谷垣ニシパはライナーなので死なない、ハッキリわかんだね。
ピスピース!
シガンシナ区の兵団本部に向かうことになった私は悪魔ちゃんな美女、アウラ・イェーガーちゃんだゾ〜!
ジーク・イェーガーのせいで、情緒のアップダウンが激しすぎる私。そんなに緩急をつけられたらおかしくなってしまいます。
いえね、まぁ、くすぐりプレイを受けた時は、本気で痴態を晒したんですけど。
明らかに絶頂している妹の様子を見ても平常心を保っているって、お兄さまの精神はどうなっているのでしょう。
しかし、アウラちゃんが巨人になっていたのは驚きでした。ユミルが何か細工をしていたのかもしれない。
状況を確かめるべく戻った時に、“イェーガー派”なるエレンを
いや、その前に、ガビに撃たれてそのまま意識を失った私が、正気を取り戻した時に見たのがジーク・イェーガーの全裸って、一体全体どういうことなんでしょう。
ユミルによるサービスタイムということか?あ゛り゛がどゔっ……(血涙)
きっとお兄さまの体を治したのも彼女だ。コレは今度会ったら、メイド服でも着てご奉仕しないとなりません。
肝心の目撃情報はというと、兵士たちが巨人化する私を見たらしい。
案内役としてハンジもいたようですが、お兄さまの爆発に巻き添えになったリヴァイを連れて、どんぶらこと川下へ流れていったそうです。ヒィズル国の童話で有名な『もも太郎』かな?
イェーガー派の中心人物は「フロック」という兵士のようです。飛行船の時に私に嫌悪感を露骨に出していた男ですね。
私を見ると、苦虫でも噛み潰したような表情を浮かべる。まぁ仕方ないね、私は裏切り者ですから。
本当ならここで「ねぇ、今どんな気持ち?調査兵団を裏切った女がいてどんな気持ち?(yyutニキ並感)」と、煽って差し上げたいところですが、私も鬼ではないのでね。また今度にしましょう。
ちなみに私についてはエレンの指示があったため、収容されていた場所から連れてきたらしいです。
そのことについては全く覚えていません。私のリアクションにフロックは、やはり、という顔をした。
目覚めた時も意識はあったものの、魂だけ抜け落ちたような状態だったらしい。
そしてその後、馬で移動中に私が巨人化した。
ユミルがお兄さまのピンチを察して巨人化させたのだと思う一方で、私の必要性があったのか?とも思ってしまいます。
「うーん……」
私が考えている最中だった。視線を感じて其方を向くと、フロックがこちらを見ている。ついで彼はお兄さまを見て、ゲロった。
フロックが明かしたのは、私にジーク・イェーガーの脊髄液を飲ませたことでした。ふぇぇぇ…?(歓喜)
「どういう…ことだ?」
お兄さまはフロックを睨んだ。
フロックは、自分が行った行動がエレンの指示ではなく、自身の独断であるものである、と語る。
さらに続けて、私を恨んでいることを本人を前にして語り、その兄もまた、憎んでいる──と告げた。
「俺の仲間はあんたに殺された、ジーク。アイツらの犠牲は
「………」
「お前もだ、アウラ・イェーガー。俺たちを裏切ったがゆえに、憎い。何より
お兄さまが庇うように私の前に立った。今トキメキで膝がガクガクして、すぐにでも倒れそうなんですけど。
ただ、協力関係なのに争われても困るんですよね。
お兄さまはただでさえ、リヴァイ・アッカーマンに陵辱(語弊)されたばかりだというのに。その結果服も無くなって全裸になっているんですよ?
身も心も疲れ切っているお兄さまに、これ以上の疲労は可哀想、というもの。
そもジーク・イェーガーを精神的にフルボッコにしていいのは妹たる私だけです。
でも、他人が曇らせたお兄さまもステキなのでやはり許します。
ですがリヴァイの件は許しません。ユミルに頼んで、何が何でもさらにヤツの身長を10センチ縮めさせてやります。
話を戻して、ここは私が一肌脱ぎましょう。安心してください、シャツは脱ぎません。
「お兄しゃまの
と、メス堕ち待ったなしの発情を見せるアウラちゃん。
顔全体ウットリとさせるイメージで口角を少し上げて、吐息を少し漏らすような感じで、人差し指を口元に押し当てます。
惚けきった私の様子に、数人の兵士が目を丸くして息を呑みました。美女の恍惚とした表情は堪らないでしょう。
例外は一様にドン引きしている。それでもあなたたち棒♂を持っている方々ですか?アウラちゃんの魅力に堕ちろ!特にお兄さま。
「………」
「ひゃんっ!」
半目になったお兄さまが、アウラちゃんのうなじを徐につかんだ。不意打ちすぎて変な声を出してしまいましたが仕方ないね。
フロックの、まるでもう助からない重体の患者を見るような視線がこちらに突き刺さります。
人を変態扱いするのやめてもらっていいですか?(あうゆき)
ですがこれで険悪ムードだった雰囲気がうやむやになり、場を仲裁することができました。
「あ、そう言えば……」
そして馬での移動になった時、不意に思い出した。結局なぜ私が連れてこられたのか、その理由がわかっていない。
アウラ・イェーガーを嫌悪しているフロックが連れてくる義理もないですし、何かしらエレンに頼まれたのか。それともジーク・イェーガーに頼まれたのか。
「お兄さま、お兄さま」
小声で兄の肩をつつくと、こちらに視線を向け、お兄さまは眉を寄せつつも耳を近づけてくださる。しゅき(即オチ)
「…なんだよ」
若干嫌そうな顔の兄に耳打ちするように、なぜ私が連れてこられたのか尋ねた。
正直言うと、くすぐりプレイを受けてから記憶が飛び飛びになって、よく覚えていません。
「は?」
不思議そうな顔をするならまだしも、兄は本気で私の言っていることがわからない様子。無意識の内に大きな声が出ていたお兄さまは周囲から集まった視線に気づいて、何でもない──と返す。
先ほどの今で、周りは私がまた頓狂な事を兄に言ったと思ったのか、馬の手綱を引く。
唯一フロックの視線だけ外れぬ中、お兄さまは今度顔ごと近づける。
ちゅーかと思って瞳を閉じて背伸びをしたら、片手で頰をつかまれた。冷えきった視線がご褒美です。
そう言えばこうして見ると、トム・クサヴァーのメガネが無くなっている。
爆発の衝撃で喪失してしまったのか。長い時間の直視は私がキャパオーバーしてしまうため、程々で視線を逸らします。
「話しただろ、俺」
「話したって、何を?」
「だから、お前との話し合いでだ」
兄の下げた声のトーンに合わせて会話をすれども、一向に意味がわからない。
確かに話し合ったけれど、それはお兄さまが色々と私に聞いたことについてではないようで、その後、くすぐりプレイの後のことを尋ねている。
何か話しただろうか?くすぐられた後に息も絶え絶えで話して、そして水たまりを見て──────見て?
何か見た気がするけれど、私は何を見たのだろう。
自分の瞳を見たような気もする。もっと別の何かだったのかもしれない。自分で表現しておいて、ひどく曖昧な表記になる。
なんだか雲でも見ている気分だ。思い出す度に、自分の体験した内容が形を変えてしまう。結果自分が何を見たのか、上手く思い出せない。
「────あれ?」
待て、私の瞳が奇妙な色に変わっていなかったか?死体の濁った瞳のような色ではなく、星のような色。例えるのが難しいですが、似た瞳を私は一度見たことがある。
それは、グリシャ・イェーガーがレイス家を強襲した時。
家族を守るように立っていた女性、フリーダ・レイス。
彼女が瞳に宿していたものと、酷似している。
四年前たしかケニー・アッカーマンが、瞳のことについては言及していた。私の瞳は、「王である証」だったと。
この場合の「王である証」とは、フリッツの血筋の話ではなく、始祖の力を持つことを意味する。
私もそれをわかっていたからこそうっかりユミルの名を口にして、ケニーに詰め寄られることになった。
その時点でもっと、深く考えるべきだったのかもしれない。
私はずっと、ユミルから力を借りているのだと思っていた。けれど流石に巨人化するのはおかしいだろう。度を越えている。
もちろん巨人化した原因が、お兄さまの“叫び”がきっかけであるのだとは思います。
しかし“叫び”の効果範囲はアニに聞いていた範囲と、お兄さまが叫んだ場所を想定して、せいぜい巨大樹の森の中が限度のはず。その外になると、効果は期待できない。
ただし効果範囲を抜きにして、お兄さまの脊髄液を摂取している人間には何かしら影響があったかもしれない。
エルディア人が“道”でつながっている以上、あり得なくはない。仮に影響があるなら、その症状や効果はわかりません。
「私……が?」
ユミルから借りているのではなく、私が始祖そのものなのだとしたら?
あり得ないとは思う。だって王家が始祖を継承した場合、その思想はカール・フリッツの“不戦の契り”に支配されるのだから。
でもユミルがわざわざお父さまに、フリーダを殺させたことにも違和感があった。それに、私が巨人に食われたことも。
すべてはお父さまの発狂を見るために用意されたものだと思っていた。
けれど、その悲劇が偶発的に起こったものなのだとしたら?ユミルの目的はグリシャの発狂ではなく、始祖の力に関するものだったとしたら?
レイス家強襲と、私が食われた出来事の前後は定かではない。
しかし私がお母さまに食われた時と巨人におどり食いされた時を比べて、後者の方がなぜか日数が経ってから目覚めた。よく考えてみればそこも違和感を覚える。
ユミルがもし私に始祖を宿らせたとして、その作業に時間がかかったのだとしたら、辻褄は合うのかもしれない。
アウラちゃんが部分的に始祖の力を使えたのも、もしかしたら「使えた」ではなく、「
私が「不戦の契り」の影響を受けないように、ユミルが意図的に調整していたのだとしたら?
それがもしだ、もし正しいとして、私に宿らせた理由は何なのだろう。
手元に置いておくためか?それとも別の理由があるのだろうか。
「………」
でも始祖が私なら、もしかして先程から私が部分的に記憶を覚えていないのは、「不戦の契り」が影響し始めたから──という可能性も考えられる。
腹の中が髪の毛でも詰まって消化不良を起こしているような──ゾワゾワとした、気持ちの悪い感覚がうずまく。
うずをまく?ま………?
マワ、マ、
「アウラ?」
怪訝な兄の顔が至近距離で見えて、視界に映る青色に息がつまった。
一気に吸い込んだ空気を細々と出して、妙にチカチカと光る景色に自然と眉間にチカラが入る。
気づけば額には汗が滲んでいた。その気持ち悪さに手で拭うと、すべった滴が宙を舞って、鉛色の空を反射する。
「…覚えてないんだな?」
「う、ん…」
「……そうか、わかった」
お兄さまはそれ以上、深くは聞いてこなかった。代わりに手を強く握ってくれる。
そのまま引っ張るように歩いた姿がなんだか、古い古い、少女の姿と重なった気がした。
その在り方は逆だった。あの時は『×××××』が彼女の手を引いたのだから。手に伝わる感触だって、まったく違う。彼女の手はもっと細くて骨の感触がする。それはでも、『×××××』も似たり寄ったりな形だ。
でもお兄さまの手はゴツゴツしている。男と女の違い。大人と子供の違い。
それを全部ひっくるめて今の私が覚えたのは、無性な安心感。
そこから込み上げてくるのは、自分でも形容しがたい感情である。
溢れてきた感情は眼球のある場所から滲み出てくる。自分の表情がバレないように下を向くと、またそこには水たまりがあって。
私がいる。私がいて、私がいて、私がいて私がいて私がいて私がい
私がいる。
私は知っている。
私がこれから、すべきことを。
“私たち”が教えてくれる。
私たちが教えてくれた。
『×××××』──────「アウラ」の、存在の仕方を。
向かう先はシガンシナ区。
エレンがどうなっているか、会いたいね。
アウ「フロックくん(ニチャ)」
ジク「恐れることはないんだよ(子安ボ)」
エレ「友だちになれよ…(圧迫面接)」
フロ「」