スーパーロボット大戦 無限戦争 設定集&外伝   作:ダス・ライヒ

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前回までのあらすじ

「手塚ァーッ! 俺を、俺を愛してくれよォーッ!!」

「さぁ、始めますわよ! 破壊と暴力のパジェントを!」

「その命、神に返しなさい」


グレートマジンガー現る!

 名護啓介こと仮面ライダーイクサが何処からともなく現れ、ベンヤミンらを格好で悪と決めつけ、白い魔女らに味方する中、オーラファイターのガラバを駆る黒騎士は、オーラバトラーのビランビーに乗ったガンガルの襲撃を受けた。

 

「この攻撃はオーラショットの攻撃! オーラマシンを持つ者が居るのか!?」

 

 オーラショットの攻撃に黒騎士は、見慣れた攻撃がこの世界できたことで、自分以外にオーラマシンを駆る者がいることに驚く。

 

「えぇーい、火器の照準がズレる! 旧型のジェガンより照準が鈍いぞ、こいつ!」

 

 ビランビーの左腕に装備された四連装オーラショットでガラバを狙うが、オーラバトラーの照準精度は、コンピューターと言った精密機器が余り使われていない故、モビルスーツよりも遥かに劣る。石を投げて当てる感覚であるため、ガンガルは旧型のジェガンタイプより劣ると悪態を付く。

 

「あれは、ビランビー! なぜオーラバトラーが敵の手に!?」

 

 自身を攻撃した正体を視界に捉えた黒騎士は、それがビランビーであることに驚いた。更に黒騎士を驚かせるオーラバトラーが、黒騎士の視界に姿を現す。

 

「ドラムロにボゾン、ビアレスにボチューンだと!? この地上界にショット・ウェポンが居るとでもいうのか!?」

 

 視界に映るオーラバトラーの機種らを見た黒騎士は、オーラバトラーを発明した地上人のショット・ウェポンが、この世界に居るのではないかと疑い始める。

 ボゾンやボチューンは、生前に戦った敵陣営が使っていたオーラバトラーであり、ショットが作った物ではないが、ドラムロとビアレス、ビランビーは彼が作った物なので、黒騎士がその存在を疑うのは無理も無かった。

 

「だが、接近戦を行わず、火器ばかり使うから不慣れと見れる! 慣熟する前に叩く!」

 

 オーラバトラーに乗り慣れた黒騎士からすれば、この世界のパイロットたちが駆るオーラバトラーの操縦は不慣れに見えた。

 

「このオーラバトラーの射撃兵装、精度が悪過ぎるぞ! まるで石を投げているみたいじゃないか!」

 

 バイストンウェルが接近戦が主体であったため、オーラバトラーの戦闘は剣による接近戦メインだが、この世界は射撃戦がメインなので、射撃兵装ばかり使っていた。射撃兵装の精度はMSより遥かに劣るので、ガラバには全く当たらなかった。

 黒騎士のオーラ力と技量は高いが、相手が人型のオーラバトラーでこちらが大型のオーラファイターであるため、慣熟されて数による攻撃は厄介なので、早期に仕留めることにする。

 

「誰かに吹き込まれ、不慣れな機体に乗せられたか! だからと言って、容赦せん!」

 

 動きはMSやPTより速く見えるが、乗ってから数分足らずであるため、パイロットたちはオーラバトラーの性能に振り回されていた。この世界からすれば原始的な火器の使い方も、照準補正で慣れてしまっているので、まるで理解していない。

 性能に魅入られ、メガストームに吹き込まれて不慣れな機体に乗せられてしまったパイロットたちに同情するような言葉を吐いた黒騎士だが、情け無用の戦場だと言って、ガラバのオーラバルカンによる掃射でボゾンとボチューンを仕留めた。

 

「馬鹿な!? こっちは人型だぞ! デカい攻撃機などより強いはずだ!」

 

 味方機が次々と黒騎士のガラバに撃ち落とされていく中、優位に立ったはずのガンガルは激しく動揺する。

 メガストームは手駒にするため、彼らにこの世界より強力なオーラバトラーを与えたが、戦い方は教えなかった。それ故に、オーラバトラーの戦い方を知らない彼らは、慣れ親しんだこの世界の機動兵器による戦法で戦ってしまい、長所と短所を知り尽くしてしまっている黒騎士に一方的にやられている。

 

「オーラバトラーの戦い方を知らんとは! それを知らず、力や性能に魅入られ、それに乗った己の不幸を呪うがいい!」

 

 黒騎士はオーラバトラーの戦い方を知らず、力と性能に魅入られて乗った己の不幸を呪えと言いながら、オーラバトラーを次々と撃破していく。

 

「クソっ、俺しかない! せ、接近戦でやるしかないか!」

 

 多数のオーラバトラーは、いつの間にかガンガルのビランビーのみとなっていた。覚悟を決めたガンガルは、オーラバトラーのメインである剣による接近戦で黒騎士のガラバに挑んだ。

 

「ようやくオーラバトラーの戦い方を理解したか! だが、遅すぎる!」

 

 オーラソードで斬りかかるビランビーを見た黒騎士は、ようやく戦い方を理解したと褒めたが、理解するのが遅すぎたと言って、オーラショットを撃ち込んだ。が、ガンガルは指揮能力は最悪だが、技量は高いので、それを避けて接近してくる。

 

「こいつ、上手いな! だが、ビランビーの特性は知り尽くしている!」

 

 ガンガルは見事な腕前であるが、相手の黒騎士はそのビランビーの特性を知り尽くしており、斬撃を避けてワイヤー付きショットクローを打ち込んだ。

 

「うわぁぁぁっ! な、何故だ!? 人型は攻撃機より優位ではないのか!?」

 

 放たれたショットクローに、乗機の左腕や右脚を捥がれたガンガルは、自分が乗るビランビーこそが、ガラバより優位じゃないのかと動揺する。技量の高く、上手くビランビーを乗りこなしているガンガルではあるが、相手の黒騎士はその長所と短所を理解しているのだ。

 乗り慣れていれば、黒騎士のガラバと互角に戦えたであろうが、オーラバトラーの性能に浮かれたガンガルは、慣熟訓練を疎かにしてしまった。

 

「オーラ力はあるようだが、ショウ・ザマの足元にも及ばん! 聖戦士のなり損ないだ! ビランビーで挑んだ時点で、貴様は私に負けているのだ!」

 

 損傷して動きが鈍くなったビランビーに向け、黒騎士は宿敵であったショウ・ザマよりオーラ力が劣る聖戦士の出来損ないと罵り、ビランビーで自分に挑んだ時点で負けていると告げ、トドメのオーラキャノンを撃ち込んだ。

 

「ワァァァッ! た、助けてくれぇー!!」

 

 オーラキャノンが撃ち込まれてた時点で、ビランビーから脱出しようとしていたガンガルであるが、機体の爆発で吹き飛ばされ、断末魔を上げながら地上へと落ちて行った。

 

「ビランビーに余り良い思い出は無い…」

 

 爆散して落ちていくビランビーの残骸を見ながら、黒騎士は仮面を付ける前のことを思い出していた。

 

「あのオーラマシンに、助けは必要ないな」

 

「近付けば、攻撃されそうかも…」

 

 この黒騎士のガラバとガンガルのビランビーの戦闘を眺めている者が居た。

 その機体はヘビーメタルという異世界の機動兵器であり、機種はエルガイムMk-Ⅱと呼ばれる物であった。搭乗者は、ダバ・マイロードとミラリー一族という妖精のリリス・ファウだ。

 付近に母艦らしき飛行物体があり、艦載機を発艦させて、ヴィンデル・マウザー一派と交戦を始めていた。

 黒騎士から発せられるオーラを感じ取っており、近付けば攻撃されるとリリスは言う。

 

「ショウ・ザマの言っていたガラバに似ているが…」

 

 エルガイムMk-Ⅱの全天周囲モニターより、ガラバの姿を見たダバは、オーラバトラーのビルバインの搭乗者であるショウ・ザマから聞いたことを思い出す。

 

「そのガラバに乗ってるのが、黒騎士って奴だったら…?」

 

「多分、あのガラバとか言うのに乗ってるのが、その黒騎士って奴だ。近付かないのが良いだろう」

 

 リリスはガラバより発せられる憎しみのオーラで、黒騎士ではないのかと言えば、ダバは乗っているのが本人であると思い、近付かないのが賢明だと判断し、他の場所へと向かった。

 

「むっ? ミ・フェラリオのオーラを感じたが…気のせいか? さて、我が主君のもとへ馳せ参じるか」

 

 ダバとリリスの存在を、オーラ力で感じ取っていたようだが、自分以外にオーラ力を使う者が居ないので、気のせいだと言ってマスターである白い魔女の方へと向かった。

 

 

 

「フハハハッ! いくらエヴァンゲリオンと言えど、この数の戦闘獣には敵わん!」

 

 アスカのエヴァンゲリオン弐号機改とシンのデスティニーガンダムSpecⅡ、ルナマリアのフォースインパルスガンダムSpecⅡと交戦している戦闘獣型鉄人28号ギボスは、圧倒的な数の戦闘獣で、彼らを追い詰めていた。

 

『キリがない!』

 

『何処からともなく出てきて!』

 

 アルトのYF-29ルシファーとカレンの紅蓮特式も、量産型アシュセイバーやジガンスパーダ、エルアインスの大群に押し切られ、苦戦を強いられている。

 

「機械のモンスター共が! クソォォォ!!」

 

 連邦軍と同盟軍との戦闘で疲弊しきっており、増援として来たジェリドのバイアランカスタムも、ヴィンデル一派が送り込んだ多数の機動兵器相手に包囲されていた。

 

「クソっ、肉ケラに先を越された! これも全部、お前たちが呑気にエネルギーを補給している所為なんだぞ!」

 

「だって、エネルギーの補給中だったし。ねぇ、BB?」

 

「マックスBB、補給中だった」

 

 白い魔女に召喚されたヘルスクリームとマックスBBであったが、メガストームの令呪の力で、ヴィンデル一派に寝返っていた。

 が、連邦軍と同盟軍を合わせた大部隊を壊滅させた直後であり、メガストームが来たのはエネルギー補給の最中であった。無理やり従わせようとするも、白い魔女にさえ従わなかった両者は、補給が終わるまで従わず、遅れてしまった。

 

「くぅ、このままでは、馬鹿な戦闘獣と下っ端AI共に、手柄を横取りされる…! もう、こうなれば、味方ごと攻撃してまうんだぞ!」

 

「はぁ、つまらないわね。私たちもやらなきゃ駄目?」

 

「当たり前なんだぞ! 肉ケラ共に、先を越されてたまるかなんだぞ!」

 

 見下す肉ケラに手柄を取られたくないメガストームは、味方ごと攻撃しようとしていた。配下の破壊ロボット軍団と共に火器を向けたが、ヘルスクリームは弱った相手に補給を済ませた自分らも必要かと問う。

 これにメガストームは激怒しながら告げ、引き金を引こうとした。が、その前に何者かが、アスカやアルトらを襲う戦闘獣らを破壊した。

 

『グレートブーメラン!』

 

「ありゃっ!? 俺は何もしていないんだぞ!」

 

 何所からともなく聞こえて来た声と共に飛んできたブーメランは、アスカたちを包囲していた戦闘獣らを次々と切り裂いていった。これにメガストームは、何もしていないと言い訳する。だが、戦闘獣らを破壊したブーメランの形に見覚えがあった。

 

「あ、あのブーメランは…! まさか、グレートマジンガー!?」

 

 ブーメランの形で、メガストームはそれを投げたのが、スーパーロボットのマジンガーZの攻撃発展型、グレートマジンガーであることに気付いた。

 戦闘獣らを破壊したブーメランが戻った先に居たのは、メガストームの予想通り、グレートマジンガーであった。

 

「ディバイン・ドゥアーズのグレートマジンガー、参上だぜ!」

 

 そのグレートマジンガーを駆るのは、もちろん剣鉄也。鉄也は自分が所属している部隊名を名乗り、戦闘獣らに攻撃を開始した。

 

 

 

「あいつ、敵を増やしてどうすんだ? みみっちいことやりやがって」

 

 連邦軍のファルツ装甲師団本部にて、バルトルト・ジルヴェスター・フォン・ライン・ファルツ大将は、白い魔女討伐命令を出したベンヤミンが、手間取っていることに苛立っていた。

 ベンヤミンは卑劣な手段を用いて白い魔女が居る一帯で戦闘を発生させ、消耗させようと画策したが、英霊召喚が出来ることは予想外であったらしく、状況を複雑化させてしまった。そればかりか、他のヴィンデル・マウザー一派に属する勢力も、手柄を横取りしようと介入してきた。慌てたベンヤミンは泰山寺が全滅したところで、ようやく出陣を決め、傘下の仮面ライダー部隊を率いて白い魔女と対峙した。

 

「で、ロンド・ベルの連中が来ちまってるのか。ちんたらしってから、こうなる」

 

 ようやく交戦を始めたベンヤミンであったが、ヘルガーンに調査のために降下していたロンド・ベルの増援であるディバイン・ドゥアーズが、白い魔女らに味方するように介入してきた。その情報を付近に配置している偵察部隊から得ており、師団長を含める参謀等にどう対処するか問われている。

 バルトルトを含め、この師団本部に居る全員が、武装SSの制服や帽子、黒い長靴を身に纏っていた。

 

「閣下、どうなさいましょう。失態続きの第503MS連隊に対処させますか?」

 

「な、なんだと…! 師団長殿、それはウラジミールと部品共が…」

 

 ファルツ師団の師団長は、失態続きの第503MS連隊に対処させるのかとバルトルトに問えば、その失態続きと指摘された連隊の長であるメッツ・マンネルヘイムは怒りを露わにし、失態をクスィ・パンツァーのウラジミールとクスィの生体部品の所為にする。

 

「まぁ第503は、グレートマジンガーに全てぶつけろ。魔女の方は、お前のところの第2装甲擲弾兵連隊がやれ」

 

「我が旅団隷下の連隊でありますか? 第503のみで十分では?」

 

「機動兵器だけじゃ、細かいのは無理だしな。特に失態続きの第503じゃ」

 

「ぬっ…!」

 

 その問いに、バルトルトは第503連隊全てをグレートマジンガー対処に出撃させると返し、エルンスト・クム大佐率いる第2装甲擲弾兵連隊の出撃も命じた。これに装甲擲弾兵旅団の指揮官の准将が、503連隊のみで十分ではないかと問い返すが、白い魔女対処と失態続きの503連隊では不安であると答え、メッツを更に苛立たせる。

 

「第1連隊は先の戦闘での損害で再編中ですが、第2連隊は直ぐにでも出撃は可能です。直ぐに、エルンスト・クム大佐に命じます」

 

「あぁ。バルテンの奴は怒るが、無視しろと言っておけ。マンネルヘイム大佐、お前も直ちに部隊を出撃させろ」

 

「はっ! 必ずや彼奴等を撃滅します!!」

 

「では、解散だ」

 

 旅団長は件のクム大佐率いる第2装甲擲弾兵連隊の出撃は直ぐに可能と返せば、バルトルトは機嫌を良くして出撃しろと命じた。それに応じ、旅団長は通信士官にクム大佐の連隊の出撃を命じる。次にバルトルトは、メッツを睨み付けながら直ぐに出撃しろと命じた。この殺気染みた視線に、メッツは緊張しながらも自身気に撃滅して失態を帳消しすると返して出て行った。

 それから、バルトルトは会議を解散し、師団本部から各旅団長と連隊長を出て行かせた。

 

「第2装甲擲弾兵連隊全隊、直ちに出撃せよ! 目標はアンノウンの殲滅だ!!」

 

 連隊本部の指揮車両に乗り込んだ第2装甲擲弾兵連隊のクム大佐は、連隊の将兵らに目標を告げて意気揚々と出撃した。それに合わせ、各大隊の歩兵を満載させた歩兵戦闘車、戦車などの部隊が、白い魔女とベンヤミンの仮面ライダー部隊が交戦している戦闘地域へ向かって出撃していく。

 

「クスィ全機を早く出撃させろ! 第2装甲擲弾兵連隊よりも早く、彼奴等を殲滅するのだ!!」

 

 一方で失態続きで後がないメッツは、予備も含める全てのクスィを出撃させた。戦闘指揮を更に効率化させるべく、自身も前線指揮官として指揮車に搭乗し、多数のクスィの後へ続く。

 かくして、ディバイン・ドゥアーズの増援を得たマリ・ヴァセレートこと白い魔女と、バルトルトとの戦いは、更に激しさを増すのであった。

 

 

 

「ですが、直ぐに人種差別団体と決めつけるのは得策ではない…! これではまるで、父を自殺に追い込んだあの時の自分ではないのか…?」

 

 ベンヤミンが率いるスパルタンやマス・ライダーの格好が、ナチス・ドイツ武装SSの格好であるため、ネオナチス団体の決め付けて殲滅しようとしていた仮面ライダーイクサの変身者である名護啓介であったが、来真面目過ぎる性格が故、汚職を行った政治家の父を自殺に追い込んでしまった自身の思い過去を思い出し、踏み止まって説得することにした。

 

「君たち! 仮面ライダーの力を、民族思想や暴力に使うのはお止めなさい!」

 

「まぁ、素敵な人! これも貴方の召喚したライダーかしら?」

 

「…知らない」

 

 突然、自分らの間に割って入り、ベンヤミンらの説得というか説教を始めた名護に、仮面ライダーブラーボは、召喚したライダーなのかと問うが、白い魔女は首を傾げて知らないと答える。

 

「また変なのが来たぞ! なんだこいつは!?」

 

 ベンヤミンらも突然の名護の出現に困惑しており、警戒して各々が持つ銃口を向けていた。

 

「彼らを知るのです。人種や障碍者、性的少数者たちのことを! そして…!」

 

 白い魔女とベンヤミンの事などお構いなしに、名護は説得を続ける。

 

「あなた方には遊び心が無いのです! 心に余裕が無いからこそ、張り詰めた糸は直ぐに切れ、民族主義や優性思想に走るのです!」

 

 名護は自身を人間的に成長させた人物の言葉を思い出し、遊び心が無いから危険な思想に走ると告げる。

 目前で完全装備でこちらを睨み付けるベンヤミンらは、名護からすれば、力に溺れ、己の正義感しか認めず、自分より弱い人間を見下すかつての自分に見えたのだろう。だからこそ、自身を変えてくれた男の言葉で、彼らを説得し、その仮面ライダーの力を善の方向に使わせようとしたが、名護はこの世界の心理を知らなかった。

 

「だからこそ、そのような恰好は止め、その仮面ライダーの力を…」

 

「いきなり出てきて説教か。何処のリベラル思想に影響されたか知らんが、この世界では強い者と勝者が正義なのだ。そんなカスみたいな説教が通じる…!?」

 

 名護の説得は通じず、ベンヤミンはワルサーP38自動拳銃で彼を撃ち抜いた。銃口から硝煙を上げる拳銃をホルスターに仕舞いながら、この世界の心理である強者と勝者だけが正義と宣っていたが、撃った人物は倒れることなく視線をこちらに向けた。

 

「なっ!? 生きてる!? 拳銃だぞ!?」

 

「なんと、なんと野蛮な…! やはり貴様たちは野蛮だ…! 他者から奪うか殺すことしか考えていない…!」

 

 撃たれたはずの名護だが、凄まじい運動神経で銃弾を紙一重で躱していた。

 これにベンヤミンは驚く中、名護はイクサの変身アイテムであるイクサナックルを左掌に押し当て、変身しようとする。

 

『レ・ジ・ィ』

 

「やはりその命、神に返しなさい!」

 

 ベルトから音声が流れた後、名護は決め台詞を吐いてイクサナックルを変身ベルトに差し込んだ。

 

『フィ・ス・ト・オ・ン』

 

 その音声と共に、名護は司祭や聖職者に近い外見を持つ仮面ライダーイクサへと変身した。

 

「イクサ、爆現!」

 

「貴様も仮面ライダーか! 何処から出て来たか知らんが、ここで死ね! 撃てっ!!」

 

 名護が仮面ライダーイクサに変身したことで、ベンヤミンは部下のゾルダートスパルタンやマス・ライダーに攻撃を命じた。が、イクサを撃とうとしたゾルダートやマス・ライダーの火器が何者かに破壊される。

 

「何者だ!?」

 

「あそこに!」

 

「まさか、盗まれたスパルタンシリーズがここにあるとはね」

 

 破壊されたことで、ベンヤミンが何処かと問えば、部下の一人が奇襲攻撃を仕掛けた正体を見付ける。そこに居たのは、かつて存在していたスパルタンシリーズの仮面ライダーSPR-12ゾルダスパルタンであった。その着用者もノルト・マグナギガ本人である。

 しかしその姿、この世界のスパルタンⅣのミニョルアーマーであり、形は仮面ライダーゾルダに似ていた。専用のアサルトライフルとロケットランチャーも装備していた。スパルタン・ゾルダと言うべきか。無論、撃ったのはスパルタン・ゾルダであり、アサルトライフルの銃口からは硝煙が上がっている。

 ミニョルアーマーを纏うスパルタンはゾルダのみならず、スパルタンⅢのミニョルアーマーを身に着けた漆黒の忍者のようなスパルタンも居た。

 

「仮面ライダー…いや、旧世代の第四世代に死にぞこないの第三世代か! 脅かしやがって! そんな奴らが、我々に敵うと思っているのか!?」

 

 ベンヤミンは仮面ライダーかと思ったが、この世界のスパルタンであり、旧世代の第四世代と死にぞこないの第三世代と分かれば、侮って自分らに敵うのかと問う。

 

「もう最新型じゃないのかい? このスパルタンⅣのミニョルアーマーってのは」

 

「左様だ。第五世代が現れ、その数は既に現状のスパルタンⅣを上回っている。俺のこの第三世代のミニョルアーマーでは、あの数相手にどれほど戦えるか分からん」

 

「はぁ、あの時以上に不利じゃないか。まぁ、やるしかないね。君も居ることだし、ハヤブサ君」

 

「第五世代相当のアーマー相手だが、善処しよう」

 

 隣の忍者スパルタンはゾルダの知り合いであるらしく、自分が身に着けている第四世代のミニョルアーマーは旧式なのかと問う。これに死にぞこないと侮られているスパルタンⅢの専用ミニョルアーマーを纏う忍者スパルタンは、スパルタンⅤの登場で既に旧式化していると答え、どれほど戦えるか分からないと付け加える。

 圧倒的強さの敵を死に掛けてようやく倒せたゾルダは、不利だと分かって溜息をつくも、覚悟を決めてベンヤミンらに挑むことにした。ここで、ゾルダは忍者スパルタンの名を口にする。漆黒の忍者スパルタンの名は、スパルタン・ハヤブサと言うそうだ。

 

魔女(ヘクゼ)に続いて異世界の仮面ライダー共、それに旧世代のⅣに死にぞこないのⅢ! この俺を苛立たせやがって! 纏めて皆殺しにしてやる!」

 

『Veränderung』

 

 次々と来るイレギュラーに苛立つベンヤミンは、部下に任せていては時間が掛かると思ってか、椅子から立ち上がって変身ベルトであるシングルベルトを起動させ、仮面ライダーティーガーへと変身した。

 

 かくして、グレートマジンガーに続いて出現した仮面ライダーイクサとスパルタン・ゾルダ、スパルタン・ハヤブサは、白い魔女が召喚した仮面ライダーライアと仮面ライダーブラーボと共に、多数のゾルダートスパルタンやパンツァースパルタン、マス・ライダーを擁する仮面ライダーティーガーに戦いを挑んだ。




剣鉄也
「俺は戦闘のプロだ。外しはしない」
ご存じ戦闘のプロ。スパロボで発した台詞は、本編では言っていない。それっぽい台詞は言っている様だが。
この二次創作に出てくるのは、劇場版マジンガーZ/インフィニティに出てくる既婚者でアラサーの鉄也さんの方。
当然搭乗機は、線がいっぱいのグレートマジンガー。

名護啓介/仮面ライダーイクサ
「その命、神に返しなさい」
勝手に参戦した名護さん。無論、遊び心を持って面白くて正義の男になった方。
リアタイ視聴世代だけど、必死に思い出して書いてる。

スパルタン・ハヤブサ
「お の れ 邪 鬼 王 !」
隼流忍術の頭領にして、スーパー忍者の異名を持つ「リュウ・ハヤブサ」と同じ名を持つスパルタン。
スパルタンⅢであり、専用のミニョルアーマー「ハヤブサアーマー」は忍者の如く漆黒で、ステルス機能搭載と隠密性が優れた物。龍神剣と言う専用武器もある。
海軍情報局(ONI)所属で良く隠密や公に出来ない任務を行っているため、戦歴は不明。単独行動をしているので、同じスパルタンⅢの者たちも彼のことを知らない。
コヴナント戦争終結後、行方不明扱いとされている。
経歴は二次創作だが、ハヤブサアーマーは原作HALOにも登場する。コーエー公式スパルタン。

ノルト・マグナギガ/スパルタン・ゾルダ
俺がオリーブドラブさんの読者参加型仮面ライダーに応募したゾルダスパルタンのその後の姿。
盗んだのか、それとも貰ったのか、スパルタンⅣのミニョルアーマーを身に着けて参戦。
あの時より大幅パワーアップを果たしたノルトさんであるが、第五世代アーマーの登場で旧式化していることを知り、落胆する。
が、仮にも仮面ライダーであったので、盗まれたスパルタンシリーズとマス・ライダー相手に挑んだ。
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