第1話〜松原陽斗IN羽丘
突然だが······人生には、誰もが予測不可能な出来事が起こったりするものである。
この小説の主人公である、松原陽斗『まつばら·はると』にもそんな出来事が起こったりする。
松原陽斗···誕生日は5月11日。
血液型はA型。身長は160cm。
女の子とよく間違えられる程の可愛い容姿。髪の色と形は水色のツインテールのような特徴的な髪型。
一人称は『ボク』。
趣味·特技は空手、八極拳(中国拳法)、その他格闘技全般、和楽器全般(小学生の頃までやってた)、指圧マッサージ。
好きなものは、肉まん、ハンバーガー、ブラックコーヒー
嫌いなものは、特に無し(甘いものはあまり好きじゃない)
陽斗には同じ誕生日だが2個上の姉、松原花音がいる。花音は、最強のエンタメガールズバンド、『ハロー、ハッピーワールド!』、通称は『ハロハピ』のドラム担当である。
性格は臆病で『ふぇぇ』が口癖の少し頼りない女の子。更に、極度の方向音痴で初めて行く場所では必ず迷子になる。しかし、意外と度胸があり、いざという時の勇気は人一倍ある······花音はそういう姉である。
陽斗は、物心がつく前から花音と一緒に遊んだり、方向音痴で少し頼りない所がある花音を守る為に様々な場所の地理を覚えたり、色々な格闘技を習う等、姉想いの優しい男だった。
しかし、それ故に小さな頃から花音以外の女性との交流が無かった為、今時の男の子としては珍しい純情な性格になってしまった。
女性とまともにお喋り出来ない、水着の女性を見ただけで気絶する等の重症っぷりだ。
そんな陽斗の運命の歯車は、とある学園に入学した事で、大きく動き出したのだった······
※4月某日、とある高校の掲示板。
陽斗(はぁ···鬱だ···何でボクがこんな······)
この日、陽斗はとある高校の入学式だった。掲示板には、所属するクラスの割り当てが表記してある紙が貼られている。
しかし、陽斗はそれを見て絶望に満ちた顔になっている。何故なら······
女子1「私は···A組ね!」
女子2「わぁ♪一緒ね♪」
女子3「B組かぁ···」
女子4「アタシ、C組!」
女子達「わぁ~♪わぁ~♪」「キャー♪キャー♪」
陽斗(周りに女の子がたくさんいる学校に入学しなきゃならないんだーーーー!)
掲示板のクラス表に書かれている名前と周りにいる新入生の約8割が女子だからだ。
陽斗が入学したのは、『私立羽丘学園高校』。数年前まで女子校だったが、少子化による生徒数の減少によって、
共学となり男子も入学出来るようになった。しかし、まだ女子校だった余韻が残っている為、入学者は女子の方が多く男子は全体の約20%しかいない。
普通の男子ならハーレムだと喜ぶだろうが、女の子が大の苦手である陽斗にとっては地獄にいるのと変わらないのだ。
陽斗(うぅ···本来受験する男子校が突然廃校になってなければ···不祥事起こした校長が憎い···)
陽斗は、本来女子が1人もいない男子校を受験するはずだったが、そこの校長が不祥事を起こしてしまい、急遽廃校となってしまったのだ。
そんな事があり、代わりに受験出来る男子校を探したが見つからず、先生の勧めで仕方なく羽丘を受験して合格して今日に至る······という訳だ。
女子1「これから体育館行こう〜!」
女子2「うん!」
陽斗(ボク···これからここでやっていけるかな?···自信がないよ···)
陽斗は、自分のクラスに行こうとする女子達を見送りつつ、仕方ないと言わんばかりに自分の名前を探した。
陽斗(ボクはA組か。男子は······ボクを入れて10人か。まぁ、いないよりましか。)
陽斗は、自分のクラスは1年A組である事を確認して、入学式が行われる体育館に向かった。
午前9時の羽丘学園。入学式が行われている体育館の壇上には生徒会長と副会長が挨拶している。
氷川日菜「ああ〜テステス!···皆〜!入学おめでとう!生徒会長の氷川日菜です!」
壇上でマイクテストしてから、新入生に向けて挨拶しているのは、生徒会長の氷川日菜だ。
。同じ芸能事務所所属のアイドルで結成されたアイドルガールズバンド、『Pastel*Palettes (パステルパレット)』、通称『パスパレ』のギター担当である。
陽斗(へぇ~っ、あの有名なアイドルバンドのギタリストが生徒会長か···)
パイプ椅子に座っている陽斗が心の中で関心していると···
「羽丘は勉強も大事だけど〜生徒会長的には〜···るん♪ってしよ〜っ!!」
バサッ〜!!
新入生達「わぁ~~♪」
羽沢つぐみ「日菜先輩!原稿〜!!」
突然、日菜は意味不明な擬音系の言葉と共に、挨拶文の原稿用紙をばら撒いてバンザイした後、新入生達に向けて手を振った。
日菜の隣にいた、副会長の羽沢つぐみが慌てて原稿用紙を拾い集める。
そして、新入生達は盛り上がっている。
陽斗(うん···関わっちゃいけない人だ·········)
日菜の奇想天外な行動を見た陽斗は、日菜とは関わらない方が身の為だと心に決めた。
その後は、何の問題も無く入学式が終わり、陽斗を含む1年A組の生徒は、担任の先生に連れられて、教室に向かった。
第1話終了!
羽丘学園高校の入学式を無事に終えた松原陽斗でした。次回は、最初のホームルームと陽斗の姉である松原花音の登場です。