昼休みが終了し、羽丘体育祭は午後の部に突入する。最初の競技は借り物競争である。
スタート地点から約10m先に設置された机にある4枚の封筒の内、どれか1枚を選び、中にある紙に書かれたモノを借りてきて、ゴールまでたどり着き、審判役の教師がお題のモノと借りてきたモノが合ってるか確認して、OKだったらゴールが認められ、NOだったら失格として4位となる。
まず最初の借り物競争は、3年生から行われる。紅組からはRoseliaの湊友希那が出場する。
友希那「あまり体力は使わないみたいだから助かるわ。」
友希那を含む借り物競争に出場する女子達がスタート地点に着く。
体育教師「よーい···」
パンッ!
体育教師のスターターピストルの発射音と同時に友希那達が、お題の封筒が置いてある机に向かって走る。そして、友希那達は封筒を選び中の紙に書かれているお題のモノを確認する。友希那の紙に書かれているのは···
『同じ学年の人の眼鏡』
このお題を見た友希那は、一瞬迷ったがすぐに思いつき、3年B組の席へと急いだ。
※3年B組の席
友希那「大和さん。眼鏡を貸してくれるかしら?」
麻弥「分かりました!どうぞ!」
3年B組の席に着いた友希那は、眼鏡をかけているパスパレの大和麻弥に、眼鏡を貸してほしいと頼み、麻弥は快く承諾してかけていた眼鏡を外して友希那に貸した。
友希那「ありがとう。」
友希那は麻弥から眼鏡を借りると、何故かその眼鏡をかけてゴールまで走ろうとした。しかし···
友希那「あらっ?急に目眩が···」
フラッ······
麻弥の眼鏡の度が強いので、目眩をおこしてフラフラっと歩いている。
麻弥「いや、かけなくていいんですよ!?」
日菜「あははは!面白ーい!」
リサ「もう〜何やってるの、友希那〜!」
薫「ふふふ···お茶目さんだね。儚い···」
それを見た麻弥は友希那にツッコミを入れ、日菜は腹を抱えて爆笑して、リサは呆れながらも笑いを抑えきれず、薫は困惑気味に見ていた。
結局、友希那は4位···つまりビリになってしまった(笑)
続いては2年生の番だ。紅組の2年A組からは、Afterglowの羽沢つぐみが出場する。
巴「つぐ!頑張れよ!!」
ひまり「ファイト〜!」
つぐみ「うん!頑張ろう!」
Afterglowのメンバーからの応援を受けて、気合いを入れて借り物競争に挑むつぐみ。そして······
体育教師「よーい···」
パンッ!
体育教師のスターターピストルの発射音と同時につぐみ達が、お題の封筒が置いてある机に向かって走る。つぐみ達は、机に置いてある4枚の封筒から1枚選び、中の紙に書かれているお題のモノを確認する。つぐみの紙に書かれているお題のモノは···
『好きな人の家族』
つぐみ「えっ!?/////////////」
つぐみは、顔を赤らめて困惑した。つぐみの好きな人といえば、勿論主人公である松原陽斗だ。その家族といえば、今観客席にいる姉の花音しかいない。
つぐみ「うぅ···恥ずかしいけど···しょうがないよね!////////////////////」
つぐみは、恥ずかしがりながらも観客席にいる花音の元へと急いだ。
※観客席
つぐみ「花音さん!花音さんは、いませんか!?」
花音「ふぇぇぇ〜!?つぐみちゃん?借り物は私なの!?」
つぐみが、観客席に到着して花音を探す。幸い近くにいた花音は、自分が借り物競争のお題である事に驚く。
つぐみ「そうなんです!お願いします!」
彩「花音ちゃん!早く早く!」
美咲「早く行ってあげて下さい!」
花音「わ、分かった!」
つぐみにお願いされて、彩と美咲に急かされて、花音はつぐみに連れられてゴールへと急いだ。
ましろ(まーくんのお姉さんがお題···まさか···ふふふ···ダメですよ、つぐみさん。まーくんは、私のまーくんなんですから······)
陽斗の幼なじみで初恋の人である倉田ましろは、つぐみが花音を連れて行った理由を察して、ヤンデレオーラを出しながら、つぐみを見つめていた。
※借り物競争のゴール
つぐみ「はぁ···はぁ···やった!1位です!花音さん!ありがとうございます!」
花音「ハァハァ···よかったね!」
審判役の教師「おっ!羽沢が1位か。ちゃんとお題と借り物が合っているか確認するぞ!」
1位でゴール出来たつぐみ。後は、審判役の教師がOKすれば1位になれる。
審判役の教師「ふむふむ···ほぉ~♪なるほどな···この子がそうなのか?」
つぐみ「は、はい/////////////」
花音「?」
審判役の教師が、つぐみが持っていた紙に書かれたお題を見てニヤニヤしながら問いかけて、つぐみは顔を赤らめながら答える。その様子を見ている花音はキョトンとしている。
審判役の教師「よしっ!分かった!合格だ♪」
つぐみ「あ、ありがとうございます!///////////////////」
判定は勿論合格で、つぐみは1位でゴール出来た。
花音「ねぇ。お題って何だったの?何で私だったらOKだったの?」
つぐみ「えっ!?/////////そ···それは···////////秘密です!//////////」
花音「ふぇぇぇぇ!何で〜!?」
お題の内容が気になる花音は、つぐみに問いかけるが、つぐみは秘密だと言って教えない。
お題が『好きな人の家族』で花音を連れてきたという事は、花音が愛してやまない弟の陽斗である事だ。もし、陽斗大好き超絶ブラコン姉である花音が、そんな事を知れば···恐ろしい事になるのは明々白々だ。
つぐみ(花音さん、ごめんなさい。いつか···陽斗君と付き合える日が来たら···ちゃんと言いますから/////////////////////)
心の中でそう決心するつぐみであった。
最後は1年生の番である。1年A組で出場するのは松原陽斗だ。
陽斗がスタート地点に着いた瞬間···
メインヒロイン達「じ~········」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
陽斗(何か鋭い視線を感じる·····)
陽斗大好きなメインヒロイン達から、鷹の目のように鋭い視線が陽斗に向けられた。
皆、もし借り物競争のお題が『好きな人』だったら、自分を選んでゴールまで連れてってほしいと願っているのだ。
体育教師「よーい···」
パンッ!
そして、体育教師のスターターピストルの発射音と同時に陽斗とその他男子達が机に向かって走る。
陽斗「どれがいいかな···これでいいか!」
陽斗は、右端に置いてある封筒を取り、中を開けて紙に書いてあるお題を確認する。そこに書いてあったのは···
『羽丘で1番尊敬している先輩』
陽斗(羽丘で1番尊敬している先輩か···うーん···)
お題の内容に陽斗は悩んだ。羽丘で陽斗と深く関わっている先輩といえば、2年生の羽沢つぐみ、青葉モカ、上原ひまり。3年生だと今井リサだ。全員尊敬するに値する先輩だと思っているが、その中で1番尊敬しているのといえば···悩んだ末に陽斗が選んだのは!
陽斗「つぐみさん!すいませんが一緒に来てください!!」
つぐみ「っ!/////////分かった!///////////」
その他メインヒロイン「················」
つぐみだった!いつも、バンド活動や生徒会の仕事、更に実家の手伝いまでして忙しい毎日を送っているにも関わらず、自分の事をいつも気にかけてくれるつぐみ。
そんな彼女を陽斗は尊敬しているのだ。陽斗に呼ばれて喜んでついて行くつぐみ。それを、悲しそうな目で見届けるその他のメインヒロイン達であった。
※借り物競争のゴール
審判役の教師「よ~し!ちゃんと合ってるか確認するぞ!」
なんとか1位でゴールした陽斗と、陽斗に連れられたつぐみ。審判役の教師が、陽斗から紙を受け取り、借り物とお題が合ってるか確認する。
審判役の教師「ほぅ···なるほど。羽沢なら納得だな!よし!合格!」
陽斗「あ、ありがとうございます!つぐみさんもありがとうございました!」
つぐみ「う、ううん!////////お役に立てて嬉しいな/////////ところで、借り物のお題は何かな?///////////」
審判役の教師が合格を告げて、陽斗は喜びつぐみにお礼を言う。そのつぐみは、借り物競争のお題は何なのか気になる為に陽斗に聞いた。
陽斗「えっ?え~と···この学校で1番尊敬している先輩···です//////////」
つぐみ「っ!//////////そ···そうなんだ//////////////」
つぐみに聞かれて、恥ずかしながらも正直に答えた。それを聞いたつぐみは、嬉しさのあまり顔がトマトみたいに赤くなった。
つぐみ(陽斗君が私の事を1番尊敬している···//////////きゃー!//////////嬉しいよ〜!////////////)
陽斗(何かつぐみさんが恥ずかしそうにしている···嬉しそうにも見えるけど···まぁ、喜んでくれてるなら選んだ甲斐があったよ。)
つぐみが物凄く嬉しそうに悶てる姿を見て、陽斗は不思議そうにしながらも、喜んでくれてるなら、なによりだと思った。
その後、陽斗はつぐみを除くメインヒロイン達に借り物競争のお題は何かと尋問されて正直に答えると······
モカ(まぁ、つぐなら納得出来るよね〜)
ひまり(つぐが相手じゃ、流石に勝ち目無いよ〜!)
リサ(お姉さんはつぐに比べたらまだまだか〜)
羽丘の先輩達は、相手がつぐみならしょうがないと渋々納得した。
こうして、色々あった借り物競争は終了した。
第21話終了!
借り物競争が終了しました。陽斗が1番尊敬している先輩が羽沢つぐみだと判明した話でした。次回は障害物競争です。
投稿が遅くなる、予定変更の恐れありです。ご了承ください。
それでは次回もよろしくお願いします。
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