今回はアリーナで演習擬きを行います。そしてそれを覗く蒼いIS・・・これらが今後にどう影響するのかは誰にも分らないでしょう・・・
では本編をどうぞ~ノシ
IS学園の消灯時間が過ぎた真夜中にソレは学園の学生寮から離れた場所で目覚めた・・・
≪おはようございます。メインシステム、パイロットデータの認証を開始します。・・・メインシステム通常モードを起動しました。作戦行動を再開します。あなたの帰還を歓迎します≫
コクピットに乗り込み、機体を起動させると今まで何十回も聞いてきた女性のシステムボイスが聞こえてくる。どこか懐かしい気持ちに浸っているとファットマンから連絡が入る。
「こっちの準備はできたぞ。そっちが良いならそっちに行って懸架する」
「こっちは良いぞ。騒音に注意しながら来てくれ」
そう、彼らが動いてるのは深夜大量の学生が寝ているため騒音で起こしたくないのが学園側の考えであったが、学生寮は防音対策はある程度していたがそれでもということで騒音には徹底的に対策しての行動であった。
10分ほど待つと頭上にヘリがやってくる。ゆっくりと降下し懸架装置を弘治のACに装着する。
「懸架完了、上昇を開始する」
ヘリが上昇を開始すると懸架されている機体も浮き始める。一連の動作を流れるように行うことがファットマンの技術の高さを物語っていた。
その様子をアリーナの管制室から千冬と真耶を含む職員がカメラを通して見ていた。
「しかし・・・あの巨体がほんとにあの記録にあった機動ができるのですか?織斑先生」
「だからアリーナで試験することにしたんでしょう。だが・・・」
「織斑先生?」
「あの巨体ではアリーナは手狭なのではないかと思ったが・・・そこは操縦者の技量が物を言うでしょうね」
そんな話をしているとヘリが特定の高度に達し、移動を始めた。移動している姿はなんとも頼りない姿だな。と、千冬と真耶以外の職員はそう思っていた。
「投下ポイントに着いた。準備は良いな?」
ファットマンが弘治にそう告げる。
「こっちもOKだ。どこかに着陸して待っていてくれ」
「分かった。投下する!」
ヘリから弘治のACが投下される。ACはブースターを吹かしながら降下していく。
「着陸したは良いが・・・少し狭いな・・・」
アリーナに着陸した弘治はアリーナの狭さを少し心配した声で呟いたが、着陸してしまったものはしょうがないと感じた。そして、彼はACのシステムを戦闘モードに変更した。
≪メインシステム、戦闘モードを起動します。≫
彼がシステムを戦闘モードにすると楯無がアリーナに出てくる。彼から見ると楯無の格好は戦場を舐めてるのか?と考えさせるような少し危ない恰好をしていたが、そんな邪念を振り払って集中し始めた。すると、管制室から千冬の声が聞こえてきた。
「両者、準備は良いな?今回は彼の機体のデータ取りだから攻撃はして良いが、破損はさせるなよ。佐野君も良いな?」
「いつでも大丈夫です」
両者の間に重い緊張が走る。その気の重さは管制室にいる千冬以外は一歩後ずさるほどであった。
「フフッ・・・では、始めッ!」
千冬が開始を宣言すると両者が動き始める。楯無は高度を取るために上昇するが、それをさせまいと楯無に突撃するが狭いために思うような機動をできないでいた。ブースターも一瞬だけ吹かしながら移動しているのを楯無は見ていた。
「(アリーナが狭くて思うように動けていないのかもしれないわね・・・装甲は厚い・・・120mmを当てれば破損させるっことができるかも・・・)」
そんなことを思いつつ、彼女はアサルトライフルをACに向かって撃つが、狭くて避けられないのか、アサルトライフル程度は問題ないと思うのか彼女には分からないが彼のACの装甲に当たってもカキンカキンと言う軽い音が鳴るだけで破損するような音では無かった。
「(チッ・・・狭すぎて思うように動けん、アリーナはシールドでなんとか場所の破壊はしなくても済むが、シールドに触って機体にダメージが入らないとも限らない、その分壁を蹴って移動するのもままならんな・・・)」
弘治はアリーナの狭さに辟易していたがそれでもでも彼のできる範囲での高速戦闘を行っていた。それはISにとっては速度の遅い戦闘起動ではあったが、既存兵器に比べれば圧倒的な高速戦闘なのは誰の目が見ても間違いはないだろうと見ている者たちは考えた。
時間が経つにつれて2人の機動が激しいものに変わっていた。それでも他の誰が見ても好治側の機体はまだ余裕があるように見えたがやはり、アリーナの狭さに手間取っているようにも見えた。
「すごい・・・あんな機動、IS以外できないと思ってましたが・・・」
管制室でそんな言葉が職員の口からこぼれたが、その言葉が見ていた職員全員が思っていたことを代弁していた。
「アリーナで制限されているなら、アリーナ外で戦った場合は想像できませんね・・・」
職員の一人が千冬にそう告げる。
「だが、武装が建物にどう被害が出るかわからないからには安易に外で戦わせるわけにはいかないな・・・あったとしても楯無から何か連絡があるか、学園で緊急事態にならない限り機体を出撃させない方が良いだろうな」
そんなことが管制室で決定されていた。
「くっ!なんて機動!(あんなものが世に出ていたら世界は一気に戦火が広がっていたでしょうね・・・)」
楯無がそんなことを考えながらISを動かしていたが図体のわりに良く動くACを見てそう判断していた。
そんな光景を見ていた者達がいた。その者達の名は「セシリア・ウォルコット」とISコアの精神であるマギーこと「ブルー・マグノリア」であった。
気づいたのはほんの些細なことであった。マギーがヘリの音と何かが地面に降り立ったほんの僅かな振動を察知したからである。ISコアの機能をフルに使い、震源地と思われる第四アリーナのカメラを密かにハッキングするとマギーにとっては信じられない光景が映っていた。そう、何度も死地を共にし、彼女を撃破した見慣れた機体がアリーナにいるのだ。思わず驚きの声を上げるとそれに驚いたセシリアが心配そうな声を上げる。
「どうかいたしましたか?」
マギーはどうするか悩んだが、セシリアに打ち明けた。
「私を倒したACが第四アリーナにいる」
その一言でセシリアはすぐ、マギーに第四アリーナの映像を見せてほしいと頼んだ。マギーは何も言わずに映像をセシリアに見せた。彼女はACの機動に違和感を覚えていたが、アリーナの広さを思い出し、違和感の正体を見つけ1人納得していた。
マギーは映像を見てセシリアに好治の顔写真を見せるか悩んでいた。確かに見せれば探すのが幾分か楽になるだろう。しかし、そんなことに彼女を巻き込んでもいいのかと悩んでいた。だが、結局は彼女に彼の顔写真を見せることにした。
「セシリア、あなたに見せたい写真がある。これよ」
「この方は?」
「あの機体のパイロットよ」
「思ったより・・・若いんですね」
セシリアにとっては好治の顔は彼女が想像していたより若いと感じたようだ。そして、マギーはセシリアに顔写真を見せた理由を話し始めた。
「この写真を見せたのは一緒に探してほしいというのが一番なんだけど、あなたはまだ学生だから無理にとは言わないわ」
すこしばつが悪そうにしながらマギーはそう告げた。そして、それを聞いたセシリアは探すのを手伝うと決めていた。自分の目で彼を観察し、学びたいと考えていた。
そんなことを考えながらセシリアは興味を抱きながら、マギーは好治がいるという複雑な感情を持ちながら第四アリーナからの映像を見ていた、
《システム、通常モードに移行します》
機動テストが終わり、好治はアリーナの中央に行きファットマンを待ちつつ、楯無と会話していた。
「今回はありがとうございました。久々に機体を動かせて良かったです」
「此方も十分なデータが取れました。武装は今回は使うことはなかったですが後で武器の方を御貸しいただいても?武器弾薬が製造できるようになれば補給も大分楽になると思いますよ」
楯無から思ってもいない提案に好治は渡りに船であった。手持ちの武器の予備弾薬はファットマンのヘリに積んである分を入れても1回か2回ほど戦ってしまえば直ぐ底をつくほどであった。
「それならこちらからもよろしくお願いします。予備弾薬は相方の貨物室にあるので一部をサンプルとして持ち出せるように伝えておきます」
そんなことを話していると上空からファットマンのヘリが近づき、ACの懸架が行われようとしていた。
無事に懸架が完了し、ヘリと懸架されている機体も浮き上がる。格納庫までの移動途中に弘治はファットマンに一部弾薬を提供する話になったが、ファットマンは安堵した声で快く了承した。
時刻は夜中の午前3時を指し、あと三時間もすれば朝日を拝むことができるだろうが、彼らにとっては関係のない話なのかもしれない。
「またしばらくは機体に乗ることもないのか・・・」
弘治はそんなことを考えながら機体の格納作業を行っていた。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
執筆してたら3000文字超えてた・・・(戦慄)
やっぱり、戦闘描写は難しいですね。戦闘描写はもう少し勉強が必要だなとしみじみ思いました。
そんなことで、もしこの作品にACVDのこんな機体を出してほしいという方が居ましたら感想、または活動報告でお知らせください。できるだけ要望に応えていきたいと思います。(シチュエーション指定の要望には応えられない可能性があります。ご了承ください)