スーパーロボット大戦 無限戦争 設定集&外伝   作:ダス・ライヒ

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陣営:ヴィンデル・マウザー一派
名前:ジャキル
性別:男
年齢:37
武器;トンファー✕2 2m大の棍棒
拳法:泰山寺拳法(棒術)

陣営:ヴィンデル・マウザー一派
名前:メッサイガ
性別:男
年齢:29
武器;厚さ2mのガンダリウム合金をもぶち壊す剛拳
拳法:泰山寺拳法 熊爪両断拳
概要:普段有象無象など毛ほどにも気にしないヴィンデル・マウザーが珍しくおもちゃとして見つけた拳法家。ジャキルは中肉中背で普通だが、メッサイガの方は身長が2mを優に越し、爪が熊のそれくらい鋭い。
 いずれも泰山寺が誇るA級の殺し屋であり、形としては泰山寺がヴィンデルに貸し出す契約である。

陣営:ヴィンデル・マウザー一派
名前:コスイ
性格:男
年齢:不明
武器;チャクラム・剣
拳法:泰山寺拳法
概要:泰山寺の拳士。剛拳を誇る部下2名を率いマリを抹殺すべく戦場を駆ける。
 彼の技は四本の剣を使った「白蛇獄水」だが、どういった技かは不明のまま倒される予定。チャクラムを使うことから恐らく投擲技だろうが…

陣営:ヴィンデル・マウザー一派
名前:ゴダール
性別:男
年齢:不明
武器;左義手の仕込み刀、常人の3倍速い一歩目の踏み込み
拳法:南斗聖拳(流派不明)
概要:異世界から招聘された拳法家。南斗十人組手を突破したらしいが、実力を過信して流派を極める前に行方をくらませた。
 やたら筋肉を強調するような服ばっか着腐って今にもはち切れそう。左義手はどこぞの戦いでへし折られたらしい。
 ヴィンデルの命ずるまま、彼との対決姿勢を鮮明にした各陣営の要人を次々と南斗聖拳の切れ味の錆にした。

陣営:ヴィンデル・マウザー一派
名前:ヴィザル
性別:男
年齢:不明
武器:右義手を改造した実弾式キャノン砲 常人の3倍の防御力
拳法:南斗聖拳(流派不明)
概要:ゴダールの相棒。南斗を抜けた経緯も大体同じ。
 右義手はヴィンデルに志願して改造してもらった。こちらは長い脚から繰り出される脚技が主体。
キャラ提供は神谷主水さん

陣営:ヴィンデル・マウザー一派
名前:ザザルザー/仮面ライダーアイアンメイジ
性別:男
年齢:40歳
変身方法:黒いメイジのベルトに鈍色のメイジウィザードリングを当てて変身する。
概要:ヴィンデル・マウザー一派が独自に改造したベルトで変身する仮面ライダーメイジ。スーツは全体的に黒基調であり、頭部や胸部の宝石部分は鈍色になっている。
 変身後は両手の巨大な爪「デュアルネイル」で戦う他、エクスプロージョンによる魔法攻撃を得意としている。デュアルネイルのサイズと重みで鈍重になっており、攻撃力も防御力もオリジナルのメイジを大きく上回っているが、その分スピードが大幅に落ちている。魔法使いでありながら、超典型的なパワーファイター。
 変身者のザザルザーは元犯罪者。筋骨逞しい色黒の巨漢。真正面からの力勝負ならマリでも敵わないほどの剛力と、何度叩きのめされても諦めない執念、そして類稀な生命力を持っている。
 マリを手籠めにしようと襲い掛かったが、幻覚魔法を掛けられた挙句、マネキン相手に全裸で腰を振り続ける動画を拡散され、社会的に抹殺された。
 彼女に復讐すべく、同時に無罪放免を条件にヴィンデル一派に加わり、メイジのベルトを手に入れた。虎視眈々とマリの肉体と命を狙い続けている。
キャラ提供はオリーブドラブさん


英霊VS連邦&同盟 その7

「キラキラァ!」

 

 五人乗りのデストロイガンダムよりも同盟軍の進出を抑えているスパルタン・ルスラノヴァが駆るデストロイは、エクスプローションの連発でベルセルクのリザを倒した白い魔女を見付けた。

 

『お、おい! 何処へ行くんだ!?』

 

「キラキラァ!」

 

 白い魔女ことマリ・ヴァセレートを見付けるなり、ルスラノヴァは部品として唯一残された自身が求める物を見出してか、指揮官機からの問いを無視して乗機のデストロイと共にそちらへと向かう。

 

「戦闘指揮所へ! 直ちにスパルタン・ルスラノヴァ機の自爆許可を! 奴はこちらの命令を無視し、暴走しております!」

 

『そこは敵陣だろ? ならば放置し、現状の防衛線を維持せよ!』

 

「しかし、デストロイ一機が減っては…」

 

『たかが部品如きでガタガタ抜かすな! 貴様たちデストロイ大隊は命令されたことをやっておれば良いのだ!』

 

 指揮車の車内でルスラノヴァの暴走を戦闘指揮所に伝え、自爆の許可を求めるが、敵陣へと突っ込んでいるのか、指揮所は放置して防衛線を維持しろと返した。指揮官は、一機減れば防衛線の維持に支障をきたすと言うが、指揮所は部品如きで文句を言うなと怒鳴り付け、一方的に無線を切った。

 

「えぇい、無茶苦茶な! 莫迦が乗る欠陥品のGコマンダーを呼び出し、こちらに合流させろ!」

 

 戦闘指揮所の難題に激怒する中、指揮官はロバート・ジョン・パーカーが駆るGコマンダーをルスラノヴァの空いた穴を防ごうと呼び出したが、高い性能に酔うロバート本人は断った。

 

「あぁん? 俺に指図すんじゃねぇ! 俺は大佐だぞぉ!? 今は中継で盛り上がってバズってんだよ! 邪魔すんな!!」

 

 ロバートはこの戦闘をあろうことか動画サイトで生中継していた。生中継で使っている動画サイトは、正規の物では直ぐに中断されてしまうのか、違法の動画サイトの方で行っている。

 

「でも、あのデストロイガンダムが向かった方には…! ヒューッ! 美少女がいるじゃねぇか! しかも十人くらいは居るな! 美少女のグロ映像なら、スゲェバズるぜェ!! テメェら雑魚だけで頑張りなァ!!」

 

 命令を大佐という階級で断り、挙句に白い魔女が召喚したイムカやイーディ分隊に目を付け、彼女らを生中継で殺害し、その死体を映せばかなりの再生数を稼げると判断し、ロバートのGコマンダーもルスラノヴァの同じ方向へと向かっていった。

 そちらにも同盟軍部隊は存在するので、向かってくる二機のガンダムタイプのMAに攻撃を加えるが、防御力と圧倒的な火力で粉砕されるばかりだ。当然、上空で戦う早乙女アルトのYF-29ディランダルに発見される。

 

「こちらスカル4! そちらにデストロイガンダムと良く分からないガンダムタイプが接近している!」

 

 その二機のガンダムタイプのMAを見付けたアルトは、眼下に居るその二機に攻撃を加えようとするが、連邦軍機と同盟軍機に妨害された。

 

『クソっ、こいつ等! 落としても!』

 

「向かえないようだな。勝手な行動を取る奴は除き、誰か来れるか?」

 

 殺戮を嫌うアルトは手心を加えて後退させるため、敵機は修理か機を乗り換えて何度でも出てくる。両軍合わせて数百機以上の敵機に妨害されては、二機のMAタイプのガンダムの攻撃は不可能であった。

 これにクルトは、同盟軍の精鋭部隊相手に交戦しているシン・アスカとルナマリア・ホーク、紅月カレンのどちらか来れないか、携帯式小型無線機で問う。

 

『クェェェッ! よくもミーの小隊を! 許さないでザンス!』

 

「カレン、行け!」

 

 ジャン・ルイズ・ジョルジュ・ド・ランスのペーネロペーと交戦しているデスティニーガンダムに乗っているシンは、付近でグスタフ・カールなどと交戦している紅蓮特式を駆るカレンに、白い魔女らへの救援に向かうように告げる。

 

「二機じゃきついんじゃ?」

 

『小さいKMF(ナイトメアフレーム)に周りをうろつかれちゃあ、困るんだよ!』

 

 ランスの懲罰部隊やショウ・アカギのサザビー陸戦用重装型とザクⅣの部隊相手に、デスティニーとフォースインパルスガンダムだけで厳しいのではとカレンは言うが、シンは小さいKMFにうろつかれては困ると返す。

 

『なぜインパルスが攻撃してくる!?』

 

「私も同感! だから救援に行って!」

 

 アカギのサザビーのビームマシンガンの掃射を躱し続けるインパルスを駆るルナマリアは、シンと同様の意見を告げ、カレンに早く救援に向かうように告げた。

 

「ごめん! 直ぐに戻る!」

 

 この二人の言葉に、カレンは紅蓮を白い魔女たちの方へと向かわせた。

 

「退け! お前たちの相手をしてる暇は無い!」

 

 そんなカレンの紅蓮を邪魔するかの如く、連邦軍機や同盟軍機が集まり、互いに交戦を始めた。これにカレンは強引に突撃し、邪魔な敵機を排除しながら白い魔女たちの方へと向かう。

 

「ハハハッ! 美少女だ、美少女だぜェ! 戦場に美少女だァ! さぁ、リョナタイムの始まりだぜぇ!!」

 

 一方で美少女揃いのイーディ分隊を見付けて興奮するロバートは、どの兵装でいたぶるか楽しみにしながら、自分の中継を見ている視聴者に向けて宣言する。イーディ分隊には、唯一の男性であるホーマーとヤンが居るのだが、ロバートには見えていないのだろうか。

 

「ちっ! リョナタイムだって言ってんだろ! 男ちゴツイ女は邪魔なんだよ!!」

 

 宣言はしたが、イーディ分隊に連邦軍の歩兵部隊が攻撃してきた。これにロバートは激怒し、友軍であるはずの連邦軍を250ミリ携帯式大型ライフルで攻撃した。

 

「アァァッ! アァァァッ!!」

 

「ひっ!? み、味方を…!?」

 

 ロバートのGコマンダーの攻撃は、イーディ分隊を攻撃していた連邦軍歩兵らの身体を引き裂いた。四肢を失うと言う無残な状態で生き残ってしまった兵士の一人が、凄まじい激痛を感じて叫び声を上げていた。奇跡的に無事であったイーディは、それを見て震える。

 

「たくよ! テメェらのグロ映像を視聴者は望んでないんだよ! さっさと死ね!」

 

 味方を撃ったにもかかわらず、ロバートは何の罪悪感も抱かず、視聴者が求めていないと言って頭部バルカン砲で生き残った連邦軍の歩兵らを殺害した。大口径弾による機銃掃射であるため、一瞬にして連邦兵らは肉片へと変わる。

 

「あ、悪魔が来るわ!」

 

「速く逃げないと!」

 

 悍ましい状況を生み出したGコマンダーをヤンは悪魔に例えた。これにスージーは速く逃げようと、立ち上がれないでいるイーディを起こそうとする。

 

『さぁ、待望のリョナタイムだァ!!』

 

「居た! あいつか!?」

 

 逃げようとするイーディ分隊に、ロバートはGコマンダーの火器を向けようとしたが、そこにカレンの紅蓮が間に合った。射撃兵装は無いため、一気に加速して距離を詰める。

 

「なんだぁ!? ちっ、また邪魔か! クソが!!」

 

 高速で接近してくる紅蓮に、ロバートは警告音で気付き、邪魔されたことに舌打ちしながらミサイルによる攻撃を行う。

 

「そんなミサイル攻撃! 私と紅蓮なら!」

 

 市街地での多数のミサイル攻撃であるが、カレンは臆することなく突っ込んだ。空中の拘束機動で躱し、地上に降り立ち、KMFの地上高速機動でその全てを躱し切る。

 

「はぁ!? なんだよ! なんでミサイルが当たらねぇんだよ!? 欠陥品を詰め込みやがって!!」

 

 KMFを熟知し、培われた経験と常人離れした機動でカレンは放たれた全てのミサイルを躱し切ったが、ロバートはミサイルが当たらないことに苛立ち、欠陥品を詰め込まれたと喚く。

 技量と経験は完全にカレンが遥か先を行っているが、ロバートは自身を右翼的な考えを持っているので有能だと思い込んでおり、既に勝敗が決したことに気付いていない。技量どころか、機体性能と火力以外で負けているロバートは、ビーム砲を撃ち込んだ。

 

「撃つのが速過ぎるんだよ!」

 

 十分に躱し切れる距離からビーム砲を放ったので、カレンは撃つのは速いと指摘してから紅蓮を飛翔させ、スラスターを吹かせて一気に接近し、右腕の輻射波動を巨大なGコマンダーに叩き込んだ。

 

『これで、終わりだ!』

 

「う、ウワァァァッ! 熱い! 熱いよォォォッ! 助けて! 助けてェェェッ!!」

 

 指向性がある超強力な電子レンジを受けたGコマンダーのコクピット内は凄まじい高温に晒され、機器類は爆発を起こした。凄まじい高温に晒され、肉体が膨張したロバートは叫び声を上げ、誰かに助けを乞う。

 

「なんで!? なんで誰も助けてくれないの!? お母さん開けてよ! ぼく死んじゃうよォ! お母さん!!」

 

 無論、誰も助けに来てくれない。奇跡的に違法動画サイトの生中継は途切れていなかったが、コメント欄は早く死ねと言う物で溢れかえっていた。それでもロバートは助けを求め、脳が混乱を起こしたのか、その場に居ない母親に助けを求めていた。

 

『ヤダァァァッ! お母さァァァん!!』

 

「母親に助けを求めるなら、戦場に出てくるな! 下手くそ!!」

 

 その後、紅蓮が輻射波動に使う弾頭の空薬莢を右腕から排出して離れれば、Gコマンダーのコクピット内は爆発を起こした。爆発の間際、ロバートが母親の名を叫びながら炎に呑み込まれた。これにカレンは、母親の助けを求めるなら戦場に出てくるなと告げた。

 

『キラキラァ!』

 

「ガンダムに乗ってる時は、あっさりと倒せるけど、こう間近で見るとね…」

 

 一方でルスラノヴァのデストロイガンダムと対峙する羽目になった白い魔女は、MA形態でありながらも、その目前に迫る巨大なガンダムに圧倒される。

 ライジングフリーダムガンダムに乗っているときは、接近してしまえば楽な相手であったが、こうも仮面ライダーの状態で対峙すれば、その大きさで踏み潰されそうな恐怖を覚えた。

 そんな白い魔女を見付けたルスラノヴァは、変身者であるマリ・ヴァセレートに自身の求めるキラキラかあるいは嫌悪を見出してか、MA形態のデストロイ背部にある大口径ビーム砲四門を放った。凄まじい火力であり、射線上に展開していた同盟軍機と退避が遅れた連邦軍機は消滅していく中、白い魔女は魔法障壁を展開し、自身を含める英霊たちを守り切る。

 

「キラキラァ!」

 

 ルスラノヴァは部品ゆえに一言しか発することが出来ないため、防がれたことに怒っているのか、動揺しているのか分からないが、ビグザムのように張り巡らされた周囲数十門のビーム砲を放ち、周辺の同盟軍機を掃討した後、機体をMS形態に変形させた。現れた巨大なガンダムに、白い魔女は臆することなくエクスプローションの連発攻撃を行う。

 

『キラキラァ!』

 

「大き過ぎるか」

 

 ローカストの中で最も危険なベルセルクを難なく倒したエクスプローションの連発攻撃だが、通常のMSの二倍以上の巨体を誇るデストロイを撃破するには威力が足りなさ過ぎた。各所にダメージが見られるが、両腕のエネルギーシールドで防がれてしまい、大したダメージは与えられていない。そんなデストロイのルスラノヴァは、機体胸部高出力ビーム砲三門を白い魔女に向けて放った。

 

『輻射波動の防御壁で!』

 

 放たれる高出力のビームに、カレンはマスターを守るため、紅蓮の輻射波動機構の右腕から二本のブレードを展開し、ブレードを高速回転させて輻射波動による防御壁を展開した。

 高速回転で展開された輻射波動の防御壁は、デストロイの三門の胸部高出力ビームを防ぎ切るほど堅牢であり、長時間の掃射でも、白い魔女に傷一つどころか、あれほど強力なビームを防ぎ切った紅蓮も何の支障も無かった。

 

「ありがとう。赤い娘」

 

 自身を守り切ったカレンの紅蓮に白い魔女は礼を言った後、デストロイを破壊するために歩み始める。

 何処から手に入れたのか、白い魔女は金色の魔法使いこと仮面ライダーソーサラーが使う指輪を出していた。それを指に嵌め、ドライバーに翳して発動する。

 

『イエス!? バニッシュストライク! アンダスタン!?』

 

 音声が流れてその魔法が発動すれば、発生した多数の光球をデストロイに向けて放った。

 光球は煌びやかに輝いており、ルスラノヴァが求めるキラキラそのものであったようだ。自身のデストロイに迫る光球を見たルスラノヴァは、自身が求めるキラキラを見付けたことで、笑みを浮かべる。

 

「キラキラ…!」

 

 それが、自身を破壊する光であることをルスラノヴァは知らず、視界に映るその光球に手を、デストロイの巨大な手を伸ばした。

 

「キラキラ…」

 

 望んでいたものを手に入れたルスラノヴァであったが、白い魔女はデストロイの周囲に纏わせた全ての光球を爆発させた。爆発する光球は、デストロイの巨体を抉り取ってしまう程であった。一つの光球がコクピットというか、搭載している部分にあったのか、ルスラノヴァはその爆発に呑まれて消滅した。

 ルスラノヴァを失って機能を停止したデストロイは、上半身の大部分を光球の爆発で抉り取られたまま、巨大な下半身はその場に立ち尽くしていた。

 

「あんた、ヤバイじゃん…!」

 

「あぁ。我々が必要かどうか疑問に思うが…」

 

 移動要塞とも言えるデストロイを、魔法で倒してしまった白い魔女にカレンとクルトは、自分たちが必要かどうか疑問を抱き始める。その背後を狙おうと、一機のスコープドッグが手にしているヘビィマシンガンを撃とうとしたが、飛び掛かったイムカに胴体に取り付かれ、白兵用の剣をスコープターレットの部分に突き刺された。ターレットを貫通した剣先に、パイロットは貫かれて絶命する。搭乗者が死亡したATは、その場に立ったまま動かなかった。

 他にも連邦か同盟の歩兵や機動兵器が居たが、紅蓮を駆るカレン、クルトとリエラは気付いており、イムカと同様に対処して瞬く間に一掃して見せた。

 

「どんな奴でも、背中を守ってくれる者が居なければ、力を発揮できない」

 

「確かにそうだな。マスターが俺たちを守ったのは、信頼している証と言う事か」

 

「私たちが居なきゃ、マスターはあいつに集中できなかったのね」

 

 ヴァールの刃こぼれした刀身を排出し、新しい刀身に差し替えたイムカは、背中を守る者が居なければ、力を発揮できないと近付きながら口にする。これにクルトは、白い魔女が自分たちを守ったのは、信頼している証拠であると分かれば、リエラはそれに納得する。

 事実、白い魔女がデストロイに集中できたのは、クルトら英霊たちの活躍あってのことだ。たった一人では、目的地まで辿り着くことすら困難だろう。

 

「敵さんら、あれだけ叩いたのに、まだ諦めていねぇ。キリがねぇぞ!」

 

「なら、潰しながら進むまで」

 

 Gコマンダーのみならず、デストロイすら破壊した白い魔女一行であるが、連邦軍と同盟軍はまだ部隊を繰り出してくる。これにローバックはキリが無いと言うが、白い魔女は全身を止めず、潰しながら進むと答え、目的地まで歩み始めた。

 

「行くしかないな。各員、臨戦態勢のまま前進だ! マスターに続け!」

 

 目的地まで歩みを止めない白い魔女の後を追うべく、英霊たちは敵を倒しながらその後に続いた。

 

 

 

「フン、所詮は一般人よ。超常の存在に、兵器が勝てる物か」

 

 連邦軍や同盟軍が超常の存在たる白い魔女とその英霊たちに損害を重ねる中、その様子を嘲笑うように眺めている者たちが居た。

 

「左様。我ら泰山寺(たいざんじ)こそが、あの者らに勝てる唯一の存在!」

 

 この者たちこそ、ヴィンデル・マウザー一派と手を組んだ泰山寺拳法だ。マリ・ヴァセレートと彼女が変身する仮面ライダーである白い魔女に興味を示したヴィンデルが、送り込んだ刺客たちの一つである。

 

「我が棒術で、彼奴の魔法を叩いて見せよう!」

 

「否! ガンダリュウム合金すら砕く俺の剛拳なら、魔法の障壁のベニヤ板同然! それか俺の爪で、引き裂いてやる!」

 

 中肉中背の二振りのトンファーと背丈を上回る棍棒を持つ男ジャキルが自身の棒術で倒して見せると口にすれば、巨漢であるメッサイガは自慢の剛腕か熊のような鋭い爪で引き裂くと豪語する。

 いずれも、泰山寺拳法が誇るA級の殺し屋たちであり、数々の葬ってきた。

 

「フン、貴様らが対峙する前に、我が白蛇極水の剣が、奴の身体を切り刻もう!」

 

 自身の四本の剣を自慢し、ジャキルやメッサイガよりも先に白い魔女を切り裂くと豪語する剣士コスイは、同じ泰山寺に属する拳士である。チャクラムも携帯し、投擲のために使うと思われる。護衛なのか、剛拳を誇る二名の部下を連れていた。

 

「うるせぇ! 俺たちの南斗聖拳こそが最強よ!」

 

 一人だけ泰山寺の拳士ではない男が居た。自身を南斗聖拳の使い手であると明かす巨漢であるゴダールは、流派不明の南斗の技こそが最強だと豪語した。左腕は義手であり、中には刀が仕込まれている。

 異世界より召集された拳法家であり、南斗十人組手を突破したらしいが、技や流派を極める前に行方をくらました。それでも本人が言うように南斗の技は本物であり、次々とその切れ味で幾多もの者たちを殺めて来た。

 

「そうよ! この右腕の大砲を使わなくとも、あの白い魔女を始末してくれるわ!」

 

 この男もまた、泰山寺の者ではない。ヴィザルはゴダールと同じ南斗聖拳の使い手であった。ゴダールと同様に流派は不明であるが、足技を得意としている。抜けた要因も同じだ。

 ヴィザルの言う右腕の大砲とは、実弾式のキャノン砲であり、ヴィンデル一派に加わった際に貰った義手である。

 

「で、そこの南斗の者でない男よ。お前は何をしに?」

 

 ゴダールやヴィザルと同じ泰山寺の者でない男がもう一人いた。この男も巨漢ではあるが、拳法家ではない。

 男の名はザザルザー。先に言った通りに拳法家ではないが、その太い腰には仮面ライダーメイジの変身ベルトであるメイジベルトが巻かれていた。右手の指には、鈍色のメイジウィザードリングが嵌められており、仮面ライダーメイジの変身者であると言う証拠である。

 

「復讐だ…! 俺はあの女に、人生の全てを奪われた…!」

 

 何故に白い魔女と戦うのかと問われたザザルザーは、復讐であると答えた。ザザルザーは白い魔女の正体であるマリ・ヴァセレートを知っていた。

 ザザルザーはマリに対して復讐するのか、それは、彼が社会的に抹殺されたからである。

 

 まだマリが白い魔女の変身ベルト手に入れるどころか、惑星ヘルガーンに来る数日も前、可憐で一際美しい彼女を見付けたザザルザーは手籠めにするべく、声を掛けた。

 ルリ・カポディストリアスを探すマリは、ザザルザーに写真を見せてその居場所を問うが、彼が知る由もなく知らないと言う答えが出る。立ち去るマリに、ザザルザーが逃がすまいと強引に人気のない場所に連れ込み、強姦に及ぼうとするが、既に幻覚の魔法を掛けられた後であり、近くにあったマネキンを彼女だと思い込んで行為に及んでいた。

 完全にマネキンをマリだと思い込んでいるザザルザーが全裸となって性行為に夢中になる中、幻覚の魔法を掛けた彼女は、その行為を撮影し、動画をネット上に拡散して彼を社会的に抹殺した。

 マネキン相手に激しい性行為を行う動画を拡散され、社会的に抹殺されたザザルザーは、怒り狂って通り魔のように大量殺人を行い、即時射殺の指名手配犯まで身を落とす。自業自得過ぎるが、ザザルザー本人は大変身勝手で、罪悪感すらなく、完全に自身を被害者だと思い込んでいる。

 それでも通り魔どころか、無差別殺人を止めないザザルザー。そんな彼をヴィンデルが気に入ってか、改造された仮面ライダーメイジの変身ベルトを授けた。

 

 その名も仮面ライダーアイアンメイジ。

 無論、ベルトは戦闘力を増幅させるために改造されており、外見は同じでも中身は別物であった。魔法タイプを無理やりパワータイプに改造したため、スピードは極端に落ちてしまっている。魔法も攻撃タイプ中心となり、もはやメイジすら呼べない物であった。

 

 その力を手に入れたザザルザーは、マリに対する復讐を果たすべく、さっそく指輪をベルトに翳し、仮面ライダーアイアンメイジへと変身する。

 

「ヌォォォ! ぶっ殺して、死姦してやるゥゥゥッ!!」

 

 変身したアイアンメイジは、マリこと白い魔女に対する怒りを爆発させ、泰山寺や南斗聖拳の使い手たちよりも先に、戦場へと突っ込んでいった。




この回で連邦軍と同盟軍を全滅させるつもりでしたが、尺の問題で次回に。
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