スーパーロボット大戦 無限戦争 設定集&外伝 作:ダス・ライヒ
バウムガルテンとの戦いに敗れ、ヴィンデル・マウザーが支配する世界へ飛ばされた金髪碧眼美女。
武器商人ブラックジャックに押し付けられた変身ベルトで、仮面ライダーホワイトウィッチこと白い魔女に変身する。
変身方法は仮面ライザーワイズマンこと白い魔法使いと同じ。得物が大きな魔法の杖に代わった以外、戦闘スタイルは殆ど白い魔法使いと同じ。
そのライダーマシンはまさかの白馬。それも普通の馬。
ベンヤミン・デニス・バルテン/仮面ライダーティーガー
一号ライダーのようなシンプルな外見を持つが、ティーガー重戦車ような増加装甲が施され、重戦士のような見た目をしている仮面ライダー。武器は大剣。ライダーマシンはケッテンクラート。
変身者はファルツ師団に属する中佐であるが、その戦い方は相手を疲弊させてから倒すと言うセコい物。本人曰く「軍人として合理的な手段」だそうな。
01-F型
モデルはニクスレッドガード。一番の特徴はそのジャンプ力と機動力である。しかし、その分装甲は相応に薄くなってしまった。
主に敵陣へその機動力を生かして切り込み、撹乱させる運用方法がとられている。と言うが、演習の際に全く効果を発揮しなかったため、前線部隊から採用されなかった。火炎放射器と機動力がバグズに効果的だったのか、対バグズ用兵器として転用される。
尚、最初に投入された戦闘は、デモ隊制圧である。同じ火炎放射器搭載のC型と共に投入された。
武装…新型高圧火炎放射器 両腕部各二門計四門、中口径散弾砲”ブリーチャー”両肩各一門計ニ門
新型高圧火炎放射器…00-C型の火炎放射器では対機動兵器性能が低かった為、更に威力強化がなされた火炎放射器。
ブリーチャー散弾砲…近接戦時の対機動兵器能力を強化する為に開発、搭載された散弾砲。至近距離ではMSを四発で戦闘不能に出来るが、照準に多少癖がある。
01-G型
モデルはニクスグレネーダーEZ。前線における火力支援及び盾役として開発された機体。最前線に出るタイプとしては一番装甲が厚い。
演習の際、撃破されると搭載弾薬の影響で周辺の味方を巻き込むと言う結果となり、生産は少数に留まる。
一機が何者かに持ち出され、白燐弾のみを搭載した永炎白燐丸なる人物が奪取し、機体の特性を生かしてヘルガーンの地で暴れ回っている。
武装…擲弾投射機 両腕部二門 時限接触式擲弾投射砲”クラスター” 両肩部二門
クラスター擲弾砲…近・中距離用兵装。二〇発の子弾を投射する。子弾は投射された後に接触または衝撃を感知すると爆発する。また、一定時間経つと自動的に爆発する。
両方ともドーラドルヒさん提供
ヘルガーンの仮面ライダー
マリ・ヴァセレートが仮面ライダー「白い魔女」へと変身し、アナザーティーガーを撃破すれば、脅威と判断した連邦軍大将バルトルト・ジルヴェスター・フォン・ライン・ファルツは、配下の一人であり、仮面ライダーティーガーであるベンヤミン・デニス・バルテンにその討伐を命じた。
「変身を解いたか。どうやら、魔力を温存している様だな」
遠距離から双眼鏡で一人廃墟の街をうろつくマリを監視していたベンヤミンは、魔力を温存するために変身を解除したと判断する。ベンヤミンもエネルギーを温存するために変身を解除し、廃墟となったビルの上から双眼鏡で監視している。
「進行方向には…あれは、うちの師団にも配備されているCFX、ストームか。だが、あれは火炎放射タイプのF型。うちには配備されていない型だ」
マリの進行方向を確かめるため、そちらに双眼鏡の視点を向けると、最近連邦軍で正式採用され、各部隊に配備され始めたCFX、通称ストームと呼ばれる歩行兵器三機が居た。ベンヤミンが属するファルツ師団にも配備されているが、彼女の進行方向に居る隊のストームは、師団には配備されていないF型と呼ばれるタイプである。
01-F型は通常タイプとは違って装甲が薄く、火炎放射器が搭載されていることが特徴だ。
主に敵陣へその機動力を活かして切り込み、撹乱させる運用方法を想定されていたが、演習でそれを実行した際、辿り着く前に九割が撃破される結果となったため、前線部隊の配備は中止される。
火炎放射器と機動力がバグズらに効果的であり、対バグズ用の兵器として転用され、そちらの方面へ配備された。
「F型は全て対バグズ戦線に配備されたと思っていたが、まさか前線のヘルガーンで見れるとは。何処の部隊だ?」
F型は対バグズ戦線に配備されており、前線のヘルガーンでは絶対に見られないはずだが、現にヘルガーンにその姿を晒している。何処の部隊が持ち込んだのか確かめるべく、ベンヤミンは双眼鏡のズーム機能で確かめる。
「軍隊ごっこをする右翼団体か。あの暴れっぷりからして、極論好きの極右か。見張りも立てていないとは…! あんな奴らに、新型機を回すとは…一体どこの馬鹿だ?」
そのF型を持つ部隊は、正規の部隊ではない極右の民兵部隊であった。
連邦軍から与えられた装備で、軍属ではないヘルガーンの民間人たちを虐殺していた。必死に抵抗しないと訴え掛けるヘルガーンの人々であるが、軍用銃や機動兵器と言った兵器を与えられた極右の民兵らは全く耳を貸さず、面白半分に発砲して虐殺している。
軍人であるベンヤミンから見れば、極右の民兵らの行動は軍隊の真似事であった。第一、まだ敵が潜んでいる可能性があるにもかかわらず、見張りも配置していない。この惨状を止めようとするヘルガスト軍の残党が奇襲を仕掛ければ、あの民兵部隊は混乱し、大損害を被ることは確実だ。
そんな民兵部隊に配備されている三機のF型に乗るパイロットもまた、正規の軍人ではない囚人兵であった。
「ちっ、この星には汚物しかいねぇのか! この汚物共を焼き払え!!」
惑星ヘルガーンでは、スカラー・ヴェサリ最高指導者率いるヘルガスト軍が支配しているが、元来の故郷である惑星ヴェクタ奪還のため、その全ては軍事力に回されていた。
豊かな暮らしをしている者は極一部であり、殆どの人々は過酷な環境での貧しい暮らしを余儀なくされている。当然ながら金目の物は殆どなく、あるのは戦争資源ばかりだ。反対側では緑で溢れる地域もあるようだが、そこも獰猛な植物や動物が蔓延する危険なな自然地帯であり、荒れ地とは変わらない過酷な環境だ。
この星での生活を強いられている人々が、普通の者たちと同じわけがなく、常にマスクを身に着け、肌も死人のように白く、女性も同様であった。
そんな人々を暴力的で排斥主義の極右の民兵らは汚物と蔑み、銃で射殺するばかりでは飽き足らず、囚人兵が乗るストームF型に、女子供共々焼き払うように命じた。
「汚物は消毒だ~!!」
この命令を何の躊躇もなく、ストームF型を操縦するモヒカン頭でバイザーを付けた囚人兵は喜んで引き受け、機体の火炎放射器を中央に並べられたヘルガーンの人々に向けて放つ。凄まじい高熱の炎であり、その炎を浴びた人々は一瞬で生きたまま焼かれ、ものの数秒で焼死体と化す。
「はっはっはっ! 良い様だな! 汚物共!!」
「わ、我々は人間だ! こ、こんな形だが、このヘルガーンの所為で…!」
無抵抗な人々が焼かれる様を喜ぶ民兵のリーダーに、一人のヘルガーン人が自分たちが人間であると訴え掛けるが、同じ人間と見なさない極右のリーダーがそれを聞き入れずはずも無かった。
「おい、汚物が人の言葉を話してんじゃねぇ! クセェからこいつも消毒しろ!」
「ひ、ひっ…! や、止めて…」
苛立ったリーダーが火炎放射器を持つ部下に放火を命じた瞬間、マリがその現場に駆け付け、止めるわけでもなく、ルリ・カポディストリアスが写る写真を見せ、何処にいるのか尋ねた。
「この
「な、なんだこの女!?」
「あの女、何を考えてその行動を…!?」
そのマリの行動に、監視しているベンヤミンも驚愕していた。
いきなり現れ、写真に写る人物の居場所を問う金髪碧眼の女の行動にリーダーは部下共々驚いていた。見張りも立てていないので、マリの接近できたのは当然であるが。
「へへへっ、こんなゴミ見てぇな星に、こんな上玉が居るとは…!」
一人は絶世の美女の出現を喜び、直ぐに手を出そうとしたが、下劣な男に触れられたくない彼女は時を止める魔法を使い、触れようとする男の右手を何処からともなく出したバスタードソードで斬り落とし、それから時間を動かす。時を止めた時間はわずか数秒。その感覚が無い男は、いきなり自分の手首が斬り落とされたことに、激痛を感じながら驚く。
「ウワァァァッ!? お、おれの右手がァァァッ!?」
「な、何なんだお前はァ!?」
「だから、この娘どこ?」
右手を斬り落とされて絶叫する男を余所に、マリはリーダーにルリの居場所を問い続ける。この状況でその問いに答えるはずがなく、リーダーは恐怖して腰にある拳銃を抜いて銃口を向ける。監視しているベンヤミンも、一瞬でマリが剣を出し、それで男の右手をいつの間にか斬り落としていたことに混乱していた。
「け、剣を何処から!? 奴は能力者か!? 仮面ライダーにも関わらず!?」
超常現象を起こしたマリにベンヤミンは、仮面ライダーであると同時に能力者の類と驚きながら認識する。
「こ、殺せ! あの女を殺せぇ!!」
「馬鹿ばっか」
そんなベンヤミンを余所に、マリは圧倒的な力の差を見せるため、変身ベルトの魔法を合わせた植物のつるによる魔法で民兵たち全員から武器を取り上げ、自分の足元に落とした。
「ぶ、武器が!?」
「それで、この娘どこ?」
民兵たちが一瞬で武器を取り上げられたことに驚愕する中、マリは涼しい顔でルリの居場所を問う。あれだけのことをして、答えるとでも思っているのだろうか。
『ヒャッハー! 全部脱いで素っ裸になれェ! 消毒されてえかー!』
そんな誰にも答えてくれないマリを、ストームF型三機がそのジャンプ力と機動力を駆使して包囲した。あのモヒカンとバイザーが特徴的な囚人兵の操縦者は、火炎放射器を向けながら服を全て脱いで裸になれと脅す。この状況下にマリは表情一つ崩さず、自身に火炎放射器の発射口を向けて脅すストームF型三機にルリの写真を見せ、その居場所を問う。
「ねぇ、この娘どこか知ってる?」
『テメェ、素っ裸になれって言ってんだろ!? 消毒されてえかー!?』
「ちっ、一々煩い奴」
当然ながら答えるはずがなく、再び火炎放射器を向けて脅してくる。
拡声機から聞こえてくる囚人兵のでかい声に、マリは苛立って舌打ちした。そればかりか自分の問いに答えもしないので、更に苛立ち、魔法で再び時間を止め、自分を包囲する三機のストームF型の火炎放射器の発射口に、足元に落ちている極右の民兵らから取り上げた小火器類を魔法の力で出来る限り詰め込み、それから時間を動かす。
「消毒されるのはあんたらでしょ」
『こ、このアマぁ! 消毒だー!!』
『あっついぜ~! 熱くて死ぬぜ~!!』
『燃える女の悲鳴が聞きェーッ!!』
時間を動かしたところで、マリは三機を自爆させるように挑発した。それに三機のストームF型は乗り、火炎放射器発射ボタンを押してしまった。
『うわぢゃ~!!』
結果は想像の通り、発射口に物を詰め込まれたため、ストームF型三機は自爆した。拡声機から三人の断末魔の叫び声が聞こえる中、マリは失禁するどころか脱糞した極右民兵のリーダーに、ルリの写真を見せて改めて居場所を問う。
「で、この娘どこ?」
「あ、えーと…漫画かアニメとかゲームでしか見たことありません…」
「はっ? あんた暴力的な極右の癖に、美少女漫画やアニメとか見てんの? ダサ」
その問いにリーダーは、漫画やアニメでしか見たことが無いと答えれば、マリは三つの理由で呆れた。
一つはルリの居場所が分からなかったこと。
二つ目は武器を取り上げた瞬間、あれほど吐いていた暴力的な言動が消え失せ、ただ怯えるだけの弱々しくなったこと。
三つ目は暴力的な極右思想の持ち主であるにも関わらず、美少女漫画やアニメ、ゲームを見ていると言う事である。
常人や好む者たちから見れば、愛国的極右思想の極論に傾向しているのに、美少女漫画にアニメ、ゲームを好むのは矛盾していて理解できない。心理や脳科学、精神科の専門家の視点から解析すれば、自分にとって都合の良い物は全て味方と、政治思想や愛国心を言い訳にした暴力の正当化という二つの結論に至るだろう。
結局は弱い者虐めと略奪行為がしたいだけの極右系民兵組織のリーダーのしょうもなさぶ呆れ返り、マリは写真を懐に仕舞い、その場を立ち去った。
「あ、あの…僕はどうすれば…?」
「あんた、殺す価値ないわ」
「へっ…? しょ、しょんな…! 武器か何か身を守る物をくださいよ! こんなところで僕たち生きてけないよ! 助けてよぉ!!」
立ち去った瞬間にあれだけのことをしたにも関わらず、情けなく助けを乞うリーダーにマリは更に苛立ち、殺す価値も無いと答えた。その言葉に、リーダーは何の反省もせず、身を守るためだと言い訳して武器を求め、自らの力と知恵では生きていけないとみっともなく喚き、助けを乞うてくる。
もし身勝手なリーダーに武器でも渡せば、調子に乗って再び虐殺や略奪などの蛮行を始めるだろう。何の反省もしないどころか、嘘でも悔い改めると約束せず、自分勝手に助けを乞うリーダーの態度を見てそう判断したマリは、聞き入れることなく足を進める。振り返ると、泣き叫びながらまだ助けを乞うていた。
『アァァァッ!? アァァァッ!!』
前に視線を向けた瞬間、喚き声から悶え苦しむ声に変わっていた。気になって振り返ってみれば、リーダーが全身火達磨となって悶え苦しんでいた。武器を取り上げられた他の民兵たちも同様に、全身火達磨となって悶え苦しんでいる。ナパーム弾などの類が投下された形跡はない。自然発火の如く考えられる兵器は一つ、白燐弾だ。
「えっ…?」
既に白燐は広範囲でばら撒かれており、マリの衣服にも燃焼した粒子が付着してか、既に発火して燃えていた。
このまま行けば、マリは悶え苦しむ者たちと同じように火達磨となることだろう。マリは不老不死であるが、発火した白燐の粒子の切除しない限り、粒子が消えるまで燃え続けので、その間は彼女にとって生き地獄である。そんな目に遭いたくない彼女は、それを避ける方法を即座に思い付く。
それは、仮面ライダーホワイトウィッチこと白い魔女に変身することである。幸いどころか、変身ベルトと変身に必要な指輪は白燐の粒子が付着しても、全く燃え尽きないどころか、燃えてすらいなかった。即座にマリは白燐で焼かれながら指輪を指に嵌め、指輪をベルトに翳す。
『チェンジ、ナーウ!』
指輪が翳されれば、ベルトから音声が流れて起動する。マリの足元に魔法陣が現れ、白燐で燃える彼女の全身を覆うように包み、その通常では消化できない火を消し去る。そこからスーツを形成させ、やがてはマリを白い魔法使いのような仮面ライダーへと変身させる。
その名も仮面ライダーホワイトウィッチ。通称、白い魔女だ。
「ふぅ、あの白燐の炎を消せるのは良いけど。特撮ヒーローになった覚えはないんだけどね」
白い魔女に変身することで、マリは白燐の炎を消し去ることが出来た。当の彼女は気に入らないようだが、背に腹は代えられない。それに仮面ライダー状態では、白燐に焼かれることはない。
「さて、こんな物を平気で撃つ奴を…」
先の生き地獄寸前に追い込んだ白燐弾を撃つ正体に報復すべく、白い魔女は魔法で空中高く飛翔した。
「あれが奴が変身した姿か…! 見た目通り、魔法系統と言う事か。厄介な…」
白燐の範囲外から監視しているベンヤミンは、マリが仮面ライダーへと変身した姿を見て、見た目通りに魔法系と判断する。ベンヤミンも仮面ライダーとして、幾つかの敵や同じライダーと交戦した経験はあるが、魔法系の戦闘建研は少ない。その手の怪人との戦闘ではどうにか力押しで勝って来たが、魔法を使う仮面ライダーとの戦闘は初めてなので、自信が無かった。
「あの致死量レベルの白燐を撃ってる奴は、もう死んだな。さて、どう戦うか…」
白燐弾を放つ正体が、白い魔女に変身したマリに見付かった時点で死んだと判断した後、どうやって戦うかベンヤミンは悩んでいた。
「へへへっ、この
一方で白い魔女に狙われていることも知らず、その正体であるストームG型を駆る永炎白燐丸なる人物は、自身が放った白燐を浴びて悶え苦しむ人々の姿を見て興奮し、第二射目の白燐弾を放とうとしていた。
このGタイプは、前線における火力支援と盾役として開発されたストームのバリエーションの一つであり、装甲も一番厚い。が、演習では散々な結果に終わってしまい、生産打ち切りの危機に晒されたが、対バグズ戦には使えそうと言う理由で少数生産で廃止は避けられた。
操作性と整備性の悪さで配備される戦線は限られていたが、何者かが一機を無断で持ち出した。それがあの永炎白燐丸なる人物が駆るG型である。人体に悪影響が出るほどの致死量レベルの白燐弾を装備し、こうしてヘルガーンの地を白燐で燃やし尽くしている。だが、それも白い魔女に見付かった時点で終わる。
「ん、なんだ…? バグか?」
白燐で燃え盛る人々を見るために飛ばしていた小型ドローンのカメラに、自機に迫る白い魔女を見付けたパイロットであったが、人が飛んでいるので、映像が乱れていると思い込んだ。
『グラビティ、ナウ』
「な、なんだこの揺れは!? 抑えつけられているぅ!?』
その数秒後、白い魔女が指輪の魔法で放った重力の魔法で圧しつけられ、動けなくされる。それから白い魔女は重力で抑え込んだストームG型の前に立ち、そのまま破壊せず、また魔法の力である物を取り出す。
『コネクト』
「この娘、何所にいるか知ってる?」
『にゃ、にゃんだお前はァァァッ!?』
それはルリが写る写真であり、何所にいるか尋ねた白い魔女だが、超常現象の数々に動揺するパイロットが答えられるはずもなく、何者かと問い返してくる。これにマリは重力を強めた挙句、指輪の魔法でコクピットハッチを無理やりこじ開け、再度居場所を尋ねる。
『スペシャル、ナウ』
「だからこの娘どこ?」
「し、知りまちぇ~ん! お助けをォォォッ!!」
「そう」
知らないと答えたので、マリはG型各所に装備された白燐弾一発を魔法で取り出し、指で信管を作動させ、コクピット内に放り込んだ。
「えっ!? こ、これってェ!? いやいや、助ける所でしょうがァ!? 何でぇ、何でェェェッ!?」
未だ重力で縛り付けているので、パイロットは動けず、投げ込まれた白燐弾が今にも爆発しようとしていた。これにパイロットは助けを乞うが、白い魔女は無視してその場を立ち去った。
「ぎょぁぁぁぁっ!? 熱い! 熱いィィィッ!! 消してェ! 誰か消してェェェッ!! 熱い、熱いよォォォッ!!」
数秒後、白燐弾は爆発して致死量レベルの粒子がコクピット内にまき散らされ、パイロットの全身を焼いた。絶叫しているが、白い魔女は足を止めず、遠くに離れていくだけだ。白燐で焼かれる悶え苦しむ人々を見て喜ぶパイロットにとって、それは因果応報であった。それから一分ほど、白燐が骨も焼き尽くしたのか、パイロットの絶叫は途絶え、G型は大爆発を起こした。
「フン、役立たずめ。使う魔法を幾つか確認できただけか」
それを双眼鏡から眺めていたベンヤミンは、G型のパイロットを役立たずと表した。彼は白い魔女がどのような技を使うか確かめるため、ただそこから見ていたのだ。
「俺では、勝つのは難しいな。では、周りに頼むとするか」
自分が仮面ライダーに変身しても、勝てないと判断したベンヤミンは、周りの状況を利用すべく、持ち込んだ小型無線機を操作し始めた。この付近に居る連邦軍と同盟軍の部隊を呼び寄せ、白い魔女を疲弊させようと言うのだ。
「少しでも勝てる確率を上げる。これぞ兵法の基本よ!」
ズルい手段であるが、ベンヤミン曰く兵法の基本である。軍事的に見れば、正当で合理的な手段ではあるが。
付近に居る両軍がこちらに来ることも知らず、白い魔女はルリの手掛かりを知る人物がいそうば場所を目指して進んだ。
まだ召喚してねぇや。
次回で白い魔女が英霊召喚する予定。
それと活動報告にて、召喚キャラと戦う人たちを募集中です。