スーパーロボット大戦 無限戦争 設定集&外伝   作:ダス・ライヒ

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マリ・ヴァセレート
使い回し主人公兼ヒロイン。
ワルキューレの使い走りとして参戦。バンカーに眠る忘れ物を破壊するべく、このクソ溜めのような世界へ訪れる。

名前:セゴー・アラント
性別:男
年齢:25歳
武器:片手剣、中型シールド
概要:バンカーの地下ダンジョンに隠された秘宝を聞き、参加した哀れな冒険者。
力と勝利こそが全てなこの世界出身であり、偏見の塊。それでも性格は大分マシな方。だけどクズ発言と自己中心的な言動が目立つ。

名前:メンヘ・ラン
性別:男
年齢:30歳
武器:デザートイーグル自動拳銃、手斧
概要:名前の通りメンヘラな男。要は自分を好きにならない奴は邪魔。意見がちょっと違うだけで、自分を嫌いになったと思って殺しに掛かるかまってちゃん。
自分が悪だと気づいていない最もドス黒い悪のタイプであり、自分のやること成すことが正しく、間違いがないと思っている。
他人の意見は聞かず、自分を否定するものは絶対悪であり、肯定する者は無二の親友とする。
出自はすごいらしい。


罰ゲームじゃん

 ゲッターの眷属、巴武蔵を含める冒険者らを乗せたトラックが件の忘れられたバンカーがある湖へと向かう頃、ある理由でワルキューレの手先となったマリ・ヴァセレートは、そのバンカーに眠るかつての自分の帝国の忘れ物を破壊する為、現地の街へと来ていた。

 

「最悪! こんな配慮も優しもない世界に送るなんて、罰ゲームじゃん!」

 

 集合地である街に入ったマリは、余りにも女性に対する扱いが酷いこの世界に送り込んだ上層部に怒りを覚えていた。

 マリにとっては罰ゲームである。ここに来るまで、何度も強姦に遭い掛けた。街は法も何もかも無い、無法地帯のようだ。支配者であるはずのワルキューレの軍が駐屯していない所為でもあろう。

 当然ながらマリは銃の携帯を許可されていた。銃と言っても自動拳銃のP226だ。最もここは無法地帯であり、取り締まるべき警官も当の昔に全滅してしまい、街の誰もが何処からか流れて来た銃を携帯している様だが。

 幾ら撃ち殺しても何処からともなく出て来る男たちは死を恐れず性欲のまま、不気味な表情を浮かべ、ゾンビの如くマリに向かって突っ込んでくる。

 

『待てよぉ! 女ァ! 女ァァァ!!』

 

「殺しても、殺しても湧いて出て来るなんて…! ゲームじゃないんだから!」

 

 襲い掛かる男たちから逃げる最中、彼女は追って来る男たちを撒こうと更に危険な路地裏へと入ってしまった。この街に来たばかりのマリは碌に地図を渡されておらず、土地勘なんて物は一切ない。

 そんなマリの背後より角材を持った中年男が息を殺しながら近付き、凶器であるその角材を彼女の頭上に振り下ろそうとしていた。

 

 この男、この世界の者ではない。マリと同じく異世界の人間だ。彼女ほど波乱万丈な人生を送ってはいない。全く戦いとは無縁の人生であった。

 五年ほど前、男は精神的な事情で自分の家に十数年以上も引きこもり、ネットから世間を呪っていた。動画サイトにはヘイト動画を投稿し、それなりの注目を集めていたが、投稿している動画の内容故か、団体に訴えられてしまい、我慢できなくなった両親に勘当されてしまう。

 

 家を追い出され、何もかも失った男は、自分の食い扶持を稼ごうと思って就職活動を始めたが、何処も四十代まで引きこもって働かなかった彼を雇う場所は無かった。

 職にも就けなかった男は、生きるために犯罪に手を染めようとしていたが、奇妙な男の甘言に誘われ、この地獄のような世界を自分の理想郷だと思い、彼は言われるがまま訪れた。

 当初、何もかも自分の思い通りになる物だと思っていた男だが、現実は非常であった。そこには理想郷も無かった。自分の思い描いた物など全く存在しない、あるのは暴力と理不尽だけだ。男は後戻りできなくなったところで、騙されたことに気付いたのだ。

 そして、以下に自分が嫌悪していた物に、守られていたこと身を以て知る。

 

 男がその世界に連れて来られた理由は、街の支配権を巡っての抗争の為の兵隊である。何も聞かされず、いきなり凶器を渡された男は、自分を連れて来た男たちに銃で脅され、自分と同じく騙されて連れて来られた者たちと共に敵陣へと突っ込まされた。

 銃か何かを持たされていると読んでいる諸君は思う事だろう。だが、男を初め、他の者たちは銃どころか、そこらの凶器となる物を持たされて突撃させられているのだ。

 男を含めた訳も分からずに連れて来られ、挙句に敵の弾を消耗させるための弾避けにされた者たちは銃弾の雨を浴びて次々と倒れた。中には逃げ出した者が居たが、敵は容赦なく機銃掃射を浴びせて射殺する。味方の陣地に逃げ帰った者も、味方の機銃掃射で射殺されてしまう。

 

 たちまち連れて来られた者たちは強行状態に陥り、逃げ出すか敵陣へと突っ込むが、銃で射殺されるだけだ。

 数十分もすると、敵陣から放たれる機銃掃射の音が止んだ。どうやら、連れて来られた者たちは敵を引き付けるための囮のようだ。運よく生き延びた男を含めた数名は安堵していたが、自分らを弾避けにした者たちは生かしておくはずが無く、射殺し始める。

 男も殺され掛けたが、運よく逃げ出すことに成功した。が、ここは自分の知る由もない世界。右も左も分からず、そればかりか自分を殺すような世界である。

 

 そんな世界で生き延びる方法はただ一つ。

 自分より弱い者、即ち女子供を襲い、全てを奪い取ることである。時には闇討ちを仕掛け、金品を奪った。もはや、前の世界で自分が毛嫌いしていた無法者その物だ。

 このやり方で男は世界に順応して適応し、今日まで生き延びてきたが、それは自分より弱いと思っていたマリを襲ったことで、終わりを迎える。

 

「…やった!」

 

 自分を強姦しようとしていた男たちから逃れ、安心しきっていたマリを持っていた角材で強打した男は、いつものように成功したことに喜びを感じる。

 頭部を強打されたマリが崩れ落ちるように倒れる中、男は彼女の持っている物を奪うべく、物色をしようとしたが、手を伸ばした右手は斬り落とされる。

 

「う、うわぁぁぁ!?」

 

 右手を斬り落とされた男は絶叫し、切り口から滝の如く溢れ出る流血を抑えようとするが、続けざまに振るわれた短剣で喉を切り裂かれ、完全に絶命した。

 

「ほんとこの世界、マジで最悪」

 

 男を殺したナイフを仕舞ったマリは角材で叩かれた後頭部を抑えつつ、集合場所とされる冒険者ギルドへと向かった。

 

「女だ! 一人だぜぇ!」

 

「わざわざ犯してくださいってかぁ? お望み通りにしてやっぜ!」

 

 路地裏を出れば、未だマリを狙って来る男たちが居たが、マントを脱いで古めかしい甲冑、それも十字軍の騎士のような恰好を晒した彼女は、腰に差し込んであるバスタードソードを抜き、背後より襲い掛かる男を両断した。

 

「な、なんだってんだ!?」

 

「ふざけやがって! 死姦してやらぁ!!」

 

「少し疲れるけど、突破していくしか無さそうね」

 

 一人を真っ二つに切り裂いても怯まずに数で突っ込んでくる男たちを殺しつつ、マリは殺しながら冒険者ギルドへと向かった。

 

 

 

 数十分後、マリは忘れられたバンカーへと向かう一団の集合地である冒険者ギルドへと辿り着いた。

 

「な、なんだあの女ぁ! 血塗れだぞぉ!?」

 

 返り血塗れの女剣士もとい、女騎士が入って来たことに、冒険者ギルドに居る冒険者らは驚きの声を上げる。当然の反応であろう。だが、慣れ切っているのか、数名は何の反応も示さない。

 忘れられたバンカーへ向かう一団を率いるリーダーらしき男もまた慣れているのか、名簿を見てマリの存在を確認する。

 

「どうやら、揃ったみたいだな。では、行くぞ」

 

「は…? 着いたばっかりなんですけど…!」

 

 名簿を机に置けば、リーダーはこれから忘れられたバンカーへ向かうと一同に告げる。これにマリが息を切らしながら、少しは休ませてくれないのかと文句を言う。

 

「こっちはレイプ魔共に襲われながらようやくここまで来れたのに、今から出発ってどういう事よ?」

 

「はぁ? 遅れた癖に文句言ってんじゃねぇよ。これだから女は嫌なんだよ。俺らの世界に入ってくんなっての」

 

 膝から崩れ落ち、得物のバスタードソード杖代わりにして何とか立っている疲弊して文句を言うマリに向け、忘れられたバンカーの探索グループに参加している冒険者、セゴー・アランドは彼女を見下しながら遅れた方が悪いと告げる。

 確かに遅れたマリが悪いだろうが、彼女の為に安全なルートや案内人、送迎車を用意しなかった冒険者ギルド側にも問題がある。

 だが、ここは力と勝利が全ての世界。底辺である力なき女に、そこまでするほど男たちは優しくは無い。

 その所為で出生率が下がり、肝心の新たな生命を生んでくれる女たちがワルキューレの勢力圏内に逃げてしまい、挙句に兵士となって殺しに来ているのだが。

 

 セゴーが放った発言に気にしないマリだが、大勢の襲い掛かる男たちを殺しながらようやく来た彼女は我慢できず、思わず自動拳銃を抜いて発砲してしまう。素早く引き抜き、安全装置をコンマ単位で外して発砲したが、マリが疲れている所為か外した。

 

「ほ、ほへっ!?」

 

「ちっ、外した!」

 

 スレスレで弾が頬を過った程度になったことにマリが苛立つが、セゴーを尻もちを着かせ、怯えさせて失禁までさせることに成功する。

 

「な、なんて女だ!?」

 

(チャカ)を持ってるぞ!」

 

「おいおい、問題起こすなよ。ヒステリー女」

 

 マリが行った感情的な行動に何名かは警戒していたが、少数の者は呆れていた。その中で一際危険なオーラを放つ冒険者、メンへ・ランは自分の手斧を手入れしながらマリを注意した。

 

「そうだぞ、殺し合いはこのバンカーの地下奥深くにある物を見付けてからにしろ。では、四十秒で支度をしろ。これより目的地へと出発する。遅れた者は置いて行くぞ」

 

 リーダーもメンへと共に注意し、これから出発すると告げて外へ出た。このリーダーの指示に応じ、冒険者らは目的地へ向かう車両がある裏口に出て行く。セゴーは遅れる訳には行かないと思い、着替えることなく後に続いて外へ出る。

 

「もう…! 本当に最悪」

 

 休憩する暇もなく、マリは拳銃を仕舞い、息を切らしながら一同の後に続いた。




なんか短い気がするが、キリが良いので投稿~。

次からは募集キャラを登場させようかと思います。
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