ようこそゲーマーの攻略教室へ   作:天才になりたい

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主人公のスペックを上げすぎてる気がしなくもないけどまあいいやと開き直ることにしました


2話

あれから教室に戻った俺は入学式の時間まで惰眠を貪り、今体育館にて先生たちの長ったらしい話を聞いていた。

 

「━━であるからして、この学園の生徒である自覚を━うんたらかんたら」

 

何がであるからしてだよ。出涸らしみたいな頭しやがって。

 

まあ、こんな暇な時間だ。ちょいとばかしこの学校のことについて考えていこう。

 

茶柱先生がさっき言っていたこの学校の説明。10万もの大金。

これは今現段階の俺たちに対する評価として貰えたものと考えるべきだ。

言ってしまえば入学祝い金のようなもの。

そんなプライベートポイントというものが毎月一日に配られると。

 

ただ、ここで気をつけなきゃいけないのは茶柱先生は1度たりとも"毎月一日に10万プライベートポイントを支給する"なんてことは言ってない。

先生が言っていたのは"毎月一日にポイントが支給される"ことと"入学したお前たちには10万ポイントを支給する価値と可能性がある"ということだ。

 

確かにこれだけ聞くと毎月一日に10万ポイントが支給されるように感じる。けど違うんだな。

そう、10万ポイントというのは現段階(▪▪▪)の俺たちの評価(▪▪)なんだなこれ。

会社とかでもそうでしょ。仕事が出来ないとお給料が下がって活躍したらお給料がガッポガッポ。

つまりはこの先の生活態度、授業態度。色々なものによってこの10万は上下するということ。

……いや、学生として当たり前のこと、授業をちゃんと受ける、遅刻しない、トラブルを起こさない。これができても10万から上にはいかない。なぜならできて当たり前だから。

 

なら上げる方法は?テストで活躍?もしかしたらそれもある。けど多分それは個人の活躍であってクラスのでは無い。ならクラス全体の10万というお給金に影響は出ないと思う。出たとして個人のボーナスのようなものだろう。

ならなんだ?

学校と言うとイベント。運動会、文化祭。クラスで一致団結することによって成功させるイベントがある。多分ここだな。ここでポイントを上げることができると考えるべきだ。

 

そう考えたりしたらこの異様な数の監視カメラも納得だ。そりゃここまで徹底して評価するならこんな数になりますわな。

 

あとはクラス分けの部分だな。A、B、C、Dと分かれたクラスになっているけどゲームをよくやる俺が思ったことはAが良くてDが悪いということ。

もしかしたらこれは成績のいい順、能力の高い順になってる可能性もある。

そうするとどうだ?就職率100%をうたうこの学校。一クラス25、学年で数えたら100にもなる。そいつらが全員行きたいとこに行ける?ありえない。

頑張っても20~30だ。そうつまり1クラス分が現実的だ。

つまりこの学校はクラス全体でAクラスを目指すようなところというわけだ。

そう考えるとこの学校のシステム、評価順のクラス分けも納得出来る。

徹底した実力主義、まさにクラス対抗の戦争ゲームだな。

 

「━━以上で話を終わらせていただきます」

 

そうこうしているうちにいつの間にか入学式も終わりを迎えようとしていた。

 

とりあえずは俺の予想。当分は予想が現実かを確かめていこう。

情報集めはゲームの初歩だからね。

 

◇◆◇

 

さて、入学式も終わった。

身体中痛い、バキバキだ。それはそれはバキバキ炭酸水のCM以上にバキバキだ。

そんな体を伸びをして骨を鳴らす。

ほかのクラスメイトたちは親睦を深めるために街の方へ繰り出したらしい。元気ね。

え?ぼっちなのかって?違います。こっちは攻略に忙しいんです。

 

そんなこんなでスクールバッグにブレザーをしまい込みワイシャツの腕をまくり涼しい格好で校内の探索を開始。

まあ、だからと言ってパッと見普通の学校とは変わんないけど。

違うとすれば監視カメラだ。まあー至る所にあるね。

 

「ふむ」

 

一クラスにひとつ、それが4クラス3学年分。となると12個。

廊下には要所要所にある感じか。ひとつの廊下に8個。それが3学年分、24個。

ほかの移動教室の方とかもそんな感じかな。とすると50ちょいは確実にある感じか。

多いね。管理しきれんの?これ。

 

「ま、いいか。とりあえず次は特別棟に行くか」

 

そう言って歩き出す。

階段降りる足音が静かな校舎に響いていた。

 

「ん?」

 

唐突に足を止め顔を上に向ける。

 

「……チ」

 

いつもの癖(▪▪▪▪▪)で口からそんな舌打ち音を出した。

それとほぼ同時に聞こえてくる音。

 

「あ、ちょ…」

 

そんな声と共に上から落ちてくる小さな影。

反射的に俺はそれを手に取った。

 

「……髪飾り?」

 

それをひまわりの髪飾り。

そして次第に階段を降りてくる足音が聞こえてくる。

 

「あ、ごめんね。それあたしの」

「ああ、じゃあ……どぞ」

 

髪飾りの持ち主だった。

とりあえずあげないなんて意地悪は僕はしないので素直に返すことにした。

 

「ありがとう。あたし朝比奈なずな。君1年生?」

 

髪飾りを頭に着けつつそんなことを聞いてくる彼女、なずな。

 

「え?あ、まあ、はい」

 

やばい、攻略以外の時の会話が絶望的だ。

茶柱先生の時はゲーム感覚で話しかけてたから行けたけど、やばい。プライベートでの美少女との会話がキツい。心臓痛い。帰りたい。

 

「そっかそっか。それで?1年生がこんなとこで何してるの?」

「え?」

 

1年生がこんなとこで……その話し方からしてこの人年上だ。

やっべさっき心の中でなずなとか呼び捨てにしてたわ。ごめん、ほんとごめん。

 

「えーと…」

「?」

 

すごいにこやかに首傾げてこっちみてくる、この距離感はきつい。インドアコミュ障にはきつい!

 

「うぇっと…」

 

噛んだァ!死にたい!消え失せたい!さよならバイバイ!

 

「が、」

「が?」

「学校の構造とか把握しておこうと思って…」

 

とりあえずそんな嘘をつく、いや嘘ではないか。一応あんまり目立ちたくはないしね。こんな超特殊な学校。生徒たちもなかなかの曲者の可能性あるし、目をつけられたくない。今はまだ。

 

「ふぅーん、そっか…」

 

何だか含みのある声。

目を向けると少し口角を上げてなんだか不気味だった。

もしかしたら気づかれてる?可能性は無くはない。

 

「んじゃまあ、自分もう行くんで」

「あ、うん。止めちゃってごめんね。あと、何か困ったら話してね。先輩として話は聞いてあげる」

「……うっす」

 

……話は聞く、ね。動くかどうかは報酬次第ってか?

やっぱ曲者だったな。曲者め!であえであえ!

 

◇◆◇

 

はてさて、特別棟へとやってきましたが……え?道中の描写?

あたしの散歩風景でしてよ?見たいでござるか?

というわけでそこの描写、ショー略ショー略ぅ!

 

「さて来てみたはいいものの…」

 

見てて思う他とは違う部分。

意図的にカメラを設置してない箇所がある、ということ。

完全に死角になるスペースが生まれていたりしてる。

 

「ふーむ」

 

何の気なしに窓から外を見る。

生徒の姿が先ず見られない。人通りが少ないこの場所。

 

「なるほど」

 

この学校はわかってる(▪▪▪▪▪)

つまりこの場所は無法地帯。暴の力が振るえる場所というわけだ。

表は知力、裏では暴力。そういうことだろう。

 

この世の中は何を中心に回っているか?そう聞くと大体は法律や金。人の英智なんて答える人が多い。

でも俺はそれらは全て違うと言える。いや、違わなくはない。ただそれ以上のものがあるだけだ。

それは"暴力"。

 

この世は暴の力が中心に回っている。

暴力無き権力は権力に在らず。

例えばギャンブルで知力をフルで使い爆勝ちしたとして、その大金を持ち帰るための力がなければフルボッコにされて勝負を無かったことにされたりする。

国の法律だって国家権力と言う国の暴力があるからこそ成立する。暴力がなかったら誰も法なんて守る人はいない。

 

故にこの世は暴力が中心に回っている。

 

つまりはこの学校もそうだ。表は知力で勝負を促してるがその裏には暴力が隠れている。さらにそれを容認するようなカメラの配置。

だからこそ、この学校はわかってる。

上に上がるなら、知の勝負をしたいなら暴を何とかして見せろということ。

 

「なかなかにハードな難易度だね、これ」

 

そういう俺の口角は多分つり上がってることだろうね。

久しぶりに楽しいと、そう思えた。

 

◇◆◇

 

さて、特別棟から出た俺は街の方へ繰り出していた。

理由?日用品の買い出しじゃい!

 

そんな感じでコンビニの中へと足を進めていく。

中に入ると何人か同じ制服を着た人たちがいた。

そうやって見回していると見た事のある顔が2つ。

 

「あれは……後ろの席の」

 

プリントを回した時にチラッと見ただけだったしちゃんとは覚えてないが確か俺の後ろの席に座る男女だった気がする。

よくよく思えばバスの中でもいたような気が……。

 

だからと言ってなにかするわけじゃない。話しかける?おいおい難易度がルナティックだぜ?

 

そうしてると、肩をぽんと叩かれた。

え?と顔を後ろに向けてみると、

 

「えーと、俺の前に座ってたやつだよな?」

「……え?」

 

あ、もしかしてあなた初対面の人と距離詰めるの下手くそだな?

俺と同じ匂いするー。

 

「え?あ、うん、ソウダネ」

「だよな。俺は綾小路清隆」

「お、オオゾラダイチデス」

「そうか、よろしく」

「あ、ウン」

 

そんな会話をすると綾小路は満足気な顔をした。……いや、無表情だから分かりづらいけどね。うん。

そんなことをしているとひとつの気になるものを見つけた。

 

「0円コーナー…」

 

もう1人の見知った顔。黒髪ロングの美少女のちょうど前に置かれている棚。そこに置かれていたのは0円の商品たち。

 

「太っ腹だよな」

 

俺の横からそんな声が聞こえてくる。多分綾小路だ。

……ん?俺に話しかけてる?

 

「あ、うん。だね」

「あなたは…」

 

そんな会話をしていると黒髪ロングの美少女はこちらに目を向けてきた。前の席だし顔を知られてることはあるか、うん。

……それにしてもこの学校可愛い子とかかっこいい人多いな……多くない?肩身せめぇ…。

 

「あ、大空大地です。よ、よろしく?」

「そう、私はよろしくする気は無いわ」

 

えぇ……泣いちゃうよ?そげな態度とられちゃうと泣いちゃうよ?社会的に生きていけない泣き方しちゃうよ?いいの?心はガラスだよ?

 

それにしても無料コーナーか。これを見てますます俺の予想が現実味を帯びてきた。

 

「0円ね……」

 

そう言って手に取る。意外と程度は悪くない。全然普通に使えるしたべられそうだ。

 

「ポイントを使いすぎた生徒への救済措置っていうところかしら」

「そう考えるのが妥当だな」

 

俺のつぶやきに反応する2人。

まあ、確かに救済措置だわな。それにしても1ヶ月3点までか。これは敷地全体で3点か、それとも各店で3点か。

まあ、そこはおいおい分かるでしょ。とりあえいくつかここから貰っていこう。

 

「……10万ポイントも貰っておいてずいぶん節約するのね」

「大空って意外とケチなのか?」

 

うるせえやい。コンビニぶつけんぞ。

 

「いや、ただ貰えるなら貰うってだけ。ポイントは使わないに越したことはないだろうし」

「……」

「ん、そっか」

 

無言の堀北、納得のいく綾小路。なるほど、こいつら俺と同類か!友よ!いや、友達ではないですね。自惚れんなー俺。

 

そんな時、

 

「っせぇな!今探しんでだろうが!ちょっと待て!」

 

レジの方からそんな声が聞こえてくる。

覗いてみると、一緒のクラス……だった、気がする…多分……おそらく………きっと。

赤髪のヤンキーみたいな男が怒鳴っていた。

あれはあれやな、端末忘れたやつや。

行きたくねー。こえーよ。

 

「はぁ…」

 

でも無視したら無視したでこの怒声がずっと続くんでしょ?僕賢いからわかります。

 

そんな感じで憂鬱になりながらもそちらに足を進めた。

 

「端末忘れたんでしょ。俺立て替えようか?」

「ああ?誰だお前」

「クラスメイトだけど…」

「あーいたっけお前?まあいいや、とりあえず今から戻るの面倒だし払ってくれ」

 

……酷くない?ねぇ酷くない?ありがとうくらいちょうだい?泣くよ?ねぇ泣くよ?

 

そんなことを思いつつ会計を済ませてあげる。

買ったのはカップ麺だしまあいいか。

会計を済ませたら、赤髪ヤンキーは早速ポットからお湯を注いでいた。

とりあえず、

 

「会計頼みます」

「あ、はい」

 

ちなみにこの会計の間に堀北はもう帰ったらしい。

綾小路?なんか素直に待ってたよ。

……あれ?俺懐かれた?

 

◇◆◇

 

「ん」

 

会計を終えた俺に手を挙げてくる綾小路。

ほんとなんで待ってるの?

軽い会釈をして歩き出す、そしてその隣を着いてくる綾小路。

あれ俺たちそんな仲良かった?

 

そんな感じでコンビニを出ると赤髪ヤンキーがカップ麺をむさぼっていた。

ヤンキーだ。

とりあえず関わる気も特に無いのでそのまま前を通る。

通過してからしばらくして、

 

「おい、お前1年か?そこはオレらの場所だ」

 

そんな声が聞こえてきた。目線だけをそっちに動かして様子を見る。

どうやら赤髪ヤンキーに上級生が絡んだらしい。

 

「んだよテメェら。ここは俺が先に使ってんだ、さっさと失せろ」

 

強気に出る赤髪ヤンキー。いいぞいいぞ!やれやれ!殺せぇ!そこだイケ!喉を狙ってけ!

 

「おい聞いたか?失せろだと、随分と生意気な1年だな」

「あぁ!?1年だからって舐めてんじゃねえぞコラ!」

 

全くだ。それには完全に同意する。たかだか1、2年早く生まれてきただけで威張るなって話よね。……俺は直接言えないけど。

 

「おー怖い。お前、どうせDクラスだろ?」

 

その言葉を聞き、思わず反応する。

 

「だったらどうしたってんだ!」

「やっぱりな、お里が知れるってもんだ。可哀そうな不良品にここは譲ってやるよ。じゃあな」

「……っち、食う気が失せちまったじゃねぇか」

 

そう言って赤髪ヤンキーはカップ麺を道に投げ捨ててどこかへ行ってしまった。

はい減点!やりますねぇ!

 

それにしてもあの上級生のセリフ。やっぱりA、B、C、Dのクラス分けは成績、評価、能力順に分けられたと考えるべきだな。ほぼ確定でいいだろう。

それにしても不良品……。いやこれについてはまた今度考えよう。

 

ひとまずはあの赤髪ヤンキーくんのゴミを掃除しますか。

あーあー、汁が道にべっちゃりだ。

 

「……大空って優しいんだな」

 

片付ける俺の横で落ちていた箸を拾いつつそんなことを言う綾小路。

 

「……優しいって言うよりほったらかしてたら気分が悪いってだけ。人は誰かがやってくれる、何とかしてくれる、そういう心理を持ちやすい。だからこそ自分から面倒事に首を突っ込もうとしない。なら、自分が動けばいいだけ。これは俺のためで誰のためでもない。俺はいつだって楽しく生きていたいだけだよ」

 

そんなことを言いつつゴミを捨て買った飲水で道の汁を流す。

 

「だから何事も適度に頑張る。面倒事ですら楽しいと感じたいから」

「……そっか。お前とはなんか気が合いそうだな」

「……そ」

 

その後綾小路と並んで帰る間、終始無言だったけど、存外悪い気はしなかった。




主人公は持ち前のゲーム脳で今までのゲームからの経験で何事にも疑り深くなったためにここまで短時間で答えを導き出している感じっすね

まあ、そんな感じです

評価とか感想とかくれると嬉しいです
よろしくお願いします

原作キャラから見た主人公への印象回

  • 見たい、是非とも書いていただきたい
  • 別に、物語を進めてくれ
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