スーパーロボット大戦 無限戦争 設定集&外伝 作:ダス・ライヒ
名前:ヒーズル・シャックルズ
性別:男
年齢:不明
階級:大尉相当官待遇
乗機:グフ・ネオメイカー
概要:自由惑星同盟に属する小国も小国「モダメ王国」になけなしで存在するMS連隊から小隊長としてで引き抜かれたエースパイロット。貴族出身らしい。
同盟本体に許可を取って1機だけ生産されたグフ・ネオメイカーを駆り、前の戦線で散々暴れた末、今回惑星ヘルガーンに送り込まれた。
キャラ提供は神谷主水さん
ウィルティネクス連合国軍親衛第100独立海兵大隊
お飾りでしかない第101独立海兵大隊とは違い、ウィルティネクス軍海兵大隊の中で最も練度も高い真の精鋭部隊。四個MS中隊に一個整備中隊を合わせて五個中隊で編成されている。
マリーネ・ゾルダートを装備しているが、第三と第四中隊だけであり、第一と第二中隊がゲルググメナース(ゲルググマリーネ仕様)などの装備している。
「この精鋭部隊っぽいのをぶっ叩いて敵の士気を挫く!」
時は数分ほど前に遡り、単独で暴れ回るアスカのエヴァンゲリオン弐号機改に視点を移そう。
付近で連邦軍と同盟軍の乱戦にカレンの
『うわっ!? き、来たァ!!』
「か、各機迎撃! 撃て!!」
友軍機を次々と血祭りに上げながら迫るアスカのエヴァ弐号機改に、フレデリカ・H・R・リー率いる海兵大隊のマリーネ・ゾルダートらは手にしているビームマシンガンを掃射する。キャノンを装備した支援機も、その火力をもって一斉射に加わった。
アスカは気付いていないが、フレデリカの第101独立海兵大隊はお飾りの部隊であり、本当の精鋭は同じマリーネ・ゾルダートを装備する第100独立海兵大隊だ。それもすぐ近くに居るが、同じマリーネ・ゾルダートであるため、そちらを精鋭部隊と誤認した。
「そんなシャワーで、このアタシを怯ませれるとでも!?」
凄まじい砲弾とビームの嵐であるが、アスカは怯まずにエヴァの力を信じて全力疾走でフレデリカの海兵大隊に向けて突っ込む。エヴァが人に近い挙動を取るので、その姿はまるで人の全力疾走の様だ。それに速度も倍以上。例えるなら、全速力の戦闘機が目の前を通った感じか。
「なんで、アタシのエヴァの武器は召喚しないのよ! ジジババの武器を召喚するなら、ついでに骨メガネのエヴァとエヴァ用の武器も召喚すれば良いの、にっ!!」
敵の攻撃を避けつつ疾走するエヴァのコクピット内で、アスカはマスターである白い魔女に対して悪態をついていた。召喚された際の武器は専用ナイフ一本だけであり、アスカは不満であったが、自分の愛機であるエヴァ弐号機改の長所や短所を知り尽くしており、性能をフルに引き出し、瞬く間に前衛のマリーネ・ゾルダートを蹴散らす。火器を使わない素手による攻撃であり、瞬きする間に中隊規模のマリーネ・ゾルダートを撃破した。
『ひっ!? ヒィィィッ!!』
「こいつら、機体は精鋭っぽいけど。このビビり様は精鋭じゃない!」
配下の中隊が一瞬にして壊滅したのを見たフレデリカが悲鳴を上げ、ビームライフルを乱射する中、アスカはその動きで第101大隊が精鋭でないと見抜いた。そうと分かれば攻撃を躱しながら大隊長機であるフレデリカ機に飛び付き、何所の所属で何者かと接触回線で問う。
「翻訳機で言葉は分かるわね? あんたら何者で何処の所属?」
『うぃ、ウィルティネクス連合国軍親衛第101独立海兵大隊の大隊長、フレデリカ・H・R・リー中佐…! 大隊構成員は私句を含め、ウィルティネクスの有力者の息子や娘たちの者たちです…!』
「つまり、七光り部隊ってわけ? アタシの知る七光りよりも意気地なしじゃない! そんな覚悟で、戦場に出てくるな! バカッ!!」
お飾りで七光りの部隊であると分かれば、アスカは自分が知る七光りと揶揄する少年よりも意気地なしと罵り、フレデリカ機に蹴りを入れ、そこからエヴァの徒手でスクラップ状態にした。コクピットは避けており、フレデリカは無事であったが、恐怖で震えて動けないでいた。
「ほら! あんたらの大隊長みたいになりたくなかったら、さっさと武器を寄こす!」
フレデリカを殺さず、彼女の機体をスクラップ状態にしたアスカのエヴァ弐号機改は、残る大隊のマリーネ・ゾルダートらに持っている武器を要求する。企画が合うか分からないが、大隊の者たちはアスカの要求に従い、武器や装備類を置いて逃亡した。
「武器は現地調達ってところか。まっ、ヴィレの粗悪品よりはマシね。余裕のある工場で作られてるし」
大隊が置いていった武器類を自分のエヴァに装備し、使えるかどうか確認した後、生前に所属していた組織の武器よりはマシと表して向かってくる同盟軍機の集団に照準を定めようとする。
「バイザーの次は一つ目! 照準は互角性が無いから狂うけど、無いよりはマシ!」
向かってくるのは、ウィルティネクス軍所属のザクⅣの集団だ。レンドリースされた物だが、ザクマシンガンや箱型弾倉マシンガン、バズーカぐらいしか装備していないので、換装装備は支援機のキャノンタイプくらいである。これにアスカは現地調達故に狂う照準器に文句を言いつつも、無いよりはマシなので、エヴァの両腕に抱えたビームマシンガンを乱射した。
『うわぁぁぁっ!?』
「あの赤い奴は、こちらの武器を奪って使ったのか!? 散会して的を絞らせるな! 移動しつつ攻撃だ!」
僚機が次々と爆散していく中、角が付いた指揮官機は味方の武器を奪って撃ってくるアスカのエヴァ弐号機改に驚きながらも、的を絞らせないように移動しながら攻撃しろと指示を出す。指揮官の指示に応じてバラバラに散会したザクⅣ等は、アスカのエヴァに集中砲火を浴びせる。
「あぁ、クソ! 流石は正規軍! こいつら七光り共よりも!」
散会されて無駄弾を使わされることに苛立つアスカであるが、素直に先のフレデリカたち七光り部隊よりも連携も高ければ練度も高いことを認める。
そんなアスカを苛立たせる正規軍のザクⅣらは、自分らに注意を引き付けている間に、背の低い戦車大隊にエヴァ弐号機改の背後に回らせていた。背後に回り込んだ戦車大隊は一斉に主砲をエヴァの背後に向け、撃ち込もうとしていた。
「弾種、徹甲弾! 装填後に照準が完了次第、一斉発射!」
長いブレードアンテナを装備した大隊長車の指示から、数十両の戦車は指示に応じて貫通力の高い徹甲弾を主砲に装填し、砲手に照準を急がせる。
「照準良し!」
「撃てィ!」
砲手がエヴァ弐号機改の背後に照準を捉えたと報告すれば、戦車長は直ちに発射を命じる。これに応じ、他の戦車らも一斉に徹甲弾をエヴァに向けて放った。数十発の徹甲弾がエヴァの背後に向けて放たれたが、エヴァには特殊なシールド発生装置がある。その名もATフィールド。絶対的不可侵領域の略称である。
「はっ!? ATフィールド!!」
前面のザクⅣの集団が囮であると分かったアスカは、背後から徹甲弾を放つ戦車集団に気付き、エヴァの背面にATフィールドを展開した。八角形のオレンジ色の結界は貫通力の高い徹甲弾を全て弾き、アスカのエヴァ弐号機改の背後を守り抜いた。
「なっ!? バリアだと!?」
戦車大隊の大隊長は、エヴァ弐号機改の背後に張られたATフィールドに驚き、思わず反応が遅れる。
「正規軍はこれだから厄介なのよ!」
数も多い上に戦術や戦略を練って攻撃してくる正規軍が厄介だと言いつつ、アスカのエヴァ弐号機改は背後へ振り返り、エネルギー切れを起こしたビームマシンガンを投げ付け、一両目の戦車を破壊。そのまま一気にエヴァの機動力で戦車大隊を蹂躙し始める。
『こちら第二中隊! だ、大隊長殿! 機動兵器を! 機動兵器部隊の応援を!! ウワァァァッ!!』
「な、何なんだ!? モビルスーツでも無ければパーソナルトルーパーでもない! まさかスーパーロボット…!?」
「だ、大隊長! こちらにも赤い奴が!?」
「っ!? ノワァァァッ!?」
自分の部隊が蹂躙される中、大隊長はアスカのエヴァ弐号機改をスーパーロボットであると思い込むが、エヴァは正確に言えばロボットではない。そんな疑問を抱いている間に、大隊長の戦車はエヴァの徒手に貫かれて破壊された。
『僚機をやられた! こ、こちらにも来る!?』
「あんた等はATフィールドを使わなくたって!」
対抗できそうなザクⅣの集団も全力で応戦するが、凄まじい速度で味方を蹂躙するアスカのエヴァ弐号機改に対抗できず、ATフィールドを使うまでもないと言われて破壊された。その後、続けて機甲部隊に大隊本部の指揮車やギャロップ、連隊本部として使われている陸上戦艦ダブデを破壊していけば、ウィルティネクス軍は大損害を被ったのか、再編のために後退を始める。
『そ、損害多数! 後退だ! 再編のために後退する!!』
「全滅するくらい戦うバカじゃないみたいね…! ん?」
攻勢に出たウィルティネクス軍に大損害を与えて後退させた後、突出して同盟軍の増援部隊や後続部隊に単独で突っ込むジェリド・メサのバイアラン・カスタムを見付けた。
「あのリーゼント、一人でやるつもり!? バカだけど、あいつも実力はある! 撃墜数でマウントを取られるわけには!」
バカ呼ばわりしているが、ジェリドも実力があるので、大多数の同盟軍相手に奮戦するのは確実だ。撃墜数でマウントを取られたくないアスカはそのプライド故にか、彼女も単独で敵陣へと突っ込んでいった。
そして、今に至る。
「おいおい、歩兵装備はスターシップトゥルーパーズか?」
ジェリドやアスカ、黒騎士が連邦軍や同盟軍相手に暴れ回る中、キルモンガーも単独で連邦軍相手に奮戦していた。
最初に遭遇した連邦軍の歩兵部隊、それも小隊規模の兵員を武器も無しに、ブラックパンサーと同じスーツの力だけで全員を惨殺した。辺り一面が血の海と化す中、キルモンガーは自身が惨殺した敵兵のライフルを手に取り、それを物珍しそうに見ている。
「それもモリタ式アサルトライフルじゃないか。まさか、スターシップトゥルーパーズの世界とキルゾーンの世界が融合してるのか?」
自分の知る映画とゲームの世界が融合していると驚きつつも、元兵士や工作員としての癖なのか、ライフルが撃てるかどうかの点検を行い、ストック側に装填されている弾倉の残弾確認まで行う。
「
連邦軍の歩兵用アサルトライフルが映画用の物でないと分かれば、試し撃ちに丁度良く来た歩兵部隊に向けて撃ち始める。プロ故にその射撃は正確であり、単発による射撃で次々と敵兵を撃ち殺していた。
『奴は弾切れだ! 進め!』
「ん、どうやってリロードするんだ?」
正確な射撃を続け、撃鉄を引いた数で敵兵らを射殺したキルモンガーであるが、弾倉の中身を全て撃ち尽くしたようだ。それを見計らってか、連邦軍の歩兵部隊が前進してくる。どうやってリロードするかキルモンガーは、空の弾倉を抜き捨て、新しい弾倉を入れ込もうとするが、何所を引けば初弾を薬室に送り込めるか分からない。その間に何発もライフル弾を撃ち込まれるが、スーツの防弾性は高く、全てを弾いていた。
「まぁ良い、殺しはアナログに限る」
ボルトの類が見当たらないと分かれば、手近な敵兵に向けてライフルを投げ付けた。ライフルは凄まじい速度で投げられており、ライフルは敵兵の身体を貫通し、串刺しにしていた。それから殺しはアナログに限ると言い出し、背中の特殊合金ヴィブラニウムで出来た二振りの剣を取り、向かってくる歩兵らに斬りかかる。
向かってくるキルモンガーから距離を取るため、歩兵部隊は下がり始めるが、相手が異様な速さで迫るために逃れることが出来ず、古めかしいアフリカ式の剣で次々と斬り捨てられていく。その剣の切れ味は凄まじく、キルモンガーのスーツのパワーアシストもあってか、胴体を容易く切り裂き、頭や四肢が血と共に辺り一面に散らばっていた。マスクの下のキルモンガーの素顔は全く微動だにせず、ただ作業のように連邦軍の歩兵たちを惨殺していく。
「ひ、ヒィィィッ!!」
「バグズみたいにバラバラにするか、引き裂いたり出来なくて済まなかったな。成人指定のスプラッター映画みたいになっちまった」
生き残った歩兵たちは死の恐怖に駆られ、その場から逃げ出した。これにキルモンガーは、自分の見ていた映画とは違う光景になったことに謝罪しつつ、マスクの下で笑みを浮かべながら、更なる殺戮を楽しむべく、連邦軍の陣地へと歩みを進める。
「ATなら!」
味方を殺戮しながら陣地へと迫るキルモンガーに、ATのスコープドッグ四機が止めに入る。高い生産性故に装甲は薄く、生存性は極めて低いが、単体でも歩兵の数倍以上の火力を持つので、キルモンガーにとって危険な相手であった。
「ありゃ確か…棺桶で有名な日本のロボットアニメの…」
映画のみならず、生前のキルモンガーはATの事を知っているようで、思い出しながらAT四機の攻撃から身を隠す。身を隠したキルモンガーに、ATのパイロットたちは自分たちが脅威であると分かったのか、追い詰めるように前進を始める。
「奴が身を隠したぞ! 各機、奴を袋小路に追い込め! そこでズタズタに引き裂いてやれ!」
頭部のカメラに映るキルモンガーが逃げたのを見て、隊長は袋小路に追い込むように指示を出す。それに応じ、僚機のスコープドッグらはローラーダッシュの速度を速め、袋小路に追い詰めようとするが、それはキルモンガーの罠であった。姿を消したキルモンガーに対し、パイロットらは視界が限られているATのカメラで必死に探し回る。
「く、クソ…! 何処へ…!?」
死角を補うように互いの背中を付け合わせ、周囲警戒を行うATのパイロットたちは、相手の熱を感知する熱源センサーカメラに切り替えてキルモンガーを探す。額に汗を浸らせ、やや動揺しながら周囲にカメラを向けるが、何所にもキルモンガーの姿はない。
「本当に棺桶だな。こいつは」
四機のATが必死に探し回っているキルモンガーは、その頭上に位置する建造物の壁に張り付いていた。本当にATが棺桶であると感心しつつ、キルモンガーは上面に視線を向けられない内に、何所からか手に入れた火炎手榴弾の安全栓を抜き、それを四機のATの頭上の上から落とす。
『う、ウワァァァッ! 機体温度上昇!! 熱い! 熱い!!』
「あ、焦るな! 熱中症になるぞ! 落ち着け!!」
爆発して四機のATが炎に包まれるが、被弾していないので燃えることはない。が、機内の温度調節は出来ておらず、身に着けている耐圧服から高温の炎の熱さを感じているので、乗っているパイロットはパニックを起こす。隊長が必死に落ち着かせようと無線で語り掛けるが、落ち着かせるにはそれなりの時間が必要だ。この隙にキルモンガーは、対戦車用手榴弾を取り出し、安全栓を抜いて投げ付けた。
「おぉ、旧式の対戦車用手榴弾でお陀仏か。まさに棺桶だな」
旧式とはいえ、対戦車用手榴弾の爆発は、ATの薄い装甲を容易く貫き、四機共々吹き飛ばしてしまった。通常の爆薬でも良いのだが、面倒なのか、キルモンガーは興味本意で手に入れた対戦車用手榴弾でATを仕留めた。
「そういえば、ガンダムやバイアランが召喚されてたな。次にはモビルスーツでも出てきそうだな」
ATの燃料と搭載火器の火薬も合わさって派手に大爆発が起こる中、キルモンガーは再び連邦軍陣地への歩みを始める。その途中、ディスティニーガンダムとバイアラン・カスタムの存在を思い出し、止めに入る連邦軍歩兵らを惨殺しながら次に出てくるのがMSであると予想していた。
「ここでモダメ王国の存在を示す!」
一方でマリこと白い魔女らが目指す主戦場では、反撃に出る同盟軍と連邦軍との激しい攻防戦が続いていた。
グフカスタムのような外見を持つザクⅣの魔改造機であるグフ・ネオメイカーを駆るヒールズ・ジャッカルズは、自由惑星同盟参加国で最も小国であるモダメ王国のため、先陣を切って突撃していた。乗機はグフカスタムのような外見であるが、中身は最新鋭機に匹敵するほどの機体であり、圧倒的機動力と格闘戦能力で連邦軍機を圧倒する。
「は、速い!?」
阻止防衛に当たるアデルマークⅡ陸戦仕様は、いつの間にか目の前に来たグフ・ネオメイカーに動じず、すぐさま接近戦用のビームサーベルを抜いて応戦しようとするが、技量はヒールズの方が上であり、切れ味の増したヒートサーベルで一刀両断される。
「ヌォォォッ!!」
敵機を両断したヒールズは止まらず、左腕のガトリングシールドに搭載された大口径機関砲を掃射し、敵車両部隊と歩兵部隊を一掃する。これを阻止せんと105ダガーとダガーLの混成集団が迫るが、単独のグフ・ネオメイカーは放たれるビームの嵐を高い機動力とパイロットの技量で全て躱し切り、右手に握ったヒートサーベルで次々と斬り捨てて行った。
「後ろは取らせん!」
複数の敵機を全て斬り捨てたヒールズのグフの背後より陸戦仕様のジェガンJ型三機がビームライフルを放とうとするが、反応はヒールズの方が速かった。サーベルを落とし、素早く抜いたビームピストルで、ジェガン三機を早撃ちで撃ち抜いて見せたのだ。射撃も正確であり、コクピットを撃ち抜かれたジェガン三機は地面へと倒れる。
『ジャッカルズ隊長! これ以上突出なされては!』
「無理は承知だ! この戦域にも、我ら以外の精鋭は居る!」
随伴機のセプテムは、ヒールズのグフに付いてくるのがやっとであった。余りにも突出し過ぎているので、包囲されると注意するが、ヒールズは無茶を承知でやっていた。自身が率いるモダメ王国の精鋭部隊のほかに、別の国の精鋭部隊も居るのだ。
「月月火水木金金の訓練の成果、たっぷりと見せてくれるわ!」
それは、ウィルティネクス連合国軍親衛第100独立海兵大隊であった。指揮官である強面で顔面傷だらけの歴戦錬磨の禿げ頭の大男は、休み無しの訓練の成果を見せ付けるべく、意気揚々と同じ訓練を受けた部下たちが駆るマリーネ・ゾルダートを率いて連邦軍に突撃を仕掛ける。
が、大隊指揮官が乗る機体は採用機のマリーネ・ゾルダートではなく、ゲルググメナースであった。無論、ゲルググマリーネの指揮官型のように改造されており、放たれるビームライフルも協力で、次々と連邦軍機を葬っていく。随伴機の通常のゲルググメナースも、ビームライフルやマシンガン、実弾仕様のマシンガンによる攻撃で連邦軍部隊を圧倒していた。
「戦果を挙げて、大隊長や第一と第二中隊のように本物のゲルググを受領だ! もしくはザクだな! こんなジムのパチモンなんぞに乗ってられねぇぜ!」
『こんなジムの模造品は、お飾りの坊ちゃん嬢ちゃん部隊で十分よ!』
第100独立海兵大隊のゲルググメナースは大隊長と第一や第二中隊のみであったらしく、残る二個中隊はマリーネ・ゾルダートであった。マリーネ・ゾルダートは原型機であるジムⅣを超えようとする改良が行われているが、パイロットたちは不満であるので、ゲルググメナースかザクⅣを所望していた。
戦果を挙げればゲルググメナースやザクⅣを受領が出来るそうなので、第三と第四中隊の海兵らは大隊長らのゲルググの後に続いて連邦軍を追撃する。凄まじい攻撃であり、ヒールズのグフの活躍も相まってか、連邦軍の阻止部隊が一時後退するほどだ。
「ちっ、後退しやがって! もうちょっと粘れや!」
後退する連邦軍部隊に、マリーネ・ゾルダートのパイロットは自分らの戦果のために粘れと文句を付け、主兵装のマシンガンで八つ当たりの掃射を行う。
「これなら、お飾りの101連中の方で十分だな。さて、別の戦闘区画の支援でも…」
自分ら第100独立海兵大隊とヒールズのグフの活躍に、再編のために後退する連邦軍の姿を見て、既に敗走した第101独立海兵大隊でも十分と思う。それから別の戦闘区画で前進を続ける友軍の支援でも行おうとしたが、この戦闘区画に接近する機影に気付いた。
「俺たちに挑んでくる奴が居たのか。偵察機、敵は何機だ?」
『はっ! 二機であります! 一機は戦闘機! もう一機はATサイズの…? と、飛んでいるぞ!?』
「なに、飛んでいるATサイズだと!?」
その知らせに、大隊長は驚きの声を上げる。
偵察機より報告された戦闘機はバルキリーのYF-29ディランダル、空飛ぶATサイズの機は紅蓮特式だ。その背後からは、デスティニーガンダムとフォースインパルスガンダムが見える。地上には白い魔女を初めとする小火器を装備した英霊たちが、戦場を目指して向かっていた。
二日前に出来上がるはずだったけど、遅れたわ。