織田信奈の野望~うつけ姫の弟~(凍結)   作:ホークス馬鹿

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20話です。


20話

清水寺

 

 

 

 

 

信奈「とても悪かった京の治安も、かなりキツめのお触れを出しておいたし、もう大丈夫でしょ。」

 

その内容は、簡単に言うと

 

・民への乱暴狼藉は許さない

 

・銭と米を勝手に取り立てるのも厳禁

 

といったものだった。

 

良晴「まあ、そうだな。」

 

長秀「後は将軍宣下がもらえれば・・・」

 

信奈「それよ!何でこんなに遅れてるのかしら!?」

 

これには、信奈もイライラしていた。

 

信忠「関白の近衛様が何とかしておられるのですが・・・やはりどうも手こずってるようで・・・」

 

信奈「・・・他の公家達が邪魔してるのかしら?私、どうもあいつらが苦手なのよね。」

 

信奈「権威を振りかざして武家にだけ働かせるし、今もこうして将軍宣下を遅らせる始末よ。」

 

信忠「将軍宣下の件は十兵衛も手伝っておられますので、彼女に任せましょう。俺達は三好らを討ち、畿内を平定しましょう。」

 

信奈「そうね。私達は、明日より畿内を平定するわ。サル、アンタはやまと御所の警備につきなさい。」

 

良晴「俺だけ留守番かよ。」

 

信奈「アンタが戦に出ても、戦力にならないでしょ。それくらいがちょうど良いわ。」

 

信忠「まあ、そんなわけだ。頼むぞ、良晴。」

 

そして、信奈達は兵を率いて出陣し、良晴はやまと御所の警備に残ったのだった。

 

 

 

 

 

やまと御所

 

 

 

 

 

良晴(この有様だが、これでも信奈と信忠の親父さんの信秀が援助してくれたのと、今回の上洛で支援したお陰でかなりマシになったらしい。)

 

良晴(瓦礫で荒れた場所もある程度は整備されたし、混乱に乗じて暴れてた泥棒も、随分減った。後は公家に詳しい十兵衛ちゃんが話を付けてくるのを待つのみだ。)

 

良晴(清楚で生真面目で、信奈とは違う育ちの良さが十兵衛ちゃんの魅力だよな!)

 

そう思い、良晴は鼻の下を伸ばした。

すると

 

子供A「見てみぃ、サルが呆けとる。」

 

子供B「鼻の下伸びとるぞ、サル!!」

 

良晴「くらぁっ!サルって呼ぶな!!」

 

子供達にからかわれた。

 

良晴「まったく、京はこんなでも子供は元気だな・・・。」

 

その中に

 

良晴(女の子・・・さっきの子供に紛れてたのか?)

 

一人不思議な雰囲気を纏った少女がいた。

 

良晴「えっと・・・ここは危ないから、余所へ行こうね。」

 

すると

 

くいくい

 

良晴「ん、なんだい?」

 

袖を引っ張られ、指差した方に目を向けた。

 

良晴「御所の木がどうかした?」

 

??「・・・。」

 

良晴「ちょっと違うって?」

 

そう言われ、よく見ると

 

良晴「あんな所に凧が・・・もしかして、あれを取ってほしいのか?」

 

??「・・・。」

 

凧が木に引っかかっていた。

 

良晴「とは言っても、御所の中に勝手に入って良いものか・・・。」

 

しかし、少女に見つめられると

 

良晴(う・・・凄く期待されている・・・気がする。)

 

そう感じてしまった良晴は

 

良晴「よし、俺が何とかしよう!」

 

と言い、御所の木に登ったのだった。

 

 

 

 

 

その頃、織田軍は

 

 

 

 

 

 

織田軍兵士A「う、うわああっ!?何だコイツは!?」

 

織田軍兵士B「で、デケーっ!?」

 

ドカッ!!

 

「「「パオーンッ!!」」」

 

織田軍兵士「「「うわあああっ!!」」」

 

三好軍兵士「「「わああああっ!!!」」」

 

長秀「放て!」

 

カンカンカン!

 

 

 

 

三好軍本陣

 

 

 

 

 

松永久秀「フフッ・・・無駄無駄。」

 

 

 

 

 

 

ドシュ

 

織田軍兵士C「ぐわあっ!」

 

長秀「何とマズイ戦。5点です。」

 

勝家「うおおおっ!!」

 

ドガーン!!

 

三好軍兵士「「「うわあああっ!!」」」

 

三好政康「ぐっ・・・何たる・・・!」

 

勝家「三好政康、覚悟!」

 

ドシュ

 

三好政康「ぐわああっ!!」

 

勝家「三好政康、この柴田権六勝家が討ち取ったり!!」

 

信忠軍兵士「「「おおおおっ!!!」」」

 

長可「よっしゃあ!!あたしらも権六殿に続くぜー!!」

 

可成「権六に遅れを取るでないぞ!!」

 

 

 

 

織田軍本陣

 

 

 

 

 

秀隆「殿!権六殿が、三好政康を討ち取りました!!」

 

信忠「流石六!良くやったな!」

 

信奈「そうね!!信忠、畿内平定の残りはあなたに任せるわ。私は京に戻る!」

 

信忠「はっ!道中ご無事で!」

 

信奈「ええっ!」

 

そう言い、信奈は京に戻った。

 

信忠「攻めの手を緩めるな!更に苛烈に追い立てろ!」

 

信忠「三好三人衆も、松永久秀も、一人残らず討ち取れ!」

 

秀隆「御意!」

 

三好との戦も、一進一退だった。

 

 

 

 

 

やまと御所

 

 

 

 

 

 

良晴「見つかる前にさっさと出れば大丈夫だよな。」

 

良晴「もう・・・ちょっと・・・っ。よし、取れ・・・たっ!?」

 

しかし、足元の木が折れ、そのまま思いっ切り地面に激突してしまったのだった。

 

良晴「痛ってえええええっ!うおおおお死ぬほど痛えええ!!!」

 

その痛みに悶えていると少女が良晴の身体に手をかざした。

すると

 

良晴「・・・あれ?い・・・痛・・・くねえ・・・?」

 

痛みが治まった。

 

良晴「・・・君がしてくれたのか?でも、どうやって・・・」

 

しかし

 

良晴「あ、凧取れてたのか。」

 

凧が取れたのを確認した少女は、そのまま去ってしまった。

 

良晴「ちょ、ちょっと待って・・・!何者なんだ、あの子・・・」

 

その時

 

警備兵A「曲者っ!?」

 

良晴「やべっ!」

 

御所の警備兵に見つかってしまった。

 

良晴「早くここから出ねぇと・・・」

 

そう思った良晴は、御所の壁に出来た隙間を見て

 

良晴「あの隙間・・・狭いけど、ここを通るしかねぇっ!」

 

くぐろうとしたが

 

良晴(思ったよりも狭い・・・っ!)

 

狭かったため、強引に通ろうとしたら

 

ミシミシ・・・ガラガラガラ!!

 

御所の壁が壊れてしまった。

 

良晴「うわああ!更にヒドい事に!!」

 

その時

 

??「何事でおじゃる!」

 

牛車が目の前に現れ、出て来たのは

 

??「騒ぎの原因はその方か!」

 

良晴「うわあああ、すんません!」

 

前久「御所の壁をぶち壊すとは、不届き千万!この壁は、かつて亡き織田信秀殿が修理してくれ、その再修復を息子信忠殿が行おうとしたものぞ!」

 

前久「この麿が、直々に成敗してくれるわ!」

 

前久であった。

 

良晴「ちょっと待って、話を聞いてくれ!」

 

良晴の言葉に

 

前久「問答無用!」

 

前久は聞かず、蹴鞠に使う鞠を取って

 

バシィ

 

良晴「いってええ!!」

 

良晴目掛けて蹴った。

 

警備兵A「近衛様!」

 

警備兵B「御所への侵入のみならず、近衛様にまで失礼を働くとは!」

 

それを聞いた良晴は

 

良晴「近衛・・・?近衛って、もしかしてアンタ、関白の・・・」

 

前久に尋ねた。

 

前久「ふん、これだから田舎者は・・・麿こそは、藤原家の氏の長者にして、関白の近衛前久でおじゃる!」

 

これに前久は、そう自己紹介したのだった。

 

良晴「やっぱり!将軍宣下に尽力していると言ってた奴だ!十兵衛ちゃんも協力してるって!」

 

前久「田舎ザルに構っている時間はないでおじゃるよ。さっさとこの者を引っ捕らえよ!」

 

良晴「ま、待ってくれ!俺は信奈と信忠にやまと御所の警護を任されたんだ!」

 

これには

 

前久「黙りゃ!嘘を言うなでおじゃる!御所の壁壊しておいて、あまつさえ信忠殿の名を使うなど!そのような戯言通らぬでおじゃる!」

 

前久はそう言って信じてくれなかった。

 

良晴「相良良晴と言えば、アンタだって知ってるだろ?」

 

これに

 

前久「ほほう。そちがあの『サル』とな。」

 

前久はそう反応し

 

前久「どこのサルの骨とも知れぬ輩を警護に寄越すとは。そしてこのように御所の壁を壊す、織田信奈は弟の信忠殿と違って、粗暴なサルでおじゃるな。その家来も、やはりサルでおじゃる。」

 

これには、良晴はカチンとなり

 

良晴「いい加減にしろよ、テメェ。俺はともかく、信奈をサル呼ばわりするんじゃねぇよ。」

 

と怒りの表情でそう言った。

 

前久「ほほほ。その反抗的な目つき、サルじみた粗暴な口調、やはり麿のキツい仕置きが必要でおじゃるな。」

 

そう言い、前久は再び良晴目掛けて鞠を蹴ろうとした。

 

良晴「ちっ、ちくしょう・・・っ。」

 

その時

 

ドドッブワッ

 

前久「ななああっ!?」

 

一騎の武者が、間に立った。その者は

 

信奈「それは私の飼いザルよ。勝手な事してくれちゃ困るわね。」

 

信奈だった。

 

良晴「信奈!」

 

信奈「ふぅん・・・随分と可愛がってくれたみたいね。」

 

前久「そちが信忠殿の姉、織田信奈殿か!将軍宣下が上手く行かぬからと独断で御所を襲って麿を恫喝せんと乗り出したでおじゃるな!」

 

これには

 

信奈「独断で御所を襲う?一体何を言ってんの?」

 

信奈もよく分からなかった。

 

良晴「この人が、関白の近衛前久なんだそうだ。」

 

良晴の言葉に

 

信奈「ああ、コイツが例の・・・」

 

信奈は前久を見てそう言った。

 

前久「ぬぬぬ、麿の事を『コイツ』とは・・・信忠殿と違って礼儀も知らぬ何たる下郎!」

 

信奈「近衛!真に戦国の世を憂うのなら、早く今川義元への将軍宣下を進めなさい!」

 

前久「お主に言われなくても、分かっておるわ!今他の公家と話し合って・・・!」

 

すると

 

バシャ

 

信奈「つべこべ言わずに、早くしなさい!私は信忠と違って気は長くないわよ!」

 

前久「ゲホッゲホッ・・・!」

 

信奈が馬の後ろ足を使って、前久に砂を掛けたのだった。

 

信奈「ごめん遊ばせ。尾張の馬って品が無いの。おほほほ。」

 

前久「お、お、織田信奈!信忠殿は素晴らしきお方なれど、お主は認めぬでおじゃる!」

 

怒りの顔でそう言い

 

前久「麿は御所に戻って身を清めるでおじゃるぅ!!」

 

牛車に乗ってそのまま御所に入ったのだった。

 

良晴「行っちまった・・・。」

 

信奈「フンッ。確かに信忠の言う通り、アイツは他の公家とは違うようね。けど、信忠とは違って私の事は嫌いみたいね。」

 

良晴「なんつうか、その・・・助けてくれてありがとな。」

 

良晴のお礼の言葉に

 

信奈「はあ!?べ・・・別に私はただ公家にむかついてただけよ!!」

 

信奈「アンタなんかどうでも良かったんだから!調子狂うわね!!」

 

照れながら顔を背けた。

 

信奈「さっさと戻るわよ、アホザル!」

 

良晴「へいへい。それより、戦はどうなんだよ?信奈が離れても大丈夫なのか?」

 

信奈「大丈夫よ、信忠が残ってるから。信忠は、私より戦上手よ。すぐに決着を着けるはずだわ。」

 

 

 

 

 

戦場

 

 

 

 

 

戦場では、三好政康を討ち取った影響で戦況は好転していたが、未だ決着が付かず、特に長秀のいる持ち場は象がいるため、少々手間取っていた。

 

織田軍兵士D「うわあああっ!!」

 

織田軍兵士E「ぎゃあああっ!!」

 

信忠「埒が明かねー・・・弓と矢を貸せ!」

 

織田軍兵士F「はっ!」

 

長秀「信忠様、何を?」

 

信忠「あの化け物の目を射抜く!」

 

それに

 

長秀「無茶です!あの鎧に包まれた顔の目を目掛けて射るなど5点以下です!」

 

長秀は強く反対したが

 

織田軍兵士F「信忠様!」

 

信忠「うむ!」

 

信忠は無視して矢を3本つがえ構えた。

 

長秀「信忠様!!」

 

そして

 

信忠「はっ!」

 

矢を放ち

 

「「「パオーンッ!!!」」」

 

象の目にそれぞれ命中させたのだった。

 

三好軍兵士「「「う、うわああっ!?」」」

 

三好軍兵士A「な、何て奴だ!?あんな遠くから矢を象の目に命中させるなんて!?」

 

三好軍兵士B「お・・・織田信忠・・・!まるで化け物だ!!」

 

三好軍兵士C「に・・・逃げろーっ!!」

 

これを見て、三好軍は戦意を失い、逃げてしまった。

 

三好長逸「コ、コラ逃げるなっ!!」

 

岩成友通「逃げずに戦えっ!!」

 

三好長逸と岩成友通が必死に止めても、それは止まらなかった。

一方の織田軍は

 

織田軍兵士G「ス、スゲー・・・!」

 

織田軍兵士H「あの距離で、あんな小さい的を命中させるなんて・・・!」

 

呆然としている者もいたが

 

勝家「流石信忠様!!」

 

可成「儂には出来ぬわい・・・!」

 

長可「スゲー!!流石殿だぜ!!」

 

秀隆「流石殿です・・・!!まさに軍神・摩利支天の如く・・・!」

 

信忠軍兵士A「おおっ!流石信忠様!!」

 

信忠軍兵士B「流石俺達の大将だ!!」

 

信忠軍兵士C「よっしゃあ!!」

 

信忠の軍団のみ、自分の事のように喜び、士気は一気に上がった。

 

長秀「・・・この距離を命中させるなんて・・・!!」

 

それを見た長秀は、信忠の神技に唯々呆然としてしまった。

 

信忠「皆、この機を逃すな!!一気に攻め立てろ!!これまでやられた分を三好勢にぶつけるのだー!!」

 

そんな中、信忠は覇気を前面に出して兵達を鼓舞した。

 

織田軍兵士「「「うおおおっ!!」」」

 

これにより、信忠軍団同様士気の上がった織田軍は、雪崩の如く一気に攻め立てた。その乱戦の中、三好長逸、岩成友通は討ち取られてしまった。

この様子を三好軍本陣から見ていた松永久秀は

 

松永久秀「これは潮時ね・・・。」

 

すぐに退却し、姿を消したのだった。

この戦の勝利を機に、信忠は京周辺の畿内を平定していったのであった。




投稿出来ました。

結構強引に纏めたので、結構グダクダです。お許し下さい(土下座)

象の鳴き声の表現ですが・・・気にしないで下さい!これしか思い付かなくて・・・(泣)

また、主人公の信忠の戦時の格好ですが、銀魂の銀さんが白夜叉時代の格好で胴と鉢巻が無いのをベースだと思って下さい。
因みに天パではありませんので(笑)

それでは、また。
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