悪魔も泣き出す召喚獣   作:ミステリーフード

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更新遅れて申し訳ない。




Mission7

Dクラスとの試召戦争は、明久がDクラス代表の平賀を倒したことによってFクラスの勝利となった。Fクラスの人達は格上のクラスに勝ったので歓声を上げているが、負けたDクラスの人達は設備がFクラスの物と入れ替わってしまうということに嘆いていた。

 

「やっぱり吉井は強いな」

 

平賀はそう言って明久を称賛した。

 

「ありがとう。でも何で姫路さんがこっちにいるって分かったの?」

 

明久が疑問に思うのも無理はない。新学期初日に試召戦争を仕掛けたのは、切り札である姫路の存在を悟らせず、Dクラスに奇襲をかけるためである。明久がいなければ作戦が失敗し、敗北していた可能性もあった。

 

「ああ、何の策もなく戦争を仕掛けくるとは思わなくてね、念のための保険だよ」

 

それを聞いて明久は納得した。

 

「Dクラスの代表、そろそろ戦後対談を始めてもいいか?」

 

「ああ、分かった。それじゃあな吉井」

 

そう言って平賀は雄二と戦後対談を始めた。

 

「それじゃあ、負けた俺たちDクラスはFクラスに教室の設備を明け渡せばいいのか?」

 

平賀は雄二にそう聞いた。確かに負けた上位クラスは下位クラスと設備を入れ換えるのだが

 

「いや、設備の入れ換えは別にいい。そのかわり、一つ頼みたいことがある。」

 

それを聞いたFクラスの面々は驚愕した。何のためにDクラスに勝ったか分からないからである。

 

「まあお前ら落ち着け。いいか、俺たちの目的はAクラスだ。これはAクラスとの戦争の為の布石だ。それにここで設備を入れ換えると、満足してやる気がなくなる奴が出てくるだろ?」

 

雄二がそう言うと、何人かは露骨に目を逸らした。どうやら言われたことが図星だったようだ。

 

「……それで、頼みって一体何なんだ?負けた以上、無理のない範囲で聞くけど?」

 

平賀は先にそう釘を打った。そうでも言わないと、どんな無理難題を言われるか分からないからである。

 

「なに、そんなに難しいことじゃない。Bクラスの外にあるあの室外機を、指示を出したら壊して欲しいんだ」

 

雄二に言われたことに、平賀は悩んでいた。頼みを聞けば設備を入れ換えなくてもよいが、先生方に目をつけられる可能性があるからである。数秒の間考えて、平賀は頼みを受けることにした。

 

「了解した。それで設備が守れるのなら安いからな」

 

「懸命な判断だな。それじゃあ帰らしてもらう」

 

雄二はそう言うと教室を出ていった。明久は教室を見渡して、一人の女子に声をかけた。

 

「……あっいた!ねえ宣戦布告の時に貰ったクッキー、とても美味しかったよ。ありがとう」

 

明久はお礼を言いつつ笑顔を浮かべた。話しかけられた女子は

 

「えっあ……ありがとう。まっまた味見頼んでもいい?///」

 

顔を赤くしながら明久にお礼と頼みごとをした。

 

「もちろん」

 

明久はその後少しアドバイスをしてDクラスを出た。

 

 

 

 

 

 

 

明久は家に帰ろうとしたが用事を思いだし、先に自身が経営する何でも屋『Devil May Cry』に向かった。

 

(事務所の冷蔵庫に手作りのピザが入れっぱなしだったな……事務所のオーブンで焼いておかないと)

 

明久がそんなことを考えて事務所に向かった。事務所の前に着くと、何故か明かりがついており、しかも何やら香ばし匂いが漂ってきた。

 

(は?えっ何泥棒?それにしては大胆だし、それにこの漂う匂いってどう考えてもピザが焼けてる匂いだよね?…………………まさか!)

 

不安を覚えつつ事務所に入ると、オーブンの前でピザが焼けるのを今か今かと待っている赤いロングコートを着た銀髪の大柄な男がいた。明久はため息をつくと、その男に話しかけた。

 

「……一体何をしてるんですか?ダンテさん」

 

声をかけられた男……ダンテは明久の方を向くと、何の悪びれも無く

 

「ああ帰ってきたか。腹が減ってな、なんかねえか?」

 

などと言った。明久は呆れつつ

 

「ピザが焼けるのを待ってください」

 

と冷静にかえした。

 

 

 

 

 

 

ピザが焼け、二人で食べ終わると

 

「それで、ダンテさんは何で此処にいるんですか?」

 

明久が話を切り出した。

 

「ああ、はなせば長くなるが…………」

 

ダンテが此処にいる理由は実にくだらないものだった。

 

何でも、事務所の修理に三ヶ月から半年はかかるらしく、その間はホテル暮らしになるはずだったのだが、早々にお金を使い果たし、知り合いに頼んでも

 

「無理」

 

「自業自得」

 

「お金を貯めておかないのが悪い」

 

などと言われたらしい。困ったダンテさんは修理屋と交渉し、工事期間が伸びる代わりに修理費を減らすことに成功した。そのお金で日本に渡り、修理が終わるまで明久のところで世話になるつもりのようだった。

 

それを聞いた明久は呆れつつも

 

「はぁ、分かりました。別に居てもいいですが、依頼の手伝い位はしてくださいね」

 

ダンテの居候を承諾した。

 

「そいつはありがたい Thank you 」

 

「それじゃあダンテさんは事務所のソファーを使って下さい。僕は家に帰ります」

 

「世話になるぜ、馬鹿な坊や」

 

明久はため息をつくと、家に帰って行った。

 

「はぁ、なんか今日は疲れた」

 




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