世界を隔てる壁があろうと、胸の歌は鳴り響き渡る 作:クマ提督
トレセン学園 三女神像前の噴水
ザッ…ザッ…
スペ「外掃除は寒いですね…」ブルブル〜
スズカ「この時期だもんね」
テイオー「んもぉ〜トレーナーのクジ運無さすぎだよ!」
沖野「つべこべ言わずに手を動かせ〜!」
トレセン学園、年末年始の恒例行事。大掃除が始まっている。チームスピカはトレーナーのクジ運が悪かったのか寒空の下、三女神像の周辺の掃除をしている
ダスカ「リギルの体育館の方がマシだわ」
ウオッカ「あっちはあっちで寒そうだけどな〜」
ダスカ「ここよりは寒くないわきっと」
ゴルシ「マックちゃ〜ん落ち葉集めて芋焼こうぜ」
マックイーン「焚き火は校則で禁止されてますわ!第一、芋などある訳が無いですわ」
ゴルシ「そんな校則あんのか?」
沖野「あるか無いかで言ったら無いはずだが、学校内で落ち葉を焼くのはルール違反だな」
「沖野〜ちょっと良いかしら〜?」
沖野「どした?ハナちゃん」
東条「校内でその名前で呼ばないでっていつも言ってるじゃない!」
沖野「はい…はい、んで?何用だ?」
東条「理事長から古紙の処分を任されたの、私の車よりあなたの車の方が載るでしょ?」
沖野「確かにな、リサイクルセンターまでだよな?ちょっと、出掛けてくるからお前らちゃんと掃除するんだぞ?」
「はーい」
東条「大丈夫なの?」
沖野「スズカは俺の言ったことしっかりやるだろゴルシ、テイオー、ウオッカ辺は遊ぶだろうな」
東条「うちもきっとエルは遊んでるわ」
沖野「グラスが絶対止めてるだろ?遊ぶやつが一人ならまだマシだよマシ」
東条「そうね…」
その頃、スピカ達は
ゴルシ「よっしゃ!野球すっぞ!」
テイオー「ボク打者ね〜」
ウオッカ「俺、投手か?いいぜ〜!」
マックイーン「私は、審判…?では無く!ゴールドシップさん!?何故遊びますの!?掃除をしますわよ!」
ダスカ「マックイーンの言う通りよ!ウオッカ!一緒になって掃除終わってないのに遊ばないの!」
ウオッカ「ちぇ…」
スズカ「テイオーも駄目よ?遊んだら。掃除が終わってないんですもの」
テイオー「はいはーい」
トン、トン
スペ「へ!?」
グラス「こんにちは〜」
スペ「グラスちゃん!?何でここに?」
グラス「掃除が終わったか、見に来ました〜」
スペ「え!?体育館もう終わっちゃったの?」
ダスカ「嘘!?早すぎない?」
ウオッカ「ちゃんと掃除したんすか〜?」
スズカ「掃除…が終わったのはいいわ、グラスちゃん何をしに来たの?手伝いかしら?」
グラス「あ、いえいえ〜そういう訳では〜スピカの分の林檎を届けに来ただけですよ〜」
スペ「え!?林檎!林檎なんて貰えるの?」
ダスカ「そんな事あったかしら?」
ウオッカ「ねぇよな」
グラス「なんでも青森で林檎の大豊作だったらしくて〜沢山贈られてきたらしいです」
スペ「グラスちゃん!一つ貰っていい?」
グラス「どうぞどうぞ〜人数分しっかりありますから〜」
スズカ「ちょっと…スペちゃん、掃除中よ?」
グラス「スズカさん、林檎を食べてからでも良いんじゃないですか?休憩も必要ですよ?」
アムッ…ガブッ
スペ「とっても美味しいですよ!」
スズカ「クン…クン…凄いわねここまで蜜の香りが漂ってくるわ…」
スタ…スタ
ダスカ「ちょっ…スズカ先輩!?」
ウオッカ「スカーレットも食べたいだろ?」
ポーイ
ダスカ「全く…食べなきゃ勿体ないじゃない!」
テイオー「こんはに…美味しい林檎は初めてだ〜」
ゴルシ「くぅ~やっぱ果物は林檎に限るぜ!」
マックイーン「シャクッ…シャクッ…流石青森県産の林檎ですわね」
グラス「おや?一瞬、三女神像光りませんでした?」
テイオー「三女神像が光ったら良い事があるって噂だよね〜」
ダスカ「本当に!?お願い!三女神像様!私を一番にして!」
ウオッカ「負けねぇ!絶対、負けねぇ!」
マックイーン「食べても太りませんように…太りませんように…」
ゴルシ「マックちゃんのダイエット企画成功祈願」
マックイーン「そこまで太ってませんわ!」
スペ「えへへ…お腹いっぱい良いものが食べたいです!」
スズカ「レースに勝ちたい、何処までも夢を見たい」
「リンゴは浮かんだ お空に…
リンゴは落っこちた 地べたに…
ダスカ「え…?急になに…眠気が…」バタッ
星が生まれて 歌が生まれて
ウオッカ「こんな所で眠ったら…」バタッ
ルルアメルは笑った 常しえと
テイオー「眠く…なっちゃった…」バタッ
星がキスして 歌が眠って
マックイーン「なん…ですの…この歌は…」バタッ
かえるとこはどこでしょう…?
かえるとこはどこでしょう…?
ゴルシ「やべ…意識が…遠のく…」バタッ
スペ「グラス…ちゃん…一体…何を…」バタッ
リンゴは落っこちた 地べたに…
リンゴは浮かんだ お空に…」
スズカ「何者よ…あなたグラスちゃんじゃ…ないわね」
「この状況下で勝てるとお思い?今は眠りなさいサイレンススズカ」
「楽園の果実を食べた罪深き者共よ、今は眠ると良い…さて、これで全ての…鍵は揃いました。ゼウス様」
ゼウス「よろしい、早速彼女達をこちらの世界へ連れて来い」
「はっ…ゼウス様の思いのままに」
その時、三女神像周辺で大きな雷鳴がなった。
ドゴーン
エル「ひえっ!カミナリが鳴りましたよ!」
グラス「結構大きかったですね〜」
ガララー
エル「クン…クン焦げ臭いデェェス!どっか近くに落ちたデスよ!」
ルドルフ「どうした?」
グラス「どうやらさっきのカミナリ近くに落ちたようです」
ルドルフ「ふむ…エアグルーヴ、ブライアン学園内の見回りに行こう」
エアグルーヴ「はい」
ブライアン「分かった」
フクキタル「ドトウさん!こちらから何か不吉な予感が!」
ドトウ「確かこっちは〜三女神像のある…さっきの雷もこっちから聞こえて来ました〜」
ウギャァァ!
甲高い悲鳴が三女神像の辺りで響いた。
フクキタル「三女神像が…!三女神像…が!焦げてるじゃないですか!雷が落ちて…落ちて…」
ドトウ「皆さん〜大丈夫ですかぁ?地面は寝るもんじゃ無いですよ〜」
フクキタル「三女神像の前で寝るなんて何と不届き者!早く起きてください」ユサ、ユサ
フクキタル「…全く起きませんよ…?」
ドトウ「…もしや〜雷に当たって…」
フクキタル「会長に指示を仰ぎに行きましょうか!ドトウさんが!」
ドトウ「はい〜…はい?」
フクキタル「私は三女神像を見てないといけませんし!第一、一人残ってないとスピカの皆さんが…」
ドトウ「分かりました〜行ってきますぅ〜」
体育館では、生徒会が何処を見回るか話し合っている。
ドトウ「会長さん〜大変ですぅ〜」
ルドルフ「ドトウか、どうした?何かあったか…?」
ドトウ「えっと…はぁ…はぁ…凄い走って来ちゃったから目がグルグル回って…」
オペラオー「落ち着きたまえ、ドトウ!君の目は…いつも回っていないかい?」
ドトウ「オペラオーさん…ですよね…落ち着かなきゃ」
ルドルフ「…落ち着いたか?一体、何があったんだ…?」
ドトウ「こんな事がありました…」
ルドルフ「三女神像が壊れ…スピカのみんなが倒れているだと!?早く向かわなければ!」
エアグルーヴ「保健室に…倒れているのなら病院へ行かせねば」
「保健室の方を呼ぶのは良いが、病院に運ぶのは辞めたほうが良い」
ブライアン「誰だ…?」
タキオン「アグネスタキオンだ…カフェとデジタルも居る」
カフェ「どうも…」
デジタル「ウマ娘ちゃん達に悲劇が…」
ルドルフ「カフェ…何か見えるのか?例のオトモダチとやらが」
カフェ「いえ…オトモダチではありません」
エアグルーヴ「霊現象など起こる訳が無いだろ?」
カフェ「御三方は三女神像の祟をお忘れですか?」
ルドルフ「…聞いたことはあるが祟とは具体的に何が?」
タキオン「さっきカフェに言われて、トレセン学園の図書室で書物を調べたらあったよ三女神像の祟の話」
エアグルーヴ「どのような話だ?」
「三女神像とは本来、ウマ娘達にとって希望となり不思議な力を受け取れる像。しかしある時三女神像で体調不良や怪我を負ってしまうという事態が発生、それを見かねたあるウマ娘が祈祷を捧げた事により安定したと...」
タキオン「書物には書かれていた」
ルドルフ「分かった…保健師の方に連絡をして、三女神像の前でスピカのメンバー達を診てもらおう」
その頃、スピカは
スペ「う…あっ…れ?グラスちゃん?」
スズカ「…良かった、スペちゃんも目が覚めたわ」
テイオー「良かった…ね」
スペ「グラスちゃんは!?」
ダスカ「分かんない…何処に居るのか」
スペ「あれ…?ここ、三女神像の前じゃない…」
マックイーン「外を見たら分かりますわ」
スペ「外…?っえ…!?なんで…地球が見えるの?」
ゴルシ「いつの間にか宇宙に来ていたみたいだな、100年後に行く予定だったのにな…」
次回へ続く