特急「しなの」愛と殺意の中央本線   作:新庄雄太郎

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最終章です


第7章 事件解決

「何、彼はアリバイがあった。」

 

「ああ、その後釈放されたそうだ。」

 

と、高杉は松本に行った。

 

「ええ、事件当日は長野駅から飯山線に乗って戸狩温泉へ行っていたそうだ、帰りは信越本線経由の「あさま」に乗って東京へ帰った事が分かりました。」

 

「犯行は無理ですね。」

 

「ええ。」

 

「でも、どうやって東京から信州へ行ったかだ。」

 

「そこなんですよね。」

 

「もう一度、調べた方がいいでしょうか。」

 

「うん、何か分かるかもしれんな。」

 

「ええ。」

 

「問題は、どうやって行ったかだ。」

 

「そこなんですよね。」

 

「鶴岡はその時はどうしてた。」

 

「ああ、その時は辰野から天竜峡までは飯田線に乗っていたから。」

 

「ほう、飯田線か。」

 

「はい、その時天竜峡へ見物した後はせつ菜としずくは豊橋で新幹線に乗って東京へ帰ったと言っていました。」

 

「ほう、新幹線に乗って。」

 

「何時の新幹線か覚えている?。」

 

と、南は言った。

 

「そうだな、11時25分発の東海道新幹線「こだま414号」に乗ってせつ菜は東京へ、しずくは13時29分に新横浜に下車したな。」

 

早速、時刻表を調べて見ると。

 

東海道新幹線「こだま414号」

 

豊橋発 11時25分

 

東京着 13時49分

 

「なるほど、鶴岡はせつ菜としずくは豊橋で新幹線に乗ったって事か。」

 

「はい。」

 

「それで、帰りは。」

 

「飯田線に乗って辰野からは中央本線の特急「あずさ」に乗って東京へ帰りました。」

 

「ほう、帰りは「あずさ」に乗って帰った。」

 

「何時の「あずさ」か覚えてる。」

 

「そうだな、帰りは14時06分発の特急「あずさ20号」に乗って東京へ帰ったな。」

 

「その時は、鶴岡は歩夢達と一緒だったんだな。」

 

「ええ、一緒だったよ。」

 

「そうか。」

 

時刻表を確認すると。

 

中央本線特急「あずさ20号」

 

上諏訪発 14時06分

 

新宿着  16時36分

 

「確かに、「あずさ」に乗ったのは本当だな。」

 

「ええ。」

 

「わかったよ、犯人は。」

 

「本当か。」

 

「犯人はあの人だ。」

 

「誰なんだい。」

 

と、中野は言う。

 

「あいつだ、犯人は桐沢だ。」

 

「えっ、あの人が。」

 

「犯人はこれを利用したんだ。」

 

南は、高山達に推理を説明した。

 

午前7時07分 東京発東海道新幹線「ひかり3号」に乗車

 

午前8時58分 名古屋で下車

 

名古屋市内のホテルで青山を殺害

 

午前9時30分発 名古屋発特急「しなの9号」に乗車

 

午前10時58分着 木曽福島に下車

 

美樹原を殺害。

 

木曽福島―松本―天竜峡と列車に乗り、二宮を毒殺する。

 

午後14時10分発 松本発中央本線特急「しなの17号」に乗車

 

午後14時59分着 長野で下車

 

午後15時18分発 信越本線特急「あさま24号」に乗車

 

午後18時15分着 上野で下車

 

「なるほど、犯人は「ひかり」と「しなの」と飯田線と「あさま」を乗り継いだって訳か。」

 

「その通りだ。」

 

「これで、犯人の列車トリックが解けたわ。」

 

と、桜井は言った。

 

「よしっ、これで犯人は逮捕できる。」

 

「ええ。」

 

そして、翌日真犯人と思われる桐沢 啓一郎が逮捕された。

 

「彼は美樹原を愛していた、二宮は直人の事を浮気したと思い込んでいた。」

 

「ほう、それで青山を殺害については。」

 

「ある企画が却下されたことでの恨みだったそうだ。」

 

「それだけで。」

 

「哀しい事件だな。」

 

と、高山は言った。

 

こうして、中央本線の事件は解決した。

 




劇中の列車の時刻は92年のダイヤを使用しています

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