遊☆戯☆王デュエルモンスターズ【Highlander・Twelve】 作:CO2
プロローグ Overture from the ultimate
皆さん、こんにちは。僕の名前は
「ゆうか」なんて女みたいな名前だけど、僕はれっきとした男だ。
18歳。血液型はO型で、生まれた日にちは4月16日。すなわち牡羊座。僕のプロフィールはこんなところか。
僕は今、船上にいる。孤島に建造されたデュエリスト養成学校である「デュエル・アカデミア」を卒業し、船での帰路に着いていた。
ここで「
まず、この世界には「デュエルモンスターズ」というカードゲームが存在する。まあ簡単に言えば、「デュエルモンスターズ」を使って遊ぶ事をこの世界では「
そして単にカードゲームとは言うものの、それは子供同士の遊びなどでは無く、れっきとしたスポーツとして確立されいる。
ひとたび街を歩けば、
まあ、
そして、僕その
単刀直入になるが、僕には前世の記憶がある。それもフラッシュバックするなんて曖昧なものじゃなく、鮮明な記憶。どうやら僕は、記憶を持ったまま生まれ変わってきてしまったわけだ。
僕のその時の名前は何だったか、どんな性格だったか、何歳で死んだのか、なぜ死んだのか、友達は何人いたか、恋人はいたのか…etc
そんなことを事細かにきっちりと、まるで昨日のことのように覚えている。
それを思い出すたび、あの頃に戻りたいと感じる事があるが、それはかなわない事だと自覚して思考を止める……。
そんな事を時々繰り返すのが、今の僕の現世での日常となっている。
と、そう考えているあいだにも僕はこの思考を繰り返し、そんな自分に愁えを覚えているわけだが。
まあ、そんなことはどうでもいい。今は過去の事より、僕の今の日常の話をしよう。
はっきり言うが、ここは遊戯王の世界である。
驚く事に、テレビを付ければデュエル大会の中継が放送されていたり、歴史の本を読み漁ってみれば、ヒトデ頭の初代決闘王の顔写真が載っていたり、一度町を歩けば2人の人間が向かい合わせに立って得体の知れないモンスターを従えていたり、挙句の果てに実家のある町の隣町の名前がネオ童実野シティだったりと、本当に前世で言う遊戯王の世界なのだ
まあ僕にとってはもはや当たり前な現実だから今更な気分。
そして、繰り返すが僕はそんな世界で、デュエルを学ぶ為の学校であるデュエルアカデミアを卒業したわけだ。
島に建設されたアカデミア本校は、確か遊城十代(彼も教科書に載っていた)が主人公であるアニメ「遊戯王デュエルモンスターズGX」の舞台。今は丁度、現世で言うアニメ「遊戯王5D's」の時代。「遊戯王デュエルモンスターズGX」の時代から数十年が経過してしまっているのだ。
それこそ遊城十代や初代決闘王が教科書に載っている時代なのだ。確か、主人公は不動遊星だっけ。
だが彼らに関して覚えている情報はほんの少しだけ。
遊城十代と武藤遊戯に関してはこの世界の教科書に載っている程度にしか分からず、不動遊星に関しては名前のみを覚えている状態だ。
つまり、俗に言う原作知識は無いに等しいのである。
余談だが、この世界のネットやテレビを見てみると、どうも「現実世界」という小説が存在するらしい。
もちろん二次創作物ではなく、それも有名な一世紀以上前の小説家が書いた作品だ。
その小説の内容は現実世界(僕にとっては前世の世界)そのものであり、ただの一般人の日常を描いたものだった。
どうやらこの世界における日常的な風景と僕の前世の日常的な風景は大きく違っているらしく、この世界では不思議な力で○○というのが当たり前になっているわけだ。
そんななかで、“もしこの世界に不思議な事が起こらなかったら”というテーマを題材とした「現実世界」という作品は大いにヒットし、その作品を書き上げた作家、三沢大地は、その影響で世界的に有名になった。という話だ。
ふと思考を止め、腕時計を見る。どうやらこの船に乗って、あと5、6分ほどで2時間が経過するようだ。
航行時間は丁度2時間を予定しているとの話だが、陸が一切見えてこない。おまけに船も10分ほど前から動いていないようだ。いったいどういうことだろうか……?