『スターラスターガール ~感応兵器・如月千早の夏休み~』 作:cyanP
まえがき
『スターラスターガール』は
動画本編で描かれているようなコミカルな日常や
SF宇宙戦闘描写に留まらず
いろいろな角度からオカミキ世界を描いていけたらなと考えて
いくつかのネタを温めております。
今回小説『感応兵器・如月千早の夏休み』では
その中の
如月千早の弟『ユウ』というキャラクターの視点を借りて
一般人という外部の視点からもしあの世界に迷い込んで
彼女らをのぞき見たら一体どのように見えるだろうか?
という部分をひと夏の不思議で不可解な体験として描く事によって
帝国艦隊や神道と感応操者というものの神秘性を表現できたらなと
構想しているものです。
オカミキ本編では性や恋愛、思春期の心の揺れ動きについては
あえて無味乾燥冗談めかして扱っておりますが
こちらではそのへんの情動にも焦点を当てて
大人でも子供でもない年頃が経験する風景を
形にすることができればなと考えています。
『スターラスターガール ~感応兵器・如月千早の夏休み~』
―ぼくの姉は性をお金に変えるのか―
姉が性をお金に変えているというような内容の
差出人不明の手紙が僕あてに届いたのは夏休みの直前だった。
数ヶ月前から姉は祖母と二人、僕ら家族とは離れて暮らしている
それまでぼくたちは、特に仲がよいという姉弟なわけでもなく
ぼくももう小学校の終わりだったので
姉が出ていったあとも特に暮らしが変わるということもなかった
その日までは。
ずっと真面目な姉だと思っていた
その手紙には証拠写真が同封されており
それは隠しカメラのビデオか何かからプリントアウトされたもののようであり
非常に不鮮明なものではあったのだけれど
けれど・・・・・・
それはまぎれもなく
ぼくの姉のようにも見えた
服を着ていなくて何者かに動物のように組み敷かれ、
汗で髪が頬に張り付いて苦悶の表情を浮かべる姉の姿がそこには写っていた
ぼくはドキドキしていた
背中はくぐもった得体の知れない熱を帯びて汗ばみ
のどがカラカラに渇いて
いつもの蝉しぐれが非常サイレンの鳴り響くような焦燥をかきたて
自分の部屋で制服のまま為す術もなく立ちすくんだ。
「それはセックスだよ」
次の日の昼休み
それとなく質問した僕に対して
クラスメイトのRはこともなげにそう答えた
「その隠し撮り写真?に写ってたという女の子はセックスをしているんだよ」
3つの小学校から統合する中学で一緒になったRは
今はもう寂れた商業地域の繁華街に家があって
そういう知識に関しては僕よりもずっと大人びて見えた
「まぁ、セックスといってもいろんなプレイがあるからね
傍目には苦しそうに見えるものもあるさ」
Rは腕組みをしながらニヤニヤと含み笑いをした。
―――そうなのだろうか
ぼくはどうしても
あの姉がそんな事をしているとは思えず
悶々と過ごしているうちに短縮授業期間が終わり
とうとう夏休みに
姉のところを訪ねてみることにした。