深緑の空と渡り鳥   作:タルル

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唐突に書きたくなったので書いた。

今回は番外編として惜しくも落選してしまった革命ルートを執筆させていただきました。次回は元の話に戻るかもう一つの√、人類種の天敵するか悩んでます。

ではどうぞ~ ノシ


番外編1 未来のために

「最悪の反動勢力、ORCA旅団のお披露目だ。諸君!派手に行こう・・・」

 

9月にそれは突如として起こった。巨大人型兵器「アーマード・コア」による各国IS基地に対しての同時襲撃。その多くは成功に終わり、パワーバランスを変えた最強の羽は地に墜ちることになった。そして、その攻撃の1時間後にORCA旅団と旅団長「マクシミリアン・テルミドール」の名で全世界に向けて短い声明が発せられた。

 

To Nobles
welcome to the Earth.

 

ISによって強力な地位を得た者たちに対する明確な宣戦布告である。彼女らは自らの地位を守るために戦場を知らない幼い少女すらもこの狂気の戦争に投入せざるを得なかった。

 


 

ORCA旅団が世界に宣戦を布告してから半年、ISのほとんどが行動不能にされていたがその分旅団の戦力も多大な出血を強いられており、戦局は未だに互角の戦いをしていたのだった。

 

だが、旅団には戦局打開の切り札があったのだ。

 

「首脳らは、取引に応じたのか・・・なら、後は南極本部に()()を迎え、全ての始まりの地に足を踏み入れるだけだ」

 

「ああ・・・計画はそのほとんどが達成された・・・で、分担はどうする?」

 

「本部が私、踏み入れるのはお前に任せる」

 

「お前が?勝てる見込みは無いぞ・・・それでもか?」

 

「ああ、未来の為に戦えてるんだ・・・その過程で死ねるなら本望さ」

 


 

一方のIS陣営も積極の打開の策を見出だしていた。

 

薄暗い部屋の中、織斑千冬、織斑一夏、篠ノ之箒の三人がいた。

 

「IS委員会本部から緊急の任務が入った。遂に彼らの本拠地が南極にあると判明した。今回の任務は敵本拠地に駐留する敵ACの撃破となる。ACさえ撃破できれば後は各国の軍が彼らの本拠地に突入し制圧するとのことだ。それと移動はオーストラリアのメルボルンまでは航空機で行くことになるがそこからは自力での移動になる。帰りはオーストラリア軍が迎えを出すとのことだから存分に暴れてくれ。・・・未だに敵幹部の容姿が不明だが、この争いに決定打を打つことが出来る。本来ならお前たちに任せるのは不本意なのだが、出来るのはお前たちしかいない。頼んだぞ」

 

「「はいっ!」」

 

二人は緊張を孕んだ声で応えるが無理もないだろう。己の命を賭けた戦いをするのは何回かあったものの絶対に慣れるものでもない。

 

二人以外には僚機は居ないようだった。それもそのはず、各専用機持ちは自国の防衛で精一杯で、とても攻勢に出るための余力は一切無かった。

 

なんとかして攻勢に出られているのが日本・英国・フランス・ドイツ・オーストラリアの5ヵ国であったが、その5ヵ国の中でも比較的余裕があったのが日本とオーストラリアの2か国だった。そのために反動勢力に対する矢を放てる2か国に世界は期待を込めるしかなかった。

 

数時間後には彼らを乗せた航空機が羽田を出発し、飛び立ってゆく。出発ロビーから千冬はその光景を見る事しかできなかったが彼女の心にはひとつ、確信めいたことがあった。それは反動勢力の首魁「マクシミリアン・テルミドール」のことである。彼は声明を発表していたが、それは直筆の文字のみでその姿、声は誰も知らないために各国の諜報機関が全力で調べている最中であったが、彼女はその首魁が行方不明の()ではないか?という考えが脳裏に焼き付いて離れない。だが、その首魁がいると思われる本拠地攻撃の部隊は出発してしまったために彼女はそれを見守ることしかできなかった。

 


 

一夏と箒を乗せた航空機は羽田を出発し、その道中攻撃されることなく無事にメルボルン到着した。南半球のためか季節は真冬ではあったが、現地に到着した彼らはその寒さに臆せず南極攻撃の準備を進めていく。

 

そして、長い旅の疲れを癒した彼らはオーストラリア軍の軍用機で南極大陸から500kmまで送ってもらいそこから自力で南極本拠地に向かって移動する計画であった。もちろん普通のISなら不可能であったが、箒の駆る専用機「紅椿」の単一仕様能力(ワンオフアビリティ)「絢爛舞踏」によってエネルギーを増幅させ他機に渡すことができるが今のところ上手く行ってるのは一夏の白式のみのために攻撃部隊はISが2機のみとなっている。

 

移動中の機内貨物室は緊張のためにウロウロして落ち着きがない2人がいた。

 

「「・・・。」」

 

「「なぁ、箒(一夏)」」

 

ふいに問いかけた二人の声が重なる。重なって途端に二人は赤面してしまうが・・・

 

「「・・・っぷ、フフフ、アハハ!」」

 

笑ってしまったのだ。だがそのおかげか二人の表情は先ほどと比べるとスッキリとした表情となり緊張がほぐれたように見えた。

 

「箒、ごめんな、俺は・・・お前や鈴、ラウラのことは守るって三人の前で言ったのにこんなことに巻き込んで・・・」

 

「良いんだ一夏、鈴とラウラは故郷の守りで大変だろうがその負担を軽減するために頑張らないとな。頼むぞ一夏」

 

「ああ!」

 

改めて気合いを入れなおした二人に輸送機パイロットが二人に声をかける。

 

「お二人さん!もうすぐリリースポイントに着く!この機から離れる準備をしてくれ!準備ができたら後ろのハッチを開ける!開けた後、合図と同時に出発してくれ!良いな!?」

 

「「はいっ!」」

 

彼らはすぐに自分達の装備を確認する。とはいってもISのお陰で殆どの装備はデータ上で確認することができ、作業場1分もかからなかった。

 

「箒、そっちは大丈夫か?」

 

「ああ、問題ない」

 

一夏は箒にも確認し、お互いに準備が完了したうえでコクピットに通信を繋げた。

 

「こちらは準備完了です!いつでも行けます!」

 

「了解っ!後部ハッチを開ける!」

 

機体の後部ハッチが開く、そこには澄んだ空と青い海が広がっており自然の美しい情景が映っていた。だが、今は景色を楽しむ時間は無いとばかりに輸送機のエンジン音が二人を現実に戻したのだった。

 

そうして、輸送機は予定されていたポイントに近づいていく。この反攻作戦の為に何人もの諜報員が敵の本拠地を探っている最中に消息を絶ったのかは彼らは知らないだろう。だが、この作戦が成功すればこの狂った戦争の転換点となるのは確実であった。

 

「ポイントだ!行ってきてくれ!」

 

パイロットからの合図で二人は大空に羽ばたいて行く。輸送機には彼らを送り出した後、彼らの無事と作戦の成功を祈りながら帰投していくことしかできなかった。

 

 


 

二人が輸送機から出撃してから数時間、南極まであと少しといったところで二人に無線が聞こえ始めた。だが、それは味方からではなく敵からであった。

 

『ORCA旅団、旅団副長のメルツェルだ。"レイヤード"へようこそ。歓迎しよう!盛大にな』

 

「ッ!」

 

聞こえてきた無線が敵のNo.2であることが2人に分かった瞬間、二人は回避行動を取った。すると、進行方向から弾丸が飛んできた。2人が回避行動を取らなかったら直撃していたであろ精度で攻撃してきたのだった。だが、弾丸は2発しか発砲されてないことに一夏は気付くと自身の速度を上げて肉薄して行く。

 

一夏が敵基地まであと500mを切ったところで敵基地の屋上にいる敵の機体が見えたのだ。ISのハイパーセンサーで解っていたがそれでも信じられなかったのだ。ハイパーセンサーに写されている敵機体の名前、それは・・・

 

 

 

機体名「ビター・アニス」

 

 

 

そう、敵の副リーダーは「リンネ」だったのだ。一夏にとって悲しい再会でもあった。彼の記憶の中にある彼は弱き者を守る騎士という印象があっただけに衝撃的であった。

 

「リンネさん!なんで!なんで貴方がこんなことを始めたんですか!?」

 

「私は虐げられた者達を守るために立ち上がっただけだ!」

 

「でも!このやり方は間違ってる!他に方法があるはずです!」

 

「犠牲無き解決は既に失われている!痛み無くして解決することなど!」

 

明らかに動きが悪くなる白式、リンネは一気に近づいて白式に致命の一撃を加えようとするが

 

「一夏!」

 

「クッ!」

 

寸でのところで箒の紅椿がリンネに攻撃を加えたことで白式は九死に一生を得ることができた。

 

「一夏!何でもかんでも一人で戦おうとするな、私もいるんだ、連携して戦えば倒せるはずだ」

 

「ああ!」

 

「来い、君が・・・君たちがそれを望むなら私を倒せ」

 

一夏は落ち着きを取り戻すと再びリンネを見る。リンネの機体も体勢を整えたのか再び両手に持つライフルを構える。お互いに構えたまま動かない。一瞬の静寂が場を包み込んだがそれはすぐに崩壊した。

 

一夏は瞬時加速でリンネに肉薄しようとするが、彼は横にスライドするようにブースターを噴射することで肉薄攻撃を回避しようとするがリンネは一夏にサイトを合わせずに奥にいる箒に合わせたのだ。リンネは一夏との距離を見つつ左手に構えたライフルエを発砲する箒はリンネに向けて中距離をメインに立ち回ろうとしたがいきなり出鼻をくじかれてしまったのだ。しかもリンネの放った弾丸は箒から見て左の非固定兵装(アンロック・ユニット)に直撃し大きく破損してしまう。

 

「くっ!」

 

「箒ッ!?」

 

「構うなッ!私は大丈夫だ!」

 

紅椿が大きく破損したこととで一夏が動揺してしまうが、箒にとがめられすぐにたて直す。そしてそのままリンネに突撃するがよく見ると右手の兵装がライフルから変わっている。形状は違えども()()()()()()という攻撃手段はどこも変わらない。そう「パイルバンカー」に変わっていたのだ。もはやこれまでかと思われた瞬間、ビター・アニスの左肩に()()が直撃し寸でのところで、一夏は射出された杭を避けることができたのだ。一夏は後ろを確認する前に大きな隙をさらしたビター・アニスの胸部に雪片弐型を根元まで突き刺した。

 

 

ガァァッアンッッッ!!!!

 

 

一夏は手ごたえを感じていた。だがその代償にリンネの命を確実に奪うものであった。雪片弐型を引き抜くと動かなくなったACは片膝をつきながら倒れて行く。そして、致命傷を負ったリンネから二人に心からの称賛を送ったのだった。

 

「・・・フフッ、まさかこんな短時間で倒されるとは思わなかったな・・・ゴホッゴホッ!ただ、旅団長は・・・彼はここに居ない。君たちとは入れ違いとなったみたいだな・・・だが、君たちには旅団長が誰だかわかるんじゃないかな?ただ君たちにこれだけは言わせてくれ・・・よく強くなったな・・・」

 

その言葉を言い終えたリンネは二度と喋ることは無かった。一夏は後ろを見ると屋上に片足をついて肩で息をするほどに消耗してはいたが幸いにも箒自身に怪我は無いようだった。

 

「・・・こちら白式、敵ACの撃破に成功しました・・・」

 

『了解、制圧部隊を送ると同時に迎えも送るそこで待機しててくれ』

 

「分かりました。」

 

通信が終わりまた静寂が場を包み込む。だが、二人は泣く余裕などなかった。リンネが最後に残した言葉『入れ違い』という言葉が頭に残り違和感が拭えなかった。おそらく旅団長はみんなが知っているあの人であると確信めいた考えを持っていた。だからこそ会ってこの戦いの真意を知りたい。他にも知りたいことがある。答えを得るために(For Answer)

 

迎えの輸送ヘリと共に基地の制圧部隊がこちらに向かってくる。制圧部隊のヘリに囲まれながら迎えのヘリがやってくるが、迎えのヘリのみホバリングで待機しており、二人はヘリの後部に跳んで乗り移ると各々機体のチェックに入った。決着が早かったこともあり白式の損傷はほぼ見られなかったが、紅椿は左部のユニットが半壊しているために操縦に違和感を感じている程度で済んでいた。

 

確認作業に追われている最中もヘリは数時間も飛ぶと空母を伴った艦隊に乗船し、疲れを取る予定だった。

 

二人が空母に着艦した途端にISのコアネットワークに緊急連絡が走る。

 

『一夏!篠ノ之!緊急事態だ!敵の旅団長と名乗るACが東京に出現した・・・奴からは白式と紅椿が来るまでは一切攻撃しないと言われてはいるがすぐに東京に急行してくれ!』

 

「「!?」」

 

彼らには唐突で衝撃的なことだったのだ。敵旅団長が東京に急襲するということはいつでもそこに住む住民を殺害することも可能と暗に言っていることと同じなのだから。

 

「・・・行こう一夏」

 

箒がそっと一夏の手を握る。一夏が箒に振り向くとそこには覚悟を決めた。凛とした彼女が立っていたのだから。その姿に一夏も覚悟を決める。そう、あのACは()は東京で待っている。二人が来ることを。正真正銘これが最後の戦いになると。それからの行動は早かった。ISの修理もそこそこにエネルギーの補給だけを済ませて軍の長距離機に乗り込んで日本に帰投する。

 

そう、()が待っているのだから・・・・

 

 


 

 

約1年も続いた世界とORCAの戦いは日本国の東京をめぐり、急速に収束しつつあった。いまだ旅団の攻撃から立ち直れず、余力のない各国は敵本拠地の制圧に喜ぶのもつかの間、敵の旅団長が東京に急襲を仕掛けたことに驚きを隠せないでいた。既存兵器がほぼ無効化されるために決定打になりうるのはISのみ。そのために東京の命運は、世界の命運は、人類の行く先は「織斑一夏」と「篠ノ之箒」に委ねるしかなかった・・・

 

 


 

『こちらアルダー、お客様を乗せた機体が貴国の領空に侵入する。注意されたし』

 

『了解。コースはそのままに上空で彼らを下ろしてくれ』

 

『了解。お客様にもそう伝えるよ』

 

南極本拠地から急いで帰投すること数時間。彼らは敵ACがいるエリアに近づきつつあった。パイロットがカメラで機体貨物室を見るとそこには少年少女ではなく覚悟を決めた二人の大人が立っている。その成長に軍人として喜ぶか、一人の大人として戦場に送らなければならないことを嘆くか逡巡したがそのようなことを考えると事故を起こしてしまうと考え思考を打ち切った。

 

「お二方!まもなく降下ポイントに到着する!時間がない関係上、またこのまま降りてもらうことになるが良いか!?」

 

「はい!大丈夫です!ここまでありがとうございました!」

 

「これも任務だ気を付けていってくれ!後部ハッチ開けるぞ!」

 

パイロットの合図に機体後部ハッチが開かれる。その眼下には真夏の昼の東京が映っていた。だがそこには都市としての胎動は感じられなかった。ただひたすらに待っている人物がいる。決着をつけるために。答えを突き合わせるために。

 

「行こう」

 

「・・・ああ!」

 

二人は機体から飛び降りる。その先にいるACと対峙するために。自らの答えを示すために。

 

 


 

 

薄暗いコクピットの中で彼は今までのことを思い出していた。あの日、恋人だった彼女から引き離されただ一人右も左も分からぬまま戦い、終わりなき闘争に身を任せる事しかできなかった時期。なんの因果か戻れたとしても戦いからは逃げることなどできなかった。そして世界から居ない間に常識が腐敗し後退していた。だからこそ自分の使えるものをすべて使って反動勢力を立ち上げた。立ち上げる以前にあったISの存在する理由。それはただ一人の開発者の願いをを実現するために、行きすぎた力を平和な使い方にするために、この無謀な戦いに挑んだ結果()()()。最後は幕引きとして自分を含めた旅団のACパイロットが()()()()ことでこの戦いに終止符を打つことができるのだから。

 

彼はふと横を見る。そこには2枚の写真が飾ってあった。一つは大型ヘリの手前に隻腕の女性と老齢な男性と共に写る写真。もう一枚は()()()()()()()3()()と共に写った写真。どちらも彼にとっては最も大切なものなのだから。感傷に浸っていると展開しているリコンが敵を感知した。そう、彼らがやって来たのだ。自分を倒しうる最も可能性を秘めた二人。気づけば彼は二人に対して回線を開いていた・・・

 

 


 

『遅かったじゃないか。君たちがここに来たということは彼は倒されたということか・・・』

 

「テルミドール・・・いや、()()さん」

 

『なら、話は早い。決着をつけなければこの戦いに終止符を打つことはできん・・・いや、もういいだろう。言葉など既に意味をなさない・・・俺に力を見せてみろ!』

 

弘治のACの右手のライフルが火を噴く。1発撃つごとに彼はビルの壁を蹴り上げながら3次元戦闘を仕掛けてくる。一夏が近づけば右手のムーンライトで牽制し箒にはライフルを撃つことで牽制していた。だが、好治はビルの壁を蹴ると箒に急速に接近していった。急な接近によって反応が遅れた彼女は弘治の渾身の蹴りを喰らってしまう。それにより箒は域に地面にたたきつけられてしまう。その影響で彼女のISは絶対防御を発動させてしまい。戦いは一夏と弘治の一騎討ちとなった。

 

「佐野さん!本当にあなたがやりたいことなんですか!?これが!」

 

『ああ!そのために準備したんだ!そのために戦ってきた!』

 

「これ以上仲間を・・・危険にさらしたくない!」

 

『なら、俺を倒して見せろ!戦乙女(ブリュンヒルデ)の弟!!』

 

二人は猛烈な戦いを繰り広げる。地形を駆使して縦横無尽に翔ける鋼鉄の巨人。片や、白い流星を思わせる機動で追い詰める白式。ISが勝る速度で弘治を追い詰めるとACの左腕を肩ごと切断した。あまりのダメージにACは地に墜ちた。持っているのは右手のライフルと懸架している予備のブレード。弘治はついにライフルを棄て、ブレードに持ち替えた。

 

『俺はまだ・・・まだ戦える!来い!白式!』

 

弘治はそう言いながら闘志は一切衰えさせずに白式に突撃する。

 

「佐野さん!うわあああああああああああ!!!!」

 

一夏も感情がゴチャゴチャになっていながらも悲鳴に近い形でACに突撃する。

 

二人が交差した瞬間お互いにブレードを振っていた。だが、切っていたのは白式だった。

 

胴体部分を切られ、体も致命傷を負いもう長くないと悟ったのか一夏に言葉を投げかける。

 

『フ・・・フフフ・・・強くなったな・・・』

 

「佐野さん・・・」

 

『・・・俺たちは先に逝くがお前らはまだ来るな。その生を十分に全うしろ。そして、彼女たちを頼・・・む・・・』

 

言葉を言い終えると切られた個所から出火が起き、機体が炎上する。機体が炎上しながら倒れると機体は爆発を起こしていた。それは戦いの終わりを示す炎なのか誰にも分からない。ただ、一つだけ言えるのはこの日、最悪の反動勢力「ORCA旅団」は壊滅した。

 

 


 

 

メルツェルを南極に、テルミドールを東京で失った彼らは急速に瓦解していった。各国は2人のISパイロットに煌びやかな賛辞で報いるとORCAの残党を追い立てる。その後、各国は第二のORCAを生み出させないためという理由で全てのISを宇宙開発専用にすることで合意がなされた。アラスカ条約を更新し、「新・アラスカ条約」と呼ばれるようになった。

 

今は、各地の復興のためにISが使われているがいつしかその翼は本来向けられる場所、宇宙へと向けられるだろう。その翼は今日も青い空を飛んで行く。人々の祈りと思いを込めて・・・

 

ORCAルート -完-




ここまで読んでいただきありがとうございます。

はい、旅団名が思いつかなかったのでリスペクトさせていただきました。

彼らが残した思いは知らず知らずのうちに誰かが継承して人類のために役立てる事でしょう。

次回は番外編2をするか元の話に戻るか未定ですので番外編2を見たい方はご連絡ください。

次回もお楽しみに
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