アサルトリリィと呼ばれた男 〜その子供達が征く〜 作:岡村優
翌朝ー
「はぁ…」
百之助は身が重かったのと…柔らかい感触があったので目が覚醒し確認したら右からアンネリーゼ、結、天音、椿が寝ていた。
「最近帰ってやれなかったから…甘えん坊が炸裂してるなぁ…」
百之助は考えた…何人生き残るのだろうかと…そう考えながら頭をなでた。
「この子達がリリィになると決心してから船坂の戦闘技術すべてを叩き込んだけど…不安なんだよなぁ…父上はこんな事に耐えてたのかよ…尊敬するな…」
時計を見れば6時となっていた。自身は起きたかったので娘たちを起こす。
「朝だぞ〜起きろ〜」
……うんともすんとも言わないので最終手段に出た。
ケータイの音楽再生をオンにした。
パッパラッパ…
軍の起床ラッパを鳴らすと………
ガバ!
四人とも飛び起きた。天音が嫌そうな顔で言う。
「も〜お父様やめてよ〜心臓に悪いじゃん…」
「揺さぶっても全く起きないお前たちが悪い。それになぜここ入ってってきているんだ?自分の部屋あるだろう?」
「え〜…寂しいじゃん…お父様なかなか帰ってこないし…お母様たちは百合ヶ丘に勤めてて会えないし…」
「今日から会えるだろ?確か中等部だったはずだ。それに、俺の学友も教官で居るはずだしな。」
「そういえばお父様の学生時代の話お父様から聞いたことないんだけど…」
「恥ずかしいから言わない。知りたかったら教官たちに聞け。俺からは言わないよ、自分を語ってるみたいで嫌だ。」
「ふ〜ん…」
「ほらさっさとここから出て着替えなさい。ご飯は一緒に食べよう」
「「「「はーい!」」」」
そう言うと結達は部屋から出ていった。
「やれやれ…」
そう言いながら自身も着替えた。
その後、ご飯を楽しく食べて出発時刻までウノをして遊んだりした。
ー 玄関前にて ー
百之助の前に結たちが整列していた。
「俺から2つ命令を出す。これは絶対に守れ。1つ目は一所懸命を貫け!2つ目は生きて帰ってこい!理由は死んだらそれまでだが生きてたら汚名を削ぐ機会がある!それにお前たちが死ぬと悲しむのがいるからな!俺も含めて!」
「「「「ハッ!」」」」
ザッ!
互いに敬礼する。百之助が敬礼をやめたのでそれに習う。
「行って来い!そして存分にやれ!」
「「「「行ってきます!」」」」
「分かれ!」
互いに敬礼する。
「「「「以後の行動にかかります!」」」」
走って車に乗り込む。
そして運転席の人物に声をかける。
「葉山さん…よろしくお願いします。」
「お任せください旦那様。」
百之助は、敬礼してその車を見送った。