離れてていいの?幾ら対策してあるとはいえ…」
「大丈夫よ。大丈夫なように対策練ったんだし、酸を遠くにあまり飛ばせない以上先手取って有利に進めるならドアに近い方がいい。…ほら、足音聞こえてきたから準備お願い。」
そう言って芦戸さんに酸の生成準備に入ってもらう。そうして足音がドアに近づき静止。そして暫くしてからドアが開きーー
「今!!」
そう叫んだ瞬間に芦戸さんは人間大の酸の塊をヒーロー側に投げつけ、あたしがサッカーボールくらいの大きさに酸を切り、即席のショットガンの様にした。
「即席、アシッド・ショット!!」
このまま着弾して戦闘不能になってくれれば楽だったんだけど鳥っぽい方が自身の影からスタンドの様なモノを出現させガードさせた。自分の影を使役する個性?
「芦戸さん。人間の身体って切断は治癒できなくても溶解の方は程度によっては治せると思う?」
「え?…軽い溶解程度なら大丈夫じゃ無いかな?」
「それじゃあ何度もお願いする側で悪いけど、女子のほうお願いしていい?あの影のダメージが本体にいかないならこっちの相手はあたしの方が都合がいい。」
そう言いながらあたしはあのスタンドみたいな影の元へ歩いていく。
「…行けッ!黒影!!」「アイヨッ!!」
へぇ。ダークシャドウね…。そのダークシャドウとやらがあたし目掛けて突っ込んで来るが、その程度の速度ならあたしの20cm手前まで来られても反応出来るよ。
「シルバー・チャリオッツ!!」
あたしにしか視認出来ない銀色の騎士が突撃してくる影の両腕を深く斬りつける。
「イテッッ!!」「!戻れ黒影!!!」
指示を受け、速やかに戻っていくダークシャドウ。
「あれ?切断し切れなかった?」
『タイミングは良かったがスタンドを個性として登録した時の制限を忘れていた様だな。』
「…あぁ、2メートルか。」
どうやら騎士さんが切断範囲を2mまでに留めてくれていた様だ。個性(スタンドだけど)が危険だから修練以外では滅多に使わなかったから完全に頭から抜けていた。気を付けなくちゃ。
「さて、今見ていたと思うけどそのダークシャドウ?はあたしには届かないしさ。ここで諦めてテープ巻かれてくれないかな?」
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常闇視点
「…あぁ、2メートルか。」
今までで始めての事態だ。俺の黒影は正しく影。影を斬れる道理など無いため今まで物理的な攻撃に屈した事など一度も無かった。それなのに目の前にいるこの女子は当たり前どころか、黒影の腕を切断し切れなかったことに不思議がっている程だ。
「ここで諦めてテープ巻かれてくれないかな?」
俺に敗北勧告をしてくる。…落ち着け、相手の挑発に乗るな。なぜ影をも切れるのかは不明だが黒影を斬れるほど攻撃力の高い個性だ(恐らく、範囲内の対象を断つ個性だろう)。俺が最初に酸から護る時に個性を使い、俺自身にダメージがいかないと確信してるから俺との戦闘を選んでいるだろう。それなら!逆に俺が近づき個性を使い難くすればテープを巻く隙が出来るはずだ!!
「愚問!!」
俺は真っ直ぐ目の前の敵役へ走って行く。これなら迂闊に切断されないはずだ!!
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「愚問!!」
そう言って彼は真っ直ぐ突っ込んできた。そうする事であたしが個性を使い難くなるとでも考えたのだろう。2m圏内に入った瞬間、あたしは相手の全身をほとんど隈なく切りつけた。相手はほとんど一瞬で全身怪我したことに非常に驚き、思わず立ち止まった。この隙を逃さずあたしの方から相手に近づく。
「黒影!!」
「チャリオッツ!」
彼がダークシャドウを出して反撃を試みるがいつの間にか直っているダークシャドウの両腕を今度こそしっかり根本から切断して無力化し、右手で相手の右脇腹を殴りつける。そこで相手が明確な隙を晒したため、後ろに周り首にテープを巻き捕獲させる。この動作約2秒くらいかな?
「よしっ、あたしの担当しゅーりょー」
「無念…」
いやぁ疲れた。肉体的にはそうでも無いんだけど、人の身体を狙う時はいつも以上に気を使うから精神的に疲れるんだよね。さて、芦戸さんの方でも観ますかね。
「ねぇ、もうこっち終わったしさ、あの子の個性聞いても良い?」
「ああ。彼女の個性は「蛙」。カエルっぽいことなら大概出来るそうだ。」
「ありがと。蛙ねぇ…。」
「確かポルナレフと言ったか。其方の個性は何だ。切断では無いのか?」
「ああ、そういう事ね。あたしの個性は簡単に言うと2m以内に何でも斬れる斬撃を発生させられる個性よ。あくまで斬撃発生であって対象の切断じゃあないから切断より汎用性はあるけど個性使っての対人戦なんて初めてだからさ、最初は目測を見誤ってダークシャドウの腕は切り落とせなかっただけだよ。ちなみにこちらのあの子は「酸」だって。フリとかじゃ無くて普通に勝負見えたかなこれは。」
「何故そこまで断言できる?」
「どんな生物であろうと基本的に酸は弱点でしょ。それに…」
今、正に最高のタイミングでカエルの子が確保を諦めたのか舌を伸ばして柱の影に置いておいたハリボテの接触を試みた。
「ッ!!!!」
「あんな風にハリボテにあの子の酸をコーティングしてもらってたから、君のダークシャドウみたいなタッチ判定のある擬似生物系の個性以外には面倒にしてあるんだよね。だから君を捕らえた時点であたし達の勝ち。」
酸が舌に付いたみたいで、カエルの子は痛そうにしてる。なんかごめんね。あ、確保された。
『終了!!!勝者、ヴィランチーム!!!!』
小型無線からオールマイトの声が聞こえ、第3試合が終わる。講評を聞くのが楽しみだ。
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「今回のMVPはポルナレフ少女だ!!自分とパートナーの出来ることを確認して1番安定した作戦を立てていたと思うぜ!!個人的にはコーティングする酸を二重にして核へのダメージを0にした発想が素晴らしい!!芦戸少女もコーティングが中和されない様に調整出来たり蛙吹少女に捕まらなかったりと個性や運動センスは申し分ないがもう少し自分の意見を述べれば文句無しだ!」
まず、あたし達の講評を頂いた。うん、コーティングに関しては自分にも自信あったから結構嬉しい。でも芦戸さんが言われてた様にもう少し意見を聞いても良かったかな。
「続いてヒーローチームだ!蛙吹少女はーー」
ヒーローチームの講評に移っていく。今回は射程距離の件以外は完全に1人で立案・チャリオッツ操作を行ったからその点だけでも大満足だ。
そしてヒーローチームの講評も終わり、次の試合に入る。次の試合はヴィラン側に赤毛くんとテープカッターの人、ヒーロー側にバイクの女子と葡萄くんが決まり準備に入る。
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「お疲れさん!!緑谷少年以外はーー」
無事にその後の試合も終わり現在はオールマイトの総評を聞いている。各試合ごとにやったからか、全体としては一瞬で終わった。
オールマイトが緑谷くんに講評を伝えに行くって去っていったけどこの程度なら伝える必要は無くない?まあでもあんな怪我したし教師としては(しかも新任だって言うし)不安にもなるか。
着替えて教室れと指示を受けたから更衣室で着替えていると
「それにしてもみんな強い個性持ってるね〜。私透明になりっぱなしなだけだしな〜」
「でも偵察にはとても強いでしょ?無重力にするだけじゃ戦闘力とか全然無いしな〜」
「戦闘力なら芦戸さんとポルナレフさんが強い個性してるよね」
「ん?あー、そうだね。確かにあたしの個性強いは強いけど強すぎることが弱点とも言えるからなー」
「いや、私よりも八百万さんの方が応用性高くて強いってー」
話を振られるとは思っていなかったから話半分にしか聞いてなくて一瞬なんのことだと思ったけど何とか把握して返す。
「いえ、私の個性は応用力は高くてもそれを上から破壊できる個性には弱いですからお2人の個性が強いのは事実ですわ。それよりもポルナレフさんの強すぎることが弱点とはどう言うことですの?」
「遅刻すること考えると相澤先生怖いから簡単に言うと、斬れ過ぎるから相手の身体や命を奪いかねないし災害救助でも斬るところ間違えて倒壊させたり、もし中に人がいて一緒に斬っちゃう事があると色々問題になるからね。そう言うこと。」
みんなそれに納得しながら相澤先生に怒られないためにそそくさと着替えた。
その後は爆轟くんと轟くん?を除いた18人で決起会の様な集まりをして自己紹介や個性について語ったりした。
あじみ・ポルナレフ
・個性:銀の戦車 (シルバー・チャリオッツ)
半径2メートル以内になんでも切り裂く不可視の斬撃を自由に発生させるぞ!同時に発生させる事は出来ないが鍛錬で殆ど同時に発生させられるぞ!
ここまでが原作だったら紹介される内容
・幽波紋:シルバーチャリオッツ
本体が女性だが、原作から細いため多少甲冑の形が変わってるくらいしか外見上の変化はない。性能は据え置きだが修行中の身のため原作ほどの精密性と速度で操作することが1人ではまだ出来ない。射程は10m。
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前話との間に、キング・クリムゾンでヒロアカ世界を往く話が投稿されたり、6部が先行配信されたり、とあるキャラが原作で一気に重要人物になったりしましたね。ほぼ同時期と言ってもいい時に因縁スタンドがヒロアカ世界に連れて来られるのは何となく運命的な何かあるのかなって思いましたまる。6部はネトフリ登録してないのでTV放送が楽しみです。原作で重要になったキャラについてですが…幸い、原作にある設定でまだリカバリが効く範囲っぽいのでなんとかします。
もう少ししたら、就活等が始まり来年の上半期は大分忙しいことが予想されます。その為、その間は1〜2ヶ月に1話投稿できればかいい方かなと思っています。申し訳ありませんがご了承ください。
『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 〜2人の英雄〜』編、読みたいですか? (2作目以降の映画は自分は他の方の小説でも見たことが無く、時系列が曖昧なのでまたその内調べ、適宜アンケート取ります)
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