深緑の空と渡り鳥   作:タルル

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やぁ!皆!(興奮状態)

まさかのAC6情報に興奮を覚えているタルルです。今回のお話は次の布石かつ伏線をある程度撒いてありますのでよかったら探してみてください。

では、どうぞ~ノシ


第七話 鈴の乱入 鳥の休息

協力関係になってから幾数日、学園は何事もなく平和に時は過ぎていた。

 

そんな天気の良い日に弘治とファットマンの二人はいつもの通り用務員としての役割をこなしている途中だった。

 

 

「ISコアに意識・・・ねぇ。で、コージー話を変えるんだがお前はどこまで行ったんだ?」

 

「え?ファットマン・・・どこまでって・・・何がだよ・・・」

 

「そりゃあ、お前さんACに乗る前から山田真耶っていう先生と良い仲っていうじゃねーか」

 

ファットマンから弘治と真耶の関係を話され途端に顔を赤くし、早口になり始めるが焦っているのか言葉がカタコトになっている。

 

 

「ナ、ナンノコトカナー?ツーカ、ナンデソンナコトシッテルンダ?」

 

「どうしてかって?ミス・織斑と酒飲んでた時に話してくれたぞ。コージーも青いねぇ」

 

カタコトになっている弘治を見つつ、ファットマンはにやけながらしゃべり始めようとするが、突然叫び声が聞こえたため弘治とファットマンは飄々とした顔から戦闘時の顔つきに変わる。力こそが全ての世界(ACVD)で長く生き残ってきた習慣が彼らを動かす。

 

 

「ファットマン、俺は叫び声が聞こえた方向に向かう。あんたは織斑さんに連絡しておいてから俺を追ってきてくれ」

 

弘治は手短に伝えるとすぐさま走って行った。

 

 


 

弘治が走ってから1分ほどすると茶髪で黄色いリボンを着けたツインテの女の子が地図らしきものを片手に足をじたばたさせているのが目に入った。

 

 

「どうやったら職員室に行けるのよ!この地図適当にもほどがあるわよ!」

 

その女の子は職員室に向かおうとしている中で迷子になってしまったと判断することができた。だが迷子だとしても何故外にいるのかは分からないので困惑していると、女の子がこちらに気づいた途端必死な顔で

 

 

「ねぇ!あなたこの学園の職員室の場所は知らないかしら!?知ってるなら案内をお願いするわ!」

 

「そのくらいならお安い御用だ付いて来てくれ」

 

こんなやり取りをした後、職員室まで連れて行く途中にこんな質問を投げられた。

 

 

「ねぇ?あんたは何でこんな学園にいるの?」

 

その質問は侮蔑と興味の混じった感情が入ってるなと弘治はそう思ったがそんな感情は無視することにしてその質問に歩きながら答えることにした。

 

 

「理由?そんなものは簡単だ。仕事として契約して此処にいるそれで充分だろ_まぁ、この学園に男性操縦者以外の男がいるのは心配になるのはしょうがない。これで十分か?」

 

「・・・そういうことにしておくわ」

 

納得していないような様子ではあったが、これ以上の追求はしないようだった。

 

 

「ほれ、ここが職員室だ。もう道に迷うなよ?」

 

「ここだったのね・・・道案内ありがとうね」

 

職員室前に到着し、学園内では別れることになる。少女の感謝の言葉に弘治は背を向け歩きながら手を振りつつその場を去った。

 

別れた後、弘治はファットマンに事の顛末を連絡し問題ないことを伝えたが、弘治は学園の面倒ごとにさらに巻き込まれることになる。

 

 


 

放課後、弘治は用務員としての仕事が終わり、日課の愛機の整備をすべく格納庫に向けて歩みを進めていると格納庫の扉の前に緑の髪色をした。山田真耶が待っていた。だが、待っている姿は少し落ち着きのない様子であり顔は朱に染まっていた。

 

 

「弘治君、明日の予定って空いてる?」

 

「空いてるけど?一応非番にはなってるからね」

 

「じゃ、じゃあ明日一緒に買い物に付き合ってもらってもいい?」

 

「い、良いけどどうして急に?」

 

「それは・・・弘治君が帰ってきてから一度も一緒に過ごせる時間が無かったから、少しでもあの頃のように遊べたらなって思ったんだけど・・・ダメ?」

 

そういうと彼女は上目遣いで弘治を見てくる。これにかなり弱い弘治は耐え切れずに即座に了承した。

 

 

「ッ~~!分かったよ。明日どこで待ち合わせれば良いかな?真耶の頼みなら喜んで受けるさ」

 

「!!弘治君ありがとう!明日レゾナンスって場所に噴水があるからそこで待ち合わせでいい?」

 

世間的にはデートのそれの話を詰めていく二人、弘治も真耶も久しく会話できたことによって自然と笑みがこぼれるようになった。そんな甘い空間を遠くで見ている人影がいた。

 

 

「あんなに楽しそうに会話してて・・・なんですのこの胸が締め付けられるような気持ちは・・・まるで私があの人に恋してるようではありませんの・・・」

 

見ていた人影はセシリアだった。彼女が寮に帰るところで二人が楽しそうに話していたのを見つけたのだ。セシリアは物陰から二人を観察していたが次第に自身にわだかまりのようなものがあることには気がついたが根本的な理由が分からないでいた。そのわだかまりから目を逸らそうとしたが逸らせば逸らすほどそのわだかまりは大きくなっていく。まるで目をそらしてはいけないと本能が告げているようなものであった。

 

 

「でも、会ったばかりですのに・・・あの人には隣に山田先生がいらっしゃいますし・・・」

 

そんな言葉をつぶやきながらセシリアは寮に戻って行くのであった。

 


 

翌日の午前、弘治は春にふさわしい半袖の黄緑色シャツに薄い黄土色の長ズボンを着てレゾナンス噴水前で真耶を待っていた。

 

 

「(平和だな・・・あの世界(AC世界)では絶対に見られない光景ではあるな・・・平和な国・・・か、数多の犠牲の上で成り立ってるんだからこれが続けばいいんだがな・・・)」

 

元々傭兵である。弘治にとっては平和な時は複雑の心境ではあったが、ふと顔を上げるとすぐそこによく見た緑色の髪が見えた。

 

 

「こ、弘治君!お待たせ・・・」

 

息を切らしながら真耶が弘治のもとにやってきた。真耶の格好は黄緑色のスカートに緑色のハイネック、藍色のミニバッグという恰好であった。真耶が弘治と所謂、恋人繋ぎをしながら歩きだして行くと周りの一般人たちは二人をうらやましそうに見ていた。野次馬たちから見れば美男美女のお似合いカップルであった。

 

二人が仲良く買い物し始めてから2時間ほどが経ち、二人のお腹もすき始めたころ、二人はレゾナンスのフードコートでそれぞれ食事を楽しんでいたが時折、お互いに自分の食べているものを食べさせるといった行為をしていた。それはまさしく周りの一般の人の口から砂糖を吐き出す勢いがあるほどの甘い空気を醸し出していた。

 

そんな甘いデートを二人が楽しんでいると気づけば夕方になっており、楽しいデートの終わりが近づいていることは二人は気づいていた。

 

 

「もう夕方だね・・・こんなに楽しかったのはあの時以来かな・・・」

 

あの時とは弘治がAC世界に飛ばされる前の最後のデートのことである。それ以来、弘治と真耶がデートすることは一切無かった。

 

 

「ああ、ずっと戦い詰めてたけど戻ってこれたんだ、また遊びに行けるさ」

 

「・・・うん、約束ですよ・・・」

 

夕焼けに照らされる二人、その影が一つになる。

 

その日、彼らにとっては忘れることのない思い出になった。これからの波乱で戦いを強いられたとしても死の淵に立たされたとしても弘治と真耶の二人にとって強力な心の支えになるだろう。

 

 

第七話 -完-




ここまで読んでいただきありがとうございます!

日常回難産でした・・・

ここからどんどん物語が進んでゆくと思いますので応援よろしくお願いいたします!


次回「(未定)」
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