織田信奈の野望~うつけ姫の弟~(凍結)   作:ホークス馬鹿

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21話です。


21話

清水寺

 

 

 

信奈「信忠。畿内平定、ご苦労だったわね。」

 

信忠「ありがたきお言葉。これも全て、皆のお陰です。」

 

信奈「そんな事無いわよ。あなたが自ら矢を放ち、あの獣の目を射抜いて止め、我が軍に勝利を持ち込んだと聞いたわよ。あなたの力のお陰よ。」

 

信忠「ありがとうございます。しかし、松永を逃がしてしまいました。大変申し訳ございません。」

 

信奈「良いのよ、畿内の平定が先だったんだから。それに、松永だけじゃあ何も出来ないでしょ。」

 

信忠「・・・はっ。」

 

信奈「とりあえず、お疲れ様。万千代、御所の壁の方は?」

 

長秀「ひとまず、やまと御所の修復を進めています。全体的な修繕にはまだまだ日数がかかりますが、将軍宣下にはなんとか間に合わせます。」

 

信奈「戦から戻ったばかりなのに、悪いわね。頼むわよ、万千代。」

 

長秀「はっ。」

 

その時

 

織田家家臣A「信奈様。明智殿が戻られました。」

 

光秀が戻ってきた。そして、将軍宣下の条件を聞いて

 

信奈「今月中に12万貫!?」

 

大金を用意するという条件だったが、あまりの大金に驚いてしまった。

 

光秀「近衛殿が申すには、他の公家衆達が横槍に入り、払わねば今川義元の将軍宣下は認めぬとの事。」

 

光秀「故に、その条件を呑まざるを得なかったと。」

 

信奈「・・・そう。」

 

長秀「まさしく、無理難題ですね・・・。」

 

信忠「十兵衛、近衛様は他に何と・・・?」

 

光秀「近衛殿は、最後まで『すまぬ、信忠殿』と仰っておりました。」

 

信忠「・・・そうか。」

 

光秀「どうしましょう。今月中といっても、後1週間程しか残っていません。」

 

信忠「姉上、如何なさいますか?」

 

すると

 

信奈「・・・堺に行くわ。久し振りに見ておきたいし、彼に会って12万貫の話をしてみるわ。十兵衛、あなたは近衛と将軍宣下について、引き続き交渉しなさい。」

 

と信奈は言った。

 

光秀「御意!必ず、期待に応えてみせますです!」

 

信忠「・・・成程。あの者に話すのですね。」

 

信奈「ええ、流石鋭いわね。信忠、ちょっとサルと一緒に堺に行くから、あなたは皆と一緒に京を任せるわ。」

 

信忠「お任せ下さい。道中お気を付けて。」

 

信奈「ええ。皆も、何かあったら信忠の命令に従うように。」

 

「「「はっ!!!」」」

 

良晴「ち、ちょっと待て信奈!何で俺はお前と一緒に堺へ!?」

 

信奈「良いから付いてきなさい!」

 

そう言い、信奈は良晴を引っ張って行ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

信奈「あーん。」

 

パクッ

 

信奈達は堺に到着すると、たこ焼き屋でたこ焼きを食べた。

 

信奈「んーっ、美味しーっ!」

 

美味しそうに食べている信奈を見て

 

良晴(ううっ、スゲえ可愛い・・・っ)

 

見惚れてしまった。

 

信奈「?何赤くなってんの?」

 

それに気付いた信奈は、そう尋ねたが

 

良晴「な、なってねえよ!」

 

と良晴は照れ隠しに言った。

 

良晴「それより、こんな所で油売ってて良いのかよ?おまけに12万貫も集めなきゃいけないんだぞ?」

 

信奈「分かってるわよ。その為に堺に来たんだから。ここなら、それを集める方法があると思ったの。」

 

そして、この『黄金の町』堺を支配している会合衆と呼ばれる36人の豪商達で、その頂点に立っている者に会った。

その者の名は今井宗久であった。

 

今井宗久「織田信秀様のおひいさまがこないに美しゅうなられて、ホンマ感激ですわ。」

 

信奈「商人にしちゃ正直じゃないの!」

 

これには

 

良晴「お世辞だお世辞・・・」

 

横で良晴がそう言ったので

 

ボカッ

 

信奈「サルは黙ってなさい!」

 

裏拳で殴った。それを見て

 

今井宗久「お父上にそっくりでんなぁ。若様はお元気ですかいな?」

 

笑いながらそう言った。

 

信奈「信忠なら息災よ。あの子も呼びたかったけど、京の守りを疎かにするわけにはいかないし。」

 

今井宗久「まあ、確かに畿内一帯は全て若様の活躍で平定したとて、油断は出来まへんし、若様が守りにつくなら安心やろな。若様は、おひいさまより戦が上手やからな。この京までいや、遥か西まで若様の勇名は轟いてまっせ。」

 

信奈「当然よ。私にとって、あの子は自慢で大切な弟なんだから。」

 

今井宗久「はは。相変わらず強い絆で結ばれとりますなぁ。」

 

良晴「ってー!随分あの今井宗久と親密なんだな。」

 

信奈「アンタ宗久を知ってたの?」

 

良晴「『織田信長公の野望』じゃ、レギュラーキャラだぜ。季節の変わり目になると、茶器を売りに来てくれるんだ。」

 

・・・だから良晴、この当時の人間に分かる言葉で言いなよ。

 

今井宗久「おもろい事を言うサルでおますなぁ。」

 

信奈「未来から来たんですって。」

 

これには

 

今井宗久「ほう、未来から?」

 

今井宗久は目を光らせた。

 

信奈「そんな事より、相談があるの。」

 

この一言に

 

今井宗久「12万貫でっしゃろ?」

 

と言った。

それを聞いた信奈は

 

信奈「知ってたの?なら話は早いわ。将軍宣下が叶えば、天下へ一歩近付くのよ。お願い、協力して!」

 

そう言い、懇願したが

 

今井宗久「織田家は超お得意様やけど、無理ですわ。」

 

断られてしまった。

 

信奈「たこ焼きで大儲けしてるんでしょ?」

 

今井宗久「そないな大金払うたら、破産ですがな!」

 

信奈「本当にどうにもならない?」

 

そう聞いても、今井宗久は首を横に振るばかりだった。

 

良晴「他の商人にも協力を頼めば・・・」

 

今井宗久「確かに・・・堺の会合衆36人に、3334貫ずつ納めさせる手はありまんな。」

 

信奈「それよ!そうしましょう!」

 

しかし

 

今井宗久「そないに上手い事いきまへん。」

 

と言った。

 

今井宗久「ウチは、たこ焼きの独占で妬まれとりますから。特に、天王寺屋の津田宗及。」

 

信奈「そうきゅう?」

 

今井宗久「似てるのは名前だけですわ。向こうは銭のためなら何でもする、それだけにごっつう手強い相手でっせ。」

 

と言われてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

信奈「思ったより手間取りそうね。」

 

良晴「そうだな・・・。」

 

その時

 

光秀「信奈様。ご報告に参りましたです。」

 

光秀がやって来た。

 

信奈「近衛はどうだった?」

 

すると

 

光秀「・・・申し訳ないです。」

 

不調だったのか、しょんぼりした顔でそう言った。

しかし

 

信奈「良いわよ、予想はしてたし。ご苦労様。」

 

信奈「京に戻って、信忠を補佐して頂戴。」

 

信奈は怒ることなく、寧ろ労いの言葉を光秀にかけた。

しかし

 

光秀「私にもここで手伝いを。失敗を償わせて下さい。」

 

光秀は挽回したい気持ちでそう言った。

 

信奈「気にしなくて良いのに。じゃあ、一攫千金の良い考えはある?」

 

これに信奈はそう尋ねると

 

光秀「それなら簡単です!堺の町に火を放ち、商人共を残らず追い払い軍事占領すれば、手っ取り早く全ての富を独り占めできます!」

 

中々過激なことを進言した。

これには

 

信奈「馬鹿な事言わないで!!」

 

と信奈は一喝した。

 

信奈「堺は世界に通じる町よ。東洋と西洋が交わり、皆が活気に満ちている。いずれは日本全部をこの町みたいにしてみせるわ。」

 

光秀「日本全てを・・・?」

 

信奈「堺にはこの国には無かった本当の自由がある。それは私と信忠が守るべき物で、壊すなんて論外よ。」

 

と光秀に言った。

 

 

 

 

 

夕方・光秀の屋敷

 

 

 

 

 

屋敷の庭で、光秀は立っていた。

 

光秀(どんなに学問や武芸を身に付けても、認めてくれるのいつも母上だけだった。)

 

 

 

 

 

 

回想

 

 

 

 

 

 

お牧の方『十兵衛は出来る子です。私はあなたが、明智の家を継いでくれた事を、誇りに思っています。』

 

光秀『母上・・・』

 

お牧の方『あなたは必ずや、立派な武将になります。いつか分かって貰える日が来ますよ。』

 

 

 

 

 

 

回想終了

 

 

 

 

 

 

光秀(そんな時、信奈様と信忠様に出会った。お二人の溢れる才能に加え信奈様の美貌、そして信忠様の圧倒的な覇気。お二人の次の時代の世界を見通す目。私はようやく、自分と同じ人間に巡り合えたと思った。)

 

光秀(この明智十兵衛光秀を理解してくれるのは、母上と信奈様、そして信忠様だけ。もう失敗は許されないです。見ていて下さい母上、私は信奈様と信忠様と一緒に、天下を取ってみせます!)

 

そう決意し、光秀は居合いで藁を袈裟斬りしたのであった。




投稿出来ました。

アニメと漫画を見て、ミックスして書きました。

上手く書けたか分かりませんが・・・。

しかし、この当時の堺って、凄かったんだろうなぁ・・・。

それでは、また。
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