ゲーム版BWのゲーチスに成り代わり!? 作:セッル@ポケモン熱発生中!
アデクside
新ジムリーダー就任祝いから、チェレンには会っていなかった。
だが、急にスマホから顔写真(目線あっていないから恐らく盗撮)と共に、メールが送られて来たから驚いた。
と、思っていたら今度は何だ?
ピロリン
「どうした?チェレン。」
「写真…、見ましたか、アデクさん?」
しけた声色だな、よくも悪くもチェレンとは思えない。
「ああ、あの盗撮写真か。確かに見たぞ、中々の美人じゃないか。なんだ?遂に恋愛相談か?」
メールには、【この顔で、誰を想像しますか?】と、だけだ。だが、仮にもジムリーダー。そんな事で引退した儂に、わざわざメールと写真を送るとは思えない。それにこの顔、何処かで見たような?と、軽く聞いたら、
「はぁ…アデクさん…ついにボケたのですか?」
常に礼儀正しいチェレンとは思えない暴言を吐いた。
「なんだ?色恋沙汰以外で、お前が盗撮なんかするのか?」
「いいですか、アデクさん。写真の女性は、【アスター・ブラック】。あなたは、引退しているから知らないでしょうが、彼女は、ブラックシティで警察に保護された人です。」
「ほう…、“あの”ブラックシティで保護か…。」
治安最悪な街で、警察に保護されている時点で、まともな生活をしているとは思えない。
だが、写真を見る限り、顔色もよく、服も新品で手入れされている。現在、問題があるとは思わない。だが、次の説明で
「彼女…、アスターは、【ポケモンが存在しない世界】で生きていました。」
「………はっ?」
呼吸を忘れてしまった。
「正確に言うと、少なくとも彼女は、物心ついた時から【ポケモンは架空の存在】だと教え込まれていたんですよ。
だから、歳こそ大人ですが、対ポケモンだと1歳児よりも下なんですよ。」
「ちょっと待て!1歳児より下って事は、そのアスターっ奴は、もしかして、保護された後でしかポケモンを知らなかったのか!?」
嘘だと言ってくれ!
「そうですよ、現養父である人達も、彼女の迎え入れ、並びに彼女の経歴からポケモンを見せられなかった。と言っていたので、ポケモンに触れ合えたのは、うちの学校に通いはじめた半年ほどです。」
現実は無情だった。嘘だろ…、乳児とかならまだしも、物心つきだす年齢なんて普通にポケモンと触れ合うぞ。むしろ、親が率先して子どもにポケモンについて教えるのが普通だろ。
「それで…、写真を送った理由は分かったが、メール文はどう言うつもりだ?」
なんだ?【この顔で、誰を想像しますか?】なんて。
「そうです!それです!」
どうやら、チェレンの本題はコレだったか。
「アデクさん、単刀直入に言います。」
「なんだ?」
「アスターの顔…、あの男…ゲーチスに似ていませんか。」
ゾワッ
確かに…、思い浮かべれば…ゲーチスに似ている。というか、あの男を女にすれば、こうなるんじゃないのか?最初、写真見た時の妙な既視感はこれか!!
「なんだチェレン。実直なお前らしくないな、このアスターという女性がゲーチスの隠し子だとでも思っているのか。
そもそも、今の養父だってゲーチスとは関係ないと知っているだろ。」
警察に保護され、それから引き取られたと言うなら、間違いなく警察が血縁関係やらを調べている。ゲーチスの関係者ならその時点で判明するはずだ。
「それは分かっています。しかし…、他人のそら似と言うには似すぎているのです。
本人を見れば分かります。なのでアデクさん、学校の特別講師としてアスターと会って下さい。」
緊迫とした雰囲気に押されてしまい、つい、
「分かった。会うだけだぞ。」
頷いてしまった。
そうして今日の日を迎えてしまったわけだ。本題のアスターは、こっそりと校庭で覗いては見たが、クラスメイトとは普通に接していて、Nのような歪さ?いや、歳に合わない精神年齢の低さはなかった。
しっかし、【ポケモンが存在しない世界】か。集団生活には何も問題なく、かと言ってここ数十年の失踪者名簿を調べても、アスターと同年代はいない。
ポケモンの存在をひた隠しにするには、それこそ、あのNの城レベルの膨大な資金と時間、閉鎖感がない土地が必要になる。
あの子の証言から考えるに、その箱庭にはビルも学校もあり、医療機関だって普通にある。医療機器の名前も人間用なら普通に答えられていた。と証言書に書かれている。
集団生活に慣れていて、学校にも通い、医者との会話にも問題なく、教養も学もある。警察官の質問にも職業業務も知っている。
だが、そこにポケモンの存在だけがない。
いっそ、異世界の住人と言われた方がまだ信じられる。
「そんなわけはないか…。」
馬鹿馬鹿しい。それならまだNと同じだと考えた方が現実的だ。
とはいえ…、あの男は意味がない事はしない。Nの部屋を見たらソレを理解できる。理解したくないけどな。
「どうでしたか、アデクさん。アスターは。」
変装を解いて、教職員室に入ったわしに聞いて来たチェレンに、
「確かに…、目元と髪色でだいぶ印象が変わるが、似てはいるな。」
「面と迎えば、さらに似ていると思うはずです。」
何故、あの時チェレンはそう言ったのか?
それは授業での挨拶で分かった。
「「おおー!」」
「君がアスター・ブラックさんか。アデクだ。よろしく!」
「どうも…。」
元々の人見知りと聞いていたから、反応が薄いのは予想済みだった。だが…、次の言葉遣いで印象が一変した。
「お会いできて光栄です。アデクさん」
(これは、これは、チャンピオン殿!)
んぐ!過剰に丁寧な言葉遣いでありながら、どこか胡散臭い。心にもない事が丸わかりなあの男にそっくりだ。
なるほどな、チェレンが言っていた意味はこれか。
あまり1人の挨拶に時間をかけたら周りに怪しまれる。挨拶はそこそこで切り上げ、授業に移ったが、本命のアスターは体調不良を訴えて、挨拶後、直ぐに帰っていた。
チェレンが言うには、入学当初から体が弱く、授業の途中で早退するのも珍しくはないそうだ。
【授業終了後】
「どうでしたか?似ていたでしょう、ゲーチスに。」
久々にチェレンの自宅に呼ばれたわしに、お茶片手にそう言った。
「確かにな…、髪色と目元で初見だと分からんが、赤い目の色といい、言葉遣いといい、何処か胡散臭い感じといい…、」
「アデクさん、途中から悪口になっていますよ…。」
「おっと、すまないすまない。」
そもそも【ゲーチスに似ている】と言う事も、十分に悪口だと思うがな。ま、それはそれとしておこう。
「それで…?お前はどうするつもりだ。
ゲーチスの血縁者だろうが、なかろうが、プラズマ団と関係があろうが、また別組織かは分からんが、相手は[何も知らない]んだぞ。」
「分かっています。アスターの周辺関係者にもプラズマ団関係者は見受けられません。
彼女は、関係ないでしょう。それに、本人も[父親を知らない]と言っているので、直接、ゲーチスに会ったこともないはずです。緑の髪なんて結構目立ちますし。」
思考顔で言いつつ、何かしらの対策は練っているのだろう。
今日の特別授業に来ていたヒュウという少年、中々に因縁がありそうな雰囲気だった。
性格が少々苛烈だが、彼にはメイと呼ばれていた穏やかな少女もいることだし、大事にはならないだろう。
「プラズマ団を追うのはいいが…、彼女を巻き込むような真似はするなよ。」
プラズマ団とは関係がない、ようやく平穏な生活を手に入れた女性。
仮にチェレンの予想が当たっていたとしても、彼女はゲーチスではない。
ヒュウという子は後先考えずに動きそうだ。
「勿論です。ジムリーダーの名にかけて、子ども達の手綱は握りますよ。」
「そうしてくれ。んじゃ!わしはこれで失礼するな!頑張れよ、新米!」
「はい!!今日はありがとうございました!」
まさか、今になって、Nの姉(妹?)疑惑の子が出てくるとな…。
アスター・ハルモニア・グロピウス
偽名【アスター・ブラック】
[[jumpuri:→オリ主イメージ図 > https://www.pixiv.net/artworks/80051009]]
学校生活に慣れてきたところに、アデクが参入した。
魂こそ別だけど、身体自体はゲーチスなのもあり、危機意識が高く、自身を探る者に対しては身体がザワザワとして強い嫌悪感を抱く。
自宅で吐いたのも、それが原因。
いくらかマシになったものの《本来の体》に比べれば、かなり病弱体質になってしまった。
Nへの償いの為に、ダークトリニティにジョウト地方にいるロケットな組織の息子を探させ、機会を見計らって直接会わせようと画策している。
【ゲーチスの呪い S+】
ゲーチスとの関わりが深い者ほど、本人が本心で発言しても胡散臭く感じる。
【狂人の加護 S】
一度死にかけた故に、自身に迫る危機には敏感である。危険から遠ざける為にターゲットの顔を見るだけで嫌悪感及び、吐き気を催す。
ダークトリニティ
アスターが初めて命じた機密事項を忠実に執行していた。
プラズマ団とは違い、ガチの悪組織のボスの息子まで知っているアスターを見て、本当にこの世界は作り物だったんだと実感した。
それでも、アスター相手に態度を変えたりはしない。
チェレン先生
前回に引き続き、苦労人ポジション
ゲーチスの隠し子疑惑が上がった時から、イッシュ地方放蕩中のアデクを引っ張り出して、直接会わせた。
Nのように、また残党がプラズマ団のシンボルとして担ぎ上げないように、プラズマ団と因縁があるトレーナーと交流。
ヒュウには、チョロネコ探しを手伝う代わりにプラズマ団絡みの厄介事を見つけ次第、自分に連絡する様に言っている。
アデク
元イッシュチャンピオン。Nに負けた人
この度、放蕩中から学校に引っ張りこまれてアスターと会った。
Nに負けたとはいえ、年の功もあり感が鋭い。鋭すぎる故に正解に辿りついたが、常識的にありえないので、候補から外してしまった。
悪い意味で強烈な印象を残したゲーチスに、顔と言葉遣いが似ていたので、『こりゃ、本物かも知れんな。』とツテを使って、彼女の関係者を再度洗い出しにかかった。