ちょっと時間停止させてたこの世界、動かしてみましょうか!
BETA群と久しぶりに戦う機会があったから!
「三六ミリではあかん。一二〇ミリつこたり」
て、アル長が言うとこからなんだけど。まずは前提となる彼我の戦力を説明しましょう。
かの名高きジャクソン法で換算すると、三六ミリ弾は九五~一〇五の破壊力を発生させる(平均値。弾種にもよる)。もろちんフォート級には効かない。本当はエゾヒグマよりでかいBETAくんなら一発で即死。ソビエトやメキシコと日本との国境地帯を走っていそうな装甲兵員輸送車も一発で、わんわんお(U^ω^)に攻撃された卵パック状態となる。
装甲兵員輸送車は破壊抵抗点、意訳では防護点が二〇~五〇しかない。側面から三六ミリAPEX弾が当たると九〇点が突き抜けて、中のチキューケナシザルは失敗したオムレツになってしまう。装甲兵員輸送車の構造点、ゲーム用語でHPは一〇〇点そこそこあり(車種による)、まだ走れはする。
そんな装甲で大丈夫か?
もっともな質問ね。運転士は兵員室からの炸裂破片を浴びても「モルヒネを打ってる」で大丈夫だ、問題ない。
死ぬまで冷静な麻子っち。無謀かつ無駄な作戦で使い捨てられながら言ってそう。まだ何ヵ月もやるらしい東京防衛戦とかw?
後ろには首ぱーっつんされて自分が血の花を咲かせた肉花瓶状態の華たん。
首ぱーっつんどころか潰れたモヤシと化してしまったさおりん。
大洗隊の僚車は既に乗員もことごとく全滅。
「死んだみんなのためにも
西住殿といっしょに
人類の勝利を
見届けるのであります…」
みぽりんの背中で重たいだけとなるゆかりん。
ちゃんと買ったからw あてくしを訴えないでw
大洗はU.Sアーミーオフィサーの予備校だぜみたいな口調と英語で指揮するみぽりん。硬式戦なら似合うわね。ドイツ語版では日本語準拠で戦車道と言う。タンクリーとかパンツァーカンプクンストと言ったりはしない。
第二次世界大戦後も売れたらしい名車、パンツァーⅣの防護点は側面で一〇五。構造点は一四八あるから(公式設定)、三六ミリ弾だと何発も撃ちこまないとアンコウ鍋にできない。
ソビエトのT‐72Aは頑丈で、砲塔の上面防護点が一八〇ある。側面は四二〇。前面は一三七五。そう書いてある。単層の鋼鉄板だと厚さ六〇センチメートルで、この防護点にできる。ただし車体部の上面装甲は九〇点しかない。ここを狙って連射していた武装警察軍の対処は的確。
さてフォート級。
は強敵なので、まず田浦さんにしましょう。
田浦さんの体重は推定一五〇〇~二〇〇〇トン。主成分や甲殻の密度にもよるけど全体の平均が一.二とすれば、ほぼ球体の肉の塊だから、こんなものでしょう。グラビティすごいですね、な走行を軟らかい地球表面で補助する能力があるのかは判然としない。
真空、数百気圧、数百℃の環境には耐える。遺伝子のような不要に冗長で繊弱な構造はないだろうから、放射線への耐性もある。数百キロメートルの範囲で運動体を知覚できる超感覚もある。ヤギ前後されたロシア女よりは高性能なESPを、おそらくBETAは標準搭載している。
そして日本語では体力と訳される田浦さんのストレングスは推定七五〇~八〇〇。「体の力」と解釈すれば言い得て妙である。
ジャクソン法が定めるストレングスは質量が重要であり、生物にせよロボットにせよ天体にせよアザトースにせよ、巨大になればなるほど決定的な要素となる。
ストレングスと構造点(HP)は基本的に同値であり、たとえばパンツァーⅣのストレングスは一四八となる。T‐72のストレングスは一七六。反応速力、移動力は別に決まるから、単純に馬力換算ではない。筋肉その他の自らを運動させる動力がない存在は、ストレングスが〇、質量相応の構造点のみを有する。
ちなみにチキューケナシザル並個体のストレングスは一〇、防護点は〇。
筋肉モリモリマッチョマンの変態ことヴァルター級でもストレングス一五か一六。ヴァルターさんがゴリラを蹴り殺せるなら一八くらい。これで破壊力は六点。ヴァルターさんが古代ゲルマニア空手の達人でもあるなら八点。
操縦士用のコレとか、硬い靴は武器としてあつかわれ、さらに一加点。並個体の蹴りは戦闘装甲靴を履いていて二~三点。
体長が田浦さんの一/五ほどであるパンツァー
しかし、悪あがきにいそしむ東ドイツ軍人とて無駄とわかっている攻撃はしないから、七.六二ミリ弾はパンツァー級をわずかづつでも傷つけているはず。皮膚は柔らかいため、止められても銃弾は体内に打撲傷を負わせる。
AK47の破壊力は平均値で一八~一九点。
裸の上半身に当たるとヴァルターさんは気絶する。「脂肪分は五パーツェントだ」な体つきだし、構造点は一四~一五しかなさそうよね。乗り心地とかいかがでして? 汁さん。
「見た目だけではございません。切れ味鋭い動きの良さも」
あら~~そうなの。人生が変わるほどすばらしい出会いがここに(^^♪
正気度ならぬ構造点がいくらかマイナス状態になると、生命力(体力とは別の基礎能力。英語では一部の日本人が乱用するヘルス)が一〇しかない並個体は、長くは意識を保てない。筋肉が銃弾を止められず臓器を損傷すれば、殺傷性により破壊力が数倍となり、死の可能性も急激に高まる。哀れを催す弱さね♡
あてくしを哀れませるなんて、あなたたちなかなかのものよ。なかでき。
AK74で平均破壊力一六点。
一発は喰らった同志グレーテルは最後の台詞を言う余裕がある。筋肉より頼りになる高性能ぴっちりスーツ。東ドイツ製の低級品とはいえ、命中が二発だとすれば、一〇点くらいは防いでいる。
BETAは高性能ぴっちりスーツを生まれながらに着こんでいる、と考えればわかりやすいかもしれない。パンツァー級の防護点は推定一六~二〇。田浦さんの皮膚はその五~一五倍の厚さと思われる。
助走をつければ体当たりで鉄筋コンクリートのビルをブチ抜ける田浦さんの破壊力は、スモトリめいた体型から構造点九五〇と仮定し、あのとき秒速三〇メートルだったとして(質量×速度ということである)、一〇〇〇点。
構造点九〇〇~一〇〇〇のビルに大穴を開けるには一八九〇~三〇九〇点の破壊力が必要なんだけど、まあ、会心の一撃が決まったってことで。もしくはあのビル、奥行は薄かった。
上下に裂けるだけですんだイングヒルト機は、半分以上は回避に成功していたといえる。中のイングヒルトちゃんはそれでも耐えられなかったけど。イングヒルトちゃん、ストレングスと構造点が九しかなさそうだし、しかたないね。許容の心。ほら、受け持ちの患者さんが「許して」って言ってるし。
そして田浦さんの甲殻は、当然ながら、体当たりの反作用から本体部を守れるだけの防護点がある。生命体化金属やダイヤモンドイドなどを積層しているであろう先進文明の産物なるこれが、大雑把に防護点三〇〇〇~六〇〇〇。中間の四五〇〇点としておきましょう。皮膚が八〇~三〇〇。
対するバラライカなりチボラシュカなりは、三トンの三六ミリ弾倉(二〇〇〇発)をつけた主武器、推定七~八トンの小銃を機械の腕でかなり軽快に振りまわせていることから、ストレングスは二九〇~三五〇と算出できる。
機体質量は、外殻に軽量な炭素繊維を多用した金属ラミネートであるとして一〇〇トン。パンツァーⅣとT‐72の質量=ストレングス比較、かなり脆そうなロボットの形状からして構造点は二〇〇~二二五。
防護点は二〇。操縦室は五〇あるかもしれない。これでヴィーガーのNATO弾も、AK47の七.六二ミリ弾も完全に止まる。恐怖のクリティカル・ヒットでなければ。さらに大盾(これが綽名の由来となった楽器のバラライカ?)を構えれば、三六ミリ弾から中核部を守ることはギリギリできる。
豊富に積んでる可燃物に引火したら爆発四散だけど。さらに大型BETA相手では気休めでしかない。
これらの解析から端的に結論すると、レーザーを除いて遠隔攻撃能力がないBETA群に、TSFは近接戦を挑むべきではない。『飛行できる』『遠隔攻撃できる』という有利をできる限り保って戦わねばならない。あえて間合いをつめるレーザーヤークトは追いこまれた東ドイツ軍がそれしかないからやっている苦汗の選択。
「A‐〇六、ついてきて!」
えッ、なに?
行動を咲代子脳の好きにさせておいたら、すぐそこのフォートさん目がけてスッ飛んでくんだけど。