スーパーロボット大戦 無限戦争 設定集&外伝   作:ダス・ライヒ

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名前:コクテン
性別:男
年齢:65
能力;幸運
概要 髪を整えた上等な身形の紳士。能力として天文学的な確率が次々に起きる程の幸運を自らに舞い込ませるが、周囲にどれだけの人間がいるかで増減する。その理由は彼に舞い込む幸運は他者の運を吸い取って発動するから。
ターゲットの選択は出来ないので単独で戦場に出るが、持ち込んだティーセットで優雅なひと時を過ごしている間、敵は機器の誤作動や不意の体調不良、天災などで勝手に自滅して来た。
一人称はワタシ。口調は穏やかな老紳士だが性格は利己的でガチクズ。

陣営:ヴィンデル・マウザー一派
名前:ウェイロン
性別:男
年齢:85
拳法:八極拳 酔拳
概要:幼い頃から裏組織に属して殺しを生業にして来た小柄な老人。腰は曲がり白髪になっている。

陣営:ヴィンデル・マウザー一派
名前:ホールズ
年齢:不明
武器:空閑接続
概要:目玉の様な模様を持つ球体の機械生命体。単体ではなく、複数体で一つの存在。一体一体辺りで情報共有が可能な他、自分を座標にして別の場所と空間を繋げる穴を作成可能。

陣営:ヴィンデル・マウザー一派
名前:ゼンザイ
性別:男
年齢:不明
拳法:相撲
概要:巨人の相撲取りの横綱。
化粧まわしのみを身に付け、兵器相手に己の身一つで立ち向かう。全試合全勝であり、戦いがいのある敵を求めて参戦いがい
キャラ提供はケツアゴさん


英霊VS連邦&同盟 その6

「あの怪物は本当にお前が対処するんだな?」

 

「だから、言ってるじゃん。あんた等で無理なのは私って」

 

 連邦軍の歩兵部隊や車両部隊を蹂躙するベルセルクを見たクルト・アーヴィングの問いに、仮面ライダーの白い魔女ことマリ・ヴァセレートは、無理な相手は引き受けると答える。

 

「クルト、ヴァルキュリア人になろうか? あの魔女に頼めば、槍と盾を出してくれそうだし」

 

「いや、切り札は出来るだけ取っておきたい。それまでヴァルキュリア化は温存しておけ」

 

「分かったわ」

 

 ボフォースAk5ライフルを持つリエラ・マルセリスは、いい加減な白い魔女の返答を見て、ヴァルキュリア人となって強行突破しようかとクルトに問う。それにクルトは、頃合いを見て切り札を切る気であり、それまで温存しておくように彼女に返した。

 

「私が先行しようか? この火力を強化したヴァールなら、問題はない」

 

「それも良いが出来る限り離れるな。敵は空からも来る」

 

「あぁ、分かっている。空の敵も対応できるが…お前が言うなら間違いない」

 

 複合兵装ヴァールの火力を強化していたイムカは、自分が先行すると言うが、クルトからは出来る限り離れるなとくぎを刺された。

 イムカの得物であるヴァールは、彼女が言う通りに火力も強化されていた。生前は空からくる敵は居なかったが、上空には両軍の航空機が飛び交っているので、上空の敵にも対応できる機能を追加していた。

 

「本気であのど真ん中を突っ切るのか?」

 

「マスターがそう言っている。最新火器で武装した今の私たちなら、問題ないはずだ」

 

「太平洋戦争や朝鮮戦争では、これほどの戦闘は何度か経験したが、激戦中のど真ん中を突っ切るのは初めてだ。そこの後ろの奴らには、経験がなさそうだが…」

 

 白い魔女の決定に疑問を抱くのは三人だけでない。歴戦錬磨の海兵隊員であるローバックも、あの中に突っ込むのかと聞いてくる。今の自分たちは現代火器で武装しているので、問題は無いとイムカは返すが、ローバックは地獄のような経験をしたことが無いと、後ろを指差しながら告げる。

 

「そうか。あいつら義勇兵は、私たちの戦いは経験していなかったな」

 

 ローバックの指摘に、イムカはイーディ・ネルソンを初めとするイーディ分隊の面々が、激戦を経験していないことを思い出す。

 イーディを初め、ヤン・ウォーカー、リィン、スージー・エヴァンス、マリーナ・ウルフスタインの面々は、震えていた。ホーマー・ピエローニは快感を覚えていたが。

 彼女たちは義勇兵として侵略軍に立ち向かい、見事に勝利した部隊に属していた。それなりの戦闘を経験したが、クルトら囚人部隊やアメリカ海兵隊員のローバック程の地獄のような戦闘は殆ど経験していない。目前の激戦区を見て震えるのは、当然の事だろう。

 

「まずいな。あれでは、士気に関わる」

 

「そういう問題かしら…?」

 

 このイーディ分隊の様子を見たクルトが士気に関わると言う発言に、リエラはズレているのではないかと指摘する。

 

「なんで召喚された奴が…」

 

 これに白い魔女は、召喚された英霊が激戦区を見て震えていることに疑問を抱く。

 

「召喚魔法に問題があると思うけど、いま考えても時間の無駄だし。まぁ、私がこいつ等のマスターだし」

 

 召喚魔法に問題があるのではないかと思い込む白い魔女だが、時間の無駄と割り切ってか、先陣を切ってベルセルクのリザが暴れ回る戦場へと突っ込んでいった。

 

「おい!」

 

「ほぅ、指揮官が先陣を切るか! 面白い! 海兵隊員として、指揮官殿に続くしかないな!」

 

 クルトの呼び止めにも応じず、進路上のローカスとの大群を魔法で一掃しながら進む白い魔女に、ローバックは海兵隊魂を思い出してか、M16A1突撃銃の撃ちながら続いた。

 

「あれ見てると、無理やり先陣切らされてた時を思い出すんだけど…」

 

「なに、今回は指揮官殿が先陣を切って突っ込んで下さっている。ここは続くしか無いだろ」

 

「まぁ、私たちのことを盾にせず、先陣を切ってくれてるしね」

 

「クルト、お前がそう言うなら私も行こう」

 

 リエラは囚人部隊故に無理やり先陣を切らされていた頃を思い出し、苦い表情を浮かべたが、クルトは白い魔女が自ら先陣を切って突っ込んでいるので、続くしかないと告げる。それにリエラは同調すれば、イムカもその後に続こうとする。

 

「第7小隊のイーディ分隊、そこに居ては、ロボット兵器か航空機に殺されるのを待っているだけだと思うが?」

 

「フッ、私たちは伝説の義勇軍第7小隊に所属していた分隊なのですよ! 貴方たち伝説の名無しの精鋭部隊に負けませんわ! さぁ、分隊の皆様、行きますわよ!」

 

「その息だ! 総員、マスターに遅れるな!」

 

 クルトからの発破を受け、イーディ分隊も戦場への突撃の覚悟を決める。全員の覚悟を決めれば、クルトらも白い魔女に続いて戦場へと突撃した。

 

「グランドウォーカーダ!」

 

「な、なんだあいつらは!? 何処から湧いて出て来たんだ!?」

 

 地底人ローカストの歩兵が白い魔女に続いて突っ込んでくるクルトらに驚けば、サンヘイリ(エリート)族の青いアーマーの戦士は、直ぐにプラズマガンで攻撃を行う。それに白い魔女は、指輪の魔法で土壁を召喚して英霊たちを守り、雷の魔法でエリート族などの強力な敵の一掃を行う。

 

「日本兵や北朝鮮兵、中国兵より二回り大きいが!」

 

 太平洋戦争や朝鮮戦争で戦って来たアジア系兵士より二回りほど大きいローカストのドローンを見たローバックであるが、海兵隊員として恐れることなく挑み、頭部に数十発を撃ち込んで一体目を倒し、続けて二体目、三体目と突撃銃の連射で倒していく。

 

「つぁぁぁっ!」

 

 弾切れになれば再装填を行わず、背中の鉈を抜き、周囲に居るドローン等を斬り殺し続ける。

 

「グランドウォーカー…ぶった切る…!」

 

「今度は、ブッチャーか!」

 

 周囲のローカストを皆殺しにしたローバックは、M16の再装填を素早く済ませた。そんな銃の再装填を終えたローバックに次に挑むのは、肉切り包丁を持つブッチャーと呼ばれるローカストだ。

 ブーマーと呼ばれるタイプであり、一般的な兵士であるドローンタイプよりも更に巨体なタイプだ。ブッチャーが手にしている肉切り包丁には、先ほどまで斬り殺した敵兵の血が付着していた。刀身が赤く染まっているからして、殺した数は多いだろう。

 ドローンよりも大きいブッチャーにローバックは臆することなく挑み、突撃銃の弾丸を浴びせるが、通常よりも耐久力も高く、怯まずに血塗れな肉切り包丁を振るってくる。

 

「死ネェ!」

 

「肉にされる気は無い!」

 

 自分を斬り殺すとする肉切り包丁の斬撃を躱したローバックは、この距離ではライフルが撃てないと判断してか、再び背中の鞘に戻した鉈を抜き、接近戦で対処する。

 ブッチャーは強力であるが、動きは鈍く、二撃目を躱したローバックの鉈で腹を切り裂かれ、そこから左手に持った突撃銃の連射を諸に受けて息絶えた。

 

「グランドウォーカー…」

 

「化け物共め…!」

 

 ブッチャーを倒したローバックの背後からドローンタイプのローカストが襲い掛かったが、彼が素早く引き抜いたコルトM1911A1自動拳銃の頭部に三発ほど撃ち込まれて沈黙した。

 

『突撃ィ! うぉぉぉっ!!』

 

「何ィ!? 日本兵まで居るのか!? 全く、とんでもない世界だ!」

 

 周囲に居るローカスト等を全滅させたローバックであるが、次に進出してきたのは大宇宙大和帝国軍の歩兵部隊であった。その銃剣突撃で逃げる連邦軍歩兵らの背中を突いて殺し、ローバックの居る方まで前進してくる。

 アメリカ海兵隊員として太平洋戦争に従軍していたローバックから見れば、大和帝国軍の歩兵は、装備こそ違うが最も厄介な相手である日本兵であった。

 これに自動拳銃をホルスターに仕舞い、M16突撃銃の単発で銃剣突撃してくる大和帝国軍歩兵を迎撃する。銃剣突撃する歩兵らの相手は、太平洋戦争で散々やって来たのか、手慣れたものだ。

 

「死ねぇ!」

 

「おっと!」

 

 銃剣突撃してくる敵兵に近付かれ、ライフルの銃身に付けられた銃剣を突き刺されようとした際は、突き出された銃剣を躱してから突っ走てくる敵兵の勢いを利用し、地面に倒してとどめの一撃を撃ち込んだ。が、これは味方がいるから出来る物だが、今はローバック一人でやっていた。

 

「おっと、一人じゃなかったな」

 

 一人のローバックを撃ち殺そうとした大和帝国軍の歩兵らであったが、分隊ほどの銃撃で全員が倒れた。これにローバックは、味方がいたことを思い出す。

 

「大丈夫ですか、おじさま」

 

 ローバックの窮地を救ったのは、イーディ・ネルソン率いるイーディ分隊だ。銃口から煙が出ているM4A1カービンを抱えながらローバックに無事を問うが、そんなイーディ分隊にも同盟軍の歩兵部隊が襲い掛かる。

 

「あのふざけた格好の奴らを皆殺しにしろ!」

 

 母星であるヘルガーンを守るヘルガスト兵とローカストに大和帝国軍兵を混成とする歩兵部隊だ。その背後からは他種族で構成されるコヴナント兵等の姿も見える。他にも車両も幾つか見えていた。

 

「あいつらの方がよっぽど変なのにね!」

 

「可愛くない奴ら…!」

 

「あぁ、こんなに…!」

 

「どうします、ネルソンさん?」

 

 ライフルを撃ちながら接近してくる同盟軍の歩兵部隊に対し、イーディ分隊の面々は分隊長であるイーディに問うてくる。無論はイーディは全て殲滅する気であり、迎え撃つ命令を出す。

 

「当然、迎撃ですわ! 皆様、やってしまいなさい!」

 

 その命令と共に、分隊の面々は手にしている火器を放つ。

 ホーマー・ピエローニはミニミ軽機関銃を掃射し、ヤン・ウォーカーはM4A1カービンからカールグスタフ無反動砲に切り替え、戦闘車両に向けて撃ちこんだ。リィンにスージー・エヴァンスはコルトC7突撃銃を連射する。狙撃兵であるマリーナ・ウルフスタインはHK417の二脚を立て、正確に敵を撃ち抜く。

 分隊規模の攻撃であるが、彼女たちイーディ分隊はある世界では英雄部隊とも呼ばれるガリア義勇軍第7小隊に属する分隊であり、英霊として召喚された際は何か強化されているのか、中隊規模で迫る同盟軍の歩兵と車両の混成部隊を圧倒していた。これに歴戦錬磨の海兵隊員であるローバックも関心の声を上げる。

 

「ほぅ、男が一人だけしかない派手に目立つ軍服を着た女子供ばかりの連中だと思っていたが、中々やる!」

 

 そうイーディ分隊を褒めた後、ローバックは彼女らの背後を襲おうとする敵部隊の対処を行う。

 

「帝国軍とは違い、空にも敵が居て、敵の火力もあるが、私とこのヴァールなら問題は無い!」

 

 白い魔女らとは少し距離を取った行動をするイムカは、自作の複合兵装であるヴァールの性能と自分を信じ、連邦軍の陣地に向けて前進する車両を含める同盟軍部隊に単独で挑んだ。

 イムカ自身もガリア軍懲罰部隊「ネームレス」の中では最強の戦闘力を持ち、ナンバー1のナンバーを与えられた。身体能力も高く、機関銃や対戦車火器、白兵戦用剣などの機能を持った結果、凄まじい重量となったヴァールを軽々しくライフルのように扱っている。

 機銃モードに切り替えて目前の敵歩兵らを掃射で一掃した後、対戦車モードに切り替え、対戦車弾頭を装填し、素早く移動しながら敵車両を破壊。更に素早く再装填を済ませ、邪魔な敵を機銃モードで排除しながら二両目を破壊する。

 

「こいつ、シールド!?」

 

「おのれ、こんなひ弱な人間如きに!」

 

 凄まじい勢いで敵兵らを一掃し、戦闘車両すら破壊するイムカに対し、シールドで身を守られたエリート族の戦士は激怒してエナジーソードを抜き、アーマーのシールドで防がれたことに驚く彼女に斬りかかる。体格はエリート族が勝るが、イムカは素早く、大柄の異星人が放つ斬撃は全て躱された挙句、白兵戦用の剣のモードに切り替えたヴァールで顎を突き刺されて絶命した。

 

「こ、こんな軟弱な奴一人に!」

 

 他にもエリート族の戦士らが斬りかかるか、プラズマカービンでイムカを攻撃するが、先のエリート族の動きで大体の敵の動きを見切った彼女は、それらを全て躱し切り、次々と剣でエリート族を討ち取っていく。

 

「たった一人に何をしている!? 早く撃ち殺せ!!」

 

 中隊規模を壊滅させ、更にはエリート族の戦士らを全滅させたイムカに対し、同盟軍部隊は大隊規模の歩兵部隊を送り込むが、彼女は臆さず、ヴァールの更なる殲滅能力を使う。

 

「大隊規模か! ならば、武装解放!!」

 

 それは、マルチロック機能を備えた多段式誘導兵器の解放であった。空に向かってヴァールを撃てば、無数の弾頭が発射され、迫撃砲の砲弾の如く多数の同盟軍部隊に降り注ぐ。威力は低いものの、歩兵には榴弾砲以上に最大の脅威であり、送り込まれた歩兵大隊は大損害を被る。

 

「こちら歩兵大隊本部、我が全ての隷下中隊は壊滅状態! これ以上、戦闘継続不可能! 撤退する!!」

 

 たった一人の少女に凄まじい損害を被った同盟軍歩兵大隊は、即座に負傷者らを連れて撤退を始める。

 

「イムカも派手に暴れている様だな。リエラ、背中を頼む」

 

「えぇ!」

 

 イムカが単独で構成中の同盟軍部隊にかなりの打撃を与える中、クルトとリエラも道を開くために同盟軍部隊に攻撃を仕掛けた。

 二人で手榴弾を同時に投げ込み、爆発してから体勢を立て直す前に奇襲攻撃を仕掛け、敵兵らを撃ち倒していく。最初は連発射撃であったが、弾切れを気にしてか、クルトはHK416カービンを単発に切り替え、素早い照準と早撃ちで残る敵兵らを殲滅する。リエラの方はその射撃に慣れていないのか、弾切れになるまで撃ち尽くしていた。

 

「おぉ!? なんだお前ら!?」

 

 その場の敵兵らを殲滅させ、再装填を終えたクルトとリエラであるが、反撃に出た連邦軍歩兵部隊に見付かった。連邦軍が二人の事など知らないので、即座にモリタ式ライフルの銃口を向けた。

 

「第422部隊、ネームレス!」

 

「そんな部隊は知らん! 手を挙げろ!」

 

 これにクルトはリエラに合図を送った後、自分が所属していた部隊名を名乗る。

 当然、連邦軍にはそんな部隊は存在しない。これに分隊長が激怒してか、手を挙げるように叫んだが、既にクルトが閃光手榴弾の安全ピンを外して足元に転がした後であった。リエラは銃を落として鼓膜と視覚を守るために両手で耳を塞いで目を閉じる中、クルトも直ぐに銃を地面に落とし、目を閉じて両手で耳を塞いで伏せる。閃光手榴弾に気付かなかった連邦軍の歩兵らは、もろに大音量と強い光を浴びて混乱状態に陥る。

 

「うわっ!?」

 

 敵兵らが立ち直る前に、クルトとリエラは銃を直ぐに銃を拾い上げ、その場の連邦兵らを全て殲滅する。

 

「あそこに居るぞ! 早く…」

 

 連邦軍の歩兵分隊を全滅させた二人の元に、更に増援の分隊規模の歩兵が駆け付けてくるが、破壊された市街地内で移動できる場所が限られている所為か、増援が出てくる場所はある程度分かっていた。そこにクルトが安全ピンとレバーを外した破片手榴弾を一つ投げ込めば、投げた場所に増援がのこのことやって来たので、爆発で全員が死傷する。

 

「なんだ貴様ら…!」

 

「この世界に存在しない兵士だ」

 

 まだ息のある下士官がホルスターから拳銃を抜いて引き金を引こうとしたが、クルトが左手で抜いたグロック17自動拳銃を撃ち込まれて絶命する。息の根を止められる前に、何者かと問うてきたので、クルトは自分らは存在しない兵士だと答える。

 

「あれって、無視して迂回した方が良いんじゃない?」

 

「いや、突破する必要性がある。俺が突撃する。リエラ、機関銃で援護を」

 

「了解」

 

 邪魔な敵を排除しながら通りに進むと、同盟軍と連邦軍の歩兵らが互いに撃ち合って銃撃戦を始めていた。これにリエラは迂回した方が良いと言うが、白い魔女の突破口のため、クルトは強引に突破する気であった。

 生前に散々飽きるほど行って来た強行突破のため、クルトはライフルの弾倉を外して残弾を確認し、自分的に少ないと判断すれば、満タンの弾倉を装填してリエラに援護を頼む。これにリエラは応じ、背負っていたMG3機関銃を取り出し、安全装置を解除してから二脚を丁度いい場所に立て、照準器を覗いて合図を待つ。それは、遮蔽物から飛び出してからだ。

 手榴弾を受け取ったクルトが準備を終えて遮蔽物から飛び出す中、リエラはそれを合図に彼を狙おうとする敵兵らに構えている機関銃で機銃掃射を行う。クルトの脚力は速く、手にしている突撃銃の連射で邪魔な敵を排除しながら目的地へと疾走る。建造物内に居る敵に対しては、手榴弾を投げ込んで死傷させた。

 目的の三階建ての建造物内まで辿り着けば、再装填を素早く済ませ、敵が居ると判断して手榴弾を投げ込み、爆発してから突入して残る敵を一掃し、素早く三階にまで上がって見晴らしのいい場所を確保。背中のHK417狙撃銃の二脚を立て、機関銃を撃つリエラにネームレス式の合図を行う。それを合図にリエラは機関銃を捨て、ライフルを抱えながらクルトの居る建造物へと走った。

 

「あの女を殺せ!」

 

 連邦軍と銃撃戦を行っていたヘルガスト兵がリエラの存在に気付き、持っているライフルで撃ち殺そうとするが、建造物の三階から狙撃銃を構えるアルトに頭部を狙撃されて沈黙する。リエラも走りながら敵が居る建物に手榴弾を投げ込み、ライフルを連射しながらクルトがいる建物まで目指した。クルトとは違って走る速度はやや遅いが、それでもネームレスの隊員なのか、掠り傷を作りながら目的の建造物まで辿り着くことが出来た。

 

「あれね」

 

 クルトやローバックらを初めとする者たちも、機動兵器や超人以上に両軍相手に暴れ回る中、白い魔女はベルセルクのリザと対峙する。

 視覚が無いリザは、聴覚と嗅覚を頼りに周囲の連邦軍部隊を蹂躙していた。これに白い魔女は資格が無いことを看破し、皮膚の硬さから加減は不要と判断。元の白い魔法使いの主力魔法にして最大級の通常攻撃であるエクスプローションの連発をお見舞いする。

 

『エクスプローション!』

 

『グォォォッ!?』

 

 小さな亜空間を圧縮した魔力を、任意の場所に強力に爆発を起こす空間攻撃を何発も受けるリザは、自身の鉱物の硬い皮膚が砕かる痛覚を感じて咆哮を上げる。直ぐに白い魔女の居場所を知り、嗅覚を頼りにそこへ向かうが、強力なエクスプローションを何度も受けているので、身体が耐え切れず、辿り着くころには、目前で倒れていた。

 

「ア、アレハ…!? グランドウォーカー…」

 

『スペシャル、ナウ』

 

 倒れ込んだ巨体に白い魔女は気にすることなく上がり、ビーム兵器や強力な兵器でしか倒せないベルセルクを難なく倒してしまった自分に驚くローカスト等を魔法陣から放った金色の衝撃波で一掃した。

 

「俺たち必要なのか?」

 

 ローカストと同じくベルセルクのリザをエクスプローションの連発で倒した白い魔女に、ローバックは邪魔な敵兵らを撃ち殺しながら自分ら英霊が必要なのかと疑問を抱いた。

 

 

 

「な、なんて魔女だ…! ベルセルクを、衛星兵器や機動兵器クラスのビーム兵器でしか倒せないベルセルクを魔法で倒しやがった…!」

 

 白い魔女を疲弊させるべく、この戦場で連邦や同盟の双方を再び交戦させたベンヤミン・デニス・バルテンであったが、当の相手が英霊らを召喚した挙句、その戦闘力で数に勝る両軍を圧倒した。そればかりか、次世代のスパルタンⅤですら未だ手を焼くローカストのベルセルクを難なく倒してしまったことに恐怖を覚え、自信を無くしてしまう。

 

「クソっ…! 逃げれば、敵前逃亡罪としてファルツ閣下に…!」

 

 弱らせるつもりが、想定外の戦闘力を白い魔女が発揮したため、ベンヤミンは勝てる自信を無くし、逃げ出そうと考えたが、自分の上司であるバルトルト・ジルヴェスター・フォン・ライン・ファルツの恐怖を思い出し、敵前逃亡罪として承継されることを恐れて踏み止まった。

 仮面ライダーティーガーの変身者であるベンヤミンであるが、上司であるバルトルトも仮面ライダークリークの変身者であり、その戦闘力は計り知れず、戦えば間違いなく瞬殺されてしまう。

 

「ど、どうすれば…!?」

 

 逃げることも叶わず、かと言って白い魔女と戦うとなれば敵いそうにないので、途方に暮れるベンヤミンの元に、ヴィンデル・マウザー一派の者たちが姿を現した。

 

「ほほほっ、お困りの様ですね。ファルツのお方」

 

「お、お前たちは確か…!?」

 

 自身の背後に現れた者たち、ヴィンデル一派の者たちをベンヤミンは知っていた。

 

「どうやらお困りの様ですな。ワタシ達も、何かお手伝い致しましょうかね?」

 

 髭を整えた上等な身形の老紳士、コクテンは手伝おうかと尋ねる。コクテンは能力者であり、その能力は幸運。他者の幸運を吸い取って発動する。

 

「フフフっ、今度は骨のある奴かのう」

 

 この小柄で腰の曲がった老人はウェイロン。幼少期から裏組織に属し、殺しを生業として来た。拳法家であり、八極拳と酔拳の達人。

 

「…」

 

 この目玉のような模様を持つ球体は機械生命体の名はホールズ。単体ではなく、複数体で一つの存在。一体いったいで情報共有は可能で、その能力は自分を座標に、別の場所への空間を繋げる穴を作成可能。

 

「俺の突きでその白い魔女を叩き殺してやるぜ」

 

 この化粧まわしを身に着けた巨人の横綱の名はゼンザイ。巨体故に全試合全勝であるが、殺人行為を犯し、角界と相撲部屋から追い出され、ヴィンデル一派に流れ着いた。

 

「お、俺の手柄を横取りしようってのか!?」

 

 現れた四人の強力なヴィンデルの手先たちに、ベンヤミンは自分の手柄を横取りしてきたのかと問う。

 

「俺の手柄? 貴方はファルツ様の手柄のために戦っておるのでしょう?」

 

「儂らだけでない。泰山寺(たいざんじ)の連中もあの魔女の首を狙っておるわ」

 

「精々頑張るんだな! 仮面ライダーの軍人さんよ!」

 

 慌てるベンヤミンの問いに、ホールズを除く者たちが答える。ウェイロンは自分らだけでなく、泰山寺と言う拳法家たちも白い魔女を狙っていることを明かした。

 

「ち、畜生…! ここで成果を挙げなくては…!」

 

 自分のみならず、ヴィンデル一派と泰山寺拳法が白い魔女を狙っていることを知り、ベンヤミンは戦果を焦った。

 

 かくして、新たな脅威が白い魔女と英霊たちに襲い掛かろうとしていた。




Gコマンダーとか言うなんか爆発するガンダムに乗った炎上系インフルエンサーもこの回で始末する予定だったけど、次回にしとくわ。
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