ジョジョの奇妙な鬼殺の冒険   作:レイファルクス

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第7説《過去》

 

「これならどうだ!?《フルハウス》!」

 

 

「悪いが俺の勝ちだ。《ストレートフラッシュ》」

 

 

「何っ!?くそ~、また負けたぜ~」

 

 

ダービー兄弟のゲームでトランプを手に入れた承太郎はその後の用事を済ませ、蝶屋敷に戻り、早速蝶屋敷の面々とトランプで遊んだ。

 

 

そして数日後、承太郎は遊びに来ていたポルナレフとポーカーをしていた。

 

 

「お強いのですね、空条さん」

 

 

二人の勝負を見ていたアオイは感心していた。

 

 

「ポーカーは如何に役を揃えるのかが鍵だ。役さえ覚えれば誰でも遊べる」

 

 

「でも、それが一組しか無いのが残念です。なほたちも遊びたがっていましたから」

 

 

アオイが『なほたち』とは、しのぶが任務の時に保護した『高田なほ』、『寺内きよ』、『中原すみ』の三人娘のことである。

 

 

「なら今丁度終わったから、彼女たちを呼んで遊ぶとしようか」

 

 

トランプを揃え終えた承太郎はなほたちを呼びに行った。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

「今回はどんな遊びにしますか?」

 

 

「できれば簡単なのがいいです」

 

 

「うんうん」

 

 

承太郎はなほたちを連れて部屋に戻ると、早速なほたちはトランプで遊ぼうとしていた。

 

 

「なら神経衰弱はどうだ?」

 

 

「「「しんけいすいじゃく?」」」

 

 

承太郎の提案になほたちは頭を傾げる。

 

 

「実際にやってみるか。ポルナレフ、手伝ってくれ」

 

 

「あいよ」

 

 

承太郎はトランプの束からジョーカーを抜き、残ったカードをシャッフルする。そしてカードの束を二つに分け、その内の一つをポルナレフに渡した。二人はカードを裏向きのまま畳の上に散りばめた。

 

 

「これで準備完了だ。まずは俺からやろう」

 

 

承太郎は手前にあるカードをめくる。

 

 

「スペードの6…か」

 

 

承太郎は次に自分から少し遠目のカードをめくる。

 

 

「ダイヤの6…完成だ」

 

 

承太郎は二枚のカードを手元に集めた。

 

 

「こうやって、同じ数字のカードを集め、最後に一番多くのカードを集めた者の勝ちだ。そしてペアを揃えた者はもう一回めくることができる」

 

 

そう言って承太郎はカードをめくると、ハートのQとクラブの3が出た。

 

 

「ペアが揃わなかったらそこで終了、次の人に番が回る。次はポルナレフの番だ」

 

 

「あいよ」

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

その後承太郎、ポルナレフ、なほ、すみ、きよ、アオイは神経衰弱で遊んだ。

 

 

結果は

 

 

承太郎→6

 

 

ポルナレフ→0

 

 

なほ→4

 

 

すみ→3

 

 

きよ→6

 

 

アオイ→7

 

 

である。

 

 

「アオイさんの勝ちです!」

 

 

「たまたまよ、たまたま」

 

 

「ポルナレフさん、弱いですね」

 

 

「放っておいてくれ…」

 

 

アオイはちょっと照れくさそうに頬を掻き、ポルナレフは落ち込んでいた。

 

 

「承太郎、何をしていたんだい?」

 

 

そこに花京院がやって来た。

 

 

「花京院か。今このメンバーで神経衰弱をしていたんだ」

 

 

「神経衰弱か、懐かしいな。僕も昔は一人で神経衰弱をしていたもんだ」

 

 

「花京院さんも神経衰弱をやったことがあるんですか?」

 

 

花京院の独り言にすみが反応し、質問をする。

 

 

「ああ、子供の頃は友達がいなかったからよく一人で遊んでいたんだ」

 

 

「……ふむ、この大人数なら"大富豪"ができるな」

 

 

「「「「「「大富豪?」」」」」」

 

 

「ああ。大富豪は最低でも四人いないとできない遊びでな、大人数でやるものなんだ」

 

 

「やり方はまずカードを全員分配り、ダイヤの3を持っている人からカードを出すんだ。そしてその数字より大きい数字のカードを順番に出すんだ。強さの序列は3が一番弱く、2が一番強い、そして最初に手札を全て使い切った人が勝利、大富豪の称号を得る」

 

 

「2位が富豪、3位が四人なら貧民、五人以上なら平民になり、最後から数えて2番目なら貧民、最下位の人が大貧民になる」

 

 

「聞いたことがある、大富豪のルールには様々なルールがある…と」

 

 

「"8切り"や"都落ち"、"スペ3返し"とかだろ?ルールを知ってるならやらないか?」

 

 

「是非とも」

 

 

「なら私たちは側で見てます」

 

 

なほたちは立ち上がり、なほは承太郎、すみはアオイ、きよは花京院の側に寄った。

 

 

「なら最初は複雑なルール無しでやろうか」

 

 

承太郎はトランプを一旦集め、シャッフルする。そしてカードを一枚ずつプレイヤーであるポルナレフ、花京院、アオイ、自分に配った。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

「じゃあまずはダイヤの3を持っている人がカードを出してくれ」

 

 

承太郎はカードを全て配り終えると、ダイヤの3を持っている人にカードを出すよう指示した。

 

 

「最初は俺からのようだな」

 

 

どうやらダイヤの3を持っているのはポルナレフのようで、ポルナレフはダイヤの3を出した。その後花京院、アオイ、承太郎の順番でカードを出していった。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

「どうやら、僕が出したカードが最後のようだね」

 

 

花京院がダイヤのAを出した後、誰もカードを出さなかったので、捨て山は端に退けられた。

 

 

「捨て山は退けるんですか?」

 

 

「ああ、そうしないとカードを出せないからね」

 

 

花京院はそう言いながらクラブとハートの4の2枚組(ペア)を出した。

 

 

「ほぉ…?花京院、中々やるじゃないか。神崎、次に出すのはこれよりも大きい数字の"同じ枚数"だ」

 

 

「えっ?"同じ枚数"…ですか?」

 

 

承太郎の説明にアオイがオウム返しのように聞き返した。

 

 

「そうだ。相手が出した枚数と同じ枚数のカードを出さなくてはならない。もし無いのならパスするしか無い」

 

 

アオイは自分の手札を見つめる。そして

 

 

「……すみません、パスします…」

 

 

パスを選んだ。

 

 

「分かった。なら次は俺だな…、これだ」

 

 

承太郎が出したのは、スペードとハートの7だった。

 

 

「おっ、これなら俺も出せるぜ」

 

 

ポルナレフはダイヤとハートの10を出す。

 

 

「パス」

 

 

「パスです…」

 

 

「俺は…、これだ」

 

 

承太郎はクラブとスペードの2を出し、捨て山は流された。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

「これで最後です…。はぁ、私が最下位ですか」

 

 

アオイが持っていた最後のカードが流され、勝敗は決した。順位は

 

 

大富豪→花京院

 

 

富豪→承太郎

 

 

貧民→ポルナレフ

 

 

大貧民→アオイ

 

 

である。

 

 

「2回目からはルールが追加される。ルールは手札の交換、大富豪は大貧民と二枚、富豪は貧民と一枚手札を交換する。そして交換するカードは大貧民と貧民は手札の中にある"一番強いカード"を、大富豪と富豪は手札の中にある"一番弱いカード"を交換するんだ。因みに平民は手札の交換は無いからね」

 

 

大富豪である花京院は大貧民であるアオイと、富豪である承太郎は貧民であるポルナレフからカードを交換した。

 

 

「交換が済んだら、大貧民からカードを出してくれ」

 

 

アオイは言われた通りにカードを出した。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

「はぁ~、疲れました…」

 

 

「アオイさん、お疲れ様です」

 

 

大富豪を終えたアオイはルールを覚えるのに疲れ、それをなほが労った。

 

 

「覚える決まりが多すぎます。捨て山に8が出た時に捨て山を流す"8切り"、大富豪が次の番に一位になれなかった時に強制的に大貧民になる"都落ち"、ババが出た時の対抗策である"スペードの3返し"」

 

 

「他にも同じ数字を4枚同時に出して力の序列を逆転させる"革命"や数字を連続で並べた状態で出す"階段"とかもあるね」

 

 

花京院の説明にアオイは頭の中がこんがらがりそうになった。

 

 

「まあそんなに難しく考えることは無いさ。分からなかった時は僕たちが教えるから」

 

 

「その時はよろしくお願いします…」

 

 

「お願いされました。…んっ?承太郎、どうしたんだ?」

 

 

花京院は承太郎が立ち上がったのを見て質問をする。

 

 

「ずっと座りっぱなしだったんでな、体を解そうとしただけだ」

 

 

承太郎はその場で背伸びをしながら答えた。

 

 

「承太郎!おっ、花京院にポルナレフもいるのか。なら丁度良かった」

 

 

そこにアヴドゥルが慌てた様子で文字通り"飛んで"来た。

 

 

「どうしたアヴドゥル、そんなに慌てて」

 

 

「緊急指令だ。『那田蜘蛛山(なたぐもやま)』と言う山に鬼がいると言う情報を掴んだのだが、送り込んだ隊員からの連絡が途絶えたのだ」

 

 

「なるほど?そこで俺たちが救援に向かうことになった訳か」

 

 

ポルナレフがアヴドゥルが伝えようとしていたことを口にする。

 

 

「その通りだ。この任務に関しては蟲柱の胡蝶殿とその継子の栗花落殿、水柱の鱗滝殿とその補佐の二人が同行する手筈になっている」

 

 

「了解した。出立は何時だ?」

 

 

「準備が出来次第、と言ったところだ」

 

 

承太郎の質問にアヴドゥルが答えると、承太郎は壁に立て掛けていた刀を腰に差し、花京院、ポルナレフも準備万端と言った感じになり、玄関に向かう。

 

 

そして玄関でアオイが三人に切り火をして、那田蜘蛛山へ出立した。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

炭治郎side

 

 

俺は竈門炭治郎!元鬼殺隊日柱竈門炭十郎の息子だ!

 

 

俺は今任務で那田蜘蛛山に妹の禰豆子と同期の我妻善逸(あがづまぜんいつ)嘴平伊之助(はしびらいのすけ)と一緒に来ているんだが、鬼たちの猛攻で俺と禰豆子以外バラバラの所に飛ばされてしまったんだ!

 

 

そして俺たちの前に鬼が現れたんだ!俺と禰豆子は刀を抜いて戦おうとしていたんだが、どうも鬼の様子がおかしいんだ。何かあったのか?

 

 

炭治郎side end

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

(るい)side

 

 

やぁみんな、僕は十二鬼月、下弦の伍・累だよ。

 

 

今僕の目の前に鬼狩りがいるんだけど、僕は彼の姿を見て驚いたんだ。

 

 

額の左側にある痣…、市松模様の羽織…、背中に箱は背負ってはいないけど、間違いない。

 

 

彼は僕が忘れていた想い出(もの)を思い出させてくれた恩人だ。

 

 

累side end

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

「ねぇ君、君の名前って竈門炭治郎?」

 

 

「なっ…、何で俺の名前を?!」

 

 

累が炭治郎の名前を言い当てた途端、炭治郎は驚愕した。

 

 

「信じられないかもしれないけど、僕は"前世の記憶"と言うものを持っているんだ。僕は前の世界、那田蜘蛛山(このばしょ)で柱に頚を斬られたんだ。そして僕が見た光景は君が僕の体に手を置いていたんだ」

 

 

「その時に僕は思い出したんだ、『本当のお父さんとお母さんの温もり』を」

 

 

累は前世の出来事を話し始めた。炭治郎は匂いで嘘を言っていないことを嗅ぎ取り、禰豆子と一緒に聞くことにした。

 

 

「そして僕はお父さんとお母さんと一緒に地獄の業火に焼かれた。その後僕はこの世界で再び産まれたんだ。前世の記憶を持って」

 

 

「それから僕は不治の病を患った。前世では"どんな状態でも生きたい"と思っていたけど、今は違う。病を患った時はできるだけお父さんとお母さんと一緒にいたいと思った」

 

 

「けど、僕の目の前に無惨が現れて、『鬼になれば二度と病に苦しまないで済む』と言ったんだ。僕はその誘いを頑なに断ったけど、無惨は問答無用で僕を無理矢理鬼にしたんだ!」

 

 

累が声を荒げた瞬間、炭治郎は累から"怒り"と"憎しみ"の匂いを嗅ぎ取った。

 

 

「このままではお父さんとお母さんを喰い殺してしまう。そう思った僕は夜中にこっそりと家を脱け出したんだ。でも、お父さんとお母さんは僕の考えを読んでいたのか、僕を追って来たんだ」

 

 

「僕はお父さんとお母さんを喰い殺してしまうかもしれないって言ったら、『そんなことは関係ない』って言ってくれたんだ。そして僕たちは那田蜘蛛山(このやま)に逃げ延びたんだよ」

 

 

「それからは大変だった。日に日に食人衝動が強くなって、その度にお父さんとお母さんから血を飲ませてもらった。血を飲めばある程度食人衝動は収まるからね。それでも僕は幸せだった、お父さんとお母さんと一緒にいれたから」

 

 

「でも、その幸せは終わってしまった。お父さんとお母さんが毒蜘蛛に噛まれて死んでしまったんだ。僕はお父さんとお母さんが死んだ後、一人で暮らしていたら鬼狩りに追われた鬼が入って来たんだ」

 

 

「静かな暮らしが壊される。僕はそう思って鬼狩りを追い払ったんだ、一人の犠牲者も出さずにね。そして僕は鬼にこう言ったんだ」

 

 

『この山で暮らすのはいい。でも、自分の身は自分で守れ。そして人間を絶対に喰べるな。この約束を破れば太陽に晒す』

 

 

「…ってね。最初の内は人間を喰べなかったけど、鬼が増える内に約束を守らない奴もいたから、太陽の光が当たる場所に固定させて殺したよ」

 

 

炭治郎は累の頑なな意思に驚いていた。

 

 

「僕も太陽の光を浴びて死のうと思った。でも、できなかった。その理由は"守るため"なんだ」

 

 

「守る…?何を」

 

 

「山の麓の村の人が捧げた"生け贄"だよ。僕は何時の間にか村の人たちに『蜘蛛神様』と呼ばれていて、自分たちを殺さない代わりに生け贄と供物を捧げるようになっていたんだ」

 

 

累の告白に炭治郎の心の中には怒りが渦巻いていた。

 

 

「僕はその生け贄にされた人たちを他の鬼から守っていたんだ。空腹に耐えられなくなった時には、その人たちから血を少し貰ったりしたけど、生け贄にされた人たちはみんな無事だよ」

 

 

累の言葉に嘘を感じなかった炭治郎は少しだけ怒りが治まった。

 

 

「その人たちは、今何処にいるんだ?」

 

 

「山頂のお堂、その近くの小屋にいるよ。案内するからついて来て」

 

 

累は先導するように歩き出し、炭治郎と禰豆子は累の後を追った。そして山頂に着くと、累は一つの小屋を指差した。

 

 

「あの小屋の中にみんないるよ。あそこは太陽の光がよく入るから、僕たち鬼は迂闊に近寄れないんだ」

 

 

するとお堂の中から承太郎たちが姿を現した。

 

 

「…お兄さんたち、誰?」

 

 

「俺は鬼狩りの空条承太郎だ。このお堂の中にある白骨死体は誰なのか知ってるか?」

 

 

承太郎はお堂を親指で指しながら累に質問をする。

 

 

「その死体は僕のお父さんとお母さんだよ。毒蜘蛛に噛まれて死んじゃったんだ」

 

 

「……そうか」

 

 

「それと、お堂の中には迷子になって餓死で死んじゃった鬼狩りの死体もあるんだけど、供養してくれないかな?僕一人じゃどうしようもできなくて」

 

 

「それは…「分かった。俺たちが何とかしよう!生け贄にされた人たちも俺たちが麓の村まで送り届けるよ!」おっ、おい炭治郎」

 

 

累のお願いを承太郎たちは渋ったが、それを炭治郎が承諾した。

 

 

「おい炭治郎、今のはどう言うことだ?」

 

 

「実は…」

 

 

炭治郎は承太郎たちに累が話したことを伝えた。

 

 

「なるほどな…。おい、累と言ったか?彼らは俺たちが何とかする」

 

 

「……ありがとう、お兄さん」

 

 

累が承太郎にお礼を言ったその時、承太郎たちの側にしのぶとカナヲ、錆兎と真菰、義勇が現れた。

 

 

「空条さん、大丈夫でしたか?」

 

 

「胡蝶に栗花落、鱗滝に冨岡か。丁度良かった」

 

 

承太郎はしのぶたちに炭治郎から聞いたことを話した。

 

 

「そうでしたか。坊や、今までよく耐えましたね。えらいですよ」

 

 

しのぶは累の頭を優しく撫でた。

 

 

「お姉…さん、うぅぅ、うわぁぁぁあぁぁ…(泣)」

 

 

累はしのぶに抱きつき、涙を流した。しのぶは累が泣き止むまであやし続けた。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

「お姉さん、もう大丈夫。ありがとう」

 

 

累はしのぶから離れ、あやしてくれたお礼を言った。

 

 

「もう僕には心残りは無いよ。さぁ、僕の頚を斬って」

 

 

累は自ら自分の頚を差し出す。

 

 

「私が斬るわ。『水の呼吸 伍ノ型 干天(かんてん)慈雨(じう)』」

 

 

真菰は刀を抜き、全ての呼吸の中でも『慈悲の剣撃』と呼ばれる型で累の頚を斬った。

 

 

「(痛みを全く感じない。それどころか、優しい雨に打たれているような感じ…)ありがとう、お姉さん…」

 

 

「今度は、鬼がいない世界で生まれるといいね」

 

 

「うん…、僕も、そう…思う…、よ…」

 

 

累は鬼がいない世界で再び生まれることを願いながら崩壊した。そしてそこに残ったのは、累が着ていた服だけとなった。

 

 

「まずはこの子の供養をしよう」

 

 

「そうですね、小屋の中にいる人たちにも協力を仰ぎましょう」

 

 

その後承太郎たちは小屋の中にいた人たちに事情を説明すると、全員が涙を流し、累の死を悲しんだ。

 

 

そして自ら供養の手伝いを申し出て、お堂の奥の地面を掘り、そこに累の両親の遺骨を並べ、その間に累が着ていた服を入れ、その穴を埋めた。

 

 

穴を埋め終えた一同はその墓の前で手を合わせ、黙祷を捧げた。

 

 

黙祷を捧げると同時に墓を照らすように朝日が登った。

 

 

そして承太郎たちは山を降り、生け贄にされた人たちを村まで送り届けた。

 

 

その後那田蜘蛛山は村の人たちが管理するようになり、墓の前にはその山に咲いていた花が添えられるようになっていた。

 

 

 

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